オラリオ郊外の旅館【
普段オラリオに居るヘスティア、デメテル、ヘファイストス、ヘルメスの他、アルテミスやアストレア、ヘラまでいる。
「えーそれではこれから『デメテル・ファミリア慰安会兼
「「「「いえーい!マリーちゃんサイコー!!!」」」」
「今叫んだ名前もよく判らないモブ神共はどうでもいいとして、
追放済みのイケロスも同じく。個人的には面白そうなアフロディーテ様にも興味はあったのですか、ヘファイストス様との関係を考慮して見送ることになりました。
そして肝心の
まあデメテル様との関係を考慮するといなくていいでしょうあんなの。ポセイドン様も似たような理由で欠席です。
本日のメインはあくまでデメテル・ファミリアの方々なので神々はくれぐれも羽目を外し過ぎないよう…」
そう言い終わると各々が交流を始める。ゼウスの
【デメテル・ファミリア】の面々は「自分たちがメイン」と言われてもそれを真に受けることは出来ず神々ばかりの場で恐縮していた。
ヘラとデメテルは元々姉妹のように仲が良かったのだが、ゼウスの天界時代の「やらかし」によって地上ではギクシャクしていた。
デメテル側はそうでもなかったのだが、ヘラの方が距離を取っていたのだ。誰が悪いってデメテルはちっとも悪くなくゼウスが全面的に悪いのだが、
頭ではヘラもそれが理解っていたのだが、感情まではそうもいかなく、デメテルは可愛い妹分に距離を取られて悲しい想いを募らせていたのだ。
フレイヤとの仲も似たような感じになっていたのだが、先日にそれも修復された。
「いやーヘラもようやくデメテルと仲直りする気になったんだねえ、良かったよ」
そこには3柱の女神達が集まっていた。
「
「マリーちゃんか…あの子すんごいわよねえ、フィルヴィスちゃんを救った時の”アレ”は年甲斐もなく眼を輝かせちゃったわ」
「確かに”アレ”は凄かったな…」
「ウンウン凄かったよねー、ん?ってなんでヘラがさも見ていたかのように語っているのさ?」
「それはあのクノッソス?だったか?での戦いを”水晶”を通して私も視ていたからな
「確かに最近
「マリーちゃん本当に凄いわよね、子供が
「まあ下界じゃ基本一般人なみだからね
「私の子達も何人も助けられたし…ヘスティア、あの子貰っちゃダメ?」
「『黒竜倒したら、土いじりは結構好きだから
「…あの子『平和なら音楽家になりたい』とも言ってなかった?」
「…まあ本当になんでも出来るからねえあの子…戦うのも好きだし…」(そう考えるとやりたいこと多すぎて「不老になる」って言うのも割りと乗り気なのかも)
「でも本当にあの子の主神がヘスティアになったのは僥倖だったな…ヘタに先輩冒険者が幅を利かせている中堅以上の派閥だと軋轢のもとになっただろうし…子供達の中であの子を扱い切れるのなんて
アルフィアくらいのものだろう。あの子が最初からのびのびと動ける零細派閥が一番良かったのは確かだ、足りない人材もあの子なら後から勝手に人が集まっていく」
「あら私の所なら…まあ好きにやらせてあげていたと思うわよ?」
「デメテルの所は武闘派じゃないからね…『気が引けるから遠慮した』んだってさ」
姉妹に近い関係の3柱は暫く旧交を温めていたが、そこにアルテミスがやって来る。
「デメテル…この度は残念だったな、眷属たちのことやディオニュソスのこと…」
「あら、アルテミス、いいのよ…亡くなった子達は残念だったけど多くがマリーちゃんに助けられたし…勿論数の問題じゃないんだけどね。
「やあ、アルテミス久しぶり!
