閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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Kouga Dragon of the soul 18

激化の一途を辿る神威との交戦

 

 

その最中、神威は発動させた円陣によって

 

 

部下たちの身体から抜き取った4体、光牙と愛花から抜き取った力の半分を自らに取り込んだ

 

 

6体の竜を統合させ、闇の竜を生み出し、その宿主となった神威が光牙たちを襲う

 

 

追い込まれる中、ピンチを察知してか別行動をとっていた詠たちが現場に駆け付けた

 

 

全員揃ったことで紅蓮竜隊が反撃を開始する

 

 

しかし紅蓮竜隊全員でかかっても闇の竜の力を手にした神威の力は次元を超えていた

 

 

1人、また1人と瞬く間に仲間たちが倒されていく

 

 

残る一人となった光牙が彼女たちの無念を晴らすべく全力を尽くすも

 

 

神威の力は光牙をも上回っており、彼女1人に紅蓮竜隊は全滅の危機に陥った…

 

 

 

 

 

 

 

 

光牙たちが戦いを繰り広げていた屋上内

 

 

だが、今その場を支配しているのは沈黙

 

 

あたりには敗れて倒れる紅蓮竜隊の面々、その中心にはこの惨事を起こした神威が佇んでいた

 

 

彼女は一点に視線を向けていた

 

 

その視線の先には先のぶつかり合いによって惜しくも力負けし、ボロボロに倒れる光牙の姿があった

 

 

「ふふふ、よく頑張ったと褒めてあげたいところだけど、所詮あなたたちと私とでは力の差がありすぎたということね」

 

 

抵抗も空しく気弾による直撃で倒れた光牙に対し、神威が貶すようにささやいた

 

 

「…さてと、これで邪魔ものはいなくなったわね。この力を使って世界を私の物にする第一歩が今から始まると思うと気持ちが高まるわね。うふふふふ」

 

 

圧倒的な力を手にしたことへの優越感に浸りながら神威はこれからのことを考え始める

 

 

 

ブロロロロロロロロロロロロ!!!

 

 

 

「っ?」

 

 

するとその最中、一台のヘリコプターが現れた

 

 

「…報道局のヘリね」

 

 

見るとそれは報道局のヘリであり、恐らく騒ぎを聞きつけたマスコミがやってきたのだろうと察した

 

 

「丁度いいわね…っ!」

 

 

何か思いついた様子で神威が翼を広げ、宙を舞い、ヘリに向かって行く

 

 

次の瞬間、神威がぶつかったことでヘリコプターが破壊され

 

 

火だるまになったヘリが野次馬や警察が集まっているところに落下し、下のほうは大騒ぎだった

 

 

一方、ヘリを破壊した神威はというと何食わぬ顔で再び屋上に降り立つ

 

 

彼女の手にはカメラが握られていた

 

 

特殊能力を使い、テレビ回線をジャックし、映像を中継させた

 

 

「国民の皆さん、聞こえているかしら?私は神威。これからこの世界の頂点に君臨する者よ。今からあなたたちに言いものを見せてあげる」

 

 

そういうと神威はカメラの目線を街中に向けさせる

 

 

「…っ!」パシュン!

 

 

 

ボバァァァァァァァァァン!!!

 

 

 

すると次の瞬間、神威が気弾を放った

 

 

気弾が着弾した瞬間、カメラに写っていた街中の風景が百八十度変わり

 

 

崩壊した街の様子へと打って変わっていた

 

 

「…どうかしら?私に逆らったこうなるのよ。わかってもらえたなら速やかに降伏することね。いい返事を記対しているわ」

 

 

神威はそういうとカメラとテレビの回線を止め、デモンストレーションを終了させる

 

 

「さてと、これで私の恐ろしさを世に知らしめたから次は本番と行きましょうか。ふふふ、楽しみね」

 

 

これから自らが起こすことを想像するや神威はわくわくした様子でニヤケ顔が止まらなかった

 

 

そうして早速、行動を開始するためにこの場から立ち去ろうとした時だった

 

 

「ん?」

 

 

気配を感じた神威が振り返る

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

 

 

振り返った先にはいつのまにか立ち上がっていた光牙がいた

 

 

しかし見ればわかるほどに疲弊し、装甲はところどころ崩れており

 

 

息も絶え絶えしそうで虫の息だった

 

 

「大したタフさね?でも今更何をしようって言うの?まさかそんなボロボロな体で私に挑もうと言うのかしら?」

 

 

「はぁ…はぁ……そ、そうだ!」

 

 

呆れ果てた様子で尋ねる神威の問いに光牙は苦しそうなのを必死に抑え、そう告げた

 

 

「…そう、まぁいいわ。だったら壊れるまで遊んであげるわ」

 

 

「させるか!」

 

 

光牙がボロボロな体にも関わらず神威に向かって駆け出す

 

 

「はっ!!」

 

 

 

ビュビュビュビュビュ!!

