閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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Kouga Dragon of the soul 19

激戦が続く光牙たちと神威との戦い

 

 

術を発動させ、6体の竜の力を結集させて生み出した闇の竜を取り込んだ神威が光牙たちを襲う

 

 

必死に応戦する光牙たちだったが、想像を絶する神威の強さに仲間たちが次々と倒される

 

 

光牙もまた神威の猛攻によって瀕死の重傷を負っていく

 

 

しかし不屈の心を持つ光牙がそう簡単に諦めることはなくボロボロになりながらも抵抗を続けていく

 

 

その最中、光牙の中で様子を見ていた光の竜は最初こそ一方的な試合展開に諦めの心を抱いていたが

 

 

竜を宿したことで不幸になっていると告げる神威の言い分を真っ向から否定し、反論する

 

 

彼の底の言葉を聞いた光の竜は心撃たれ多様な感覚を覚え、仕掛ける神威の攻撃から光牙を守り

 

 

利害の一致により光牙と光の竜は共闘することとなった

 

 

 

 

 

死闘が繰り広げられる紅蓮竜隊と神威との戦い

 

 

だがここで事態がさらなる動きを見せる

 

 

『「お前さま、共闘するからにはわしもできうる限りにはバックアップをしてやる。じゃが奴はそれを差し引いたとしても強い、肝に銘じておけ」』

 

 

「わかっている。やるぞ」

 

 

『「ふん。相変わらずの威勢じゃの……受け取れ!」』

 

 

「っ!!」

 

 

互いに示し合わせを終えると光の竜が光牙に自身の持つパワーを分け与える

 

 

彼女からパワーを受け取ったおかげで多少なりとも状態は緩和し、動けるようになった

 

 

「いくぞ!!」

 

 

光牙がそう宣言すると再び翼がスライドし、粒子が放出され、ジェット噴射による加速を生み出す

 

 

「粋がらないでよ、このくたばりぞ来ないが!」

 

 

向かってくる光牙をハチの巣にしようと再び神威が闇の球体を展開する

 

 

「死になさい!」

 

 

そうして神威がそれを放とうとした時だった

 

 

 

バシュンバシュン!!

 

 

 

「っ!?」ドババン!!!

 

 

突如背後から飛んできた何かが数発、神威の背中に着弾する

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…ど、どんなもんよ」

 

 

神威がすかさず後ろを振り返るとそこにはいつの間にか股の間に愛銃「ワルキューレ」を展開させていた未来がいた

 

 

思いもよらぬ妨害に神威が怒りを露わにする

 

 

しかしすぐに神威が思い出す、今自分がどういう状況にいるのかを

 

 

「っ!!」

 

 

「しまっ!」

 

 

「はあっ!!」

 

 

 

ジャキィィィィン!

 

 

 

未来に気を取られていた隙を突いて光牙の聖剣による一撃が繰り出された

 

 

その一撃は神威の身体を斜め上に激しく切り裂いた

 

 

「ぷ、ぶふっ!?」

 

 

今までの中で一番の深手を負うダメージに神威が思いっきり吐血する

 

 

神威は数本後ろに後退し、切り裂かれたことによりついた切り傷をグッと抑えていた

 

 

「よ、よくも!」

 

 

体に傷をつけられたことに神威は怒り反撃の手を出そうとする

 

 

しかしその時だった

 

 

「っ?」

 

 

不意に鼻につく嗅ぎ慣れない臭いを嗅ぎ、神威が足元を見る

 

 

するといつのまにか神威の足元に何やら煙が充満していた

 

 

「これはいった……い!?!?」

 

 

言葉の途中で神威は羅列が回らなくなった

 

 

さらには体も異常をきたしている

 

 

いつのまにか体がしびれて自由が効かないのだ

 

 

「うふふ、どうかしら?私特性の痺れ薬のお味は?」

 

 

笑う声のほうに目を向けるとそこにはしてやったりという顔を浮かべる春花がいた

 

 

「お…の、れ!?」

 

 

ろれつの回らない状態で春花に対する怒りを口にする

 

 

その最中だった

 

 

「春花さんばかりに気を取られてる!」シュン!

