菜花黄名子を曇らせたい!   作:わらしべいべー

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【前回のあらすじ】
・孔明「お、落ち着きなさい。これはUSAGIの罠です」
・飛び交う考察を悉く踏み潰す男!ラビットマッ!!
・沖田「=(#^x^)/」
 坂本「ステイッ、ステイッ、まだだッ、まだだッ」





にけ

 

 

 

 

 

 

 

 無機質な白の壁に囲まれた部屋。

 その果てすら見えない場所と錯覚されるこの部屋には、空白にある点のような不自然さを象徴するように数十人の幼い子供がいた。

 ここにいる子どもたちは皆反政府組織の研究者たちによって拉致、或いは引き取られた子供達。そう、彼らは皆セカンドステージ・チルドレンだった。

 

「う、うぅっ…!グスッ…」

 

 そんな数ある中の1人である少女ニケは誘拐された子どもだった。

 ある日突然このSSCの力に目覚めた彼女。それを気味悪がって離れて行った友人、親。ついには住む場所すら追い出され、途方に暮れていたところを拉致された。

 セカンドステージ・チルドレンはその脳機能も通常の人類より大幅に上がっている。彼女はすぐに自分が他人とは違い、そしてそれを恐れた親が自分を排斥したと幼いながら理解していた。

 そして、今自分はその力を目的に攫われたということも。

 

 怖かった。他とは違うだけでどうしてこんな目に遭わなければならないのか。

 これから自分は何をされるのだろうか。きっと非道なことをされるに違いない。しかし助けてくれる人は誰もいない。親さえも自分を見捨てたのだから。

 

「ねぇ」

 

「ひぅっ!?」

 

「そ、そんなに怖がらなくても…」

 

「だ、だれ?」

 

「ぼくだよぼく。ほら一緒に攫われちゃった…」

 

「あっ…」

 

 確かにいた。自分が男にトランクに乗せられている中、もう1人捕まっていた緑髪の男の子。

 

「ぼくフェイ・ルーンって言うんだ、よろしくね」

 

「………にけ」

 

「ニケちゃんか。じゃあこれからよろしく」

 

 そう笑って挨拶をするフェイ。妙だった。こんな状況なのに、特別何かを気にした様子がない。

 

「……ねぇ、こわくないの?これからわたしたちひどいことされるかもしれないんだよ…?」

 

「え、うーん、確かに怖いこととか痛いことされるかもしれないけど、ぼくはいつか出られるって信じてるから」

 

「……なにそれ」

 

 意味がわからない。理由も根拠もないただ漠然とした予感だけを彼は口にした。

 この部屋を見ればなんとなくわかる。ここは非常に厳重な施設だ。絶対に内部からも外部からも自分たちや情報を、逃さないという意志を感じる。それを出られると信じているなど、いい加減も程々にしてほしかった。

 

「そんなことできるわけないじゃん」

 

「できるよ、成長した僕らならきっと」

 

「……でもそとにでても、わたしにはなんにもない」

 

「あるさ」

 

「え?」

 

「ここにいる全員で外にでれば、みんな仲間だよ!そうすれば1人じゃないさ!」

 

「……ぽじでぃぶなんだね」

 

「こういう時こそ前向きダイジ!それにもう脱出計画も友達といっしょに考えてるんだ。出たあと僕らだけで色々作ろうとかさ!だからニケも入らない?」

 

「……いいの?わたしへんなちからもってるんだよ」

 

「ぼくだってそうだよ。ほら」

 

 そう言ってフェイは脱いだ自分の靴を浮かせて自在に操る。

 

「ほ、ほんとだ…。わたしとおんなじ…」

 

「ぼくだけじゃない、ここにいるみんなが同じさ。みんな同じだから、みんな友達になれる」

 

「みんな…ともだち…!」

 

「だからほら、友達になろっ」

 

「……うんっ」

 

 そこから出会った人たちはフェイの言う通り皆自分と同じような境遇の子ばかりだった。社会から、親から排斥されてここに連れてこられ、流された者。

 実験は痛くて辛かった。よくわからない電流を流されたり、何度も血液を採取された。時には友達同士で争わされたりも。

 

 しかしそれでも彼女が壊れなかったのは、彼女の隣に常にフェイがいてくれたからだ。

 いつも実験の後に泣いてしまう自分の手を優しく握ってくれた彼。先が見えなくて落ち込んでる時に楽しい話をしてくれた彼。研究所が崩壊時に崩壊に巻き込まれそうになった自分を命懸けで助けてくれた彼。

