閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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Multiverse of visitor ⓹

淡雪《あわゆき》と戦う覚悟を決めた紫苑達

 

 

学館や生徒達を巻き込まないために忍結界を発生させたのだった

 

 

 

 

 

戦いの舞台は結界内に移り、紫苑達は前方に立つ淡雪《あわゆき》と対峙する

 

 

「――っ!」ゴォオオオオ

 

 

「「「「「「――っ!?」」」」」」アセアセ

 

 

だが、紫苑達は淡雪《あわゆき》から発せられる凄まじい気の圧にたじろいでしまっていた

 

 

「なっ、なんなのですかこのプレッシャーは!?」

 

 

「対峙しているだけでこの圧……奴は一体誰なのだ?」アセアセ

 

 

淡雪《あわゆき》の圧に夜桜たちは若干畏縮気味になってしまっていた

 

 

「――っ!」シュン!バッ!

 

 

「紫苑!」

 

 

そんな夜桜達の様子を見ていた紫苑は皆の前に出ると共に瞬時に身が舞える

 

 

「どいて天使ちゃん。貴方を傷付けるつもりはないわ、邪魔をしないでちょうだい」

 

 

「残念ながら聞けませんね。雪泉達に危害を加えるというのなら尚更にね!」

 

 

自分の前に立ちはだかる紫苑に淡雪《あわゆき》は退くように促す

 

 

しかし紫苑がそれを素直に承諾するはずもなく結果的に話しは拗れた

 

 

場は張り詰め、気を抜けばすぐにでもドンパチが始まってしまうであろう事は容易に想像出来た

 

 

「皆さん、急ぎ紫苑に加勢をしましょう!」

 

 

雪泉はこの状況を見て早く紫苑に加勢しようという事を皆に促す

 

 

「ねぇ、雪泉ちん。あの人本当になんなのさ?」アセアセ

 

 

ここまで何度も聞く機会を逃していた四季が雪泉に再度尋ねる

 

 

「よく見るとあの人、どことなくしおんちゃんに似てるような気がするよ?」

 

 

「言われてみれば確かにそうですね?」

 

 

他の皆も淡雪《あわゆき》のことが気になっていいた

 

 

「あの人は…紫苑の”お母さま”らしいんです」

 

 

「……えっ?」

 

 

「「「「えぇえええええ!?」」」」

 

 

四季が鳩が豆鉄砲を食ったように言葉を漏らした直後、全員が驚愕した様子で声を上げる

 

 

「あっ、あの人がしおんちゃんのママ!?」

 

 

「で、でも紫苑ちんのお母さんがなんでこんなところに!?しかもどうしてそのお母さんと紫苑ちんがやり合おうとしてんのさ!?」

 

 

「まったく状況が飲みこめん、説明してくれ雪泉!?」

 

 

淡雪《あわゆき》が紫苑の母親だと聞かされみんなが動揺と困惑であたふたしてしまっていた

 

 

「落ち着いてください皆さん!お気持ちは分かりますがあの方が母親ではないことは全員知っているはずですよ」

 

 

「「「「――っ!」」」」ピクッ

 

 

動転してしまっている皆を宥めるように雪泉が確信を突き、それにより全員がハッとした顔を浮かべる

 

 

「…大丈夫ですか皆さん?」

 

 

「えっ、えぇ。おかげで何とか」アセアセ

 

 

「うむ、見苦しいところを見せてしまったな」コホン

 

 

それにより先ほどまで騒がしかった彼女たちがここでようやく落ち着きを見せる

 

 

「で、ですが、そうなると彼女はいったい何なのですか?」

 

 

「経緯は分かりませんが、どうやら紫苑の事を自分の子だと思っているみたいなんです」

 

 

「えっ?ま、マジで?それちょっとやばいんじゃないの?」アセアセ

 

 

「…えぇ、その通りですね。二重の意味でも」

 

 

雪泉は淡雪《あわゆき》が危険な思想の持ち主であることを皆に伝え、より一層警戒を強めた

 

 

四季達も雪泉から話を聞いて同じように淡雪《あわゆき》に注意を向けるのだった

 

 

 

 

一方、紫苑は淡雪《あわゆき》と対峙しながら睨み合いを続けていた

 

 

紫苑は今にも襲い掛かる気満々の様子で眼光を向ける

 

 

対称的に淡雪《あわゆき》は紫苑が自分にそんな表情を向けられていることが悲しそうな様子だった

 

 

「…――っ!!」バッ!

