尚、この話しにはおまけの話し(なんとなく作ってしまったw)を書いてますのでよければどうぞご覧下さい
チャリン、ピッ…ガタ、ガタタン
「……ふぅ~」
その日、光牙は
「…たまにはこうして1人で過ごすのも悪くないな」
別に焔達と一緒にいるのは苦ではない、仲間たちと何気ない一時を過ごすのは彼としても満更でもない
しかし、そうも言ってられないこともある
それはごく単純な問題、紅蓮竜隊にいる男が彼1人だけということだ
無論、彼はスケベな感情など一切なく、常に紳士的に振舞っている(別に女性に興味がない訳じゃないからね!)
だが、そうではあっても女ばかりの空間に男1人、いろいろ気を使ってしまうことも多々あり滅入ることもあるのである
故に光牙とて1人の時間が欲しい時もあり、今こうしている時間も彼にとっては有意義な時間だった
「…さて、そろそろ帰るとするかな」
あまり遅すぎると皆が心配しかねないと光牙は1人の時間を十二分に楽しみ終え、早々に帰ろうとしようとした
そんな時だった
「ちょっと、やめなさいよあんたたち!」
「んだテメェ?邪魔すんじゃねえよ!」
「っ?」
ふと近くの方からなにやらもめているような声が聞こえた
何事かと恐る恐る陰か覗き込んでみた
「こ、怖いよお姉ちゃん」ガクガクブルブル
「大丈夫だよ。お姉ちゃんに任せておいて」
そこには小さな女の子をがらの悪い男3人組から庇うように立ちはだかる1人の少女がいた
「お前には関係ないだろうがよ!いいからそのガキをこっちによこせ!」
「誰が渡すもんですか!だいたいあんたたち恥ずかしいと思わないの!大の大人3人でこんな年端もいかない女の子を相手にガン飛ばすなんて!」
「うっせぇ、これ見てみろ!そこのチビがぶつかってきたせいでズボンにアイスが染み付いちまったんだよ!」
3人組の中で一番ピリピリしてる男がズボンを指さすとそこには確かに何かが染み付いた跡らしきものがあった
「ご、ごめん…なさい」
「謝ってすんだら警察はいらねえんだよ!」
「ひぃっ!?」
「だからやめなさいって!」
話しからして女の子がぶつかってしまったせいで男のズボンにアイスがベタっとついてしまったのであろうことはわかった
この状況は誰が見てもそう思えるものにほかならない光景である
「そんなのクリーニングすればどうとでもなるでしょうが!」
少女のいう意見は誰が聞いてもド正論だった
「あ~もう!これ以上何いっても仕方ねぇ!どうしても邪魔するってんならもう容赦しねぇ!やっちまえ!」
「「おう!」」
痺れを切らした男が仲間と一緒に少女達に襲いかかる
だが、その時だった
ピューーー!!バチン!
「あだっ!?」
「「「「っ!?」」」」
男にむかって飛んできた小石が額に直撃し、弾みでその場に倒れ込む
少女たちは何が起こったのかと困惑する
ピュ~~~!!バチンバチン!
「ふぎゃっ!?」
「うげっ!?」
直後、今度は小石が二発飛んでくるとともにそれらが仲間の2人に命中し、同じく地べたに倒れ込んだ
一連の出来事に少女たちは鳩が豆鉄砲を食らったかのような顔を浮かべる
「痛てて…誰だ!?」
石が飛んできた方に男が怒鳴り散らす
同時に一同も目線を向けるとそこには手と指の動きからして男達に意思を投げたであろう光牙が佇んでいた
「…すまん、手が滑った」
「だ、誰?」
少女が呆気に取られているのも構わず光牙は直ぐ様彼女たちを庇うように前に立つ
「んだテメェは!?」
「雑魚に名乗る名などない」
「ざ、雑魚だと!」
石をぶつけられたこと、挙句雑魚呼ばわりされたことにより怒りの矛先が光牙に向かう
「大人しく見ていれば随分と低俗な争いだ。お前たちの器量の底が知れるな」
さらにわざと火に油を注ぐかのように光牙が男達に挑発的な言葉を送る
当然、男達の堪忍袋の緒が切れるのは必然だった
「こいつ~、もう許さね!まずはテメェからだ!やってまえ!!」
「「おー!」」
そして3人組が光牙に襲いかかる
「あっ、危ない!?」
少女が光牙の身を案じる
「……ふっ」
…だがしかし
バシッ!ドスッ!バキッ!ドスン!