 例え今は自分の方が力は強くても、己を守ってくれるのはいつだってフェイだ。そんな彼をトクベツだと思い始めたのは一体いつからだったろうか。しかし時期は関係ない。大切なのは今こうして自分が彼のことを大切に想っている、その事実のみ。

 

 だからニケはフェイ・ルーンにどうしようもなく焦がれている。

 

 

 

 

 

 ***

 

 

 

 

 

 

 突然始まったフェーダとのサッカー勝負。情勢としてはフェーダが圧倒的優勢であった。

 必殺技も化身もまるで意に介さず突破していく。セカンドステージ・チルドレンは身体能力であれば人類の、即ち天馬たち人類の上位互換だ。生まれつきの身体からして彼らの造りは別物だった。

 しかし、その上でも理解できないことがある。

 

「プロトコル・オメガの奴ら、滅茶苦茶強くなってないか…!?」

 

「強くなってるどころじゃない…まるで別物だ!」

 

 以前戦国時代で相対した時とはまるで次元の違う実力。時折見せる人体を逸脱したかのような動きは、人間離れという言葉がピッタリと合うだろう。

 まるですり抜けるようにディフェンスを突破していく元プロトコル・オメガのドリム。そしてゴール目掛けて刃のような鋭いシュートを放った。

 しかしキーパーのマッチョスがそれに対応してしっかりと両の手でシュートをキャッチする。

 

「ふぅ、危ねぇ危ねぇ…」

 

「マッチョスさんナイスキャッチ!」

 

「…しかしどうなっているんだ。奴らがフェーダと一緒にいるのもそうだが、こんな短期間にここまでの実力をつけるなんて」

 

「…なんとなくじゃが、儂にはあいつらが生物として別になった感じがするぞ。こう…言葉にしにくいんじゃが、猿から人間になったみとうな…」

 

「あら、勘が良いじゃない。そう、彼らは進化したのよ。新たな人類、セカンドステージ・チルドレンに」

 

「な、なんだと!?」

 

 ワンダバが驚愕の声を上げる。当然だ、プロトコル・オメガは普通の人間だった。それを後天的にセカンドステージ・チルドレンにするなど聞いたこともなかったからだ。

 

「ウチの研究チームが作ったのよ。旧人類の遺伝子を操作してSSCにするクスリを。…彼らはその投薬実験の第一被験者。今や私たちの同志よ」

 

「ふふ、その通り。俺たちは生まれ変わった。絶対の力を手に入れて、あの矮小な人としての殻を破ったのだ!この全能感…!確信したよ、これが人類の到達点だと!」

 

 自らの身体を見て、ドリムは高らかに笑う。

 プロトコル・オメガの面々は完全にその力に酔っていた。それ程にセカンドステージ・チルドレンの力は凄まじいのだろうか。それともただ洗脳されているだけなのか。

 

「さ、もう少しデータが欲しいから実験に付き合ってね」

 

「くっ…!」

 

 攻め入るフェーダたちに翻弄される天馬たち。

 ここにおいて真に深刻なのは、フェーダ自身は誰も動いていないということだ。今攻めているのは元プロトコル・オメガの4人のみ。たった4人に天馬たち10人は手も足も出せていなかった。

 放たれるシュートを再びマッチョスが受け止める。

 

「チッ、思ったより堅いなあのキーパー」

 

「ねえ、もう遊んでないでさっさとボコボコにしちゃおうよー」

 

「まぁ待て。ニケ様の指令だ、できるだけ長くプレーのデータを取りたいようだからな。直ぐにダメにしたら面白くない」

 

「それもそうだけどさ、流石に退屈だよー」

 

 彼らは雷門を完全に舐め腐っていた。事実スペックの差は明白。

 

(だが付け入る隙はある…!あちらは油断している。滅茶苦茶な力こそ持っているが、それに付け入ることはできる…!)

 

 しかしそれをするにもチームの地力が足りない。単純に実力不足なのだ。

 

(…せめて誰か1人でもミキシマックスを成功させてくれれば…!)

 

 

 

 

 ーーー

 

 

 

 

 

「ぐぁっ!」

 

「ふははっ、ノロイな貴様!」

 

 敵にボールを奪われ、白竜は地面に身体を落とす。

 

「はぁ、はぁ…!クッ…!」

 

 未だにスランプから抜け出せていない白竜。思うようにプレーができずに必殺技さえ打つのがままならないこの状況に白竜は焦っていた。

 

(クソッ…!何かだ、俺の中に何かが足りない…!)

