パシャッ!パシャッ!
「いい、いいわよお2人さん!今度はもうちょっと覚悟を替えてみて…そう、そうよ!いい感じ!」
パシャシャシャシャシャ!
このスタジオの支配人であろう女性の指示の下、指示されたポージングをこなすとともにカメラマンたちのシャッターのフラッシュ音が室内に木霊する
そんな現場にて写真を取られているのは…
「「……」」アセアセ
なんと相馬と楓だった
支配人に指示されたポージングを行いながら2人は撮影されていた
「「(…いや、どうしてこうなったし?)」」汗
2人はポージングを決め、写真を取られながら内心この状況になってしまっている今に激しく困惑していた
なぜ2人がこのような状況に置かれているのか?
事の発端は数時間前に遡っていた
「たったら~、ららら、らったら~っと♪」
街の中を陽気な歌を歌いながら相馬は歩いていた
お目当ては今週号の新刊を買いにだった
そうして本屋に到着した相馬は意気揚々に店内に入り、お目当てのものを探す
「おっ、あったあった♪」
相馬は早速お目当ての新刊を手にすると流れる速さで、レジに行き、購入を済ませて店を後にする
「にっしし、買った買った~。さ~て早く帰って鬼殺の剣の最新話身~よおっと♪」
気分よく店を後にし、相馬はこの後のことを考えていた
「(ぬふふふ~、今日は休日。アオの奴は科学部に呼び出されて俺とは分離してるし雅緋たちもいつものようにうるさくは言えない。故に今日の俺は圧倒的自由!フリーダムなのさ!)」
休みであることに感謝しつつ、学園に帰ったら持参している菓子を食べ、ジュースを飲みながら買った漫画を楽しく読む、まさに圧倒的し・ふ・く~!
優越感を頭の中で抱きながら相馬は帰り道を行く
…だが、次の瞬間相馬は思い知ることになる
世の中、そう都合よく簡単に問屋が卸さんことを
それは相馬がルンルン気分で歩いている最中に一人の男性とすれ違った時だった
「…っ?」ピクッ
横を通り過ぎ時、男性は電流が走ったかのようにはっとした顔で自分とすれ違った相馬を見た
男は何やら品定めするかのように相馬を見ていた
「ちょ、ちょっとお待ちくださいそこのお兄さん!」
「っ?」
しばしの後、ハッと我に返った男は慌てて相馬を追いかけ声をかける
「ちょ、ちょっといいですかね?」
「えっ?えっと…大丈夫っすか?ていうかどちらさん?」
いきなりのことで何事かと思いつつも自分を追って息切れしている男に声をかける
「あっ…あぁ、すみませんね。驚かせてしまってい…あの、ちょっとよろしいでしょうか?」
「はぁっ?まぁいいですけど?」
「ありがとうございます。実はわたくしこういうものでして」
渡された名刺を見る限りどうやら有名雑誌の政策などを手がけている会社の人であることが伺えた
「…で、その雑誌の記者さんが俺に何の用ですか?」
「あの…実は」
男は少し気恥ずかしそうに相馬に自分が声をかけた訳を説明する
何でも3日後に出版する雑誌を制作していたが社員のミスで使うはずだった資料データが消えてしまったとのこと
そのせいで次の新刊に飾るはずのものが使えなくなってしまい、新しく作り直そうにも携わってくれた人へ謝罪と再度オファーを頼むもスケジュール的に間に合わないのだとか
このままでは会社の信用問題にもかかわってしまい、大変なことになってしまう
困り果てていたところに相馬と出くわし、白羽の矢が立ったのだ
「はぁっ?なるほど?」
「はい」
「でもさ、俺だけじゃないんでしょ?相方はどうするんですか?」
話しの中で次の雑誌には男女込みで撮影しようとしていたことを聞いていたので自分だけ誘っても無駄ではないかと指摘した
「まぁ、そうなんだけど…」
しかしながら自分を見つけるまで雑誌に合いそうな男性、女性を探そうにもなかなか見つからず、ようやく見つけたのが相馬だったがゆえにもう藁にもすがる思いだったらしい
「と、ともかく!よければ協力してくれないかな?…もし最悪撮影がダメだったとしても誠意としてこの際自腹でもお金を払うから」
「そ…そこまで?」
自腹切ってでもという男性の言葉に相馬は耳を疑ったがそれほど真剣なんだなという思いが彼からは伝わってきた
「…わかりました。そこまで言うなら」
「ほ、本当ですか!ありがとうございます!」
彼の熱意に根負けした相馬は彼に付いていった
案内されるまま付いていった相馬は大きなビルにやってきてそのままエレベーターでビルの上階に向かっていた
道中すごい場所に来てしまったなとソワソワしながらもエレベーターが目的後の階に到着した
「さぁこちらに」
「はっ、はい」
誘われるがままに後についていく
「あら?木下君。戻ったのね。お帰りなさい」
「編集長!」
その道中の角から男と同い年化少し上の年齢層の女性が現れ
男の口ぶりから彼女のここの編集長であることを知った
「あの編集長実は「木下君朗報よ」っ?」
「実はね、休憩がてら外に出たらとびっきりかわいい子を見つけてね。何とかお願いして来てもらったのよ」
「そ、そうなんですか?」
「うん…でもちょっと惜しかったのはその子が一人だけだったから男性の確保にまでは至らなくてとりあえず来てもらったんだけっどどうしたものかしら?」
編集長の話しによると街中で女の子をスカウトしたそうなのだが男の確保ができない状態で連れてきたことが少し悩みなのだと語り、相馬はなんだかデジャヴを感じる
「…っ?」
ここで編集長の目が相馬に向けられる
「木下君、その子は?」
「ふっふっふ~。安心してください編集長、実は僕も見つけてきたんですよこちらの彼を!」
「おお~!でかしたわ木下君!…ふんふん。うん、確かに問題ないわね!君、ようこそ!よく来てくれたわね!」
「えっ?…あっはい」
なんだかテンションの高い人だなと相馬は思う
という感じで相馬は編集長と木下に連れられて客室に案内される
「時に編集長、連れてきた子ってどんな子なんですか?」
「うふっ、とってもかわいいのよ。おまけにスタイルもいいし~♪」
「へ~、可愛くてスタイルがいい…ねぇ~♪」
相馬は編集長のその言葉を聞いていけない妄想を膨らませる
「付いたわ。ここよ」
そんなこんなでいつの間にか客室についていた
「(どんなかわいい子なんだろうな~?ワクワクするぜ♪)」
部屋のドアが開いて中に入り、いよいよご対面となったことで相馬はさらに期待を強める
「ごめんね。待たせちゃって」
「あぁいえ、そんな待ってないから気にしないで」
「ん?」
だがここで相馬は聞き覚えのある声がすることに気づいて恐る恐る編集長の横から顔を覗かせる
「…げっ!?」
「っ?…っ!?」
相馬は驚いた
なぜなら目の前のソファーに座しているのは幼なじみの楓だったのだから