ここは
麗王たちゾディアック星導会の住まう学院である
ステンドガラスに反射される日の光に照らされる部屋に麗王はいた
すると次々と彼女の元に今まで人ならざる者たちが集めた人々のコスモエナジーが飛んでくるとともに麗王が首から下げているネックレスの宝石に吸い込まれる
「あぁ、我が身に宿りし偉大なる星神さまよ。もうすぐです。もうすぐあなたさまの復活に必要なコスモエナジーが揃うでしょう。完全復活を遂げられるのも時間の問題です」
そんな麗王の言葉に反応するかのように彼女の体から靄が溢れ出す
「喜ばれている。星神さまがお喜びになられている…」
全身から星神の意志を麗王は感じ取った
するとそこに一体の人ならざる者が慌てた様子で駆けつけ麗王の前に跪く
「…来ましたか。わかりました。直ちに全力で迎え撃ちなさい、星神さまの復活を妨げる者は生かしては起きませんわ」
麗王の命を聞いた人ならざる者はそれを伝えにその場を去った
「焔紅蓮竜隊。例えあなた達がどんなに足掻こうとも星神さまの復活を邪魔させませんわ」
ふっと笑う麗王、そんな彼女の後ろに発生している靄の中に一瞬、怪しげな影が浮かび上がるのだった
「ここがお前たちの学院か?」
「はい、この学院の忍部屋に麗王さまはおられます」
「そういう事ならさっさと行こうぜ!」
「ではわたしが忍部屋までの道案内を……っ!?」
銀嶺が忍部屋への道案内をかって出ようとした時、前方から黒い靄が出現し、そこから人ならざる者たちがゾロゾロと現れた
そして人ならざる者達が侵入者である光牙達に向かって武器を構える
「おーおー、こりゃまた随分と歓迎されてるようだな、腕がなるな!」ポキポキ
「喜んでる場合じゃないでしょ、ほんと焔は脳筋なんだから」
「な、なんだと未来!誰が脳筋だって!」
「はいはい、2人とも今は仲違いしてる暇はないんだから、ほら敵をしっかり見て」
大勢の敵を前に焔は気持ちを高ぶらせ、それに対して未来が小馬鹿にしたように言われたことによって2人が言い合いをはじめ、春花がそこに割って入り2人をなだめた
すると痺れを切らした人ならざる者達が光牙達に一斉に突撃して来た
「行くぞ!」
「「「「「「おー!」」」」」」」
先陣を切る光牙の後に続き焔紅蓮竜隊と銀嶺が人ならざる者達の大群へと向かって行く
衝突するとともに戦闘を開始する
それぞれ自分のもてる力の限りに敵と対峙する
「はっ!ふっ!だぁっ!」
光牙が斬撃と弓術を巧みに操り雑兵達を次々と蹴散らす
「おりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!!!」
焔の荒れ狂う猛威に為すすべもなく兵士たちが吹き飛ばされた
「食らいなさい!」
詠が大剣を振り上げ、勢いよく叩きつけた。地面は大きく裂け、凄まじい衝撃が走るとともにそこに居た雑兵達を巻き込んで行った
「さぁ…行くで!!」
日影が狂乱モードを発動させるとともにものすごい速度を出すとともに愛刀のナイフで兵士たちを切り刻んで行った
「あんた達全員蜂の巣よ!」
未来が傘型の銃火器を乱射し、兵士たちを次々と射撃して行った
「ふふふ、オイタをする悪い子ちゃん達にはお仕置きが必要のようね!」
春花の試験管や傀儡などを駆使したトリッキーな攻撃が兵士たちを惑わしていく
「すっ、すごい…なんて強さなのこの人たち」
そんな彼らの戦いを見ていた銀嶺は呆気にとられていた
と同時に彼らならやってくれるという期待と希望が一気に満ち溢れてきた
しかし、人ならざる者たちはまだまだ次々と押し寄せてくる
「…らちがあかないな」
このままでは結局鼬ごっこもいいとこだ
「光牙さん。ここはわたくしたちに任せてください!」
「詠?」
「えぇ、詠ちゃんの言うとおりよ。光牙くんと焔ちゃんは銀嶺ちゃんについて行って。ここはわたしたちだけで十分よ」
麗王の元へ行くように詠と春花が光牙たちに先を急ぐように諭す
「…わかった。ここは任せる。銀嶺、道案内を頼む」
「はい!」
「詠、春花。無理はするなよ!」
「もちろんよ。さぁ行きなさい!」
この場を詠たちに任せ、光牙たちは学院内に入っていった
「…さて、じゃあ行こうかしら?ねぇ詠ちゃん」
「そうですわね春花さん」
光牙たちが通っていった入口の前に詠と春花が守護者のごとく立ち並び敵を見据える
「さぁ、どこからでもかかってらっしゃい!」
「ここより先を通りたくばわたくしたちを倒して行くことですね!」
威風堂々と身構える2人に敵の軍勢が押し寄せるのだった
詠と春花が入口を死守する中、光牙たちは銀嶺の案内の元、校内をひたすらに駆けていた
「っ!?」
「どうした銀嶺…っ!」
急に立ち止まった銀嶺の視線の先を見ると既に自分たちが侵入することを予測し、手を打っていたように前方から新手の兵隊が迫り来ていた
「くそ、急いでるっていうのに!」
早く麗王の元に行きたいのに行く手を阻む兵士たちに焔は苛立つ
「仕方ない、全員で一気に「いや、ここはわしがなんとかする」…日影?」
全員で打って出ることを考えていた光牙を素通りしながら日影が前に立つ
「光牙さんと焔さんと未来は銀嶺さんと一緒に先に進みぃ」
「日影お前」
ここは引き受けるから先を行くようにと言い放つ
「ちょっと待ちなさいよ」
するとそこに未来が割り込む
「日影だけであの数は骨が折れるんじゃない?…あたしも残るよ」
「未来?」
「だからそっちは任せたよ3人とも」
未来もここに残り、この場を引き受け兵士たちを相手にするつもりだった
「…日影、未来」
2人の背中もまた頼もしさが伝わってきた
「話しがまとまったところで、わしらが突っ込むからその間に光牙さんたちは先を急ぎ」
「わかった。任せたぞ」
「よし、じゃあいくで未来!」
「了解!たあぁぁぁぁ!」
勢いよく駆け出すとともに兵士たちと交戦を開始する
「今のうちに行くぞ!」
「おう!」
「はい!」
日影と未来が作り上げた道を通り越し、光牙たちは再び目的地に向かって走っていった
「作戦成功…やな!」
「えぇ、そうね!」
光牙たちが見えなくなったことを確認すると2人は一旦距離を取り、互いに背合わせとなる
その間に周囲は兵士たちが取り囲んでいた
「さて、あとはこいつらを片付けるだけやな」
「そうだ。ねぇ日影、あたしと賭けしようよ。どっちが多くこいつらを倒すかで。で負けたら来月の炊事洗濯当番を代わりにやるってので」
「ふっ、ええで…勝っても負けても恨みっこなしやで」
「上等!」
直後、未来と日影は互いに前方に向かって突進するのだった