 

 

「暇はないで」シュン!

 

 

「っ!?」

 

 

自身の左右に詠と日影が現れる

 

 

「くらいなさい!【ニヴルヘイム】!!」

 

 

両腕のボウガンや大砲を次々に発射させ、ダメージを与えた

 

 

「今度はわしのばんやな、てなわけでさっさと…いねや!!」

 

 

詠からの攻撃で怯んだ隙を突いて日影が急接近し、一瞬の溜め動作を行うとともにナイフを突き立てる

 

 

次の瞬間、突き立てたナイフを渾身の力で振り上げる

 

 

先に負った傷に加え、新たな傷が刻まれる

 

 

「よ、よくも…一度ならず二度も…おのれ!」

 

 

「ぬあっ!?」

 

 

 

怒りに満ちた神威の猛威が日影を襲った

 

 

「日影さん!?」

 

 

「あんたも目障りよ!」

 

 

さらに神威は続け様に詠に魔弾を放ち

 

 

大剣で防ぐも勢いを殺しきれず詠は後方に吹き飛ばされた

 

 

「まずいわ、さっきので相当ご立腹みたいよ!」

 

 

相手を怒らせたことで攻め込むのが難易になってしまった

 

 

「問題ない!」

 

 

「私たちが突破口を開きます!」

 

 

するとその時、我こそはと名乗り出る声が二つあり、直後、神威のほうに向かって行く影が

 

 

自分に近づく気配に神威のほうも気づいた様子を見せる

 

 

「さっきは良くもやってくれたな!」

 

 

「今度はこっちの番です!」

 

 

間合いを詰めるとともに2人が神威に言い放つ

 

 

「ほざくな!!」

 

 

激昂する神威が2人に向かって魔弾を連射する

 

 

しかしそれを焔は炎月花で切り裂いたりいなしたりして攻撃をかわし

 

 

愛花のほうは雷の速度を生かしてま弾をかわした

 

 

攻撃を凌いだとともに一気に懐に入る

 

 

「食らえ、てぇぇぇぇぇい!!」

 

 

「っ!!」

 

 

焔が炎月花から炎を湧き上がらせ、さらには身を回転させた勢いも乗せた斬撃を繰り出す

 

 

対する神威も咄嗟に自らの翼で身を守ろうとする

 

 

「炎月火…【紅蓮ノ天】!!」

 

 

「っ!?」

 

 

刹那、焔渾身の一太刀が炸裂する

 

 

次の瞬間、地面にドサリと落ちる物とそれにより鳴り響く鈍い音が場を支配する

 

 

地面に落ちた物、それは焔の攻撃を防ぐために展開していた片翼だった

 

 

「ば、馬鹿な!?」

 

 

さしもの神威も羽を切り落とされたことに動揺を隠せなかった

 

 

「おっと…よそ見してる場合か?」

 

 

意地悪めいた顔で焔が神威に問う

 

 

どう言う意味か理解できずにいた神威だったが、頭上からの気配を察知する

 

 

見るとそこにはこちらに向かって急降下する愛花の姿が

 

 

その速さはまさに落雷の如き速度だった

 

 

「はぁぁぁっ!!」

 

 

「っ!?」

 

 

「【ドラゴニック・ボルティッカー】!!」

 

 

 

ドゴォォォォォォォォォン!!!

 

 

 

刹那、愛花の繰り出した必殺の飛び蹴りが神威の腹部に激突

 

 

「~~~~~~~~っ!?!?」ズゾゾォォォォォォ!!!

 

 

技の威力の凄まじいこと、神威の体はものすごい勢いで後方まで吹き飛ばされた

 

 

「(ばかな…どうして、わたしが…あんな、さっきまで死にかけてたような奴らに、こんな!?)」

 

 

飛びそうになる意識の中で自分の予想をはるかに上回る事態を目の当たりし、思考が追い付かなかった

 

 

「すげぇじゃねぇか愛花、さっきの技」

 

 

「いえ、焔お姉さんこそすごかったですよ」

 

 

神威へ攻撃を食らわせた直後、2人が互いをたたえ合う

 

 

「う…うぅぅ……!」

 

 