 

 

 

対する神威が気弾を連射する

 

 

だがボロボロになっている光牙がこれを避ける体力など残っている訳もない

 

 

「ぐっ、ぐぅぅぅ!?」

 

 

気弾の嵐にその身を撃たれ、苦痛の悲鳴を上げる

 

 

数発撃ったところで神威が手を止めると光牙はこの場に跪いた

 

 

「うっ…うぅぅ…」

 

 

「どうしたのさっきまでの勢いは?そんなんじゃ全然楽しめないわよ!」

 

 

すると今度は太く長い尻尾による薙ぎ払いを仕掛けてきた

 

 

「ごふっ!?」

 

 

当然避けることもできずまともに食らってしまった

 

 

口からは血が噴き出し、吹き飛ばされた光牙は地面に大の字に倒れた

 

 

「他愛ないわね」

 

 

これで終わりだなと思い、再びこの場を去ろうとする

 

 

「…ぐぅ、ぬぅぅぅぅ!」

 

 

だがその直後、またもや光牙が立ち上がる

 

 

「……そろそろ飽きてきたんだけど?」

 

 

一度ならず二度も立ち上がる光牙を目にし、神威もいい加減うんざりし始めていた

 

 

「鬱陶しいあなたみたいな子は…」

 

 

言葉を途中で止めると神威は両手を合わせ、周囲に闇の球体を生成する

 

 

さらにはその球体を鋭利なものに変形させる

 

 

「嫌いよ!!」

 

 

直後、神威がそれを光牙目がけて飛ばす

 

 

次々と鋭利なそれが光牙の肉体に刺さる

 

 

「…がはっ!?」

 

 

突き刺さったものによるダメージによって光牙はよろけながら数歩後ろに下がった

 

 

「ふぅ…ふぅ……う、うぅ…」

 

 

もはや虫の息、立っているのでさえ奇跡的なほどにボロボロになってしまっていた

 

 

『「(だから言ったというのに、奴はもうお前様たちが束になっても敵う相手ではない、ましてや1人で挑むなど自殺行為にも程がある)」』

 

 

その様子を彼の中から見ていた光の竜が心の中で思いを呟いていた

 

 

<「はあっ!!」>

 

 

<「ぐぅぅぅ!?」>

 

 

するとまたも光牙が神威の攻撃を受けている光景が見えてきた

 

 

しかし何度やられても、何度痛めつけられても光牙は諦めず立ち上がろうとする

 

 

『「(…なぜじゃ、なぜ諦めぬのじゃ?)」』

 

 

身体はボロボロに、意識も朦朧としているであろうにも関わらず、光牙は倒れなかった

 

 

『「(まったくバカ者じゃ、まだわからんのか?立ち上がってなんになる?粘ってなんになる?)」』

 

 

光の竜は光牙の姿を見て憐れみと怒りを見せる

 

 

だがその実、真に彼女の心に浮かんでいたのはもうこれ以上戦わないでほしいという彼への思いだった

 

 

『「(相手はわしをも超える化け物じゃ、そんな奴を取り込んだあの小娘に敵う訳などないのに…なぜじゃ!)」』

 

 

なぜそこまで戦うのかと光の竜は光牙に心の内で疑問を投げかけるのだった

 

 

一方、そんな心の中でのやり取りを知らない光牙は尚も神威の猛攻に耐え、必死に食らいつこうとしていた

 

 

されど度重なるダメージでもう限界も通り越し、立っているのでさえやっとなほどだった

 

 

「哀れね、あなたを見ていると心底そう思うわ。勝機もなくただただ私にズタボロにされて、そんな必死に立ち上がったところで結局は醜態をさらすだけ。そんなことに何の意味があるというのかしら?」

