閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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番外絵巻 鳥かごの小鳥に世界の広さを教えてやる

ブウゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!

 

 

ある日、光牙はいつものようにD(ドラゴン)・ホイールを走らせ、D・D・S(ドラコ・デリバリー・サービス)の仕事としてある場所に荷物を運んでいる最中だった

 

 

ブルルルルルル…キキィィィ!

 

 

「…っ」

 

光牙は目的地に到着すると、かぶっていたヘルメットを取り外した

 

そこはとある学校、名を私立舞扇大学附属高校(しりつまいせんだいがくふぞくこうこう)と言う

 

主に日本に来た外国出身の子達が通う学校で、なぜかよく光牙に配達を依頼する常連であった

 

そんなこんなで光牙はD(ドラゴン)・ホイールから降りると学校に向かっていった

 

 

 

そしてチェックをすませ、校内に入り、教員に荷物を渡そうとするとなぜかこの学校の理事長が直接受け取りたいと言っているらしく、理由もわからないまま教員に理事長室に案内されていく

 

 

 

「こちらに、理事長がお待ちです」

 

「…わかりました」

 

「理事長、お連れいたしました」

 

ドアを開いた教員が声を一言かけ、光牙は理事長室に入っていった

 

 

バタン!

 

 

ドアが閉まり、光牙は前方を向くと椅子ごと窓の方を向いているせいか姿が見えなかった

 

「どうも、D・D・S(ドラコ・デリバリー・サービス)のものです。頼まれていた荷物をお届けに上がりました」

 

光牙が窓を向いている理事長に声をかけながら歩み寄ると

 

 

カチッ

 

 

「っ?」

 

何やら踏みつけた感じがした

 

そしてその刹那

 

 

シャリリリリリリリ!!

 

 

「っ!?」

 

部屋の家具の一部がスライドし、そこから体量の苦無が放たれた

 

「っ、はぁぁ!!」

 

 

カキン!キンキン!

 

 

弓で苦無を弾く

 

しかしその瞬間、今度は天井からも体量手裏剣が降ってきた

 

四方八方から光牙に迫り来る忍具の猛攻

 

「はぁぁぁぁ!!!」

 

弓を巧みに回しながらそれらを弾き返していく

 

尚も放たれ続ける忍具も弾き

 

そして最後の一つを弾くと攻撃は止んだ

 

「…忍具。ということはここは『パチパチパチパチパチパチ』っ?」

 

すると窓を向く椅子の方から伯叔が

 

そして椅子が回転し、そこに座る理事長が素顔を表す

 

理事長というからには年がいってる人と思っていた光牙だったが

 

その予想を裏切るほど理事長は背は低いがとても若々しく美人だった

 

「警戒レベル3でいったのに。荷物をダメにすることなく防ぎきるなんて、素晴らしいわ。やっぱり、私の見込んだとおりね」

 

「…どう言う意味だ?」

 

「ごめんなさいね手荒な真似をして。少しばかりあなたを試させてもらったの」

 

「俺を試すだと?」

 

理事長が言った言葉に光牙は小首をかしげた

 

「実はね。私、初めてあなたを見た時感じたわ。あなた、相当うでのたつ忍だって」

 

「…なるほど、この学校もまた表向きは普通の学校、しかし裏では忍たちを育てる忍育成校というわけだ」

 

「そうよ。ここは海外からきた忍学生の育成校でもあるの」

 

「…で、その忍学科の理事長様がわざわざ俺を呼んだ理由はなんだ?…俺を殺るというのなら覚悟をもってかかって来い。俺は女だろうが手加減はしないぞ?」

 

光牙が手にする武器に力をこめ、理事長にプレッシャーを放つと

 

理事長は冷汗とともに首を横に振る

 

「ち、違うのよ。私があなたを試したのにはわけがあって」

 

「わけだと?」

 

「えぇ、…光牙くん。単刀直入で悪いのだけれど、よければうちの生徒たちの教官として雇いたいのだけれど、なってくれないかしら?」

 

「教官だと?…この俺が?」

 

それを聞いた瞬間、光牙はキョトンとした表情になった

 

