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授業を終えて休み時間となった佐介たち
葛城と柳生、雲雀はビニールプールやシャワー機を持ちいて水浴びを楽しんでいた
「か~練習の後の水浴びは最高だな~」
「またそんな物を持ち込んで」
斑鳩はシャワールームに向かうためバスタオル姿になっていた
「斑鳩さんも一緒に遊ぼ~」
雲雀が斑鳩を誘うも
「けっこうです。シャワールームがありますから」
誘いを断りシャワールームに行ってしまった
シャワールーム
「はぁ…どうしてうまくいかないんだろ?」
「飛鳥ちゃん。まだ気にしてたの?」
「うん。佐介くんやみんなはできるのに私だけできなかった」
「大丈夫だよ。失敗は成功の元って言うじゃない?」
落ち込む飛鳥を励ます佐介
ちなみになぜシャワールームに佐介と飛鳥がいるかと言うと
飛鳥が知らずに入ってきたためである
そもそもシャワールームが忍部屋にはそこしかないため必然的に一緒になってしまうのだ
佐介はなるべくみんなが自分に裸体を見られたくないだろうと思い
誰か女子が入ってきてもいいように一番端っこの互いに内からも外からも見れない完全な個室のシャワールームを使いその隣のドアの上に着替えをかけている
でる際には鉢巻きをつけて視界を自ら封じ、気拳・
「そうだけど」
「焦ることありません」
「「斑鳩(先輩)さん」」
斑鳩がシャワールームに入ってきた
「佐介さんもいらっしゃったんですか?」
「はい、まぁ」
シャワールームであたふたしてるだろうと思った斑鳩
「そちらのシャワールームをお使いになられてるなら問題ありませんよ佐介さん。それに、少なくとも佐介さんは覗きなどをしない人だというのはわかってます。」
空いている場所に入りタオルをかけシャワーを浴び始める斑鳩
「現にわたくしたちに気を使ってそこのシャワールームを使ってらっしゃってますしね」
「はい、だって、女性が嫌がるようなことはしたくありませんし…傷つけたくし」
申し訳なさそうな声をあげる佐介
「…本当、礼儀を弁えた紳士的な方ですね。あなたの爪の垢をどこかのおばかさんに煎じて飲ませてあげたいほどですわ」
「ぶえっくし!!」
「かつ姉、かぜ?」
「こっちに飛ばすなよ?」
「あ~誰かがアタイの噂してんのかな?」
「それと飛鳥さん、焦りは悪戯に心を乱すだけですよ?」
「自分の好きなものとか心に思い浮かべてるんですけど全然うまくいかなくて。あの斑鳩さんはどうやってきめたんですか、あの焼き鳥みたいなの?」
「鳳凰です」
「あぁ、ごめんなさい」
失礼なことを言ってしまい謝る飛鳥
「…来てくれたんです」
「来てくれた?」
「はい」
「僕もそう、師匠と修行を重ねていく呼び出せるようになったんだ」
拳を握る佐介
「まぁ、僕のはあまり例を見ない奴だからあれだけど、そんなことより僕が言いたいのは努力すれば飛鳥ちゃんにだってきっと自分に似合った召喚獣がきっと来てくれるってこと。大丈夫、飛鳥ちゃんならできるよ」
「佐介くん…うん」
励ましを嬉しむ飛鳥
「大丈夫ですよ飛鳥さん。あなたは半蔵様のお孫さんなんですから、自信をもって」
「そうですね。こんなことで落ち込んでたらじっちゃんに笑われちゃいますもんね」
「そうそう、その域です」
斑鳩がからも励ましをもらった飛鳥、だがやはりその顔はどこか思いつめていた
「半蔵様…そう言えばまだご挨拶に伺ってなかったな~」
「佐介くん転入してきて部屋に荷物おいたり修行とかで忙しかったもんね」
「うん。帰ってきたことをまだ報告せずにいるからね」
「じっちゃんたちも佐介くんのこと気にしてたよ。元気にしてるかなって」
そっかと言いながら懐かしさに浸るような顔をする佐介
