閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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NewWaveの章
番外絵巻 乙女たちの贈りもの


「ついに…」

 

「この時が来ましたわね」

 

「アタイ達女にとって」

 

「重要なイベントの一つ」

 

「そう」

 

「「「「「バレンタインが!!」」」」」」

 

ここは調理室。そこでは飛鳥たち5人がエプロン姿で(飛鳥の場合はデカ盛りのエプロンコス)ボールや泡たて器などを手に制作に取り掛かっていた

 

そう、なにを隠そう今日は女の子にとって大事な日、女の子が好きな男の子にチョコをあげるバレンタインデーである

 

そう言うわけで飛鳥たちが早起きして調理室で張り切ってチョコを作っているのはもはや察しのとおり

 

佐介に送るためである

 

日頃の感謝、自分が内に秘めし佐介への思いを胸に心をこめ作っていた

 

「飛鳥さん葛城さん。そちらはどうですか?」

 

「はい、今、冷やして固めてるところです」

 

「よっし、出来た~っと♪」

 

葛城が冷蔵庫から固められた5つのチョコを持ってきた

 

「よ~し、最後の仕上げだね♪」

 

「あぁ。そうだな」

 

固まった自分たちのチョコに全員それぞれ仕上げのデコレーションを加えていく

 

そして

 

「「「「「できた~♪」」」」」

 

いよいよチョコが完成したのだ

 

「ではこれらを箱に詰めて…」

 

斑鳩がみんなのチョコを一つづつ丁寧に箱入れする

 

「あっ、後はこれを佐介くんに渡すだけだね」ソワソワ

 

「飛鳥、緊張してんのか?」

 

「うっ、うんちょっと…」アセアセ

 

「その気持ち、わかる気がしますわ」ソワソワ

 

佐介にチョコを渡す

 

それは=好きな人へチョコを渡すこと

 

飛鳥は一緒に暮らしていた頃からチョコを渡していたがそれは母の手伝いがあったがため

 

今回のチョコは自分の手作りなのでそれを渡すのに緊張していたのだった

 

「いっ、今から緊張しても仕方ないだろ。て言うかまずは佐介のやつを見つけないとな」

 

「そうだな」

 

「今日はたしか霧夜先生のお手伝いをなさってるそうですわね」

 

そう、今日は佐介は朝から霧夜に頼まれその手伝いをするため飛鳥たちよろも早くに学院に来ているのである

 

とは言うものの今はお昼を回っている時間なので仕事もひと段落してるだろうということで飛鳥たちは佐介を探しにと出かけた

 

 

 

 

 

 

「あっ、あの!」

 

「はい?なんですか?」

 

「こっこれを!!」

 

「ふぇっ?」

 

飛鳥たちの予想通り霧夜からの仕事を終えて学院内をふらりしていると1人の女子に呼び止められその子からチョコを渡された

 

女子はチョコを渡し終えると恥ずかしそうにその場を後にした

 

一方佐介のほうはその場にただ呆然と突っ立ていた

 

「…どうして僕にチョコを?」

 

実はというと佐介はバレンタインというものを知らなかったのである

 

小さい頃からチョコは飛鳥と飛鳥の母親の二人がくれるものだけだったので

 

佐介にとってはバレンタインは『家族が自分にチョコをくれるもの』と思い込んでおり、その認識のまま旅に出たためバレンタインの本当の意味も知らずに育ってしまったのである

 

そしてそれから…

 

「先輩!私のチョコを受け取ってください!!」

 

と言われたり

 

「佐介くんに食べて欲しいの!!」

 

と言われたり

 

「先生からのお・く・り・も・の・よ♪」

 

などと先輩後輩。同期。はたまた保健室の先生など様々な女性からチョコをもらいあっという間にすごい数に

 

「いっ、いったいどういうことなんですか?」

 

この状況が理解できず佐介は困惑する

 

「はぁ…。こんな時、"ショウ兄さん"がいてくれたら…」ボソッ

 

佐介は窓から空を眺め、かつて自分の家族であり、兄と言える人の名前をつぶやく

 

心なしか空に彼の顔が浮かび上がる

 

「大好きだったのに突然いってしまったショウ兄さん…うっ、うぅぅ…」ナキ

 

『まだ生きてるぞ〜』

 

なにやら浮かび上がるショウが囁いているような気がしたが悲しんでいる佐介の耳には聞こえなかった

 

ただただ彼の名をつぶやきながら涙を流す佐介だった

 

 

 

※実際にはショウ兄さんこと天崎翔は生きてます。とある隙間の中にある世界にて

 

 

 

その後、風魔たち1年生組からもチョコをもらった佐介だが

 

「はぁ…やっヤバかった。菖蒲ちゃんのあれはまずいよ~」アセアセ

 

菖蒲のことを思い出すと顔がトマトのように真っ赤になる

 

というのもこれにはわけがあった

 

廊下を歩いていたらいきなり引っ張られ空き部屋に入れられた

 

その犯人はもちろん菖蒲だった

 