まさか自分に教官になってほしいと言われるとは思わなかったからだ

 

「…理由を聞かせろ」

 

光牙は理事長に尋ねる

 

「もちろん。…さっきも言ったけど、ここは海外からきた忍学生の育成を目的とした学校で、今この学校には5人の忍学生がいるの。そしてその中の1人に私の娘がいるの」

 

「あんたの娘…?」

 

「えぇ、さらに言えばその子がここの選抜メンバーのリーダーなのよ」

 

「ふん。で、それが俺を教官として雇いたいのとどう関係があるんだ?」

 

理由を聞いた光牙は、再度尋ねた

 

「それがね…あの子少しばかり好戦的なとこがあって、私の雇った教官をことごとく倒しちゃって、それがショックでやめる人たちが後をたたないうえに、あの子ったらそれによって自信をつけちゃったのか『自分は一人だって強くなれるんだから』って言い出しちゃって困ってるのよ。次の教官が来るまであと半月もあの子達をこのままのさばらせる訳にはって思ってたそんな時にあなたを見てピンと来たの。きっとあなたなら思い上がったあの子を修正してくれると思って、…というわけなの、お願い。力を貸して!次の教官が来るまでの半月の間だけでいいから!」

 

机の上に手と頭をついて頼み込んだ理事長だった

 

「話しはわかったが…しかし、だからといって、はいそうですか、では喜んで…なんて素直に返事をするとでも?」

 

「もちろんただとは言わないわ。引き受けてくれれば報酬はいくらでも弾むわ、あなたがなっとく出来るまでいくらでも」

 

「…なぜそこまで?」

 

「言ったでしょう。あなたを見てピンと来たって、あなたは私の見込んだとおりの子なのよ」

 

話しを聞き終え、光牙は沈黙する

 

確かにいい話ではあった

 

引き受ければそれだけ自分だけでなく焔たちも助かる

 

そうと決まれば当然、答えは決まっていた

 

「…わかった。この仕事引き受けよう」

 

「ありがとう。助かるわ」

 

「今からでも構わん。そいつらのもとに案内しろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私立舞扇大学附属高校(しりつまいせんだいがくふぞくこうこう)の忍部屋

 

ここには5人の外国からきた忍学生がともに忍を学んでいた

 

『こっちとあっちのミステリー。つなげて見せてよ』

 

「secretカクレ○ジャー!イエーイでござる~♪」

 

「またそれ見てるの吉光?相変わらず好きなのねそれ」

 

「yes~でござる。なんたってこれは拙者を忍の道に導いてくれた、この作品は今なお拙者のheartをfireさせてくれる作品なんでござる~!」

 

金髪で元気いっぱい、昔の侍のような口調の彼女の名は吉光、私立舞扇大学附属高校の二年生である

 

子供の頃に見た日本の忍者戰隊の映像作品を見て忍に憧れ、立派な忍となるためにこの学校に入学したアメリカ人である

 

そしてそんな吉光に声をかけてきた褐色の肌でどこか大人びた雰囲気を漂わせる彼女の名は揚羽、吉光同様この学校に留学中のスペイン人で吉光の同級生である

 

「ヨシミツ、アゲハ~!」

 

「大変アルヨ!」

 

「ぬっ?祀殿に美苺殿、どうしたでござる?」

 

「そんなに慌てて何があったの?」

 

二人のもとに来のは吉光と揚羽より一つ年し下の一年生で、インディアンを思わせるような感じの留学生、祀と二人と同じ二年生で同級生の中国からの留学生、美苺だった

 

「えっと、えっと~…さっき、理事長先生カラ、連絡キタ」

 

「どうにもまた新しい教官を雇ったんだそうアル」

 

それを聞いた瞬間、揚羽は目を見開き冷汗を垂らす

 

「oh、新しい教官殿が来るのでござる?。だったら歓迎パーティの準備でござる~!」

 

「吉光、呑気なことを言ってる場合じゃないわよ!あなたもう忘れたの?新しい教官さんが来るってことはうちのリーダーが黙ってないわ。きっと今度も…」

 

「…Oh・my・God!そうでござった~!どどど、どうしようでござる」アセアセ

 

