相馬SIDE
みなさんこんにちは相馬です
今俺は前回に引き続き幼馴染の楓と半ば騙されて連れてこさせられ
いろいろな店を回りながらあいつの荷物持ちとして行動しています
そんで今現在俺はというと……
「…」チ~ン
絶賛くたびれて魂が抜けちゃっております
「うっ…うう~、く、くそぉ~かえでのやろう~」
あの後、あいつったら俺がからかったのを根に持ってか買い物のペース上げてきやがりましてね
《「次はあの店に行くわよ!」》
《「おいおい、まだ買う気なのかよ?」》
《「何か異論でも?」》ギロッ
《「ひぃっ!?」》
あの時の楓の顔、マジで怖かったですはい
そんなわけでおかげさまで大量に増える荷物を手にあっちに行ったりこっちに行ったりとで俺の体力はそこついてしまったわけですよ
んでさすがにお慈悲をくれるということで次に立ち寄ったショッピングモールの中に用されているソファにぐったりと寝そべっているんですよこれが
「あ~…し、しんど~…」アセアセ
ソファで横たわりながら俺は愚痴をこぼす
『随分とぐったりしているな大丈夫かソウ?』
不意にアオの奴が声をかけてきた
「大丈夫なわけないだろこんなの?こんな大荷物持たされ続けてへとへとだっての」ゼェハァ
『情けないぞこれくらいで?真面目にせず怠けてるからだぞ?そんなんだからぐ~たろうなんて言われてしまうんだ』
「お前まで言うか!」
楓のみならずアオにまで言われちまったよ!
「ママ~あのお兄ちゃん一人で話ししてるよ?」
「しっ!見ちゃいけません!」
な、なんか周囲から冷たい視線が…
「まったくもう…ふんだりけったりだぜ。あ~俺ってなんて不幸なんでしょ」アセアセ
楓に振り回されるわアオにまで茶々入れられるわで
『そうは言ってるが、少なくとも心底嫌な風には見えないが?』
おいおいアオさん、そんな真面目な顔して言われてしまうとこちらとしては非常に恥ずかしいんですが?
「こんなの半分冗談だっての、まったくお前って奴は…まぁ、なんだ?結局ここまでついてきちまったからさ、中途半端ってのもなんか嫌じゃね?」
『確かにそうかもしれないがあぁもむちゃぶりされてもなんだかんだいうこと聞いてるあたり感心できると思うぞ俺は』
「仕方ねぇだろあいつがそういう奴なのは昔からだからさ、もう半ば諦めてるよ」
あいつとはそこそこ長い付き合いだったからほぼ慣れっこみたいなもんだし
振り回される事もしょっちゅうだったこともあるしな
『……ふっ、お前たちを見てるとほんとお似合いってことがよくわかるな』
「はっ?…はぁ~!?」
えっ?何ですって!?
「おいおいおいおいおい!冗談きついぜアオさんよ?俺と楓が?んなわけねぇだろ?変なこと言うなってあいつとはただ腐れ縁だってだけの話しだよ」
『そうか?俺はそう思うがな?』
「いやいや。ないない、そんなこと……ほんと、あるわけないって」ボソッ
あいつだってきっとそう思っているに違いねぇしな
だから・……そんなことあるわけないさ
『…ソウ』
「なんだよ?」
『よかったらしばらく俺が交代してやってもいいぞ?』
「えっ?マジで?」
いきなりのアオのその言葉に思わず声が出ちまった
『あぁ、その間お前は休んでていいぞ?』
「おぉ!いいのかよ?うわマジ助かる~!」
正直へとへとだったから渡りに船だぜ
「じゃあお願いするわ」
『あぁ、任せろ』
アオの好意に甘えることにした俺は早速アオに所有権を渡して意識体になる
んじゃ後は頼むぜ。そんじゃお休み~…Zzz
蒼馬SIDE
ソウから体の所有権をもらい、俺は閉じていた目を開く
「ふぅ…」
それと同時になんとなくだが一息ついた
「相馬~!!」
「っ?」
するとそこに楓が手に袋を持ってかけてくるのが見えた
どうやらまた新しいものを買ってきたようだ
「待たせたわね。ちょっとレジが混んでて遅れてしまったわ」
「問題ない、欲しいものは手に入ったのか?」
「うん、ばっちり」
「そうか。ならばいい」
欲しいのを手にするのは誰でも嬉しいことだしな
「…っ?」
「なんだ?どうした?俺の顔に何かついてたか?」
急に顔をじろじろと見てくる楓に俺は少し戸惑った
どうしたのだろうか?
「ねぇ、ひょっとしてあんた"相馬"じゃないでしょ?」
「…ほう、よくわかったな?察しの通り俺は"蒼馬"だが?」
俺は少し驚いた
なまじ俺たちはもともと一人であるがゆえに名前と性格以外を除いた状態ですぐに俺が蒼馬だと判断するのは難しい、現に蛇女のメンバーや鈴音も俺とソウを見分けなれるのにはしばらくかかったし、今でも時折間違えてしまうこともある
だが楓はソウならともかくとしても俺とはちょっと会話した程度の関りしかない
にもかかわらず俺がソウではないと一瞬で見抜いたのだから
「やっぱりね。そうじゃないかと思ったわ」
「なぜわかったんだ?」
「ん~…なんとなくかな?相馬にしては妙に落ち着いてるっていうか何というか…あはは、ちょっと説明しろって言われたら難しいところかな?」
なんとなく、そんなあいまいなものでわかるものなのか?
「でもまぁ丁度よかったわ」
「何がだ?」
「あの時のことよ…まぁその、なんだかんだであんたには助けてもらったからさ、一応お礼だけは言っておこうと思ったっていうか…あの時は助けてくれてありがとう」
少し照れくさそうな顔で楓がお礼を言ってきた
「気にするな、大したことじゃない。俺がただお前を守ろうと思っただけのことなんだから…だが、そういってもらえてこちらとしてもうれしいよ感謝するぞ楓」
「///っ!?」
俺がお礼を言うと楓が何やら顔を真っ赤にして後ろを向いてしまう
「どうした?」
「な、何でもないわよ!」
「そ、そうなのか?」
まだこういうのはよくわからないな?
「(も、もう、なんなのよあれ!相馬の顔であんなこと言われたら…って何考えてんのよあたし!べ、別に相馬がどうだなんて関係ないじゃないの!何言ってんだか!?)」モジモジ
なんだか一人でにくねくねしてるようだがどうしたんだろうか?
ふっ、やはりコミュニケーションというのはかくも奥深いものだな
だからこそ覚える価値があるというものだ
そのおかげで俺は今こうして人いらしさを手にできているんだからな
などと俺は物思いに更けるのだった