 

 

次の瞬間、長き沈黙を破った紫苑が淡雪《あわゆき》に仕掛ける

 

 

左右に水の陣と風の陣を展開し、そこからそれぞれの属性の光弾を発射し、弾幕を形成する

 

 

「――っ!!」

 

 

 

ギュィン!カキキキキン!

 

 

 

「なっ!?」

 

 

しかし紫苑の放った弾幕は淡雪《あわゆき》が発生させた透明な壁によって防がれてしまった

 

 

「(今のはもしやクリア・ウォールか?)」

 

 

今の攻撃を凌いだ技、自身ももよく多用している防御術に告知しているものであると紫苑は分析する

 

 

「天使ちゃんやめて、私達親子が争う理由はないのよ!」

 

 

「言ったはずです。僕は貴女の子じゃありません、それに貴女が雪泉達を消そうとしているのを見過ごすなんてできる訳がない――っ!」

 

 

淡雪《あわゆき》が静止しようとするも紫苑は止まることなく追撃の一撃を放つ

 

 

「――仕方ないわねっ!」

 

 

説得を試みても無駄であることを悟った淡雪《あわゆき》が渋々ながらも応戦することを決めた

 

 

「はぁっ!!」

 

 

 

ピシュシュシュシュン!!

 

 

 

その決意を決めた直後、紫苑が繰り出した攻撃を淡雪《あわゆき》は巧みな動きで躱していく

 

 

攻撃を躱された紫苑は淡雪《あわゆき》の急接近に激しい動揺を見せる

 

 

「――っ!!」

 

 

「――っ!?」

 

 

隙を突いた淡雪《あわゆき》が紫苑の目の前にまで接近した

 

 

「ごめんね天使ちゃん…重力(グラビティ)っ!!」

 

 

 

ズゥウウウウウウン!!

 

 

 

「ぐあぁああっ!?」

 

 

紫苑の目の前まで迫ってきた淡雪《あわゆき》が術を発動させる

 

 

淡雪《あわゆき》が発生させたのは重力を操る術であり

 

 

術を食らった紫苑は地面に減り込むようにして叩きつけられた

 

 

「うっ、ぐぅぅう!?」

 

 

重力の術により、紫苑はその重さによって体の自由を奪われた

 

 

なんとか動こうにもそれすらままならない状況に陥ってしまった

 

 

「手荒なことをしてごめんね。そこで大人しくしててね、こっちが片付いたらすぐに解いてあげるから」

 

 

「ぐぅう!?」

 

 

動けない紫苑に淡雪《あわゆき》はそう告げるとすぐに標的を雪泉たちに向ける

 

 

「待たせたわね、今度は貴女達の番よ」

 

 

「「「「「――っ!」」」」」

 

 

ぎろりと殺気を発する眼光で睨みつける淡雪《あわゆき》に雪泉たちは背筋に寒いものが走った

 

 

「どうしましょう雪泉?」

 

 

「今は一刻も早く紫苑を解放する必要があります。なんとしてでも助け出しましょう!」

 

 

「「「「――っ!」」」」コクン

 

 

囚われた紫苑を助け出すという思いにより雪泉達の心は一つとなった

 

 

「作戦会議は終わったかしら?」

 

 

そんな雪泉たちを退屈そうな様子で見ていた淡雪《あわゆき》が訊ねるように声をかけてきた

 

 

「えぇ、もちろんです。紫苑は必ず私達が救い出して見せます!」

 

 

「「「「――っ!」」」」スッ

 

 

雪泉のその言葉に反応した夜桜たちも身構える

 

 

「救い出すですって?それはこっちのセリフよ。私から天使ちゃんを奪った黒影の爺も、その孫であるあんたも、その付き添いであるあんた達も、全員まとめて捻り潰してあげるわ!」

 

 

対する淡雪《あわゆき》もまた黒影や雪泉達への恨み辛みを口にし、彼女達を葬ると宣言するのだった

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