「ああ、ヘスティア久しぶりだ、こうしてまた会えて嬉しいよ、あの2人は上手くやれてるかい?」
「2人共最初からとても強かったからねえ、すぐマリー君に気に入られて今は他の子達とも仲良くやっているよ」
「2人は”外”の惨状に嘆いていたからね…『黒竜討伐』を掲げている君の所が合っていたんだろう」
(掲げていることになってたんだ…でも今の戦力考えればどのみち無関係でいられないし…)
「まあ確かに僕の子達は最強だからねっどーんと任せておくれよっ」
「おおーっ」と周りから声が上がる。まああの姉弟を眷属に迎え入れたときから既に引けない流れに巻き込まれていたのだろう。
ヘルメスなぞがプロデュースするまでもない。腹を括るべきだろう。
「貴女の眷属たちが【
「アストレアじゃないかいっ君も来ていたのかいっ」
「ええ貴女の所のマリーちゃんに『娘さんを私に下さい』って言われたのだけど…」
「ぶっ!?」
「私は”それ”になんて答えればいいのかしら?」
「いやあ、あはは、君の所のエルフ君が強くて才能豊かだから単純に戦力として欲しくて『スカウトさせてください』ってことだと思うよ?」
「へえそういうことだったのね、アレ程の才能の持ち主にも買われているなんて流石ねリュー…私ったらてっきりからかわれちゃっているのかと思ったわ」
勿論からかっていたのだろう。単純にリュー・リオンが欲しいという気持ちもあったのだろうが嘘センサーにひっかかるような問答でもなかったため、少し遊んだのだろう。
善神達に本気で敬意を向けてる割にはこういった遊び心でからかうこともあるのだから「イイ性格」をしている。
ベルにはない部分だ。アルフィアやベルに対しても同じような感じでよくからかっている。前者は大抵反撃を食らっているが。彼女なりの親愛の証なのだろう。
よく蔑んでいるヘルメスやゼウスとの相性も良さそうなものだが…他の部分は噛み合わないのだろう。スケベな部分が特に。
「貴女とあの子にならリューも任せられるわ、よろしくお願いね?」
「勿論さっ任せておくれっ!」
いつの間に
人格者なのも間違いないし…最近
「はい、宴もたけなわなところでこの私マリーベル・クラネルから重大な発表がありますっ、この度【ヘスティア・ファミリア】は【黒竜討伐連合】の立ち上げを宣言しますっ
名前の通り、人類と神々等が一丸となって黒竜を討伐することを主目的にした、連合の発足です。
特典としてはまず、他所のファミリアとトラブルになり、【ガネーシャ】やギルドでも介入し辛い案件なら我々が仲介に入って解決します。
我々の力を背景にして横暴に振る舞われても困るので、背後関係は調べ尽くしますが。
死亡者が出たファミリアは速やかに連絡をくれれば、蘇生魔法の恩恵を受けられます。但し、それをアテにされてダンジョン攻略に緊張感が無くなられても困るので、費用はきっちり取りますが。
それと私の作った試作武器の優先使用権、テスターとしての役割も付与されます。直接戦力になれないファミリアなら資金援助だけでも結構です。それと『ステイタス情報の全て』とまでは言いませんが、
眷属の魔法の情報は全て提出してもらいます。それと連絡用にこの【
ダンジョンで遭難した場合は連絡していただければ、私達のファミリアから少数の第一級冒険者が迅速に救出に向かいます。蘇生が必要な団員が居る場合は予め教えていただければ私が必ず向かいますが。
唯こちらが遠征等で大規模に動く場合はその期間はサービスの恩恵は受けられなくなるので、事前に告知します。
蘇生魔法の費用は1人につき20万ヴァリス、救出費用は50万ヴァリスで。即金が無理なら待ってあげます。尚救助サービスは【ガネーシャ・ファミリア】と共同で行っていきます。」
そうして私が【
ヘファイストス様は若干眼が怪しかったし、武器に釣られたかな…
「
神々を集めている大部屋とは別の、小部屋にその神は居た。
我らが姉弟の育ての親の
「オラリオから遠ざかろうとしていた」というのは本当だ。だが私の製作物の大半に発信器を仕掛けているので、それを利用して捕まえた。
まああまり濫用してバレて
「ヘラはもう行ったかの…?」
「ええ、
「行った」と言っても別の部屋に行っただけで、建物の中にはまだ普通にいる。
「一目間近で
「ぐおぉっアイアンクロォオオ…冒険者になったことで随分
「しかし
「女の子達にセクハラしたら送還しますわよ…?」
そして
「ワシが来た!」
と、宣言する。料理に夢中だった
「むお!?そこに居るのはマリーと一緒に歌っていた【歌姫】レイたん!?」
「エ!??」
そう言うや否や神々が言う所の「ルパンダイブ」でレイに飛びかかる
「
近くにいたおばさまが吹き飛ばした。
「何も変わってないようだな
おばさまが剣の腹でぺたぺたジジイの頬を叩く。
「あーマリっちそのすげえ濃いお爺さんは誰だい?」
「こいつの名前は『ゼウス』…かつてのオラリオ最大派閥の主神で…一応私とベルの育ての親でもあります…不本意ながら…」
私がそう言うと不審者を視る眼から尊敬する眼に変わっていく…何故…!
「お爺さんはベルとおねえさまのかぞくなんですか…?」
ウィーネがジジイに問いかける。
「そうじゃが…お嬢ちゃん、自己紹介出来るかい?
