紫と仲良くなるにはどうすべきかと相馬や両備たちからアドバイスをもらうも
なかなかこれと言った考えがでず思案を巡らせる中、突然、学園内で爆発と煙が発生した
原因を突き止めるべく、蒼馬たちは急ぎ現場に急行するのだった
爆発音を聞きつけた蒼馬たちが現場に駆けつけるとそこでは生徒たちが右往左往しており、引火した箇所の消化活動を行っていた
ふと視線を逸らしてみると生徒たちに指揮している鈴音の姿が目にとまり、一同は彼女の元へと駆けつける
「鈴音先生!」
「‥あぁ、お前たちか、いいところに来た。ちょうどお前たちを呼ぼうと思っていたところだ」
「何があったんですか先生?」
「…もしや、また道元が?」
あの襲撃に失敗して以降、行方をくらませた道元が再びこの学園を攻め落としに来たのかと蒼馬たちは警戒を強める
「お前たちがそう思っても仕方がないが、今回はそれとは別件だ」
「別件?…それはどういう?」
ボバァァァァァン!!
「「「「「「っ!?」」」」」」
「戻ってきたか!」
直後、再び爆発が発生し、周囲から炎と煙が上がり、逃げ惑う生徒たちの姿が
「なにが起こってるんだ?」
「…お出ましのようだな」
訳がわからない選抜メンバーたちを他所に視線を向ける鈴音、蒼馬たちも恐る恐る視線を向けてみると
煙の中から現れたのは無数の傀儡たちだった
「あれは…複数の傀儡たちだ!」
「どうしてこんなに傀儡たちが?」
「まて…まだ奥に、でかいのがいる」
傀儡たちが現れたことに驚く中、蒼馬が指さす先には傀儡たちの背後からどんどんと近づく巨大な体とその内に輝きをはなつ二つの光が
明らかに大きい巨体。そして歩く度にズシンズシンという足音が聞こえる
やがてその大きな影が煙の中から現れた
「あっ、あれは!」
蒼馬たちが見たもの、それは
『がっきーん!!』ピンピン
「「「「「「……えっ?なにあれ?」」」」」」
見た目からしてどこぞの棒執事コメディー作品に出てくるロボのような見た目をした傀儡が他の傀儡たちを引き連れながらこっちに向かってきていた
「す、鈴音先生、あれはいったい?」
「それは私より彼女に聞いたほうがよかろう。…選抜メンバーたちに説明を頼む」
「はっ、はい…」
鈴音が呼びかけるとこちらに歩み寄る1人のうずまきの模様の眼鏡をかけ、制服の上に白衣を着たいかにも事件に関与してますよ感がにじみ出ている生徒がやってきた
生徒はとても気まずそうな顔を浮かべていた
『……』
「(どうしたソウ?)」
『あっ、いや~、なんていうかあの子見てると楓のこと思い出しちゃってさ。楓も昔あぁいうメガネつけてたから』
「(なるほどな)」
彼女の姿が幼少期の幼馴染の姿に告知してるという相馬の説明に蒼馬は納得する
「もじもじしていたら伝わらんだろ」
「はっ、はい!…えっとですね。じつはこの一連の騒動は私たちのせいなんです」
「どういうことだ?」
この騒ぎが自分のせいなのだと主徴する彼女の言葉の意味が分からず蒼馬たちは小首をかしげる
「私、蛇女子学園傀儡製作部部長でして、ここ数日の間、他の部員たちと一緒に新型の傀儡を作っていたんです。…それがあれです」
「あの傀儡を引き連れたでっかい傀儡のことね」
「はい、あれは私たちの神経とこだわりを詰めて作りまして、最大のウリはあの子の能力にあるんです」
「能力ってなんなの?」
彼女のいうあの傀儡の能力について両奈が問う
「あの子は内部に傀儡の生産機能がありまして材料さえあれば無尽蔵に傀儡を生み出すことが出来るんです」