 

 他は揃っている。しかしあと1ピース、しかし最も重要だと思われるものが抜け落ちている。だがそれが何かわからない。

 いつまでも雷門の足を引っ張るわけにはいかない。究極たらんとしようとする己ならば尚更。

 

「白竜、大丈夫か」

 

「剣城…。俺は何が足りない…、何故俺はこんな醜態を晒している…!」

 

「白竜…」

 

 剣城と白竜はかつて共にフィフスセクターの修練場で鎬を削り合った仲だった。なので白竜がどれほど自尊心が高く、その究極にこだわっている話も理解している。

 グラウンドで再会してからずっと何かを思い詰めていたのも、会って直ぐに気づいた。プレーがやけにガタついていたのも、それが原因だということも。

 

「…その答えは簡単だ。白竜、お前は1人で走りすぎている」

 

「何…?」

 

「お前はその問題を1人で打破しようとしているようだが、それじゃあダメなんだ。…俺たちだって自分を見失うような困難に何度もぶつかってきた。だがその度に天馬や仲間たちと一緒に乗り越えてきた…」

 

「……」

 

「お前はあの試合でお前にとっての究極は勝利だけじゃなくなったと言った。…なら、今この状況、仲間の手も取らずたどり着いた究極は本当にお前が求めている究極なのか?」

 

「それは…!」

 

 あの日、ゴッドエデンで行った雷門との試合。あの時白竜は確かに雷門たちの限界を超えていく姿に己が内にある究極を見出した。

 白竜はそれに気がついていたことを自覚していなかった。だから心と実際のプレーがバラバラになっていたのだ。

 

(…フッ、俺はどうやらとんだ茶番をしていたらしい)

 

 白竜は静かに立ち上がる。味方が敵にボールを奪われ、その全能感ある力で吹き飛ばさんと再びこちらに接近してくる。

 白竜は吠える。

 

「ワンダバ!ミキシマックスだ!」

 

「おっ!?孔明とか!よしなら直ぐに…」

 

「違う!剣城とだ!」

 

「えっ!?」

 

「剣城の!?」

 

「俺にまず必要なのはこの雷門を全力で信頼すること…!かつての敵である、お前たちをな。…剣城、良いか」

 

「…ああ、持っていけ!」

 

「そういうことなら…よぉし、ミキシマックス!」

 

 ミキシマックスガンから放たれた光のレーザーが剣城に直撃しオーラを抽出、オーラはそのまま白竜に放たれた。

 白竜は剣城のオーラを吸収、そのまま大きく様相を変化させた。ミキシマックスコンプリート。

 

「ミキシマックスか!しかし雑魚のオーラを纏めたところで俺たちは止められん!」

 

「…貴様らは何もわかっていないな」

 

「何ぃ?」

 

 その瞬間、ドリムの足元からボールが消えた。振り返った時には既に白竜はボールを携え、敵陣に攻め入っていた。

 そこからも敵のディフェンスをことごとく突破していく。

 

「なんだと!?」

 

「チッ、どうなってる!」

 

「ふん、貴様らの動きは成ってないのだ!」

 

 ドリムたちはセカンドステージ・チルドレンになって日が浅い。何なら今回が初試合だ。彼らはその力をまだ自分の動きに落とし込んで使うことができていなかった。

 攻め入っていた4人を突破し、フェーダたちが立ち塞がる敵陣へと入り込む。

 

「…ニケ様、どうしますか」

 

「待機。キーパーの様子も見ておきたいわ」

 

「了解」

 

 白竜の攻勢にフェーダたちは何の反応も示さない。

 

「…何もしないならばここでゴールはもらう!──聖獣シャイニングドラゴン!」

 

 白竜の背から光り輝く龍の化身が現れる。

 そしてそのまま化身はボールをその口で咥え、共に白竜も舞い上がる。

 化身が放つ極光の咆哮と共にボールを蹴り放つ白竜の化身必殺技。

 

「ホワイトブレス!!」

 

 白の鉄槌が天からゴールへと突き放たれる。しかしキーパーも黙って見ているわけでは当然ない。

 

「重機兵バロン!──ガーディアンシールド!!」

 

