ベルの姉が「才禍の怪物」なのは間違っていない   作:イルイル

53 / 56
エイプリールフール企画的なアレ


外伝1 暗黒期 オラリオにて

暗黒期のオラリオにて…そこではアレン・フローメルと【暴喰】のザルドが戦っていた。とは言っても若い芽を本気で摘み取る気など微塵もないザルドからすれば試しの戯れ程度に過ぎないが…

 

「速いが軽いぞ!その程度か?」

 

そうした中でその女は2人の前に唐突に現れた。

 

「あらあら私が昔その駄猫(アレン)に言っていた台詞とほぼ同じですわね。いえ、この場合後?になるんですかね?お久しぶり?いやここでは初めましてですねザルドのおじさま…」

 

「お前はっ!?まさかっ…メーテリア!?」

 

「ハァ…私が()()()に見えましたか?【福音(ゴスペル)】…」

 

「「ぶっ!!!!????」」

 

一息で二発の【サタナス・ヴェーリオン】を撃ち、内一発はアレンに直撃しズシャァァァと音を立てながら気絶したまま滑っていった。ザルドは鼻血を垂らしたがたたらを踏んだだけで健在だ。

よく知るあの女と全く同じ魔法を受けたザルドは混乱の極みにあった。と言うか何レベルだこいつ…自分よりも上過ぎて正確なレベルが量れない…ッこんなの駆け出し以来だ。レベル9の【女帝】相手でもこんなことにはならなかったのに。

 

「歳が合わないだろうっ!まさかッ…『あいつら』の歳の離れた妹かッ…!?」

 

「あらそれいいですわね、その()()採用。もしかして【静寂】のアルフィアも来ていますか?」

 

やばい、こいつとアルフィアを絶対に会わせちゃ駄目だ…少なくともレベル10以上のバケモノ…そんなのが亡き最愛の妹の生き写しのような姿をしているのだ、戦いにもならないだろう。

 

「まあそちらは仲間達に任せれば良いですかね」

 

「さて【暴喰】のザルド様…大人しく降伏してくれませんか?貴方のその『残りの命を使って踏み台になる』っていう覚悟もあんまり意味ないですから。猪あんまり役に立たなかったし…ちなみに私のレベルは13です。戦うだけ無駄ですよ?」

 

「ハッほざいたな!?本当に13レベルだというのなら俺程度乗り越えてみせろッ!!」

 

「13レベル」は流石にフカシだろうが、手加減する必要は絶対にないと思い必殺の意気で振ったその大剣は2本指で摘むように止められた。

 

「はあ…毒もあるとはいえ昔はあんなに強く頼れると思っていた貴方が…強くなり過ぎると虚しいですね。それじゃ少し寝ていてください。悪いようにはしませんから」

 

ザルドの意識はそこまでだった。

 

───

 

「一体これはなんの冗談だ…?」

 

2人のアルフィアが向き合っている。その場で巻き込まれたリヴェリアとアイズには訳が理解らない。

この時代のアルフィアは眼の前の女(みらいのじぶん)が気に食わなかった。一目見て直感的に「そいつ」が有り得ない存在だと理解ったのだが、

同時に(メーテリア)以上に自身に近しい存在だと理解してしまったのだ。

 

「お前…()()()()()()()()…?」

 

そう。未来のアルフィアは、姉弟(メーテリアのこ)の成長を見届けられ、忌まわしい病気も無くなり黒竜討伐まで成し遂げた彼女は満たされていた。

未来のアルフィアは自身の可能性の1つ(かつてのおのれ)の気持ちがよく理解ってしまった。「何故大切な半身(メーテリア)をみすみす失った(おまえ)がのうのうと幸せそうにしているのだ」と。

だから眼の前の自分が自身のことを気に食わない気持ちもよく理解る。理解ってしまうのだが───

 

(おまえ)…?()()()()と会わなかったな───?」

 

それはそれとして未来のアルフィアも過去の己が気に食わなかった。

 

「『あの子達』に会っていたならこんな馬鹿騒ぎに参加しようとするわけないはずだ…」

 

凄まじい殺気と魔力からくる威圧感(プレッシャー)…物理的に周囲の空気も軋んでいる。リヴェリアとアイズは抱き合ってガクガク震えていた。

リヴェリアもアルフィア自身も数秒後に過去のアルフィアの死を幻視したが、気付くと未来(もうひとり)のアルフィアを武器を突きつけて取り囲む者達がいた。

 

「アルフィア様…流石に『それ』はマズいですっベル様とマリー様が絶対に悲しみます」

 

「アルフィアさん『それ』は…ダメ…」

 

「過去の自分を直視したくない気持ちは私にも理解るが…流石に止めるぞ?直にマリーもここに来る」

 

未来のリリルカとアイズと、フィルヴィスだ。

 

「どけ…お前ら…(そいつ)を殺せないだろう?」

 

「ベル様っ『彼女』を連れて逃げてくださいっ!」

 

「お義母さんっごめんなさいっ文句や質問なら後で聞くからっ」

 

ベルが過去のアルフィアをお姫様抱っこして逃げ出す。猛スピードで走るベルに抱えられながらアルフィアはその男が何者かすぐ勘付いた。

「それ」が有り得ないことと知りながらも、既に未来の自分(ありえない存在)と顔を合わせているのだ。

彼の白い髪と何よりこの身にも流れる血が雄弁に語っていた。

 

「お前は…『ベル』と呼ばれていたな?先程『マリー』と言う名も呼ぶ者達がいたな…お前のきょうだいか?

いつだったか妹が自分が子供を産んだら男の子なら『ベル』、女の子なら『マリーベル』と名付けようと…語っていたことがある…」

 

「お母さんがっ…」

 

本人からは母親の話は聞いていたが、また別の形で聞けるとなると心に感じるものもあるのだ。というか本人同士は絶対相性が悪いと思っていたけどここまでとはベルにも流石に予想外だった。姉はどこか危惧していた様子もあったが…

 

 

 

 

 

 

 




時を渡る道化師(ジェスター)if的なアレ
場合によっては続けるかも。

【真・覇王】マリーベル

12回の【偉業】を成し遂げ、有史以来の人類最強に行き着いた、まさに女版ヘラクレス。黒竜討伐や、ダンジョン完全攻略を成し遂げて、なんやかんやぶっちぎりの最強になった。
ベル君とアルフィアは12レベル。アステリオスやメリュもそんくらい。ファミリア複数人で飛ばされてなんやかんや無理矢理【大抗争】まで居座り続けた結果。アイズは戦争遊戯(ウォーゲーム)敗北後期限付き移籍したがなんだかんだほぼ定着している。
ちなみにレフィーヤもいる。

ベル君のアルフィアの呼び方

  • おばさん
  • お義母さん
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。