「リヴェリア様っ楽しかったですねっ」
【妖精交流会】は大成功に終わった。特に真面目で素直で努力家なレフィーヤは良い意味での末っ子気質とでも言えばいいのか。歳上に可愛がられ易い。ファミリアでも大体そんな感じだが、お姉さんエルフ達に気に入られ滅茶苦茶可愛がられた。
彼女らの魔法もレフィーヤはきっちりラーニングさせてもらった。だがリューの【アストレア・レコード】とフィルヴィスの【精霊魔法】は使えなかった。マリー曰く「精霊魔法は恐らく発展アビリティ【神性】が必要とのこと。
あれだけ強力だった精霊魔法を使えなかったのは少し残念だったが、【アストレア・レコード】はもし使えていたら罪悪感が湧きそうだったので使えなくて良かった。自分はリュー以外の【アストレア・ファミリア】とは面識すらないのだ。
そんな自分が力だけ都合よく使えてしまったら気が引ける。それに、他の魔法だけでお釣りが出そうな程に強力だったのだ。
「ああ、あれだけ同胞に素晴らしい者達がいるのは喜ばしいことだ。」
「あの、もしかして今回の交流会は私のためだったんでしょうか?」
「まあ、半分はそうだろうな…もう半分はフィルヴィスとリューのためだろう。」
リヴェリアは今回参加した者達と仲良くなり気安く名前で呼ぶようになった。外で過ごしていた時間の長いアーシェスとリュディスの話を聞くのは楽しかった。
何より【ロキ・ファミリア】の
こちらに敬意は向けていても必要以上には畏まらなかったので大分話し易かった。フィルヴィスとリューはそこまではいかなかったが、終始楽しそうに過ごしてくれていたので雰囲気は良かった。
大半はお茶会としての時間を過ごし、【デメテル・ファミリア】の農作物をふんだんに使って、マリーが用意したお茶菓子は非常に美味だった。
「あの2人は経歴が経歴だけにオラリオ内の
「こう言ってはなんだが、【ロキ・ファミリア】でもない
「それにこれからは彼女が新顔の
「私…こんなに貰ってばっかりで良いんでしょうか…?」
「なんだ、負い目でも感じているのか?そんなこと考える暇があるならあの娘の期待に応えて強くなり力になれるよう頑張れば良い。
『私達の魔法は人との縁で強くなれる』と以前あの娘も言っていたが今回のもその一環だろう。あの娘が強くなるついでにお前も強くなれる良いことづくめじゃないか?」
「マリーが繋いでくれた縁が私まで強くしてくれるんですね…」
「人との縁を大事にするあの娘らしい魔法だな…そう考えるとお前との相性は物凄く良いと言っても過言ではないな、つくづく逃がしたのが惜しい…」
そして翌日の豊穣の女主人では───
「リューさぁん!冒険者やりましょーっ!」
「ニャニャ!?久々に来たニャ!
「マリー…貴女レベル8に…?」
「ええ、昨日のあの後の模擬戦でアビリティが充分上がりきったので」
周りの冒険者達や隠れている
「8ってマジかよ…!?【静寂】もいるのに!?」
「もう間違いなく【ヘスティア・ファミリア】の天下だな」
好きに騒げば良い。私達にとってこの街の
「マリー…貴女…アストレア様やリヴェリア様まで利用して外堀を埋めましたね?」
「何のことやら…あ、ミアさんとは既に話はついてますよ『本人と合意の上でなら構わない』ですって」
「はあ、その妙な手際の良さには文句を言いたいですが…とっくに決意は出来ていますよマリー…」
「それじゃあ…」
「ええ…今日からよろしくお願いしますマリー…」
手配が失効したことも先日聞いて確認もし、髪の色も既に金髪に戻っている。準備は出来ていたというわけだ。
「ニャニャニャ!?リュー辞めちゃうのニャ!?」
「行っちゃイヤニャァ!リュー!」
「辞めさせたりしませんよ。リューさんにとって【
「唯グッとシフトは減るでしょうね、それで寝泊まりは【
その他【デメテル・ファミリア】からの仕入れは格安になる等の特典も。【フレイヤ・ファミリア】を倒して従えたら【
「…ということなので皆んな…これからもよろしくお願いします」
「そして、今日から私もよろしくお願いします」
「ほら、アンタはこっち来な、マリー!初日だからって甘やかしゃしないよ!」
挨拶した私をミアさんが厨房に引っ張る。私が給仕をしたら、客が捌き切れないレベルで増えそうなので、
ミアさんは
「
ミアさんが席を外し、私1人になったその厨房に
「【イシュタル】の時に『店に来て欲しい』的なこと言ってましたもんね貴女…『心配してた』?嘘おっしゃい。私が元気にピンピンしていたことくらい不躾な覗き見で把握していたでしょうに」
「
「いつから気付いていたの?」
街娘のフリをしていたその誰かはあっさり自身の正体を認める。容姿はそのままでも、その雰囲気は既に
「割と最初の方から。貴女も私の”眼”のことは知っているでしょう。人間ならきちんと見えるはずの情報が貴女からは読み取れなかった。そこまで理解れば、貴女の正体も
この期に及んですっとぼけるようだったら無理矢理『その魔法』も解除してやろうかと思っていましたが…あっさり認めてくれて良かったです」
「面白いこと言ってたわね『【
「そちらこそいつまで”上”のつもりなんですか?フツーに【ロキ・ファミリア】にも抜かれているのに、いつまでも最強の
消耗していたからといって
貴女、眷属達の気持ち本当に理解っていないですよね、酷使されている
『自身が最強からは程遠い』なんてことくらいあいつが一番理解っているのに無理矢理ハリボテの称号を僭称させられている。レベル9が消え去った後のこの街でレベル7程度で『最強』呼ばわりされる屈辱が貴女には理解りますか?
