ベルの姉が「才禍の怪物」なのは間違っていない   作:イルイル

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第51話 旅行

「いや、本当に連合に入って良かったよ、他所のダンジョン攻略を見られる機会なんてウチでもそうそうないからね、況してや深層では他所のファミリアと会うことすら稀だしね」

 

「だが、あいつらの攻略法は参考にならんぞ。今や大量発生程度の異常事態(イレギュラー)ならマリー抜きでも対応出来るみたいだしな。

フィルヴィスの戦闘もまるで参考にならん。ジャガーノートの攻撃を凌ぎながらバロールを消し飛ばすなど敷居が高すぎる」

 

「本当にヤバくなればマリーも動くんでしょうけど、今や彼女が動かなくても殆どなんとかなるみたいですからね。伸び伸びとサポーターしながらあの荷台に大量のドロップアイテム積んでましたし…儲かるわけですね…

それに団長の言う通りリリちゃん凄いですよね…竜の壺で落下しながら魔法戦でなく白兵戦してましたし。アレもマリーの防御魔法の圏内だからし易いんでしょうけど」

 

イル・ワイヴァーンの上を飛び移りながら、脳天を一突きして討ち落としてまた飛び移るようなマネなどレベル6以上でも同じことを出来る者はそうそういないだろう。

 

「そういえば近々マリーやフィルヴィス達と都市外に旅行に行く予定だったなレフィーヤ。まああの2人となら万に一つもないだろうが、気を付けて行って来い。マリーが一緒なら単なる休暇に留まらず何かしらがあるかもしれんが」

 

「う…実は魔法大国(アルテナ)が私達に目を付けているって話があるから『乗り込んで分からせる』とか言ってました…本当は少し帰郷するだけのつもりだったのに…」

 

「…まあお前にも後々起こり得る問題を事前に潰せるのなら…止めなくてもいいか…都市側に苦情が来ても今のアソコに文句言えるわけがないしな」

 

──────

 

学区が戻ってくる時期が近付いた。

最近も色々あった。リリがレベル6にランクアップしたり、アレンとヘディンも7にランクアップしたし、リリの【超早熟】スキルは【早熟】表記になった。

少しマイルドになったというだけで相変わらず成長は早いままということだろう。まああのペースがこのまま続くと私でも追い抜かれそうだったので、少しホッとしたのは内緒だ。

私は非公式な二つ名で【ランクアップメーカー】という風にも呼ばれるようになった。確かに私が手を貸すようになってからランクアップする者が多くなった。しかも軒並みハイレベル帯の者ばかり。

長年ランクアップしていなかった【フレイヤ】の連中はまだしも、アイズとリリのは今までのペースからすれば明らかに異常だ。私自身も含めて。

お陰で「ウチの眷属をランクアップさせてくれないか」みたいな依頼も来るようになった。

それなりに力のある商業系ファミリア、1人でも見どころのある眷属を抱えているところは残らず取り込んでいるので、連合内なら時間が出来たらそのうち面倒見てやっても構わないのだが。

 師匠(せんせい)は少し前に生身の身体を取り戻した。容姿は金髪の美女だった。賢者の石の製法は聞いていたので、私が材料を集めて作ったのだ。

今まで作り直さなかった理由は「また壊される可能性を思うと踏み切れなかった」「材料が深層の希少素材が多く、再現が難しかった」とのこと。

今まではステイタスの更新も出来なかったが、今なら数百年振りにそれが出来る。治癒士(ヒーラー)としての腕はアミッド先輩と同等以上だろう。

戦闘の腕はからっきしだが(私と比べて)、回復魔法の性能だけで黒竜戦に起用するだけの価値はある。更新後のレベル次第では…

という訳でレフィーヤとの旅行には師匠(せんせい)も巻き込むつもりだ。

師匠(せんせい)に最悪な仕打ちをした元主神にはまず改宗待ち状態にさせてその後に地獄を見せるつもりだ。断ったら送還するつもりだ。

主神が送還されて神の恩恵(ファルナ)が切れてもそのまま改宗が出来ることは春姫の時に確認済みだから問題ない。

骸骨姿のままだったら問題あったが、今の姿なら師匠(せんせい)のことを大々的に喧伝しても構わない。人も神も結局見た目に引っ張られるからな。

ただ本人はもう表舞台にあまり出たくないみたいだから、勝手にそんなことはしないが。いつか堂々と【賢者の一番弟子】とか【後継者】を名乗りたいものだ。

ウラノス様は一応「眷属を持たない」という大義名分があるので、ヘスティア様の恩恵を与えられる手筈になっている。

立場はほぼ変わらないまま恩恵だけ与えられる感じになるだろう。

 

「マリーたん、フィルたん、レフィーヤをお願いやでー」

 

