閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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第八章 お楽しみはこれからだ!…ってどこぞのトマトか俺は?

温泉旅行へと来た蛇女学園の一向が露天風呂を満喫していると

 

突然の現れた来客が現れた

 

 

 

「あ~お前はあの時の!?」

 

「あ~あなたはあの時の!?」

 

「あっ…もしかして…この間の?」

 

「…あっ!」

 

 

焔たち女湯のほうでは焔と詠が以前知り合った少女たちとのまさかの再会に驚きを隠せずにいた

 

さらにそれは焔と詠に限らなかった

 

「おっ、あんたこの前の!」

 

「おや?前に一緒にラーメン食べた人やないか」

 

日影も彼女たちのうちの1人と顔見知りになっていた

 

とりあえず彼女たちも温泉に浸かると焔が内心命名したデカ乳ちゃんが焔に話しかけてきた

 

「この人たちって焔ちゃんのお友達なの?」

 

「まぁ、そんなとこかな…そっちは?」

 

「うん、みんな私の友達。それとあともう1人いるの」

 

「なに?……もう1人っていっても姿が見えないようだが?」

 

焔が周りをきょろきょろするとデカ乳ちゃんはくすくすと笑うと説明する

 

「違う違う。その子は女の子じゃなくて男の子。今隣の男湯にいるの」

 

「ほ~う。奇遇だな。私たちのとこにも男がいるんだ」

 

 

 

 

 

会話弾む女湯、一方男湯では…

 

「「……」」

 

互いに目を合わせたまま互いを観察し合っていた

 

だがしかし

 

ヒュ~

 

「っ…はっ~…クシュン!」

 

「っ……とりあえずそんなとこでじっとしてないで入ったらどうだ?」

 

「あっ、ありがとうございます。では失礼します」

 

男が冷たい風に煽られくしゃみをし、光牙は風呂に入るようにすすめる

 

それを聞き入れ男も湯につかる

 

「はぁ~……気持ちいいですぅ~」

 

「…おい」

 

「ん?…なんですか?」

 

光牙は風呂につかりまったりとする男に声をかける

 

「筋肉の付き具合などを見て思っていたんだが……貴様、格闘家かなにかか?」

 

「ふぇ?……う~ん。まぁそんな感じですかね?でもそう言うあなたはだって。あなたも格闘家かなにかなんですか?」

 

「ふん…ノーコメントだ」

 

「あ~!ずるいです!人に話させておいて自分は話さないなんて~!」

 

理不尽な態度をとる光牙に男が文句を言う

 

 

 

 

 

「この旅館には一人で来たんですか?」

 

「うん?…いや。つれと一緒にな」

 

「そうなんですか?実は僕もなんです。幼馴染やお友達。先輩方と一緒に」

 

「ふん。そうか」

 

二人の会話が他愛ない話しへと切り替わり

 

男と光牙は話しをしていると

 

女湯から会話が聞こえてくる

 

『へ~。ねぇねぇその男の人ってどんな人なの?』

 

『う~ん。まず言えるとしたらともかく生意気なやつでキザなやつだな』

 

「」ピク

 

声の主はおそらく焔だとすぐに気づいた

 

『そうなの?』

 

『あぁ!おまけにいっつも上からものいうし、誘ってもつれないしで困った奴でな~』

 

「」ピクピク

 

焔が普段思っている光牙に対する口を漏らし

 

それを聞いている光牙の血管が切れる寸前に来ていた

 

『いつもどんな感じなの?その人?』

 

『…「貴様、狩るぞ?」って感じかな』

 

『『『『きゃはははははははははwwwww』』』』

 

焔が光牙のものまねをすると他の四人が大笑いする

 

『キャハハハハハハwwwww焔、似てなさすぎwwww』ヒーヒー

 

『なに!?結構自信あったんだがな~?』

 

どうやら自分の中では似てると自負していたらしい

 

そんな中

 

「」プッチン

 

とうとうキレた光牙が今にも壁を破壊し、女湯に殴り込もうとしていた

 