理解りませんよね、そんなだから未だに上から目線で『試練』と称して人間を試すような厚顔無恥なことを続けられている。貴女が今更どう動こうと自慢の手駒達も、もう私達には通用しませんけどね。
『このままじゃ黒竜戦で貴方達を連れて行ってもお荷物にしかならなそうだから、一度叩き潰して矯正してやろう』って言ってるんです。
一応は黒竜殺したがっているらしいアレンあたりは最終的には泣いて感謝するんじゃないですかね?まあ今の
まあ色々言いましたが、同僚としてなら貴女と仲良くするのも吝かじゃないですよ?その毒料理の腕をどこかで矯正してやりたいと思っていましたし…”それ”がどんな無理難題でも私は不可能を可能にする【奇跡の担い手】ですからね」
ボロクソだった。ファミリアのことについて言われるのは予想していたが、料理のことまで言及されるのは予想外だった。
だがこの日を境に彼女の
そしてその後は【ヘスティア・ファミリア】の面子を呼んでリュー・リオンの送別会兼歓迎会を行った。
「じゃあ新たに名乗る名前は【リュー・アストレア】ということで。大丈夫、アストレア様には許可頂いていますし、ギルドの方もリューさんの復帰に喜んでいましたよ」
最早突っ込むまい。
「2人共…浮かない顔してどうしたの?めでたい席なのに…」
「姉さん…後で相談したいことが…」
「私も同じくです…マリー様」
深刻そうな顔をしたベルとリリ。
そうしてホームに夜更けに帰還して、その翌日…
まあ相談内容はある程度想像ついている。
私が次々と
「団長降りたい」とか言い出したらどうしよう…私は程々の立場で好き勝手動くのが一番性に合っているのだ。まあ現状【ヘスティア・ファミリア】の2トップは私とおばさまだ。それは誰から見ても揺るぎない事実だ。
単純な戦力ならレヴィスが私達と同格以上だが、そこは置いておこう。まあ他所から見ても「なんで
普通は「身内贔屓だ」と思うだろう。実際にその要素は多々あるが。私は別にどこかの脳筋ファミリアみたいに団長が最強である必要はないと思っている。
その形式を否定するわけでないが。有能な参謀が補佐をこなせば、それはそれでアリと思っている。まあだからと言って良い歳した大人が「俺には学がない」とか言って思考する努力すら放棄するのはどうかと思うが。
基本的にアソコは幹部同士まで仲が悪いから、組織として致命的だと思っているが。話が逸れたが、まあ私とおばさまに戦闘力で及ばないのは仕方ない。そこで諦めずに、追いかけてくれるガッツを期待しているのだ。
一番強くなくていいから、せめて…ナンバー3…他のファミリアならナンバー2と言うところだが、ウチには私に加えておばさまがいるので、流石にそれは厳しいだろう。
というかなんで未だに成長してんだろあの人…まあ私達への愛なんだろうけど(ちょっと恥ずかしい)いずれはベルにレヴィスもフィルヴィスも抜いて欲しいと思っている。
そうでなければ、いずれ発現するであろう問題として
下位団員達の比率はそうでもないのだが、私がスカウトしてきた人達は見事に女性だけである。加えておばさまも。
女性陣が私達をかつぎあげて~なんてことも有り得ない話じゃない。現状
少し前までのフィンさんのように6は欲しいところである。レベル5なら団長としては普通の派閥なら充分すぎなんだけどね…まあもう普通に見られないことは皆んな理解っている。
さて、まずはベルからか…
「さて、ベル、悩み事っていうのは?まあなんとなくは理解っているけど…」
「うん…このままじゃ姉さん達に置いていかれると思ったから…」
「この短期間でレベル5って充分異常なんだけどねえ…」
「
「アイズにはこのままいけば充分追いつけそうだけど…それでも?」
「アイズさんのことは確かに…異性としては意識しているけど…英雄として僕が憧れているのは昔からずっとお義母さんと姉さん達だよ」
「ふぅん嬉しいこと言ってくれるわね…じゃあ黒竜戦の前までにはやるつもりだった強化、今やっちゃおうかしら」
「え、それって…」
「何時でも出来ることだからこそタイミングが難しかったんだけどね。より力を求めている今の貴方なら良い結果になるでしょう」
「貴方も知っているでしょう?最高級の
「言っておくけど単なる身内贔屓だけってわけじゃないわよ?黒竜戦で主力になれそうな者で魔法に長けた者には全員するつもりの処置だわ。春姫は1回失敗してるから当分お預けだけどね。
【ロキ・ファミリア】を傘下にしてアイズがレベル7になったらその時はあの娘にも一冊はプレゼントするつもりだわ、『2つ目』が使えそうだったら様子見てもう1冊も渡すつもりよ」
「ほら、2冊用意したからまずは1冊読みなさい。2度目でしょう?貴方にとっては」
そうしてヘスティア様に更新してもらい、ベルは2つの魔法を習得した。だが3つ目は…現状封印だな。
バロールのデータ少ないけどどうすんべ…
ベル君のアルフィアの呼び方
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おばさん
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お義母さん