「今考えてるから、何とかして教官さんを助けないと「なんの話しをしてるのみんな?」っ!?」

 

突然、声が聞こえ全員が振り向いた先には

 

自分たちより少しばかり(正確には祀と同党)背が低く、髪をツインテールに整えた女の子がいた

 

彼女の名は燕、この学校の3年にしてロシア育ちの留学生であり、この学校の理事長の娘にして光牙が雇われた最大の原因を作った張本人であった

 

「つっ、燕、きょ、今日は来るの遅かったわね」アセアセ

 

「ちょうど今日、掃除当番だったのよ…ってか、なにみんなそんな驚いたような顔して?……まさか私になにか隠し事してるんじゃないわよね?」

 

「「「「っ」」」」ドキン!

 

図星だった

 

「いやいやいや、そんなわけあるわけないじゃない、アハハw」アセアセ

 

「…怪しい?」ジロ

 

みんなの反応を見て燕はジド目を向ける

 

「nono、なっなんでもないでござるよ燕殿~。今日ここに教官がくるなんて…はっ!?」バッ

 

「「「なっ!?」」」アセアセ

 

「……新しい教官~?」ピキッ

 

「いや、あのそのこれは!」アタフタ

 

うっかり口を滑らせてしまった吉光はあわてふためく

 

「まったく、ママってば懲りないんだから、いくら教官を雇ったって同じよ。私は私より弱い奴、それと背が高いやつから教わる気はないって…いいわ。これからくるその教官に教えてやるわ。私の実力を!そして身の程をわきまえさせてやるわ!」

 

燕はこれからくる教官に敵意むき出しだった

 

「どうしよう?このままじゃ」

 

「sorry、申し訳ないでござる~」泣

 

「教官サン…」

 

「心配アルよ」

 

不安な表情を浮かべる4人と教官を待ち構える燕、その時だった

 

 

ガタンッ!

 

 

「「「「「っ!?」」」」」

 

忍部屋に繋がる扉が開き、1人の男が入ってきた

 

そう、光牙だった

 

「ここがこの学校の忍部屋か…ふん。なるほどな」

 

部屋のあたりをキョロキョロする光牙にキョトンとする揚羽たちと無言で燕は光牙に向かっていく

 

「ちょっとあなた!?」

 

「うん?なんだ?」

 

「ぐっ。せ、背が高い」グヌヌ

 

光牙の身長は燕よりもはるかに高いので背が低いことを気にしている燕にとっては見下ろされてるこの状況は耐え難い屈辱だった

 

「あなたが新しい教官ね!」

 

「まぁ、そうなるな」

 

「お勤めご苦労様、で、せっかくのところ悪いけどあんた私と勝負しなさい!」

 

「ほう」

 

燕は光牙に決闘を申し込んだ

 

「私が勝ったらあんたには教官をやめてもらう、弱い奴に教わる気なんてないからね」

 

「威勢のいい小娘だな?」

 

「こっ、小娘ですって~」ムカ

 

その言葉で燕は完全にキレた

 

「もう許さない、ギッタンギッタンにしてやるわ!」

 

「やれるものならな」

 

 

 

 

 

 

 

私立舞扇大学附属高校の訓練施設にて吉光たちが見守る中

 

二人の決闘が始まろうとしていた

 

「さぁ。こっちは準備OKよ。さぁ、あんたも武器を取りなさいよ!」

 

兆発をかます燕をよそに光牙は武器庫のほうに歩いていく

 

「…ふん。これでいいか」

 

そしてその中から適当に見つけた六尺棒を手にし構える

 

「なんのつもりよ?私を相手にそんなちゃちなもので戦おうっての?」

 

「よく吠える犬だ」

 

「いっ、い~ぬ~ですって~!」ムカムカ

 

犬呼ばわりする光牙に燕はさらに怒りを積もらせる

 

「あぁもういいわよ!あんたがなにを使おうと関係ない!ぶっ飛ばしてやる!燕、世界に舞い羽ばたく!」

 

そう言うと燕は先手必勝と言わんばかりに二刀流のブレードで光牙に斬りかかる

 

しかしそれを光牙はいとも容易く受け止めた

 