「な、なんだって!?」
素材さえあればあの傀儡は自分以外の傀儡を無限に生み出せる。聞く限り厄介極まりない相手だった
「そんな高性能な傀儡がなんで今あぁして暴れてるのよ?」
「あっ…その~」モジモジ
「っ?」
「実はプログラミングをしてる祭にうっかりコーヒーをこぼしてしまいまして…そしたら機械が壊れて暴走して、モノの数分でこんなことになっちゃいました。てへっ♪」
そんな彼女の些細なミスが原因でこんな大惨事になってしまっているのかと思うと呆れてモノも言えない気がしてならない思いに蒼馬たちは駆られる
しかしそうは言ってもこの状況を見過ごすわけにも行かなかった
「ともかくすべきことはあの傀儡を止めることだな」
「あぁ、しかしやつだけを見過ごしてもいられない」
「だね。子機たちもほっとけないし」
既に多くの子機たちが周囲に拡散し、生徒たちを襲っている
生徒たちを守るのも選抜メンバーの務め、なればこそこの状況を見過ごす訳にはいかない
「よし、ここは手分けをするぞ」
ここで雅緋が手分けすることを発案する
「私と忌夢がこっちの方を、両備と両奈は向こうの方を、蒼馬と紫はあっちの方を頼む」
「…えっ?」
「襲われてる者たちの安全を確保しだい本体のもとへ向かい標的を撃破する…文句はないな?」
「あっ…はい」
雅緋が確認を取ると傀儡部部長も了承した
実際のところはとても気乗りしてない様子だった
出来ることなら壊さないで欲しいと言いたそうな顔を浮かべていた
しかしこの事態を招いた張本人であることもあり、言い返す言葉もなくただただそれに同意する他なかった
「さて、では行動開始と行く、行くぞ忌夢!」
「うん!」
「両奈、私たちも行くわよ!」
「りょうか~い♪」
善は…元いこの場合悪は急げと選抜メンバーたちは行動を開始した
それぞれ打ち合わせた通りに生徒たちを襲う傀儡たちから彼女らを守り、安全な場所へと誘導していく
ギギギィィィ!
「ふん!」
バキン!ガキン!
「こっちはあらかた片付いた…紫、生徒たちの誘導は?」
「は、…はい、こっちも…なんとか」
「よし、…あとは」
マザーとなる傀儡を屠るのみと考えた瞬間
ギギギィィィ!!
「っ、邪魔だ!!」
「っ!?」
自分めがけて飛びかかる傀儡を蒼馬はあっという間に返り打ちにしてしまう
「まったく…行くぞ紫、時間がおしい……紫?」
「…っ」ブルブル
返事がないことに気づいた蒼馬が振り返るとそこには自分の姿に怯えた様子の彼女の姿が
この時、蒼馬の戦い方を見ていた紫はその鬼神の如く傀儡を蹴散らす姿に当初の時のような恐怖を感じ取っていた
彼女が怯えている様子の原因が先ほどの自分の行動にあったことを察した蒼馬は返す言葉がなかなかに思いつかなかった
気まずい雰囲気があたりを包む
『おいアオ、何ぼーっとしてんだよ!?早くしないと傀儡がまた増えちまうぞ!』
「っ!」
相馬のその言葉に蒼馬ははっと我に帰る
確かに彼女に不快な思いをさせてしまったことは忌々しき事態ではある
だが、今自分たちがすべきことはまだ終わってはいない
「紫、お前が怯える気持ちはわかる。…だがすまない、今はそうこうしてる暇はない。早くあの傀儡を止めるんだ」
「…」ウゥ~ン
蒼馬の言うことはわかるが紫もまた返す言葉が見つかっていない様子だった
「…とにかく先に進もう!」
「あっ…っ!」
この事態を収めるためマザー傀儡の元へと駆けつける蒼馬の後を紫も追うのだった