閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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番外絵巻  蘇る思い出 2

愛花が見つけ出した詠制作のアルバムを見て懐かしさに浸る焔紅蓮竜隊

 

 

そんな中、成り行きで愛花に自分たちの過去について話しをすることになり

 

 

春花が愛花に語り始めた。彼らが蛇女子学園でどうだったのかを記す物語を……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはまだ紅蓮竜隊が蛇女子学園の学生出会った頃の話し、入った順に日影と春花がまず最初の選抜メンバーとして加わり、その翌年には焔と詠が入ってきた

 

 

後輩として、またメンバー入りしたチームメイトとして、選抜メンバーの枠が徐々に埋まっていった

 

 

そんな中、今までにない前代未聞の出来事が起こったのである

 

 

 

 

 

回想1

 

 

 

蛇女子学園 忍部屋

 

 

 

選抜メンバーのために用意されたその部屋には次なる忍務を今か今かと待ちわびている4人の姿があった

 

 

「お前たち、集合してくれ」

 

 

するとそこに彼女たちの担当教師である鈴音が現れ集合の号令をかける

 

 

「鈴音先生。私たちを集めたという事は新たな忍務が?」

 

 

「いや、今回はそうではない」

 

 

「という事は…もしや新しい選抜メンバーの子ですか?」

 

 

「詠、お前のその答えは正解だ…"半分はな"」

 

 

鈴音の煮え切らない答えに一同はキョトンとする

 

 

「まぁ、あれだ。これは口で説明するより見てもらったほうが早い。……という訳だ、入ってこい」

 

 

するとタイミングに合わせるかのようにエレベーターが到着、扉が開き中に入っていた人物が姿を見せる

 

 

「なっ!?」

 

 

「「「っ!」」」

 

 

その時、焔たちは多いに焦った顔を浮かべる

 

 

無理もないことであった。その入ってきた人物こそ

 

 

「よく聞け、こいつが今日からお前たちとともに忍務に入ることになった特別編入生だ。…ほら挨拶を」

 

 

「俺の名は……光牙だ」

 

 

後の自分たちのリーダーとなる光牙その人であった

 

 

 

 

回想1終了

 

 

 

 

「はわ~、そ、そうだったんですか?」

 

 

「えぇ、わたくし最初に光牙さんを見た時は食い殺されてしまうかもと本気で思いましたよ」

 

 

「あっそれあたしも思ったよ。あたしも光牙を始めて目にした時はあの鋭い眼光に睨まれた瞬間、背筋がゾッとするかと思ったもん」

 

 

詠と未来が当時の光牙の印象を思い出す

 

 

「…すまなかった。あの時はいろいろあったからな」

 

 

「い、いえいえ全然気にしておりませんわ!…むしろ後に事情を知った時にはあの態度も納得のいくものだと思っておりましたし」

 

 

「そ、そうそう!あたし達が勝手にそう思ってただけなんだから」

 

 

申し訳なさそうにいう光牙に慌てて詠と未来はフォローをいれた

 

 

「それでね最初のころはとにかくピリピリしてて無愛想って感じでね近寄り難い感じだったのよ」

 

 

「へ~…私なんだか想像できないです」

 

 

愛花が知っているのは厳しくも優しい光牙なので少しイメージがわかない感じだった

 

 

「そういやあの頃の焔さんは光牙さんによく突っかかってたな」

 

 

「えっ?」

 

 

「確かにそうよね、何かあるとすぐいがみ合いに発展しちゃって、あの頃は止めるのも大変だったわね~」

 

 

 

 

 

 

回想2

 

 

 

 

「光牙!私と勝負しろ!」

 

 

「…何の真似だ?」

 

 

突如として焔が光牙に勝負を持ち出してきた

 

 

「上の指示で入ったかどうかは知らないが私は男などチームメイトとは認めない、まして私より弱い男などなおさらにな!……だから今ここで勝負しろ!お前の実力、この私が見極めてやる!」

 

 

圧倒的な宣戦布告を告げ挑発を吐く焔

 

 

「いいだろう。だが後悔するなよ?俺は女だからと手を抜くようなことはしない…来るからには全力でかかってこい」

 

 

「臨むところだ!私の力思い知れーーー!!!!!」

 

 

高らかに叫びながら焔は飛びかかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「」チーン

 

 

「ふん」ヤレヤレ

 

 

しかし結果はご覧のとおり焔の完敗。勢いよくしかけたはいいが焔は光牙に為すすべもなく負けたのである

 

 

その光景を目の当たりにしていた春花達も光牙の実力が本物であることを思い知る

 

 

「これでわかったか?貴様如き俺の敵ではない」

 

 