「わたしはウィーネって言います。ベルがくれた大切な名前なのっわたしはおねえさまが『妹』って言ってくれたから…おじいさんのことも『おじいちゃん』って呼んでもいいですか?」
「アルフィア…マリー…この子持ち帰っても良い?ウチの子にしちゃダメ…?」
「やるかっ、阿呆ッッ!」
「というか元々ウチの子ですよ。まあ
ヘスティア様より早く受け入れてしまった。やはりヘルメスなぞとは器が違う。どうしようもない
「お主らのことだからこの子らを受け入れることの大変さも理解しているのじゃろう?」
ジジイの眼がスッと細まる。僅かに神威も漏れている。まあ私にとっては慣れたものだが。
「トーゼン!助けを求める人々の声に応えてこその英雄でしょう!この私がいつまでも大切な友達と家族を日陰者に甘んじさせるわけないわ!」
「少しの間に成長したのう…やはりお前は背負うものが多い方が良さそうじゃな…」
───
「してあやつがベルの
アステリオスを見ながらそう聞いてくるジジイ。
「ベルの魔法の雷から自分の名前を『
「ぶはっあの牡牛が儂の眷属か…うくくく…てかあいつ滅茶苦茶強くね?具体的には
「まあ今はレベル8くらいですからそれくらいでしょうねえ」
「それベル死なね?大丈夫?」
「今のベルには牛特攻スキルがあるから大丈夫ですよ、恐らく2レベル差くらいまでなら埋められる…
ベルがレベル6になったらタイマンも解禁していって2対2の戦いもしようと思っています」
「失礼…その御仁がベルとお嬢の育ての親か…」
「?…貴方は…ひどく懐かしい気配がするな…いつかのどこかの自分と戦ったことはないか?もしくは貴方が力を貸したベルに似たどこかの誰かが、自分と戦ったことは?」
近付いてきたアステリオスがジジイに質問をする。顔色が変わった。
「地上ではほぼ無力の儂がお主と戦えるわけないじゃろうて…」
「【精霊】…」
私が呟くとジジイの顔色が更に変わった。
「ごめんね、みんな、ちょっとジジイと話すことが出来たからみんなだけでまた暫く楽しんでいて」
そして違う部屋で2人きりになってから問いかける。
「貴方アステリオスの”昔”を知っているのでしょう、キリキリ吐きなさい。」
「はあ、まあお主ならいいか。人間の身内に1人くらい知っている者が居ても構わんじゃろうて。だがたとえアルフィアでも、況してやベル本人には絶対に…」
「誰にも言いませんよ。地上の人間の私が本来知り得ない情報というのなら知りたがることすら我儘ですからね、それくらいはわきまえています。」
それからジジイは己の知り得ることの全てを話した。フレイヤのような魂を視る眼はないので確信まではいかないがほぼ間違いなくアルゴノゥトはベルの
アステリオスの
「運命とは数奇なものじゃな…ベルが儂の孫になり、同時にあの牛やお前のような者まで産まれ、そして大昔に交わされた約束が
「あやつまで完全に味方に付けられたのもお主が居たからこそじゃろう…恐らくベルだけでは不可能だった…違うか?」
まあベルでは「アステリオスを味方にしよう」という発想には行き着かないだろう。ベル本人もアステリオスを
立場的には私抜きでも「自分との勝負」を餌にすれば味方に出来ると思うんだけどね。アステリオスも勝負の場を整えてくれた私には非常に感謝している。
彼も自身の衝動のままにベルを襲えば、人間と
だから誰にも文句を言われない戦いの場を整えた、私に感謝をしている。
「マリーよ儂は今こそ確信したぞ。お前らが一丸となって戦えるというのなら【
「一度失敗している貴方が言っても説得力ないですけどねえ?」
「あっお前っ言ったなこいつぅ」
「でもまあ…『身内の尻拭い』くらいはきっちり始末つけますよ、おじいさま」
「くんくん…ここか、
襖をいきなり開けて
「あら、おばあさま、おじいさまならこの通りここにいらっしゃいますので、お2人のために部屋風呂付きの最高ランクの部屋も確保しておりますので、どうぞたっぷりしっぽりお2人で楽しみくださいませ♪」
逃げる間もなくとっ捕まるジジイ。そして部屋に案内し、私自らもてなす。当然のことながら超VIP待遇だ。
「逃がしませんわよア・ナ・タ?マリーや、お前は本当に孝行孫だな…」
「私はお2人のことが大好きですからっ大好きな2人が仲良くしているのを見るととても嬉しいですっ」
とても良い笑顔でヘラにそう言い放つマリー。尚、嘘は一切言っていない。善意はあるが悪意もあるのが
その後旅館にはどこぞの
ベル君のアルフィアの呼び方
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おばさん
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お義母さん