平穏な日常を送っていた光牙たちの前に突如として現れた謎の連中
襲い駆ってくる彼らと戦闘に発展し、光牙たちは応戦する
その中で彼らが自分と同じ竜を宿すものであることを知る
敵を退けることはできたが、別の場所で敵の仲間によって愛花が連れ去られてしまったことを知る
彼らに拉致された愛花はアジトと思われる場所に連れてこられた
愛花を待っていたのは彼らからマスターと呼ばれる神威だった
神威は愛花を自分たちの側に誘おうとする
しかしその直前に自身の命令に逆らった山土に粛清を加え、竜を強引に奪い、その結果彼は死んだ
不信感と敵意をMaxにさせた愛花が誘いを断るも神威は部下の1人に彼女を拘束させるのだった
抵抗するも火歌に取り押さえられた愛花は完全に動きを封じられていた
「さて、大人しくしてもらったところで話しの続きでもしようかしら?」
「あなたに話すことなど何もありません!」
強引に話しを続けようとする神威に対して愛花はそれを拒絶する
「あなたの過去を私が知っているとしても?」
「…えっ?」
「知りたくないかしら?あなたの両親は何者なのか、そしてあなたがどうして身に竜の力を宿しているのかを…ね」
自分の両親の話しをされて愛花の心が揺れる
大人しくなった愛花を見てしめしめといった顔を浮かべる
「まずあなたの父親はそれなりに名前の知れた忍だったのよ。上忍クラスの実力を持ったね」
「お父さんが…忍」
父親が忍だったことに愛花は唖然となる
「そしてここからが重要なこと、あなたの母親についてだけど。まずあなたの母親は人間じゃないわ」
「人間じゃない…それじゃ?」
「えぇ、察しの通りあなたのお母さんは”竜”だったのよ」
「っ!?」
続いて母親が竜であるという爆弾発言を聞かされ、先ほど以上のショックを受けた
「ど、どういう…っ?」
「あなたの母親は竜の身でありながら人を愛するが故に人の為りをして社会に溶け込んでいたの。でもそれを知った忍たちが彼女を捉えようとした。そんな状況下の中で彼女はあなたの父親となる者と出会った」
母と父の出会いを神威は語る
「あなたの父親は彼女が竜である事を知りつつもそれを承知で匿うことで危険から遠ざけた。その後、2人は互いを愛するようになり、そしてその愛の結晶が愛花ちゃん。あなたという訳よ」
「わたしが…」
出生を聞かされ、困惑する
「でもその幸せも長くは続かなかった。とうとう忍たちがあなたの父親が母親を匿っていることを突き止め襲撃してきた。あなたの父親はその戦いで殺され、怒り狂った母親が報復を仕掛けた。結果的に忍たちを撤退させることに成功したものの、致命傷を負った彼女は虫の息になり、最後の力を使い、己の力を全てあなたに注ぎこんだ。その後あなたの母親も息を引き取り、あなたは通りすがりに拾われた…」
「っ……」
愛花はかつて貧民街の長老が自分を拾ってくれた話しを思い出した
神威のこれまでの話しを総合させると合点がいくところがいくつかあり、納得せざる負えない様な感じだった
「これが私が調査したあなたの生い立ちよ…あなたの中には竜である母の思念と力が宿っているの。そして私はあなたの力が欲しい。故に是が非でもあなたたちを手にするわ。嫌とは言わせないわよ」
「(…ししょー)」
神威は話しを終えると改めて愛花に自信と光牙を手に入れることを宣言するのだった
一方そのころ紅蓮竜隊のほうも動きを見せていた
「春花、本当にあそこで間違いはないんだな?」
「えぇもちろんよ。GPSの反応からしてもあの建物で間違いはないわ」
「そうか。ならばいい」
光牙たちは夜の闇の中、一軒の大型ビルを眺めていた
春花曰く愛花のGPSの反応はそのビルから来ているようだった
「よし、あそこにいるなら善は急げ…いや、私たちの場合は悪は急げってか?」
「別にどっちでもええやろ?」
「ともかく、早く愛花を助けに行こうぜ!」
「わたくしも同意です、愛花さんを助けに参りましょう!」
皆の気持ちが愛花を助けに行きたいという思い一色だった
「…よし、行くぞ!」
「「「「「おー!」」」」」
光牙に続くように一行はビルに向かって行った
それから数分後、光牙たちは無事に建物の地下の駐車場に潜入していた
「まずは新入成功だね」
「未来、油断するなよ。ここは既に敵地だ。何があるかわからないからな」
「分かってるよ」
建物内に侵入し、気合いを入れる未来に光牙が注意を促す
「春花、愛花の居場所は分かるか?」
「ちょっと待ってね」
春花がGPSの発信音を検知する
ppp…ppp…!
