リアルウォーク・ダイアリー   作:可視彩淘汰

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◆6月3日

今日こそフィールドに出ようと思う。

 

装備を確認し、大きく深呼吸。意を決して(3回目)ドアを開ける。

 

 

無言のパーティ!想定済み!

 

突進してくるドラキー!覚悟完了!

 

そして、第三の気配を感じて傍を見れば、見たことがないまだら色のスライムが飛び跳ねる!

 

 

すぐさま家に避難して気絶した。

 

 

 

 

◆6月4日

 

 

全然気にして無かったが、先週あたりから新イベントが始まっていたようだ。

 

何でもドラクエ8イベントとのことで、魔王(ラプソーン)も出るようだ。

 

尚のこと、メガモンが襲ってきたら詰む。

 

 

そして、昨日目撃したまだら模様スライムは、自分(プレイヤー)が育てていたスライムだったことを思い出した。ずっと家の外から聞こえるピチャピチャ音は、そいつのジャンプ音だったと思われる。

 

三度出足を挫かれたが、もう想定外は何もない・・・はずである。明日こそフィールドワークを決行しようと思う。

 

 

 

 

◆6月5日

 

 

朝目が覚めたら、新しいスライムの名前を尋ねられた。

 

どうやら、あのマダラスライムは昨日までで、その生涯を終えたようだ。

 

 

新スライム名「モザイオ」

 

 

 

ここまで十日以上費やしたが、今度こそ、今度こそ、今度こそ!外に出ようと思う。

 

 

改めて歩いてみると、実世界のフィールドにモンスターがいる感じではなく、

 

モロにドラクエウォークの画面を自分主観で歩いている感じになっている。

 

レンジに入ってくると、やはりモンスターが襲い掛かってくるが、最弱設定なので難なく倒せた。

 

どきどきしながらも防御状態で一撃喰らってみたが、

 

ダメージカウントが1ついても、

 

衝撃や痛みは全く無いようなので安心した。とても安心した。

 

 

外に出てようやく分かったが、チラホラとプレイヤーらしきキャラが行ったり来たりしている。

 

試しに話しかけてみようかとも思ったが、そもそもそんな機能は無かった。

 

ただ、視線も目線も動かさず真っ直ぐ前に進んだり、

 

何も言わずモンスターに襲い掛かるその挙動を見るに、自分と同じ境遇に囚われているとは考えにくかった。

 

結局、弱モンスターとの戦闘と、メガモンは襲ってこないこと、

 

他プレイヤーはいるがスマホ画面の向こうにいるだろう、ということしか得るものが無かった。

 

 

ちなみに、ドラクエ8イベントを進めてジェムを獲得したいが、

 

イベントクエストを進めるとモンスターが現在のパーティのレベル合計によって強くなっていたような気がするので、今は怖くてできない。

 

 

最寄りの駅に着いたが、特にすることもないため、今日はもう帰ることにした。

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