「「「「「「「っ!」」」」」」」

 

 

最中、地面に倒れていた神威がどうにか立ち上がる

 

 

しかしその姿に先ほどまでの余裕に満ちあふれていた様子はどこにもなくダメージの蓄積によって疲労困憊の様子だった

 

 

『「お前さま、奴は先の攻撃でもう限界寸前じゃ、ここいらが攻め時じゃ」』

 

 

「あぁ、分かっている」

 

 

光牙が皆よりも一歩前に立ち、神威を睨み据える

 

 

「なんで…なんでなんでなんでなんでなんでなんで!!どいつもこいつもなんで私の思い通りにならないよ!!頭にくる。みんな私の言うこと聞いてれば言いのにぃぃ!!」

 

 

怒りに満ちた声を張り上げるとともに神威が構える

 

 

すると彼女の右手に闇の力が注ぎ込まれる

 

 

闇の力は右手に鋭利な剣状のエネルギーを纏わせた

 

 

その姿は光牙の聖剣に酷似していた

 

 

「みんな、下がっていろ。ここからは俺がやる」

 

 

皆にそう告げると光牙は右手を横に突き出す

 

 

右手に粒子の光が宿り聖剣を生み出す

 

 

「わたしが…わたしが、負けるかぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

受けて立つ構えを見せる光牙に逆行した神威が突っ込んだ

 

 

「…っ!!」バッ!

 

 

光牙もまたそれにあわせ、勢い良く神威に向かって駆け出す

 

 

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

「ふぅぅぅぅぅん!!」

 

 

 

ガキィィィィィィン!!

 

 

 

刹那、光牙と神威、互いの刃を模した気刃(しゅとう)がぶつかり合い、鍔迫り合い状態に発展する

 

 

さらにはそれに留まらず斬り合いに持ち込まれる

 

 

当然ただで済むわけもなく徐々に徐々に互いの身体が切り裂かれ、鮮血に染まりだす

 

 

にも関わらずどちらも一歩も引く様子はなかった

 

 

しかしそんな2人には決定的な違いがあった

 

 

「いけー!光牙!!」

 

 

「いけいけ!」

 

 

「行ってくださいししょー!」

 

 

「決めちゃいなさい光牙くん!」

 

 

その違いとは彼を応援する声援の声を送る焔たち紅蓮竜隊の仲間たちの存在だった

 

 

仲間の存在、それが光牙に力を与える

 

 

「うおおおおおおお!!!」

 

 

「ぬっ、なに!?」

 

 

気合いを含んだ咆哮を上げるとともに光牙が勢いづく、その勢いは神威を拮抗状態から防戦一方に追い込むほどに

 

 

「…っ!」ギロッ

 

 

「う、うああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

光牙の放つ気迫に怖気を感じながらも神威は腐乱に気刃(しゅとう)を振り下ろす

 

 

だが怖じ気づきながら振るった剣が光牙に通用する訳もなかった

 

 

神威が斬りかかるより先に光牙がすかさず居合斬りの構えを取る

 

 

振り下ろされた気刃(しゅとう)が光牙を切り裂こうとしたまさにその時だった

 

 

 

 

シュィン!……ズシュゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

 

 

 

「…っ~!」

 

 

それはまるで閃光の如き速さ、一同が気づいた時にはもうすでに神威はガタガタと震えた状態だった

 

 

さらにはそのすぐ後に地面に落ちる鈍い音が

 

 

音の正体、それは光牙の放った居合斬りの一太刀によって切り落とされた彼女の右腕だった

 

 

「ぬああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」プシャァァァァァァァァァァ!!

 

 

腕が斬り落とされた直後、傷口から大量の鮮血が湯水のごとく湧き上がる

 

 

「あ、あがが…っ~!?」

 

 

「っ…」

 

 

神威が右手を抑えながら、光牙が気刃(しゅとう)についた血を振り払いながら互いを見る

 

 

「く、くそおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」ギュィィィィィン!