 白竜渾身のシュートはキーパーの化身技によって止められ勢いを失う。

 白竜は歯噛みする。セカンドステージ・チルドレンになったという言い分は伊達ではないようだ。キーパーの手にボールが収まったと同時に白竜のミキシマックスが解ける。

 

「くっ、止められたか…」

 

「大丈夫だ、次は決められる」

 

「剣城…ああ!」

 

 試合再開と同時にそのフィジカルで戻ってきた敵がボールをカットする。変わらず人間離れした動きだが、しかし雷門は今勢いづいている。

 何度も試合の中で進化してきた雷門の真価は今発揮されると言っても良い。

 

 敵へと攻め入ろうとしたドリムから天馬がボールを奪った。

 動きが単調。プロトコル・オメガの一つの長所はその訓練された統率力だった。力に溺れそれが失われた彼らなどただ速くて強い猿と同じ。動きを見切れば簡単にボールを奪えた。

 

「白竜!」

 

 天馬は白竜にパスを回す。相変わらずフェーダの面々に動きはないが、それで良い。悔しいが、今まともに相対すれば蹂躙させられるのはこちらだろう。ならば対等に持ち込むにはどうすれば良いか。

 ミキシマックスを成功させることだ。今ここには4人の偉人と白竜含めて3人の該当者がいる。ならばそれに賭けるのが今1番の最善手。

 隣に駆ける剣城。その圧倒的フィジカルで行手を遮る元プロトコル・オメガの面々。しかし息のあったコンビネーションで2人は間隙を縫うようにディフェンス陣を突破した。

 

(…不思議な感覚だ。さっきまでの不調がまるで嘘のような。寧ろ力が満ちてゆく。…成程な、これが雷門の見ていた世界か)

 

 つくづくさっきまでの自分は勿体無いことをしていたのだなと思わざるを得ない。

 そして自覚する。己が確実に自身の望む究極へと歩みを早めていることが。

 

(今ハッキリとわかった。俺の求めていた答えはこの中にある…!この、雷門のサッカーに!)

 

 

 

 

 ー

 

 

 

 

「…どうやら自分の答えを自覚できたようですね」

 

 答えとは重要だ。たとえそれが違えたものであっても己の中に隙間なく嵌め込まれたのであれば、その人の潜在性を極限まで高めてくれるのだから。

 今白竜はそれを得た。完成したという今の充足感は彼を器足ると知らしめた。

 

「持ってゆきなさい。私の力を」

 

 その瞬間、孔明の背後に龍が現れた。幻覚などではない、その威圧感はこの現実に存在するのだと知らしめている。

 

「うおぉ!?なんだこれはぁ!!」

 

「孔明…やはりお主龍になれたのか!」

 

「全然違いますよ!ほらちゃんと孔明さんいるじゃないですか!あれは化身ですよ、化身!」

 

 龍はそのまま白竜の下へ向かい、その身を溶け込ませていく。みるみる白竜の様相が変化する。

 その現象はミキシマックスそのもの。これこそ強制ミキシマックス。読んで字の通り相手に自身のオーラを強制的に与える、もしくは奪うことでミキシマックスを引き起こす荒技。

 

「うおぉぉぉぉッ!!」

 

 ミキシマックスコンプリート

 

「さぁ、お行きなさい。自らの答えのその先に」

 

 

 

 

 

 ー

 

 

 

 

 

 突如巻き起こった目の前の光景に沖田は驚愕する。

 

「何だ今のは…!」

 

「えーと、確かみきしまっくすなんて言っていたな。要は力を相手に託せるってことだ!オレっちも詳しく知らんのだけどな!」

 

「………坂本、今になって俺は状況が飲み込めきれなくなった。彼らは本当は何者なんだ。あの技術と言い、異国から流れ着くものもここまでのものは無かった」

 

 目まぐるしく変わった状況。突如起きた見たこともない非現実的な現象の数々。

 沖田はウォーリーから病を一時的に治されてから坂本を斬ることしか考えていなかった。真っ直ぐ、ただ目的を果たすためだけに動いていた脳は、今になって冷静さを取り戻したのだ。

 

「…さぁな、オレっちも全部は知らねぇ。けど曰く、あいつらは未来人らしいぜ」

 

「未来人だと…」

 

「おう、未来の日本からこのサッカーを守る為にあの敵を倒そうとしてる!…だと思う!」

 

「………おい、そこの妖。坂本の言うことは真か?」

 

「妖…?もしかして私のことか!?」

 

「お前以外に誰がいる」

 