「佐介さんは飛鳥さんのご家族とも親しいんですね」
「ええ、僕、両親いないもので」
「えっ?」
佐介の口から驚きの事実が語られる
「僕の両親は半蔵様が若かりし頃弟子だった人たちで半蔵様やご家族とも仲良くて生まれた僕を見せにも行ったそうです。ただ、それから少しして父が任務で命を落とし、母は僕が物心ついた頃に病に掛かって介護も虚しく…」
「…そんな」
「そのあと僕は半蔵様に引き取られ飛鳥ちゃんの家でお世話になってたんです」
「辛いこと思い出させてしまったようで申し訳ありません」
まずいことを聞いたと謝罪する斑鳩、それを「気にしてませんから」という佐介
だがこの時、顔が悲しみを表していたのを見た飛鳥は心配そうに佐介を見つめた
シャワーを浴び追え、それぞれ着替えを終えて再度合流した三人
先ほどんこともあり、なにか話題を変えよう、斑鳩はそう思い、ふと前から思ってたことを佐介に尋ねることにした
「そういえば佐介さんは忍術もさる事ながら体術も本当にお上手ですね」
「私も修行してるところ見てきたけどいつもすごいよね」
「そうでもないよ。いつも日々鍛錬してるだけ」
褒められて頬をぽりぽりする佐介
「それに僕なんかじゃまだまだ師匠たちには勝てないし」
「ふ~ん、やっぱり修行の旅は大変だった?」
五年間で彼がどんなことをしてたのか気になり飛鳥も佐介に質問する
「うん。大変だったよ。修行しながらいろんな場所に行ったよ。アメリカや中国とかアフリカの奥地の王国何かにも行きましたよ。特にアメリカは二年半滞在してたし」
「二年半もですか?」
「いいな〜私も行ってみたい」
「旅行じゃないんだよ。本当大変だったんだから」
いろんな国にいったという佐介に驚く二人、その反応を見て苦笑いする佐介
「ねぇねぇ、その話し聞かせて」
「わたくしも是非」
「はい、いいですよ。では旅の話しの一つを…あれは修行の旅にでて二年目くらいですね。あの頃は師匠からの課題でいろんな強い人と戦ったんだけどその中でも特に強い人たちがいてその一人と僕を戦わせるために師匠が僕をアメリカに連れて行ったんです。さっき言った滞在期間の初日がこれです」
「へ〜」
飛鳥は興味深々な顔をする
「しかし、今更の質問かもですがなぜアメリカに?」
「アメリカに、ある会社があってそこで社長をしている人が師匠の知り合いでして僕を連れて会いに行ったんです」
「修行をするための相手を探しに会社に行くってどういうこと?」
飛鳥と言葉は出してないが斑鳩も不思議そうだった
「確かにその人は表向きは社長でしたが、その人に連れられ所有の訓練場に案内され、次にその人を見た時、僕は驚かされましたよ。なんせその人はアメリカで有名なヒーロー、
「「ええぇぇぇぇぇぇ!?」」
佐介が語った人物に二人は驚く
「あっ、アイアンフィストですか!?」
「アイアンフィストって確かアメリカを拠点に活躍してるアベンジャーズって言うヒーローチームの一員だよね?」
アイアンフィストとはヒマラヤの秘境都市クンルンで修行し、神秘の力を得たアベンジャーズの一人である
「うん。その人と組手を…負けたけど」
苦笑いをしながら話しを続ける佐介
「その後、しばらくそこに滞在させてもらい師匠と暇な時はフィストさんも修行に付き合ってくれてね。いい訓練になりましたよ」
「ヒーロー直々に手ほどきを受けるなんてすごい!!」
「フィストさんは僕ら忍の存在を知ってるヒーローの一人で、もちろん僕らの存在は秘密にしてくれてる」
「そうなんですか。しかし驚きましたわ」
ごもっともという顔をする佐介
「そろそろもどりますか」
「そうですわね」
「佐介くん、また今度他の話しも教えてね」
「うん、いいよ」
話しを終えて三人は忍部屋に戻るのだった