 

 

諦めるという言葉をしらない神威が最後の抵抗を試みる

 

 

口元に闇のエネルギーを集中させ、一気に放とうというのだ

 

 

だが光牙は恐れることなく冷静に構えを取る

 

 

皆が見守る中、神威がエネルギーチャージを完了させる

 

 

「っ!」バッ

 

 

同時に光牙が突っ込む

 

 

「ぷあぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

バキュゥゥゥゥゥン!!

 

 

 

神威もエネルギー波を放った

 

 

突っ込む光牙にエネルギー波が迫る

 

 

だが決して光牙は引かない、気刃(しゅとう)にさらなる力を込める

 

 

「ふぅぅぅぅぅん!」

 

 

そしてエネルギー波が寸前まで迫ったその時だった

 

 

 

ザシュィィィィィィィィン!!

 

 

 

光牙が限界まで力を溜めた気刃(しゅとう)を振るった瞬間、神威の放ったエネルギー波が真っ二つに切り裂かれた

 

 

「なっ!?」

 

 

驚いている神威の隙を突き、光牙は加速し、懐に入る

 

 

「【フォトン・セイバー】!!」

 

 

 

ズシュゥゥゥゥゥゥゥ!!

 

 

 

技の名を叫び、光牙が気刃(しゅとう)を繰り出す

 

 

その一撃は神威の身体を貫通した

 

 

沈黙が場を支配する

 

 

数秒後、光牙が手を引き抜くと神威は生まれたて小鹿のように震えた体で後ろに下がる

 

 

「…ふ、ふふふふ……こ、後悔するわよ。私を殺したことを……これであなたは死を迎えるまで内に秘めた竜にいつか身を食われる日を待つだけになったのよ。せいぜい身を支配されないように飼いならしておくことね。あはははは、あはははははは!!」

 

 

最後の言葉と狂ったような笑い声をあげながら神威は灰化し、この世から存在を抹消された

 

 

『「よくやったのお前さま」』

 

 

「(あぁ…そうだな)」

 

 

『「じゃが、これで奴も倒したことじゃし、共闘はこれでおわりじゃからな」』

 

 

「(わかってる)」

 

 

敵を倒すことに成功したので光の竜との取引は終わったのだった

 

 

最中、彼女が消えた直後、黒い球が出現する

 

 

すると黒い球が次第に色褪せだし、次の瞬間、6色の色の玉に球に姿を変える

 

 

そのうち白の珠が光牙に黄色の珠が愛花に戻るように体に取り込まれる

 

 

残った赤、青、緑、茶の色の玉が空に浮かぶとそれらが元の竜の姿へと変わる

 

 

4体の竜が光牙たちを取り囲む

 

 

「な、なんだ?」

 

 

「もしかしてまだ一悶着ある系?さすがにもう勘弁してほしいんだけど!?」

 

 

竜たちに取り込まれるこの状況を前に焔たちが最悪のシナリオを想像する

 

 

だが、そう思っている間にも竜たちのほうは動く気配を見せず、ただただ光牙たちを見ていた

 

 

【……グオォォォォォォ!!】

 

 

【【【ガオォォォォォォォ!!】】】

 

 

火竜が咆哮を上げると他の3竜も一斉に咆哮を上げる

 

 

そうして4体の竜は一斉に空高く飛び、蜘蛛の子を散らすようにどこへともなり消えていった

 

 

『「(…ふん、余計なお世話じゃ)」』

 

 

なにか竜たちは咆哮を上げる際に光の竜に何かを伝えていたのか彼女は不貞腐れた様子で内心呟くのだった

 

 

光牙たちが竜たちが飛んでいった空を数秒間見つめていた時だった

 

 

 

 

ボォォォォッ!!

 

 

 

とうとう屋上にも火の手が上がってきた

 

 

「はっ、もう火の手がここまで、み、みんな早く離れましょう!」

 

 

ハッと我に返った春花が皆に促す

 

 

この場にいては火事に巻き込まれてしまうし、またヘリかなんか来たら面倒なことになるからだ

 

 

「よし、みんな急いでこの場から脱出するぞ!」

 

 

「「「「「「おーー!!」」」」」」

 

 

急ぎ脱出という光牙の意見に賛同し、紅蓮竜隊はビルから非難し

 

 

後日、騒動は未解決事件として処理されるのだった

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