「「「」」」チ~ン
「…ふん」パンパン
「びょ、秒殺!?」
それは一言で言うならまさに一方的蹂躙だった
襲いかかる男達を光牙はあっと言う間に返り打ちにし、ことが済むとパンパンと手を払っていた
驚くべき光景を目にして少女は目が点になってしまっていた
「どうだ?まだやるか?」
「ひっ、ひぃっ!?ご、ごめんなさい!もうしませんから!勘弁してくださ~い!!」
「「わ~!?」」
ビュゥゥゥゥウン!
恐れをなした男達は一目散に逃げていった
「他愛ない…」
呆れたように言葉を吐き捨てると光牙が女の子の方まで行くと屈み彼女と目線を合わせた
「お嬢ちゃん、不可抗力だったろうとは言えぶつかった君にも責任はある。今度からは気をつけておけよ。約束できるか?」
「ごめんなさい、でもわかった。これからは気をつける!」
「いい返事だ」
ちゃんと反省した様子であることを褒めるように光牙が女の子の頭を優しく撫でてあげた
その様子を見ていた少女は感心を寄せる
「さぁ、もう行け。親御さんが心配してるかもしれないぞ?」
「うん、ありがとうお兄さん…ありがとうお姉ちゃん。バイバーイ!」
「転ばないように注意するんだぞー」
「はーい!」
女の子は光牙と少女にお礼を言うとかけながらその場を去っていった
「…ふっ」
見送りを終え、光牙もその場を去ろうとする
「あ、あの!」
「っ?」
しかし、そんな光牙を少女が呼び止めた
場所は変わり公園
「お待たせしました。はいこれどうぞ」
「あっ、あぁ…」
「今日はあんまり持ち合わせなかったからたいしたものは渡せませんでしたが、遠慮しないで食べてください。はむっ♪…う~ん美味しい♪やっぱりファミ○キは美味しいですね。ジューシーでそれでさっぱりしていて♪」
あのあとその場を去ろうとする光牙を引き止め、連れ出すような形でこの公園にやって来た
そして自分と光牙の分のファミ○キを買い隣に座りながらそれに美味しそうにかぶりつく
「さっきは危ないところを助けてくださってありがとうございます!」
「…気にする必要はない、大したことをしたわけではないのだからな」
「いえいえ!そんなこと無いですよ!お兄さんが来てくれなかったらやばかったかもですし」
謙虚な事を言う光牙を少女が助けてくれたからこうしてられるのだと諭す
「あっ、ごめんなさい。私ったら振り回してばかりで名乗りもしてませんでしたね…うっうん!という訳で改めまして、私は小鈴って言います。市立咲芸大学附属高校って学校の2年生です。主に音楽をやってるんです」
ここまでのことでまだ名乗ってもいないことに気づいた小鈴が光牙に名乗った
「それでえっと…お兄さんのお名前はなんて言うんですか?」
「…光牙だ」
「光牙さんか~…名前もかっこいいですね!」
小鈴は目をきらめかせる。その内には憧れにも似た何かを感じられた
「でも本当、光牙さんて強いんですね~。さっきもあの人をあっという間に倒しちゃうんだもの」
「大したことはない、それに……その気になればあんただって出来ただろうに」
「えっ?」
突然の光牙のその指摘に小鈴は固まる
「な、なんのことでしょうか?」
「誤魔化さなくてもいい、素人ならわからんだろうがあんたは並みの女よりも筋力や腕力があるのはわかっている」
「…」アセアセ
この言葉に小鈴は驚かされる。知り合って間もないというに自分が普通の人と違うことをよんでいたのだから
「わ、私、普通の人に見えないってことでしょうか?」
「いや、俺や俺に近しいやつ以外の傍から見たら違いは早々わからん、安心しろ」
その言葉を聞いて小鈴は少しホッとした気分だった
「で、でもそれじゃどうして?」
「あんたの技量を疑うわけじゃないがあんたがあの状況で奴らと交戦した場合、1人倒すのに手間がかかるはず、その間にあの子が人質にされてしまったら意味がないだろう?…だから最善の策を取った。それだけだ」
小鈴はあの状況下の中でそこまでの分析をしていたという事実に改めて感服した
「すごいんですね、光牙さん。私、尊敬しちゃうな~」
「別に大したことではない。経験上からの分析に頼っただけだ」
「ふ~ん…あっ、そうだった!それで光牙さんにお礼がしたいんだけど」
「お礼?ならもうもらったじゃないか?」