「わ、私にはちゃんとクラーク・ワンダバットという名前があってだな……っと、ああ失礼!うむ、その通りだ!私たちは未来に起きた脅威からサッカーを取り戻すためにやってきた!」

 

「……そうか」

 

 沖田の脳裏に浮かぶは先程の剣城の言葉、そしてあの試合の熱。

 坂本を斬ることしか頭になかったあの試合だが、思い返してみれば、球遊び一つに自分はなぜあれだけ熱くなったのかと疑問に思う。だがどこか心地良かったようにも感じる。人を斬るとは全く違った透き通る清々しさ。…きっとそこから生まれる熱さこそが、彼らがここまで死に物狂いになってサッカーを守ろうとしている理由なのかも知れない。

 

(受け入れる…か。どの道勝利を得られなかった俺は病の身へと戻る運命……これが、彼の言ったものを守る戦いであるなら…彼らの時代の日本を守ることに繋がるのであれば…未来のサッカーが俺たちの魂を受け継ぐに値するのならば──)

 

 受け入れて、未来に託す選択肢もきっとアリなのだろう。ならばすることはただ一つだ。

 沖田はワンダバからミキシマックスガンを奪い取った。

 

「え、あれ、ちょっとぉ!?」

 

「少し借りるぞ」

 

 沖田は自分にマイナスマークが描かれた銃を自分に向けて発射。オーラがワンダバの背の装置にチャージされ、そのまますかさずプラスの銃を、剣城に向けて発射。オーラは刀のように鋭く剣城に届き、その様相を変化させてゆく。

 

「ぐぅ、うおおぉぉぉぉッ!!」

 

 ミキシマックスコンプリート

 

「日本を守る戦いなのだ!無様に倒れ伏すことは切腹と同義と思え!!───確かに託したぞ」

 

 

 

 

 

 ー

 

 

 

 

「沖田さん…」

 

「剣城、決めるぞ!」

 

「…ああ!」

 

 2人は先程とは比べ物にならない速さで敵陣を抜けていく。そして風のような速度でゴール前へ。敵キーパーは突然成功した2人の偉人によるミキシマックスを最大限警戒しているのか、アームドを既に済ませている。SSCとしての力を得た化身アームド、先程までならば絶望的な壁として立ちはだかっただろう。

 

「ふ、だが無駄な努力だと言っておこう」

 

「ゴール前にFWが2人いる。…ならすることは一つだ」

 

 瞬間、2人の目の前のボールが光と闇に包まれる。そのエネルギーの収束でボールは浮き上がり、そこにあるだけで辺りを蹂躙する嵐となる。

 そしてそれを剣城と白竜、2人同時に光のクロスと共に蹴り放つ究極の必殺技。

 

「「グレートブラスター!!!」」

 

 光と闇のマリアージュはゴールへと直進する。キーパーも必殺技で応戦するが、その膨大なエネルギーに耐えきれず、衝撃波を突き抜けてゴールネットを撃ち抜いた。

 

「よぉし!」

 

「やったな白竜!」

 

「…フッ、俺と貴様で撃ったシュートなのだから当然だろう」

 

 前半終了のホイッスルが鳴り、ひとまず雷門は自分たちが優勢に傾いていることを喜んだ。

 

 

 

 

 ーーー

 

 

 

 

 

 

「…あれが報告にあったミキシマックスねぇ」

 

 ニケはゴールを決めた2人を見ながら声を漏らす。

 時空最強イレブンなど報告で見た時は中途半端な与太かと思ったが、確かにこれは冗談で済まされる話ではなさそうだ。

 

「おいおい、マジで成功させたぞ。しかも2人」

 

「タダでさえミキシマックスの難易度高いのに…、それをオーラの強い英傑でやるなんて…」

 

「ニケ、やはり奴らはここで潰しておくべきだ。俺たちも行動すべきだろう」

 

 そう申し出てくるフェーダのメンバー。

 彼らの力に危機感でも感じたのだろうか。まぁここにいる面子はニケと比べれば実力の位が低いチームのザンとギルばかりだ。

 …力が弱いとはいえ、もう少し自分たちが新人類であると言う自覚を持って欲しいものだ。

 

「…まぁ良いわ。でもあと1人見てない子いるからその子と一緒にね。一応言っとくけど、あの子はアタリよ」

 

「アタリ…、ということはニケに近い実力を?」

 