出発の日【アイアム・ガネーシャ】に私とレフィーヤとフィルヴィスと師匠(せんせい)と見送りの数人が集まっていた。

私のスキル【幸運遭遇(ハッピーエンカウント)】はダンジョンでオンにしていると異端児(ゼノス)との遭遇率が上がる。

そんなこんなで私が発見して引き入れた異端児(ゼノス)は順調に増殖中で、今はダンジョンの異端児(ゼノス)集団は3隊程度に分かれている。

今日は深層で仲間にした異端児(ゼノス)、イル・ワイヴァーンのイルヴァ君♂に騎乗してお出かけするのだ。深層種だけあって【ガネーシャ】で調教されている普通のワイヴァーンとは格が違うし、二周りはデカい。だから4人乗せるくらい楽勝である。

デカくてウチでは置きにくいので、普段は【ガネーシャ】に預けているのだ。

そんなこんなで旅立った私達4人は、まずレフィーヤの故郷のウィーシェの森を目指したがその道中でヘルメス・ファミリアの情報を元に、都市外のファミリアにも会いに行き、交流を深めると共に魔法の収集もしていった。

秘匿していようが有用な魔法を持っているかどうかは私にはすぐ判別が出来るので、交渉も高名な私達には楽だった。緊急時用の眼晶(オクルス)改を渡せば1発だった。

オラリオとの繋がり…というか今のヘスティア・ファミリア(わたしたち)との繋がりはどこでも欲しがるモノだ。主要都市にもばら撒いて優れた連絡網を構築しつつある。

勿論師匠(せんせい)には許可取ってある。ラキアとかきな臭い所には当然渡していない。魔法大国(アルテナ)もだ。そんなこんなで私とレフィーヤの強化も順調に進んでいった。

レフィーヤの両親にも会ったが、とても良い人たちだった。滅茶苦茶歓迎されたが、現世界最強の1人の私とレベル8のフィルヴィスに驚いていた。まあ「ファミリア違うのになんで?」ってなるよな。

逆にファミリア内で浮いていることを心配されたが、そこはきっちり否定しておいた。更にレフィーヤと両親用に普通の眼晶(オクルス)を渡した。

道中でレフィーヤにも師匠(せんせい)の素性は説明しておいた。そんなこんなで私と師匠(せんせい)は無茶苦茶感謝された。

こうして自身の発明品で誰かを幸せにして笑顔に出来るのは魔道具製作者(アイテムメーカー)の本懐だろう。

その後は魔法大国(アルテナ)に乗り込んだ。最初の数日は普通に観光しながら魔法収集していたが、途中から私だけ王城に潜入して情報収集もした。

亜夜も連れてくればよかったかな…師匠(せんせい)の元主神はのうのうと国家の上層部に居座り未だに良い暮らしをしているらしい。

もう神の恩恵(ファルナ)を与えるだけで禄に働かずに偉そうにして惰眠を貪るだけなので、上層部には裏で煙たがれているらしいが。

送還しても国際問題にならずに済むことが確定したので、堂々と乗り込んだ。レフィーヤには留守番してもらうつもりだったのだが「一応私も当事者です!」と主張されたので4人で乗り込んだ。

首都上空に数km(すうキロメドル)にも及ぶ巨大な火球を浮かべ「私達に余計なことしてきたら”アレ”落とすから。あと主神差し出せ」と脅したらあっさり差し出された。

火球(ファイアボール)の魔法は即キャンセルして対峙した元主神は元の姿の師匠(せんせい)に気付き罵詈雑言を浴びせた挙げ句に、ヘスティア様を侮辱した後に私を勧誘するという

ワケノワカラナイことを抜かしてきたから喋っている途中に【サタナス・ヴェーリオン】で汚い花火…いや光の柱に変えてやった。

なんか感謝までされて拍子抜けした。帰りの道中ではメレンでメアリーを拾った。学区の帰還が近いとのことなので、人に発見される確率がグンと上がるので、

ダンジョンの異端児(ゼノス)達…というかほぼマリィ単独にだが、一時的に預けようというわけだ。今までも定期的に受け取っていたが、溜まっていた血液もついでに受け取る。

レフィーヤも既に異端児(ゼノス)は知っている。まあ多量の【マーメイドの血】を受け取っているところを見れば有用性も伝わってくるだろう。

アミッド先輩なら一発で落ちるだろうな…そうしてそのままオラリオに帰還して師匠(せんせい)にヘスティア眷属になってもらったらレベル7になっていた。




原作でレフィーヤがフィルヴィスとするつもりだった旅行
分からない部分多いからダイジェスト風

ベル君のアルフィアの呼び方

  • おばさん
  • お義母さん
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