「くっ、くそ~!いい気になるなよな今回はちょっと調子が悪かっただけだ!次戦う時は負けないからな!」

 

 

少し涙ぐんだ睨みつけるような目を向ける焔を無視し光牙は立ち去ってしまった

 

 

これがきっかけとなり一方的に焔が光牙をライバル視し、事あるごとに勝負を仕掛けては返り打ちに合うというパターンがお決まりになっていた

 

 

ひどい時には勝てないことへの悔しさから子供ように駄々を捏ねる時もあった

 

 

そんな焔を宥めるのは思いのほか大変だったのである

 

 

 

 

 

 

回想2終了

 

 

 

 

 

 

「な、なななな何を教えてるんだ!泣いてない、私は泣いてないぞ!春花変なこと言うな!愛花に誤解されちまうだろ///!?」

 

 

「でも事実は事実だもの~」

 

 

「違うと言ってるだろ~///!!」

 

 

自分が駄々を捏ねたり泣き喚いたなどの恥ずかしい話しを語る春花に慌てて食ってかかる

 

 

「でも、そんなに険悪だったのにどうして今こうして仲良くしていられてるんですか?」

 

 

これまでの話しを聞いた愛花はなぜ今光牙たちが今はこうして仲良くしているのかと一番の疑問を抱く

 

 

それを聞いた紅蓮竜隊の全員は軽くはにかむような笑みを浮かべる

 

 

何事かと愛花は小首をかしげる

 

 

「そうね。私たちが今の関係になれたのは一番のきっかけはあの出来事が引き金だったわね」

 

 

「ある出来事?」

 

 

「えぇ、……私たちが忍務として半蔵学院から秘伝忍法書を奪いに行ったあの時、私たちのそれまでの関係は終わりを告げたの」

 

 

 

 

回想3

 

 

 

 

未来も加わって選抜メンバーは6人となってしばらく、時が経つにつれ選抜メンバー達は当初のようなギクシャクした感じが鳴りを潜め始め、全員が仲間であることを意識し始めていた中

 

 

上からの指令によって光牙たちは半蔵学院に保管された超秘伝忍法書を強奪する忍務に駆り出された

 

 

しかしそんな中、連れてきていた手下の1人がうっかりと罠を発動させてしまい光牙たちは特殊な結界に閉じ込められてしまう

 

 

さらに結界が放つ見えない力が働き、部下たちが狂乱状態に陥ってしまった

 

 

選抜メンバーたちは仲間を切らなければならないという罪の概念に苛まれながらも学院からの脱出を図る

 

 

だが、その際に光牙が突然苦しみ出し、やがて内に潜む力に支配され牙をむいてきた

 

 

「壊す…全てを…!」

 

 

「「「「「」」」」」

 

 

そこにいたのはいつもの彼ではない、力に操られた荒ぶる獣のようにまわりにあるものを破壊するといった狂戦士に成り果ててしまっていたのだ

 

 

「目を覚ませ光牙!」

 

 

焔たちは光牙を助けるべく戦ったが、狂戦士と化した光牙にはまるで歯が立たず、焔たちは危機を迎えた

 

 

 

 

 

回想3終了

 

 

 

 

「そ、そんなことが…」

 

 

「…あの時のことは未だに忘れていない。俺の心の弱さがあのような結果を招いてしまったんだ」

 

 

「光牙…そう自分を責めるな。大丈夫だ、あれはもはや過去のことだ。私たちは気にしてはない」

 

 

後悔の念に囚われる光牙に焔がそう慰めをかける

 

 

「で、そのあとはどうなったんですか?」

 

 

「私たちを助けに来てくださった鈴音先生と協力してなんとか止めることができました」

 

 

「せやけど光牙さん、わしらを傷つけてしまったことに責任を感じて蛇女を飛び出してしもうたんや」

 

 

「えっ!?」

 

 

日影の説明を聞いた愛花は思わず声をあげる

 

 

「あたし達必死になって光牙を探し回ったわ」

 

 

「見つけ出したもののわたくしたちの説得に耳を貸してくれず結果取り逃がしてしまいました」

 

 

「でもそんな光牙くんを止めてくれたのも焔ちゃんなのよね」

 

 

「…ま、まぁな///」

 

 

全員が一斉に視線を焔に向けると照れくさそうな顔を浮かべていた

 

 

 

 

 

回想4

 

 

 

 

 

光牙を見つけた焔が自分を巻こうとする光牙に捨て身の特攻をしかけそれを阻止

 

 

どうして自分に、ひどいことをした自分を心配そうな顔を浮かべ必死になって連れ戻そうとするのか理解できない

 

 

思わず光牙は胸の内に秘めた思いを注げた

 

 

「そうか。お前は今の今までそんなに苦しい思いを抱えたまま一人で頑張ってきたんだな」

 