そして菖蒲はこの後、とんでもないことをしてきた

 

そう、佐介の前で堂々と服を脱ぎ脱ぎ(ちなみに下はなぜか下着ではなく水着である)してきた

 

それだけに留まらず今度は持ってきていた溶けたチョコをいやらしい手つきで自分の体に塗りつけると佐介に向かってこういった

 

『さぁ佐介兄さま、菖蒲をお召し上りください!そしてそのままセクハラしてくだ~い!!』

 

という感じで菖蒲が襲ってきたので全力で学院寮に逃げ帰ったのだった

 

 

 

 

 

「…どうしようこれ?」

 

帰って改めて見るとすごい量のチョコが

 

「でもみんながせっかくくれたんですから美味しく頂かせてもらいましょう」

 

正直言えばかなりの量ではあるものの佐介にとっては序の口レベルであるため全部食べれるくらいであった

 

そうしてチョコを手に取ろうとしたとき

 

「「「「「ただいま~」」」」」ショボーン

 

「あっ、あの声は」

 

佐介は声に反応し、直ぐ様玄関へと向かった

 

 

「みなさん。おかえりなさい」

 

「「「「「…佐介(くん)(さん)!」」」」」

 

「えっどうしたんですか?みなさん?」

 

帰ってきて自分の顔を見て怒り出した飛鳥たちに唖然とする佐介だった

 

 

 

 

「…えっ?ずっと僕を探してたんですか?」

 

「そうだよ。霧夜先生からのお手伝いも終わってるだろうからってみんなでずっと探してたんだからね」

 

「そっ、そうだったんですか!すみません僕、みなさんがそんなことになってたとはつい知らずに」ショボーン

 

理由を聞いた佐介は飛鳥たちに謝罪を述べる

 

飛鳥たちも佐介が深く反省してくれてるので許してあげた

 

「それで…みなさんどうして僕を探してたんですか?」

 

「あっ、うん。それなんだけど…」

 

佐介の問いにみんなしてそわそわしているのに佐介は小首を傾げる

 

「あのですね実は…」

 

「アタイたちから佐介に贈りものがあってさ」

 

そう言うと飛鳥たちはそれぞれ箱を見せる

 

「僕にですか?」

 

「あぁ…そうだ」

 

「みんなで頑張ったんだよ~」

 

「そうなんですか…それにしても今日はなにかの記念日かなにかなんです?今日もいろんな女子の方々からこれらを」

 

佐介が見せたたくさんのチョコに全員が目を点にする

 

「すっ、すげー量だな…」アセアセ

 

「まさかここまでとは…」アセアセ

 

「やっぱり人気者だね佐介くんは…」アセアセ

 

改めて佐介の人気に驚かされた5人

 

「てか佐介、お前もしかして今日が何の日かしらねえのか?」

 

「えっ?…何の日なんです?」

 

「まっ、マジか…」

 

「そう言えば佐介くんバレンタイン知らなかったね」

 

男なら誰でも知ってると思ってきた彼女たちにとっては佐介の反応は驚きの一言に尽きなかった

 

「バレンタイン…ってなんですか?」

 

「バレンタインと言うのはですね」

 

「大好きな人にチョコをあげる日なんだよ~」

 

「好きな人に…チョコを」ポッ

 

斑鳩と雲雀の説明を聞いた佐介は『好きな人にチョコをあげる』ということは彼女たちは自分のことを好いている?のかと、そう思うと顔を赤らめる

 

「まぁ人によっては義理だったり友のチョコもあるがな」

 

柳生のその言葉に佐介は彼女たちがチョコを送ったのは友として自分と親しいからくれたのだと納得する

 

 

※まぁ実際は佐介くん勘違いですがね

 

 

「そんなわけでさ~佐介」

 

「あっ、はい」

 

「是非、わたくしたちからも受け取ってくださいませ」

 

「ありがとうございますかつ姉、斑鳩さん」ニコ

 

そう言うと先陣を切ったのは葛城と斑鳩だった

 

「佐介くん。ひばり一生懸命作ったんだよ~♪」

 

「おっ、俺のは義理だからな。それでもいいなら受け取れ」テレ

 

「ひばりちゃんも柳生ちゃんもありがとうございます」ニコ

 

次に雲雀と照れくさそうに柳生がチョコを送る

 

「…佐介くん」

 

「飛鳥ちゃん」

 

「…これ、受け取って。私の精一杯の気持ちだよ」

 

「ありがとう。嬉しいよ飛鳥ちゃん」ニコ

 

最後に飛鳥からチョコをもらいこれで全員がチョコを渡し終えた

 

5人の心がこもったチョコを受け取った佐介はとても嬉しい気分だった

 

他の子たちからもらった以上に

 

「みんな。ありがとうございます」

 

「「「「「」」」」」テレ

 

「バレンタイン、なんて素敵なんでしょうか」ニコ

 

 

その後、5人のチョコを優先し、残りのチョコも美味しくいただいたのは言うまでもない

 

 

 

 

 

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