光牙が彼女がくれたファミ○キを見せる
「そんなのお礼の内に入りませんよ~」
「しかしだな…何度も言うがあれは恩を着せようとしてやったわけではないわけで」
「だからですよ!そんなこころ優しい光牙さんだからこそです!」
「っ…」アタフタ
若干彼女のペースに飲まれていっている気がしてならない光牙だった
「う~ん、とは言え何がいいかしら?……あっそうだ!」ピピーン
すると何かを閃いた小鈴が所持品であるケースから愛用のクラリネットを取り出した
「光牙さん、もしよかったら私の演奏を聞いてもらえないでしょうか?」
「演奏?」
「はい、お恥ずかしながら今思いつくのがこれくらいしかなくて、私の演奏でお礼が出来たらって思いまして」
彼女は真剣な眼差しでそう言い放つ、よほど自信があるのだということがその表情から伺い知れた
「…ふっ、いいだろう。では聞かせてもらおうか」
「ありがとうございます。ではいきますよ……すぅ~…はぁ~」
軽く深呼吸し、意識を集中させるとともに小鈴がクラリネットを吹き始めた
♫・*:..。♫*゚¨゚゚・*:..。♪
クラリネットから奏でられる音色が公園中に響き渡る
「(なんだこの音色は?…なぜだか妙に落ち着く)」
小鈴の吹き鳴らすクラリネットの音色の心地よさに酔いしれていく
そんな光牙の満足気な顔を見て小鈴も喜んだ
するとその時だった
『ほう、なんとも心地よい音色じゃの~』
「っ?」
ふと当然彼女は脳裏に響く声に気づき演奏をやめてしまった
「…どうした?」
「あっ、いえなんでもありません」
光牙の声に我に帰った小鈴が周囲に目を向けるも公園には自分たち以外はいない
「気のせいかな?…ごめんなさいね光牙さん、途中だというのに止めてしまって。もう一度演奏させてくれませんか?」
「あぁ、それは構わんが大丈夫なのか?」
「平気です。では…」
気を取り直し小鈴は再び演奏を開始した
「(なんだったんろうさっきの?)」
演奏しながらも小鈴は先ほどの不可解な現象のことを考える。…するとその時だった
『これ娘、さっきは勝手に吹くの止めおってからに、まったくもう』
「(ま、また!?)」
再び彼女の脳裏に声が聞こえる。若い女の子のような声が聞こえるのである
「(いったいどこから?)」
この声はどこから来るのかと小鈴は演奏を続けながら目線を泳がせる
『なんじゃ小娘、わしを探しておるのか?…わしならここじゃよ』
「(えっ?)」
声に導かれるまま目線を向けると光牙の腹部分が光っていた
「(こ、これはいったい?)」
驚きを見せる小鈴だったが光牙が平然としてるところを見る限りどうやらこの光は自分しか見えてない様子だった
「(あなたは何者なの?)」
『わしか?わしは我が主様に封じられておる竜よ』
「(竜!?)」
直後、光牙の背後に巨大な竜の残像が現れる
それを見た小鈴は少し怯えた様子を見せる
『ふふふっ、小娘、安心しろ。危害を加えようにもわしは主様に縛られておるんでな。何もせんよ』
「(そ、そうなの?)」
『それにしても小娘、お主の演奏は中々じゃの。かれこれ主様に封じられて退屈しとったが…よい音色にわしの心も潤おうようじゃの~』
「(そう…なんだ。えへへ)」
よくわからない中で自分の演奏を褒める竜の言葉に小鈴は素直に喜んだ
『ふぁ~…お前さんの音色を聴いてるとだんだん眠くなる。という訳でわしは寝るとする。よい演奏じゃったぞ』
「(どういたしまして。…おやすみなさい竜さん)」
互いに返事を交わすと心の中の意思疎通は終わりを告げた
それからしばらくして気づいた頃にはもう日も傾きだしていた
「今日は本当にありがとうございましたね光牙さん」
「なに、こちらとしてもいい思いをさせてもらった。感謝するぞ」
「い、いえいえそんな、お礼ですし」
見送りの言葉を交わしながら光牙はD・ホイールに跨りエンジンをかける
「光牙さん、また会えますかね?」
「さぁな…だがもし会えたならまた演奏を聴かせてくれ」
「はい!」
2人は約束を交わす
そして光牙はD・ホイールを走らせ家路を駆け抜けるのだった
「光牙さんか~かっこよかったな……さて、私もそろそろ帰ろっと♪」
小鈴は笑みを浮かべながら上機嫌で帰り路を帰っていくのだった
ブロロロロロロロロロロ!
