菜花黄名子を曇らせたい!   作:わらしべいべー

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イナイレ15周年おめ





ふぇい

 

 

 

 

 

 巨大な建造物が爆音と共に倒壊していく。

 天を貫かんとするほどに巨大なそれは、元々はこの都市の象徴的な建物であったが、もはや見る影もない。それに連なって爆発し、崩れ去っていく隣接した建物。

 それは確実にここ未来都市・セントエルダを破滅に導いていた。瓦礫と火の粉が雨の如く降り注ぎ、地上の人々へと脅威をばら撒いてゆく。小さく矮小な人間からすれば正に世界の終わりの如くだろう。

 

 そんな逃げ惑う人々の叫び声が真下から聞こえる。彼らは特別なんの罪も犯していない一般の人。まるで蟻のように倒壊物にプチプチと潰されていき、赤い花弁をぶちまけていく。

 彼はそれに何も思うことなく手に持っているメロンソーダを喉に流す。シュワシュワと程よい刺激が走る。少し物足りなさを感じて、チップスでも買っておけばよかったと思いながらも、彼は仲間からの連絡を待つ。

 

「フェイ!!」

 

 そんな時に突然後ろから叫ばれる己の名。振り返るとそこには少年と同年代くらいの少女がいた。その表情は悲壮に包まれている。

 

「フェイ…もうこんなことやめるやんね!」

 

 少女は少年を説得しに来たようだ。少年は困ったように頬を掻く。

 

「みんな待ってるやんね!だから、お願いだから…戻ってきて…!」

 

 少年は少なからずともこの大惨事に関与している。間接的にせよ直接にせよ人を殺しているわけで、未成年ということを考えても極刑は免れないだろう。それをしてしまうくらいには少年の覚悟は決まっている。その上でのこのセリフ。本当は戻ってこないと心の底でわかっていても、これ以上少年に罪を重ねてほしく無い彼女の願望だろうか。

 しかしそれにも少年は応えず、無言で少女を見つめているだけだ。それはどこか鑑賞しているかのような目だった。

 

「ッ、フェイ!」

 

 少女が言葉を紡ごうとした瞬間、目の前に倒壊物が落ちてくる。立っていたビルの地盤が崩れ、二人は空中に投げ出される。

 

「きゃあっ」

 

 少年は近くの建物に掴まるが、少女はそのまま自然落下していく。

 このまま地面にぶつかるかと思ったその時、突然何も無い空間から青と白のコントラストに染まったバスが現れた。いや、バスというよりかはキャラバンだろうか。キャラバンは後輪の上にあるジェットエンジンからエネルギーを噴出して空中を自由に滑空。無事に少女を救出した。キャラバンはすぐにその場から退避していく。

 

「待って!まだフェイが!フェイがぁ!!」

 

 少女は慟哭するがキャラバンは止まらない。今も崩落している瓦礫と火の粉が雨のように降り注いでいるのだ。この場は今留まるには危険すぎる。

 空間に現れる異次元への穴へ、キャラバンは逃げ込んでいく。

 

「フェイッ…!」

 

 その寸前に少女の目に映った少年の表情。

 その心底愉しそうに嗤う笑顔が彼女の瞳に焼きついて離れなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ***

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イナゴ世界に転生。私の好きな言葉です。

 

 イナズマイレブンGO、通称イナゴ。某イラストアプリで普通に蝗と間違えたのは良い記憶だが、この不肖私め、いわゆる創作物の中に転生してしまったのだ!

 生まれて前世の記憶が戻ったのが5歳!唐突に知らない人の顔やら、知識やら、ネットミームやらの存在しない記憶が流れ込んできて文字通り宇宙猫になったもんである。

 前世の死因は病死!生まれた時から病気で寝たきり生活送ってたけどなんか限界きたっぽくて死んだらしい!シック!いやシット!

 

 が、そんなことはどうでも良いわけで、重要なのはこの世界がイナズマイレブンの世界であるとことだす。ご存知ここではサッカーが超人気!平気で兵器みてーな威力のシュートとかが会話の如く放たれる世紀末もびっくりな世界。サッカーの試合で行動不能になって決着つく世界とかここくらいだからな?