 

 

そんな光牙を見て神威が罵るように告げる

 

 

「何より最初から私に従えばよかったものを、そうすればあなたもあの子(愛花)も苦悩の日々から救ってあげられたというのに」

 

 

「苦悩…だと?」

 

 

「そうよ、あなたたちは皆、その身に竜を封じられてしまった。あの子たちはそのせいで虐げられて迫害をされてきた。いつ竜に乗っ取られるかもわからず怯えるあの子たちをその過程で私は救い、その脅威を封じ込め、あの子たちに力を与えてあげた、あなたたちも素直に私の元に来ればあの子たちのように竜の力に怯えることもなくち力を行使することも、今こうしてズタボロにならなくても済んだというのにね」

 

 

続けざまに神威が光牙に自身に従えば幸せを得られたのにと皮肉めいた憐みの言葉を投げかける

 

 

「…ペテン師が偉そうな口を開くな」

 

 

「なに?」

 

 

「貴様の言葉はすべてが上っ面だといったんだ。救うだのなんだのと綺麗ごとを並べてはいるがその実は自分が力を得るために奴らや俺たちを利用しているに過ぎない。そんな貴様のようなゲスがそんな言葉を使うなど滑稽もいいところだ」

 

 

光牙の煽り返しに神威がムッとなる

 

 

「それから一つ言わせてもらう」

 

 

「っ?」

 

 

「誰もが竜を宿して不幸だと思っていると……勝手に決めつけるな」

 

 

そう言い放つと光牙は今以上に神威を睨みつける

 

 

『「…っ」』

 

 

彼の言葉を精神世界で聞いていた光の竜は言葉を失うのだった

 

 

「確かに竜を宿して苦労もあった。だが俺はこうあったからこそ仲間(あいつら)に出会えたんだ。その俺の歩んできた道筋を貴様ごときが愚弄するな」

 

 

「…ふっ、くだらない弁舌ありがとう。でももういいわ、そんなもの聞いてたら耳が腐っちゃう。だからとっとと口を塞いであげるわよ!」

 

 

話しはここまでというが如く神威が光牙を仕留めるべく再び攻撃をする

 

 

咄嗟に光牙も防御姿勢をとる

 

 

神威の攻撃が迫りくるまさにその時だった

 

 

 

ガシコン!ギュィィィィンン!

 

 

 

刹那背中の羽根がスライドするとともにそこから放出される粒子が光牙を包む

 

 

次の瞬間、神威の攻撃が炸裂するも身を包んでいた粒子がシールドの役割を果たしたおかげでダメージを終わずに済んだ

 

 

「まだそんな隠し玉を残していたとはしぶといわね」

 

 

土壇場で攻撃をかわしたことを神威が賞賛する

 

 

しかし当の光牙のほうはというと

 

 

「(ど、どういうことだ?)」

 

 

自分の意思とは関係なしに粒子が展開され、神威からの攻撃を防ぐことに成功したことが光牙は不思議でならなかった

 

 

「(…まさか?)」

 

 

だがよくよく考えたらこんな事ができる者など1人しか心当たりなかった

 

 

光牙は徐にお腹に手を当てる

 

 

『「危ないところじゃったのお前さまよ」』

 

 

「っ!」

 

 

すると脳裏に声が響く

 

 

「(…やはりさっきのはお前だったのか?)」

 

 

声の主、それは光牙の中にいる光の竜からだった

 

 

『「わしが起点を利かせなければ今頃完全にお陀仏になっていたじゃろうな。まぁ、わしとしてはどちらに転んでもよかったことじゃがの」』

 

 

「(ひとまずば礼を言う。あの攻撃は正直危なかった…だがなぜだ?どうして俺を?)」

 

 

『「ふっ、ふん。勘違いするでないぞ、わしはただこのままお前さまが死ねば今度こそあの者に取り込まれるじゃろう。じゃがわしとてあんないけすかん奴の一部になるなんざまっぴらごめんじゃからな」』

 

 

若干ツンデレのようにも捉えられるような言い回しで光の竜が答える

 

 

「(利害の一致か…上等だ。奴を倒す、力を貸せ!)」

 

 

『「ふん、よかろう!」』

 

 

こうして光牙と光の竜は共通の敵を倒す為、共闘することを決めたのだった

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