愛花を助けるべく敵のアジトに乗り込んだ光牙たち
そんな中、その行く先々で手を阻むように風の竜を宿しもの風邪や水の竜を宿しもの速水が妨害を仕掛けてきた
これに対し未来と日影は風邪を、詠と春花が速水の足止めを引き受け、光牙と焔を先に向かって行った
光牙と焔が先に行った後、それぞれの相手と戦うべく残った4人に竜の力の猛威が襲い掛かる
苦戦を強いられてしまう彼女たちだったが、パートナーとの連携を駆使し、徐々に状況を好転させ始め
逆に敵を翻弄していった
そして彼女たちは戦いの中で勝機を見いだし、連携を駆使した大技を叩き込んだ
大技を受けた風邪と速水は抵抗も空しく彼女たちの仲間を思う絆の力によって大敗を記すのだった
詠たち4人が戦いに勝利を収めていた頃、光牙と焔は自分たちの前に現れた火歌の妨害により上に続く階段を使えなかった
2人は火歌とにらみ合う
「そこをどけ、俺たちは最上階に行くんだ」
「ならばおとなしく我らの軍門に下れ。マスターはあんたを欲しているからな……あとそこの君、我々の目的はあくまで彼だ。大人しく帰るというなら見逃すからさっさと消えな」
「っ、誰が貴様みたいなやつの言いなりになるか」
「同感だな。俺もそんな提案受け入れる気はない。愛花を取り戻したらお前たちとはおさらばだ」
男は光牙と焔にそう告げるも納得はできないといった様子だった
「まあいいや、どうせあんたたちはこの先に進むことはできないんだからね。俺が解除しなければ入り口は永遠にあのままだし」
「言いたいことはそれだけか?」
「ん?」
「俺たちは何がなんでも愛花を救う、それを邪魔するというのなら…殺してでも通るだけだ」
山土に光牙は是が非でも通ることを宣言する
その時に見せた表情からはとてつもない殺気が滲み出ているようだった
「ほう、面白い…ならば!」
殺気を込めた光牙を前にしても余裕とばかりに能力を解放し、火竜の竜人の姿に変わる
【「私を倒してみることだ」】
「言われなくてもそうするさ、
対する光牙も竜騎の姿に転身する
「私だってやるぞ!」
負けじと焔も六爪を手にする
【「では、お手並み拝見と行きましょう!!」】
「「っ!!」」
火歌が突っ込むと同時に戦闘の火ぶたが切られる
【「燃えろ!!」】ボオォォォォ!!
「焔!」
「あぁ!」
仕掛けてきた火歌の攻撃を光牙と焔がかわす
「今度はこっちの番だ!おりゃぁぁぁぁぁぁ!!」
攻撃をかわした直後、焔が螺旋状に回転しながら体当たりを仕掛ける
【「っ!!」】
それを見て火歌も回避行動をとる
跳躍した最中、火歌が尻尾を突き出し焔を狙おうとした時だった
ジュイィィィィン!!
【「なっ!?」】
繰り出した尻尾に横から飛んできた斬撃波が直撃し、弾き飛ばされたことで焔にそれが当たることはなかった
斬撃波が飛んできた方を見るとそこには手刀を振るったとみられる光牙の姿が
【「よくも…ぷっ!!」】ボビュゥゥゥゥン!
邪魔されたことに怒りを見せる火歌が口から火球の礫を放つ
「ふっ!」ギュィィィィィン
火球の礫が飛んでくるや光牙はマントを広げ、エネルギーシールドを展開させこれを防いだ
【「ちっ!」】
「やぁぁっ!」
【「…ふん!」】
焔が六爪できりかかるのを見て火歌も竜の爪を尖らせ突っ込んだ
ガシン!
直後、火歌が斬りかかってくる六爪を受け止める
【「…ふっ」】ニヤリ
「っ?」
火歌がニヤリと笑みを浮かべるのを見て焔が何事かと思った時だった
ジュ〜という音ともに火歌が掴んでいる六爪か赤熱化すると共に溶け出し始める
「なっ!?…~っ!!」バッ
咄嗟に手を離し焔は距離をとる
「くそっ、よくも私の刀を、許さんぞ!」
【「ふっふ、許さないならどうする?」】
「決まってんだろ!」
焔は失われた片方の代わりに残った3本中1本の刀を左手に持たせる
そうして応急を施しながら火歌に向かって行く
「たぁっ!」
大振りで斬りかかる焔の攻撃を火歌がかわす
「ちぃっ、ふん!!」
攻撃をかわされ、苛立ちを覚える焔が次こそはと振りかぶったその時、火歌がおもむろに手をかざす
「っ!?」バッ!