「……今日はなぜか大人しかったが、一体どんな風の吹き回しだ?」
帰り路を疾走しながら光牙は自分の内に封じられている覇王光竜が今日はやたら大人しい感じがすることに若干の違和感を覚えていたのであった
『』Zzz~
おまけ
小鈴宅
「お母さん、ただいま」
家に帰った小鈴は帰宅して早々晩ご飯の準備をしていた母親に挨拶を交わすとそそくさと部屋に向かっていった
小鈴は階段を自室の扉を開け、部屋に入る。
「」キュピーン
「っ?」
「ガウッ!」バッ!
すると直後、部屋の中にいる黒い影が小鈴に飛びかかってきた
「うわっ!?あははは、も、もうダメだったら~…ただいまジョー♪」
「ガウガウ♪」
彼女に飛びかかり頬をぺろぺろ舐めてきたのは暗緑色の鱗に覆われた爬虫類らしき生き物だった
「いい子にお留守番できたね。偉いよジョー♪…そんな偉いジョーにご褒美。はい♪」
そう言いながら小鈴が差し出したのはこれまたファミ○キ(骨付き)
「ガウガウ♪…グォォォ!!」ガブリガブガブバリバリ!
すると差し出したファミ○キに直ぐ様食らいつき豪快にガツガツと骨まで砕いていった
「えへへ。相変わらずいい食べっぷりで」
肉を食べる姿を愛おしそうな目で小鈴が見ていると直後、下の方から母親の声が聞こえお風呂が湧いたと告げる
「は~い!…だってさジョー。一緒に入ろ♪」
「ガウッ!ガウガウ!?」
「あっ、こーら、逃げないの!ちゃんと洗ってあげるから、ねっ♪」
「グゥ~」
逃げようとするもすぐに小鈴に捕まり抱き抱えられる形でお風呂に向かう
その後、お風呂と夕食を終えた小鈴はジョーと隣り合わせで布団に入る
「聞いてジョー。今日私ねすごい人に会ったんだよ。光牙さんって人ですごくかっこよかったの」
「グゥ?」
「…また会えるといいな…また会えるかな?」
小鈴は少し不安気な顔を浮かべた
「ガウガウ♪」
「ジョー…えへへ、ありがとう♪」
ジョーの反応を見てそんな不安は杞憂だと言ってくれてるかのように小鈴はお礼をいった
「今日は1日楽しかったね、明日はもっと楽しくなるよねジョー?」
「ガウガウ♪」
そんなやり取りをした後、2人は静かに眠りにつくのだった
はい、という訳で小鈴ちゃんが光牙くんヒロイン枠に収まりました
彼女の設定見れば分かりますが竜に関わるとしたら光牙くん以外いないと思いまして
あと、おまけの小鈴ちゃんのペット。モデルが何かは分かる人はわかりますよね~ww?
なんでこれなのかっていうと上記のことと彼女の好きな食べものがそれのあだ名になってるからですw