「ちょ!?まってまって!何をしようとしてるんですか!?」

 

「…離せ」ギロ

 

「だっ、ダメですよ!隣は女湯なんですから!」

 

「それがどうした!俺は今すぐあいつを狩る!」

 

押さえ込もうとする男を引きずりながら光牙が壁に向かっていく

 

そしてとうとう壁の前にたどり着いてしまい、壁を壊して殴り込もうとしたその刹那

 

『でも、そんなあいつだけど。なんだかんだで頼りになるんだよな』

 

「っ!」

 

焔のはなったその言葉に光牙が手を止める

 

『そうですわね。ご飯をおごってくださったり』

 

『相談にのってくれたりな』

 

『状況判断とかも的確だしね』

 

『もう彼なしでは成り立たないものねぇ~』

 

それに続くかのように詠、日影、未来、春花も続き

 

焔が「だな」というと全員がくすくすと笑い合う

 

『それに私の目標は打倒そいつなんだ。あいつをいつかぎゃふんと言わせるぞぉ~!』

 

『いつになるのかしらねwww』

 

『なんせいつも光牙にやられてばっかだしね~』

 

焔の言い分に春花と未来が余計なちゃちゃをいれる

 

『ちょ、おい春花、未来!なんてこというんだ。て言うかさっき卓球で勝っただろうが!』

 

『卓球はでしょwww』

 

『なんだとこの~』

 

未来に焔が突っかかっているようだった

 

『にしても焔さんがいろいろ企画してくださったおかげで今日はとっても楽しい日になりましたわね』

 

『そうか?そう言ってもらえると嬉しいな。光牙も喜んでたらいいがな』

 

『きっと喜んでるわよ』

 

そんな彼女たちの会話を聞いていた光牙は思っていた

 

自分だけじゃない。焔たちもまた互いの存在を意識し、信頼しあい

 

なにより、自分がなくてはならない存在だと。そう思っている

 

光牙にとっては先程自分が考えていたこともあり、複雑な思いではあった

 

「素敵なお仲間さんですね」

 

「……ふっ。調子のいいやつらめ」ニコ

 

「あれ?どこに?」

 

「もう部屋に戻る。やりたいことがあるんでな」

 

光牙はそう言うと出入り口からでようとすると男のほうを向く

 

「おかしなことを言うようだが、お前とはいずれまた会う感じがする」

 

「そうなんですか?僕もそうなんです」

 

「もしそうなれば次は言葉ではなく互相の力で語り合おうぞ」

 

「…望むとこです」

 

そう言うと光牙は風呂から出ていった

 

 

 

 

 

 

「さて、ここらへんでいいか?」

 

風呂から出ていった光牙はなぜか山の方に来ていた

 

「(まさか、こんなことのために使うことになるとは…まぁいい)」

 

そしてそのまま忍装束へと着替えた

 

「今回は特別だぞ…二度はやらんからな」

 

そう言うと光牙は粒子の弓を生成するとそれを空にむける

 

するといつもの白く輝く美しき矢に何かしらの力を込め、それをはなつ

 

矢は空高くまで舞い上がる

 

「旅行の最後を締めくくる。俺からのサプライズだ…弾けろ!」

 

光牙がそう唱えると矢は弾けた。その瞬間

 

 

 

 

バババン! バン! バババン!!

 

 

 

 

「見てみて!花火!」

 

「うぉ~すっげ~!!」

 

「綺麗ですわね~」

 

「ほんとね~」

 

「ほ~すごいな~」

 

 

 

 

 

 

夜空に打ち上がり、鮮やかに夜空を彩る花火に焔たちや一緒に入っている少女たち、そして男の目を釘付けにするのだった

 

 

 

 

 

「…ふっ。やっぱり柄にもなかったかな?」

 

光牙はそう言いつつも焔たちが喜んでいるだろうと思い。笑みを浮かべ、自分が打ち上げた花火を見るのだった

 

 


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