火歌のその動きを見て焔は先ほど六爪の片方を溶かされたことがフラッシュバックし、咄嗟に攻撃をやめ、距離をとる
【「どうした?怖気ずいたか?」】
「…くそっ!」
咄嗟に身を引いて距離をとる焔に対し火歌が煽るように語り掛ける
焔は迂闊に攻撃を仕掛けられないため奴に言いたい放題いわれてしまっていることが腹立たしかった
【「手詰まりというのであればこのまま全身も燃やし尽くしてやろう!」】
「っ!?」
一気に間合いを詰めると共に再び両手を高熱化させ焔に襲い掛かろうとした時だった
「はぁっ!」
【「なっ、ぐっ!?」】
刹那、焔の背後から跳躍しながら現れた光牙が矢で火歌の肩を射抜いた
当然のことに対応がままならず光牙の放った矢を受けた火歌は攻撃を中断して数歩後方へと下がる
「すまん光牙、助かった」
「礼には及ばん。それよりもこれ以上こいつ相手に時間をかける訳にはいかん。ここからは俺がやる。お前は休んでろ」
「だ、だが」
「いいから」
自分もまだやれると懇願しようとする焔だったが、光牙のこちらを見る目を見て大人しく従うことにした
そうして光牙と火歌が対峙する
【「どういう風の吹き回しだ?せっかく2対1というアドバンテージがあるというのにそれを捨てるとはおろかだな?まぁ、それがあったとて勝つのは私であることに変わりはないが」】
火歌は光牙がなぜ有利であるはずのアドバンテージを捨てわざわざタイマンで自分に挑もうとするのか理解できなかった
しかし2対1だろうが1対1だろうが自分が勝つと信じて疑わない彼にはさほどの問題はなかった
「勘違いするな、焔を下がらせたのは単純に俺が今から貴様を一瞬で片付けるからだ。これ以上、貴様ごときに余計な時間を取りたくはないからな」
【「な、なにを!」】
まるで自分など相手にならないと言われたようで火歌は怒りを募らせる
「さて。やるか……
唱えるように叫んだ瞬間、光牙の身を粒子が包み込み、直後勢いよく払いのけられるとそこには強化状態になった光牙の姿があった
【「何が
光牙の変わりようを見ても尚、火歌は対抗して全身に力を込め始める
すると火歌の全身が高熱と化していく、その温度は先程までの比ではなく室内の温度が急上昇するとともにところにより牙燃えて溶けているところもある程だ
「う、うぅ…な、なんて熱気だ。このままじゃ熱中症を起こしてしまう!?」
焔はこの暑さのせいでまともに立つこともできず、その場に跪きながらこの状況を危惧していた
【「さぁ、行くぞ!!うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」】
限界まで上げた高熱の身体で火歌が勢いをつけるとともに特攻を仕掛けてきた
近づけば近づくほどに熱気が高まっていくのを感じる
「(こ、こう…が…)」
もはや意識が飛びかかる寸前にまで熱気にやられてしまった焔は
この熱気の中でも未だ自分の前に立つ光牙の後ろ姿を見ながら不安と心配を抱いていた
【「これでおしまいd〈ジャキィィィン!〉……っ!?」】
次の瞬間、火歌は動きを止める
否、動けなくなった
なぜなら今、彼の身体には一閃の線が刻まれていた
気づいた瞬間、彼は悟った
自分が斬られたのだと
それを証明するかのように目の前には手刀を振り下ろしている光牙の姿が
【「ば…ばかな、こ、こんなこと…が…」】
「言ったはずだ。一瞬で片付けると」
【「…ぢ、ぢぐじょぉぉぉ!?!?」】
悔しそうな言葉を吐き捨てると共に火歌の体が光に包まれる
やがて光が晴れるとそこには竜人の姿が解けた火歌が倒れていた
同時に火歌が倒れたことにより、出入口を塞いでいた炎の壁も消えて先に行けるようになった
「…さぁ、行こう焔」
「光牙……あぁ!」
強化状態を解除し、振り替える光牙に焔は頷くように答える
そうして二人は進めるようになった階段を使い、この先にいるであろう愛花の元に向かうのだった