 まぁそんなところが前世のちびっこ達の男心を刺激したわけで、わっちも例に漏れず見事どハマりしていた。アニメも身体に影響が出るくらいには視聴して看護婦さんに超がつくほど怒られたのは良い記憶だ。唯一前世の悔いがあるとすれば、アレスの天秤放送前に死んでしまったことくらいだろう。いやぁ、見たかった…。

 

 閑話休題。

 で、そんな超次元も超次元な世界に生まれ変わってしまったのだが、鏡に映った己の姿を見てビックリ。なんとそこにいたのはカプでは人気、性能では不人気の皆んな大好き緑のウサギちゃん、フェイ・ルーンだったのだ!

 

 フェイ・ルーンに転生した件について

  〜超次元行ったら本気出す〜

 

 ちょっと自宅漁ったら、自分の出生の記録も出てきたので間違いないでござる。

 さてここで説明しよう!フェイ・ルーンはイナズマイレブンGOクロノストーンに登場するキャラクターである!その特徴を一言でまとめるなら、自分をぼっちだと思い込んじゃってる系ウサギ!家族に捨てられた(と思い込んだ)幼少期の彼はやさぐれてなんとテロ組織に参加!やべーな!その後成長した彼は紆余曲折あって主人公と同行することになる!メインストーリーに絡んでくるキーキャラクターであり、原作ストーリーをクリアするには必要不可欠な存在!此奴がいなければクロノストーン編は初っ端で詰む!そんなフェイくんに私がなっちゃうなんて合体事故も良いところである。世界くん完全に転生先ミスってるでしょ。

 

 因みに説明するとイナズマイレブンGOクロノストーン編は、イナゴシリーズでは所謂2期に当たる部分である。ストーリーの概要をさっくり説明すると、主人公達の生きている時代から200年後の世界で戦争が起きて、そのとばっちりで主人公くんたちの時代のサッカーが消されるという話から始まる。いや正直超次元もここまできたかという感じだが、まぁ仕方ない、サッカーで世界征服とか大真面目にできる世界だし今更である。

 

 閑話休題(2回目)。

 とまぁ己がそんなフェイたんだと理解した瞬間、イナゴに侵食された私の脳内に真っ先に出てきたこと。それは原作どうすんの問題……とかではなく、一人の少女だった。

 

 菜花 黄名子

 

 フェイと同じくイナズマイレブンGOに登場するキャラクターであり、なんとこのフェイくんの実母である。この時代ではすでに死去していて、訳あって過去の中学一年生の姿でストーリー中、主人公たち…もといフェイに接触してくるのだが、前世のわっちはこの子をもう推しに推していた。二次創作を読み漁りまくるくらいには推していた。そしてカプを見る度に脳を破壊されていた。俺様が認めるのは公式カプだけなんだよ!

 そしてそんなフェイたんに転生した俺ちゃんの脳裏に飛来した一つの望み。

 

 

 ──最推しの

   菜花黄名子を

   曇らせたい

          byふぇい会心の一句

 

 

 まぁ待て、落ち着け。まだ儂は何も言っていない。詩を書いただけだ。

 いやだってね、原作の知識を持ったままフェイ・ルーンになったんだよ?だったら曇らせるしかねぇよなぁ!推しをよぉ!!

 ま、結局のところ某は原作フェイでは無いし、どう足掻いてもなることはできない。ならいっそのこと好き勝手やってやろうということじゃ。

 具体的に何やりたいかっていうと、俺様が原作ストーリーのラスボスになって盛大にみんなの前でトラウマものの散りざまを見せてやろうという魂胆だ。そうして黄名子ちゃんの一生モノの傷に俺はなる!!ドンッ!!え、アスレイ?知らない人ですね…。

 

 死ぬのが怖く無いのかって?HAHAHA、一回死んだんだからそんなの今更だって。前世だって生きてるか死んでるかよくわからんかったんだから、こうして自分のやりたいことにフルパワーになれること自体を幸運に思うべきさ。ハハッ!それに推しの傷になって死ねるなら本望!!まぁ、曇らせ顔が直接見れないのだけが残念だけど、そこは敵対過程でじっくり楽しもうでは無いか、むふふふふふふふふ。

 

「あ、やば、涎が…」

 

 想像するだけでちょっとイケナイことになりそう。こういうところも直していかないと、本人にあった時が怖いでござるからねぇ。

 