すると探知機に反応が
「この位置からして…どうやら建物の最上階にいるわね」
「最上階か…そこ愛花がいるんだな春花?」
「えぇ、信号が強いところを見るに間違いはないわ」
「ならば早く参りましょう。愛花ちゃんを助けに」
善は急げというかのように詠が急かすように2人にそう告げる
「分かってるわ。さぁみんな、行きましょう」
いざ敵地に参らんと春花たちが意気込み、数歩歩みだした時だった
「っ?」ピクッ
「どうした光牙?」
急に立ち止まった光牙に皆が何事かとソワソワする
するとその直後、突然風が吹き荒れたと思ったらその風の中から1人の女性が現れる
「お前は…あの時の」
「あなたは!!」
光牙と詠は現れたその人物の顔を見てハッとなる
目の前に現れたのは詠からしたら自分をボコり、愛花を連れ去り、光牙からしたら山土との戦闘中に割り込んで彼を連れて行った風邪だったのだから
「我々のアジトの前でコソコソしているのは誰かと思ってきてみれば最重要確保対象がわざわざ出向いてくれるとは…まぁ、何やらおまけのネズミを連れているようだけどね」
「なっ…お前!いうに事書いて私たちをネズミ呼ばわりだと!!」
「焔さん、落ち着いて!」
こちらを見るなり彼女は自分達にとって必要である光牙のことは認知しても
一緒についてきた焔たちのことは単なる雑魚とでも思っているのかネズミ呼ばわり
それを聞いて焔は怒りを露わにするも詠に静止される
「うるさいネズミね…まぁそれはさておき、光牙だったかしら?単刀直入にいうわ。私たちの元に来なさい。マスターがあんたをお待ちしているのよ」
「そいつがこの騒動の黒幕か、だが残念だが俺はお前たちの元に行く気はない、俺たちは愛花を返してもらいに来ただけだ。大人しく愛花を返せ」
「あんたの意見なんて求めてないの、マスターのためにも力づくで連れていくわ」
「やれるものならやってみろ」
当然ながら交渉は決裂し、そうとわかるや臨戦態勢に入る
「皆さん、先に行ってください、ここはわたくしが相手をしますわ!」
「詠」
ここで詠が名乗りを上げる
「いや、詠さんは先にいき、ここはわしが残るわ」
「日影さん?」
「愛花さんはこの建物におるんやろ、せやったらこんなところで油を売ってる暇はないんとちゃうか?」
一刻も早く愛花を助けるためにもここで時間を食うのは得策ではないと日影は詠を説得し、光牙たちを先に行かすためにここで彼女を食い止めることに決めたのだ
「そうだよ詠お姉ちゃん、愛花を助けに行って、ここはあたしたちが食い止めるから」
「未来さんまで」
すると日影に続くように未来も名乗りを上げる
「何をごちゃごちゃ言ってるの?そんな事させるはずないじゃない!」
風邪が手から風圧弾を放つ
それに対し一同が散開する
「ふっ!!」
刹那、日影が軽快な身のこなしで風邪に向かって駆け出した
対する風邪が再び風圧弾を放とうとする
「させないわ!」バキュン!
「ちっ!?」
咄嗟に未来が援護射撃を仕掛け、それによって風邪の攻撃が阻止される
「いきや!」
「すまない二人とも!」
日影の言葉に一同は感謝を抱きつつ建物内に入っていくのだった