 

「…っ」

 

 

彼の内に秘めた思いを知り、光牙という人物を始めて理解した瞬間だった

 

 

「お前は一人なんかじゃない。だって今のお前には私たちが、「仲間」がいるだろう。これからは私たちだって力を貸す。みんなで力を合わせれば恐れるものなんかないさ」

 

 

「…焔」

 

 

始めて腹を割って話ができたと満足気な焔は屈託のない笑みを浮かべ光牙を仲間だと告げた

 

 

その言葉が光牙の心に忘れかけていたものを思い出させたのだ

 

 

以降、光牙の心を覆う壁が音を立てて崩れ落ち、焔たちとの会話が増えていった

 

 

 

 

回想4終了

 

 

 

 

「…すごいです!私、感動しちゃいます!」

 

 

「そうかそうか、そういわれると悪い気はしないな」

 

 

きっかけを作った焔に尊敬の眼差しが送られ当の焔も照れくさそうな様子だった

 

 

「いよいよ最後になるわね…かくして私たちは仲間としての意識を高めていったのだけど、それから間もなくして秘伝忍法書を取り返しに蛇女に乗り込んできた半蔵学院と交戦したの、でも私たちは前理事長の地位を収めていた道元の策略にはまって肉体を魂ごと怨桜血という化け物に吸収されてしまったの」

 

 

「お、怨桜血」

 

 

その名を聞いただけで愛花は恐ろしい存在なのだということを感じ取った

 

 

「私たちは怨桜血の中で憎悪と憎しみの心に支配されてしまった」

 

 

「でもそんなあたし達を救ってくれたのが…光牙と焔だっだ」

 

 

「お二人は自ら怨桜血の体内に入り込みそこに囚われていたわたくしたちを救ってくださいました」

 

 

「せやからわしらは今ここにおられるわけや」

 

 

もし未だに怨桜血が健在していたら自分たちはここにいなかっただろう

 

 

「…そして間接的とはいえ私たちと半蔵学院の連携によって怨桜血は消え去り生徒たちも無事に元に戻った、わ学園は壊れちゃったけど」

 

 

「この事態を受けて本部に行こうとするわたくしたちでしたが光牙さんは1人去ろうとしたのです。我々に迷惑はかけられないと」

 

 

 

 

回想5

 

 

驚きの顔を浮かべる焔たちの視線の先には自分たちに背を向ける光牙の姿が

 

 

「ど、どういうことだ光牙?」

 

 

「この事態を招いた全ての原因は俺にある。だから俺はもう、みんなとはいられない…お別れだ」

 

 

そう言い残し去ろうとした光牙……だが

 

 

「水臭いぞ光牙」

 

 

「そうですわ」

 

 

「あたしたち仲間じゃない、あたしたちはみんな一緒だよ」

 

 

「そうね。私たちを救ってくれた恩人の光牙くんをひとりぼっちにして自分たちだけいい思いをするなんて私はごめんだわ」

 

 

「そういうこっちゃな」

 

 

「……お前たち」

 

 

あえて同じ轍を踏むことを選んだ焔たち、そう、既にこの6人には出来ていたのだ。素晴らしい絆が…仲間という名の輪が

 

 

「まったく。お前たちといるとつかれることばかりだな…だが、悪くない。行くとするか、俺たちが目指す新たな道に」

 

 

「あぁ!」

 

 

「そうですね」

 

 

「ほ~い」

 

 

「うん」

 

 

「ええ」

 

 

光牙の後に続くように朝焼けの太陽に向かって歩みだす

 

 

これが光牙たちの新たな始まりを告げる序曲となった

 

 

 

 

回想5終了

 

 

 

「そうして私たちは力を合わせ2人を象徴して焔ちゃんからは名を、光牙くんからは竜をもらい名付けられたのが焔紅蓮竜隊なのよ」

 

 

「……とっても素敵な話でした」

 

 

「そう言ってもらえると嬉しいな~……あれらがあって今のあたしたちがあるんだもんね」

 

 

「関大深いな~」

 

 

思い出せば出すほどいろんな出来事が蘇ってくるようだった

 

 

「さてみなさん、長話もいいですがそろそろアルバム完成させちゃいましょう」

 

 

「あっ、そうだったな」

 

 

「ごめんなさいね話に夢中になってしまって、それじゃやりましょうか」

 

 

「愛花にも手伝わせてください!」

 

 

そうして焔たちがアルバム作りを開始する

 

 

「…ふっ」ニッコリ

 

 

彼女たちの楽しそうな様子をちらっと見た光牙は心の中で呟く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(お前たちと出会えてよかったよ…)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

内なる声で呟く感謝の言葉を…

 

 

 

 

 

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