「なっ!?」

 

「この程度か…つまらん」

 

そして弾き返したとともに六尺棒を振るいて燕を攻撃する

 

「っぐ、くぅぅ!?」

 

「どうした?ちょっと力を出してみればこの程度か?」

 

燕を兆発する光牙を見ていた揚羽たちは驚いていた

 

「あの燕が押されるなんて…」

 

「Oh、今度の教官殿はberry強いでござる~!」

 

「凄イ…」

 

「なかなかの棒さばきアルネ!」

 

光牙の強さにみなど肝を抜かれた

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

 

攻撃をかわしたり、攻撃を殆ど防がれたりと燕の体力は徐々に削れていく

 

「さっきまでの勢いはどうした小娘?」

 

「ぐぅぅ!」

 

「井の中の革が世界に羽ばたくなどど、滑稽だな」

 

「なめんじゃないわよ!!」

 

それを言われた瞬間、燕は頭に血が上り、無茶苦茶な動きで攻撃を仕掛ける

 

「ぬるい」

 

バシッ!

 

「なっ!?」

 

「浅い」

 

バシィィン!!

 

とうとう光牙は手にした六尺棒で燕のもつブレードを叩き落とし

 

六尺棒の先端を燕につきつけた

 

そして燕はヘナヘナになりながら地面に座り込んだ

 

「勝負「ありね」っ?」

 

その時、声が聞こえ振り向くとそこには理事長が

 

「まっママ!?」

 

「…なんのようだ?」

 

「いえ、どんな感じか見に来たのよ。燕、大丈夫?」

 

「うっ…うん」

 

負けたことがショックなのか体に力が入らない様子の燕の元に光牙が近づく

 

「これでわかったか?自分がいかに浅はかなのか」

 

「っ…」

 

「世界には強い奴がゴロゴロしている。なのに自分の視野だけでみたものを全てと思い込んでいるようなやつに強くなることなどできん。さぁ立て、これからしばらく俺がお前たちをビシバシ鍛えてやるから覚悟しとけ!」

 

光牙はそう燕に一喝するとともにそばにいた揚羽たちにも言い放った

 

「あれが教官さんの実力。すごいわね」

 

「HEY!教官殿~!拙者、教官殿の強さに感激したですぞ!ぜひぜひ拙者を強い忍にしてくださいでござる~!」

 

「美苺もお願いするネ」

 

「わっ、私モ…」

 

揚羽たちが光牙に近づき光牙を囲んで話しかけてきた

 

そしてふと光牙はまだヘナっとしている燕に向かっていく

 

「何をしている。いつまでそんなところでへこたれている?」

 

「っ……」

 

尋ねるも反応を返さない燕に対し光牙は何やら思いつきニヤリと笑みを浮かべた

 

「…ふっ。そうか、お前は身長だけでなく心もひ弱で小さいんだな」

 

「」ピクッ

 

「そうかそうか、すまなかったな。そんな小娘に何を言ってもm「小娘小娘うるさーい!!」」

 

さっきまで落ち込んでいた燕は光牙のその言葉で怒りの声をあげる

 

「うるさいからなんだというのだ?またやるのか?俺に手も足も出なかったのに?」

 

「グッ…ううぅ…」

 

まさにいわれたい放題だが、事実ゆえ反論できない

 

「悔しかったらちゃんと指導を受けて強くなることだな。まぁお前程度じゃ俺のトレーニングにはついて行けないだろうがな」

 

「言ってくれるじゃない!…いいわ。あんたの指導を受けてあげる!そして強くなって今度こそあんたをぎゃふんと言わせるんだから!」

 

ついに燕もちゃんと指導を受けることを誓った

 

「その息や良し。なら、今日から短い間、たっぷりしごいてやる。いいな!?」

 

「「「「はい!教官(でござる)(ね)!!」」」」

 

「…よろしく」

 

4人は元気よく、1人はツンケンドンな態度で返事をする

 

「ありがとうね光牙くん。やっぱりあなたに頼んで正解だったわ。短い間だけど彼女たちをよろしくね」

 

「ふん。それなりにはな」

 

こうして燕たちの教官となった光牙なのであった

 

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