 あ、一言断りを入れておくと別にミーは原作を破壊したいわけでは無いのじゃ。飽くまで黄名子ちゃんの傷になりたいだけなので、最終的には皆んな幸せハッピーエンドサッカーやろうぜになって欲しいわけですよ。仮にもイナイレファンなので熱かりし戦いとか泥臭展開とか大好きだし、友情努力勝利で勝って泣こうぜしてほしいのだ。その過程で俺様が死ぬだけで。

 だから最終的には勝とうが負けようが派手に散る腹ずもりだしねー。

 

 とにかく何事にも愉しむにもまずは下準備が必要だ。特に今回の場合は考えることやすることが多い。5歳の身だが出来ることはある。まずはサッカーの練習からだな!

 

 よし頑張ろう!盛大な自爆エンドのために!そして黄名子ちゃんの絶望顔のために!エイエイオー!

 

 

 ー

 

 

 なんて熱を入れたのが8年前。何度も心折れそうなことがありつつもなんとかここまで漕ぎ着けましたよ原作開始直前(多分)!今日で僕ちんは原作年齢と同じ13歳になったのだ!

 

 思えばここまで長い道のりだった…。ここ5年はサッカーとテロ活動しかしてなかったと思う。現れるエルドラドからの刺客をちぎっては投げちぎっては投げで、世紀末を生き延びるうち付いたあだ名はUSAGI。いやそのまま!ダサい事はないけど、妙な未来センスが爆発した感じである。儂はちゃんと自分で考えたラビットマンを名乗ってるんだけど、どうやら未来の趣味には合わなかったらしい。ま、正体隠す為にウサギの被り物しながら暴れ回ってたから変なやつだとは思われても仕方なしだけど!

 

 そしてワタクシは原作と同じようにフェーダに入った。ラスボスになるにはまず力と主人公との敵対組織に属さないといけないし、ここには俺ちゃんを強化してくれるアイテムやら要素がてんこ盛りですから!

 

 ちなみにフェーダとは、セカンドステージチルドレンとか言う超優秀なサッカー遺伝子から生まれたどちゃくそにやべー子供集団である。なんか超能力っぽいのも目覚めており、サイコキネシス、読心、テレパシー、テレポートとなんでもござれで、もはやサッカー関係ないところまで来た奴らだ。

 しかもこやつらは自分らを新人類と名乗って現国家に宣戦布告しやがってるのだ。なのでその国家ことエルドラドとフェーダは現在バチバチの敵対関係にある!ガチの戦争である。

 やべーよ超次元サッカー…。円堂守の時代からたった210年でこれとか、1000年後はサッカーで地球滅ぶでしょ…。

 

 まぁ私もそのセカンドステージチルドレンなんですけどね。初見さん。

 

 兎も角、今はこのフェーダで現役バリバリのレジスタンスソルジャーとして活動している。ここなら超能力の使い方も他の人から学べるし、サッカーの練習も捗る!いやぁ、こう言う練習とかして上達実感すると最高にイナズマイレブンしてるって感じるわぁ。まぁこの時代で巻き起こってるのは泥臭展開じゃなくて泥沼展開だけどね!

 

 とまぁそんな訳でここまでを乗り切ってきた自分を祝う為にケーキ作ってバースデーしようと思ったのだが、そんな折に我らがフェーダのボスに呼び出されてしもうたのだ。

 ま、いっか。折角だしケーキ一緒に食べに行こうっと!一人じゃ寂しいところだったのだ!おーさるさん、一緒に食べましょー!

 

 

 

 

 ーーー

 

 

 

 

 

 

「〜♪」

 

「随分ご機嫌だね、フェイ」

 

「あ、おかえりパタスモンキー!」

 

「はは、僕は霊長類最速の猿じゃ無いよ。いや、今や霊長類最速は我々セカンドステージチルドレンのもの…」

 

「話長くなるから端折ってー。いっただっきまーす」

 

「ああ、済まない。……それよりキミはどうして僕の部屋でケーキを食べてるんだい?」

 

「お祝い期に自分の部屋に呼び出したおめーが悪い。大人しく私の祝いの場になれ。イェーイ、見てるー?俺様13歳ー」

 

