あの場はそのまま締め括られたのだが何故か罰として街で奉仕活動をすることになった。
おばさまは抜きで新入団員達も含めてだ。ヘスティア様がきちんと人格面を見ただけあってここで不満を漏らすような馬鹿は居ない。
そうして今はギルドに向かったベルがエイナさんとイシュタル・ファミリアの話をしている。丁度フリュネの話をしていたところで…
「”そいつ”なら昨日ブチのめしたからもう表舞台に出てこないと思いますよ。」
「姉さんッ!?」
「マリーちゃんっ!?それにブチのめしたってっ…」
「丁度今アイズが奴に襲撃されていた話をしてたじゃないですか”ソレ”私も近々同じことされそうだったからこっちから出向いてやったんですよ」
「えっと何でそうされると思ったの?」
「何回か街中で不自然なほどすれ違ったし、その時の私を視る眼がこう獲物を見定めるような気持ち悪い目だったので…その肥えた身体に上下関係とともにどちらが『狩る側』でどちらが『狩られる側』なのかしっかり叩き込みましたので」
「私は知っての通り前例のないほど異常な早さで成長しているし、「【
アイズの過去の事例からまず
エリクサーだの魔法だので表面上の傷を治したところで冒険者として復帰出来るかも微妙だわ。少なくとも私の顔また見たら発狂しちゃうんじゃないかしら?」
「えっとなんでメンタル弱いと思ったの?」
「だって一応はまがりなりにとも「フレイヤやイシュタルは美しい」(自分の次にだけど)と言えるマトモな美醜感覚が備わっているはずなのにどこまでも自分のことだけは客観視出来ないあの捻じ曲がった自己評価は不自然過ぎるわ。
『そう思わなきゃ』自分を保てなかったってことでしょう要は。だから口でも挑発しまくってたのよ。そんな現実の見えない薬中患者みたいな奴にこの私が負けるはずないでしょう?」
まあそれはそれである意味”狂人の有り方”とも言えたので恐かったのだが。冒険者としての怖さというよりは怪物としての怖さだ。
そうしてエイナさんから【イシュタル】がギルドをやり込めた経緯を聞けた。
アイズ達が教えてくれたメレンでの一件…アイズやベートさんが対峙したという、ほぼ
そしてエイナさんと別れた後に───
「春姫という
私が呟くとベルが露骨に震える。
「ええっそのへんも聞いてたのっ!?」
「昨晩の貴方の”出会い”は”それ”ね。それよりもギルドをやり込めた【イシュタル】の手口も見えてきたわ。
エイナさんを頼った貴方の判断は正解ね。私の考えが正しければイシュタルはその春姫って娘を絶対に手放さないわ」
「助けたいんでしょ?その娘のこと。身請けっていう真っ当な方法は使えなそうだけど…」
「うんっあのっ…そのっ姉さん…」
「言っておくけどファミリアに対する迷惑云々なんて屁でもないわよ。私におば様までいるのに【イシュタル】如きにビビるわけないじゃない。」
「私はこれから会わなくちゃいけない奴がいるから、先に帰ってて、あれ書店行くんだっけ?」
「うんありがとうっ!書店寄ってから皆で帰るから姉さんも早く帰ってきてねッ!」
今日は沈んだ表情が多かったベルだったが別れ際には笑顔だった。
良かった。さてヘルメスの奴を探さねば…
ヘルメスは豊穣の女主人で悲痛な悲鳴を上げていた。
「実はだなベル君とマリーちゃんがっ…」
「私達がどうかしたんですか?」
「そうっ君たち姉弟がイシュタルに狙われているんだ!!」
「へえそうですか…なんか昨日フリュネをブチのめしたことには関係なさそうですね」
「まままマリーちゃんっ!?なっなんで!?」
「ヘルメス…今からウチのホームに来なさい、外にいるアスフィ先輩も一緒でいいから」
───そうしてヘルメスを竈火の館に招いた。アスフィ先輩も一緒に。
今ここにいるのは私達3人とヘスティア様とリリ、おばさまと
ベルには悪いが退席してもらった。あの子にはどう考えてもまだ早い内容だからだ。ヴェルフにはいてもらっても構わなかったのだが、
ベルを除いた手前、1人だけ仲間外れというのもアレなので申し訳ないがヴェルフにもセットになってもらった。リリはこれからファミリアの
「ええと、おばさまには既にある程度話していますが、聞き慣れない単語、無視できない単語等がいっぱい出てくると思いますが、質問は後にしてください。後で纏めて話しますので。」
「さて、まず最初に1つ確認です
「はい、その通りです。先程ベル殿はもうお会いしたと聞きました。」
「それと、ヘルメス…昨日は歓楽街に何をしに行っていたのですか?ナニとか馬鹿なことは言わなくていいですよ」
「あるモノを運んでいたn「勿体ぶらないでください」「何を運んでいたか早く言え」殺生石さ…」
それからヘルメスから殺生石がどのような物かの説明を受けていく。
「
「どう考えても外法の類ですね。本当にムカつく女神です」
「あと、ヘルメス、メレンの件は貴男も聞いているでしょう?【イシュタル・ファミリア】が
「えっ
集まっている面子的に少し躊躇したが私が睨んで促すと返答し出す。
「ああ、間違いなくそうだろう。重要な
「それと貴男が知らないであろう追加情報を1つ、メレンでアイズとベート・ローガさんがフリュネと
2人の元々のレベルが6だったこともあり、なんとかその場はロキ側の2人が勝利したそうですが…おばさま、一応聞いておきますが
「いや…知らないな恐らく過去にも居なかっただろう」
「それじゃ過去の参考になりそうな具体例は無さそうですね…まあその特異性から『妖術』とまで呼ばれる
「フレイヤを蹴落とすためなら
「その春姫さんを廃人にした上で殺生石に収めた
メレンで手を組もうとしていた【カーリー】も敗れたし最大戦力のフリュネを私が落としてしまったし、もうかなりガタガタだと思うのですが…フリュネを強化したところでレベル6が1人になるだけ…
元々のそれぞれのレベルは副団長がレベル4…他は3以下…こいつら強化したところでレベル6が3人に7までいるフレイヤには勝ち目ないですよね。
「さあ…例の
「まあどちらにせよ【イシュタル】には早々に潰れてもらった方がいいですね。その後に春姫さんはこちらで保護しましょう。本人が希望するならタケミカヅチ様の方でもいいですし。」
「そして、ヘルメス、貴男のことだから【フレイヤ】かもしくは私とおばさまをぶつけてイシュタルを潰すくらいのことは考えていたのでしょう」
「なっなんのことか、な…?」
「すっとぼけないでいいですよ私も思いついたことですから、それに乗ってあげます」
「私はフィンさんに呼ばれていて
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「もし失敗して動いてくれないようだったらその時は
「証拠さえ押さえれば
嫌っているのに全力で利用はするスタイル。
ベル君のアルフィアの呼び方
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おばさん
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お義母さん