 携帯でケーキと一緒に自撮りを始めるフェイ。それに対して男は小さく微笑む。

 

「確かに僕らの仲間がまた一つ大人になることは喜ばしいよ。…まぁ僕らに限ってはそうも喜んでいられないのも事実だけどね」

 

「いーじゃん、そんな未来のこと考えるよりも今のことを考えた方が楽しいに決まってる。そんなことより儂は誰もわっちのことを祝ってくれないことが1番ショックだじぇ…。あ、ケーキ食べる?」

 

「キミが日頃から寡黙クーデレキャラなんて演じているからだと思うけれどね。あ、ケーキは頂くよ」

 

「それよりもどうしたの?こんな時間に呼び出してさ、いつもならワタクシおねんねしてる時間なんですケド」

 

「なに、少しお願いしたいことがあってね。…美味しいねこれ、どこで買ってきたんだい?」

 

「自分で作った」

 

「…キミ料理できたんだね」

 

「自炊はサバイバル生活の基本ですから。で、お願いって?」

 

「ああ、仲間から報告があってね。エルドラドに動きが見えた。どうやら彼らは本格的に僕らを消しに掛かるらしい」

 

「ほーん」

 

「プラン名、プロトコル・オメガ。僕らがサッカー遺伝子から生まれたのならその元を消してしまおうという算段さ」

 

「やべーじゃんそれ。過去改変で我々を消し去ってしまえー!ってコトでしょ?」

 

「うん、そうなったらさすがの僕たちも存在しないことになる。だからキミにはそのサッカー抹消を防いで欲しいんだ」

 

「いいよ」

 

「勿論キミがタダで首を縦に振るとは……なんだって?」

 

「受けるよそれ。要は過去改変してくる野蛮人を現地の人間使って撃退すればいーんでしょ?ラクショーラクショー!」

 

「…正直驚いたよ。キミがこんなにあっさり受けてくれるなんてね」

 

「気分だよ気分。都市の破壊にも飽きてきたし、偶にはちょっとハラハラしたいことやりたいなって」

 

「ふふ、それもそうか。キミは常に面白い方に転がる奴だったね。じゃあ2日後にお願いしよう、タイムマシンも手配しておくよ」

 

「あ、その必要はないよ。もうアテがある」

 

「へぇ、キミタイムマシン持っていたんだ」

 

「いや友達が運転できるからそれ借りよっかなって」

 

「…その友達は信用できるのかい?」

 

「うん!これがその友達!」

 

 そう言ってフェイは一枚の写真を見せる。

 

「…クマのぬいぐるみだね。アンドロイドかな」

 

「そそ、旅にはマスコットが必要でしょ?ポケットに入るモンスターもそう証明してくれている!これで俺様も人気者だぜ!世界のフェイ・ルーンに俺はなる!」

 

「…まぁ良いよ。急拵えの人間よりかは信用出来るだろうし。ただし僕らの害になりそうなら始末すること。わかったかい」

 

「はーい」

 

「さて、後は記憶の消去だけど…キミには必要ないか」

 

「うんいらない。というか嫌」

 

「はは、だろうね。キミの得意な能力的にむしろ邪魔だし」

 

「違いなし。…さて、某はそろそろ帰って寝る。おやすみー」

 

「ああ、済まないねこんな時間に呼び出して。おやすみ……っと、その前に、フェイ」

 

 フェイは何かを投げ渡される。

 

「…これ砂時計?」

 

「誕生日プレゼントさ。色々見繕ったんだけどそれくらいしか見つからなくてね。その真っ赤な砂。キミによく似ているだろう?」

 

「んー、確かに。ま、サウナの待機時間にでも使うよ」

 

「ああ、誕生日おめでとうフェイ」

 

「あんがと、サリュー」

 

 そう言うとフェイはプレゼントを大事に抱えながら、笑顔で部屋を出ていった。一人になった部屋で男は小さく嘆息する。

 

「全く、いつもあんな感じならこっちも楽なんだけどね」

 

 フェイは男が完全な信用を置いている数少ない人物だ。男が今の組織を作って間もない頃に出会った古株。演技上手で考えが読めず、オマケに嘘つきという胡散臭さが極まった奴だが、自分だけにはああして本音で語り合ってくれる。

 そのことが男にとってはとても心地よかった。優越感、というものだろうか。きっと友人というものがいればあんな感じなのだろう。

 戦力的にも自分に次ぐくらいには強力だし、自分たちの計画を、そして悲願を完遂する為には彼の力は必ず必要になる。

 

 ならそんな彼をどうしてプロトコル・オメガ撃退に駆り出したのか。その理由は単純、彼が最もアレらを対処することに適しているからだ。細かくは言いづらいが、まぁ戦力は多いに越したことはないというやつだ。

 

「さ、僕も明日から気張らないとね。先ずはエルドラドに本格的な宣戦布告かな」

 

 自分たちの晴れやかな未来を想像しながら彼は最後に残った苺にフォークを突き刺した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ●●●

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本編が始まる。それ即ち、ついに黄名子ちゃんに会えるということだ!8年待ったぞこっちは!今までの頑張りが身を結ぶと考えれば昂りが抑えられなくなるというもの!そういう訳で早速ボスから与えられた任務を遂行じゃ!

 

「おっ、フェイ!待っていたぞ」

 

 あれはなんだ?誰だ?クマか?ぬいぐるみか?いや違う!あれこそ我らがクロノストーン編のマスコット、ワーンーダーバーだぁーーっ!

 

「事情は全て聞いている。いくらセカンドステージチルドレンが脅威だからと言ってサッカーを消すなど認められん!」

 

「うん、その通りだよワンダバ。恐らくプロトコル・オメガは歴史の起点となる雷門が成果を上げた時代に行ったはずだ」

 

「ああ、早く行こう!」

 

 因みにワタクシは今猫を被っている。

 俺様のIQ108万の脳内CPUが弾き出した結論によると、少なくともストーリーが半ばくらい進むまでは可能な限りみんながよく知るフェイ・ルーンとして接していった方が良いという結論に達した!なのでワンダバや雷門には原作通りのフェイたそを演じて通そうというわけだ!これでも演技には自信がある方だし、バッチリ純粋無垢なサッカー少年を演じてやるぜ!

 

「ムッ、フェイ!プロトコル・オメガが動いた! 座標は210年前の沖縄!標的は松風天馬だ!」

 

 お、キタキタキター!ついにこの時がきやがりましたねぇ!ついに原作主人公との邂逅!準備バッチリですよ!

 

「ワンダバ、僕は先に行く!あとから追いかけてくれ!」

 

「分かった!」

 

 腕に装着している携帯型のタイムマシンを起動させる。TMキャラバンほど性能は高くないが、決められた時代の場所ならあっという間に飛んでいける優れ物だ!ワンダバの製作者であるアルノ博士お手製である。

 

 そうして時空の穴を通過して数分、沖縄ビーチに到着。

 時空の穴を出て前方回転し、スタイリッシュに着地する。フッ、決まった。

 

「っとそんなことしてる場合じゃない」

 

 周りを確認して……あ、いた!あのチョココロネみてーな髪型は間違いない!我らが主人公松風天馬くん!…とそれを取り囲んでる柄の悪い未来人共!やべーぞ、トドメを刺される寸前じゃないか!

 

 うおらぁぁぁ!ボールカットー!

 どうじゃー!儂のカットは日本一ぜよー!

 

「…き、君は…?」

 

 あ、天馬くんが話しかけてきた。

 うわーボロッカスにやられてるじゃん。い、一体どこのイエスノーマンがこんなことを…!?

 っと、まぁ折角問われたんだしここはいっちょかっちょよく答えてあげよう。…えーっと確か原作ではここのセリフは…

 

 

「──僕はフェイ・ルーン。君と同じ、サッカーを必要としている者さ」

 

 

 1番必要なのは黄名子ちゃんだけどね!!

 盛大に裏切るその時までどうぞヨロシク!!

 

 

 

 







【今日の格言】最推しの 菜花黄名子を 曇らせたい

曇らせは一部の人の生きる栄養源だからね!これも必然だよ!いじょー!



フェイ・ルーン(パチモン):死んだらフェイになっちゃってた人。前世は熱い黄名子ちゃんファンで、今世ではそんな推しの曇らせを見るために命懸けで行動しているやべー奴。これもまた愛の形です。


【挿絵表示】

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