「さぁ、どうかしら。でもフェーダの中でも上澄は間違いなし。プロトコル・オメガの中じゃ実力は1番じゃないかしら」

 

「……」

 

 フェーダの中での上澄み。それ即ちフェーダの最上位チームであるザ・ラグーンに加入し得る実力を持つと言うことだ。

 その事実は生まれ付きに力を持っていた彼らにとっては少しばかり不快感を催した。

 

「…さて、私も動こうかしら」

 

 ニケはここまで人造SSCのデータの収集に注力していたが、彼女がここに来た目的はそれではない。データ収集はあくまでついで。

 本来の目的は、あの視線の先にいる忌々しい少女。

 

(菜花黄名子…フェイの母親…)

 

 こう言っては何だが、見た目と言い性格と言い、あまり似ていない。しかし関係ない。重要なのは彼女がフェイの母親であることが遺伝子上で証明されてることと、憎たらしくもフェイに近づこうとしている事実のみだ。

 

(……フェイは私たちフェーダの物よ。貴女のものじゃない)

 

 ニケは憎悪に染まった視線を何も知らぬ黄名子に突き刺した。

 

 

 

 

 

 ーーー

 

 

 

 

 

 後半開始直後、流れは再びフェーダへと傾いた。

 理由は単純で他のメンバーも攻撃に参加してきたからだ。

 しかし1番大きいのはキャプテンであるニケが参戦してきたことだろう。彼女の実力はこの中では抜きん出ているどころの話ではない。プロトコル・オメガや他のメンバーも人間離れしていると思ってはいたが、彼女はそんな比ではなく、一挙手一投足に衝撃波が生まれるほどのまさに次元の違う強さ。

 冷めた表情で単独で味方を蹂躙するその姿に、天馬と黄名子はUSAGIの姿を重ね合わせる。

 

 しかしそれだけではなかった。途中で交代してきた1人ベンチで待機していた少女。元プロトコル・オメガの一員であった彼女もまた比類のない実力を見せた。

 確か名前はオルカと言ったか。ベータがよく名前を呼んでいたのを覚えている。

 オルカはニケと遜色ない速さで敵陣を抉り、ミキシマックスした神童や剣城を意に介さず、必殺技であっさりと雷門のゴールを連続で奪ってみせた。これで戦況は1-2。負け越しだ。

 

「…くっ、どうなっている!同じプロトコル・オメガなのに明らかに奴だけ実力が段違いだ…!」

 

 そう言葉を漏らす神童にオルカが近づいてくる。

 

「当然よ。だって私、アタリなんだから」

 

「アタリ…?」

 

「ま、SSCになれる薬にも適合率があるってこと。私はそれが高かったから強い。それだけよ」

 

「オルカ、大事な情報を口走らないで」

 

「…はぁーい、わかりましたから、そんな怖い顔しないでくださいよぉ」

 

 そう言ってオルカはポジションに戻っていく。残ったニケは雷門に向けて冷たい視線を飛ばす。

 

「…これがセカンドステージ・チルドレン。貴女たち旧人類じゃ及びもしない世界よ」

 

 そう冷たく言い放つニケに天馬たちは何も言い返せなかった。

 

 

 

 ー

 

 

 

 試合が再開する。今度はニケが天馬からボールを奪い、1人超人的な速さでゴール前まで迫っていく。

 そのままシュートを放とうとした時、目の前に何者かが行手を遮る。

 

「打たせないやんね!」

 

「……貴女を待っていたわ」

 

「…?」

 

 その瞬間、周りのメンバーに変化が起こる。雷門のメンバー全員に1人ずつマークがついたのだ。剣城や白竜はなんとかマークを外そうとするが、ガッチリと捕捉されていて逃げ出すことができない。

 まるでこれから起こることに手を出すなと言わんばかりに。

 

「ねぇ、菜花黄名子。少し話をしないかしら」

 

「なんでウチの名前知って…」

 

「ええ、知ってるわ。私はフェイのことならなんだって知っている」

 

「!!」

 

 遠目だが天馬たちも会話の内容は聞こえている。

 不思議だった。何故フェーダのメンバーであるニケがフェイの情報を知っているのか。何故黄名子があんなにも動揺しているのか。

 

「涙ぐましいことね、フェイの為に態々この時代にまでやってきて私たちから奪おうとするなんて」

 

「…どこまで知ってるの」

 

「貴女が私たちからフェイを奪おうとするくらいなら察せるわ。ふふ、そうよね、家族なら、親ならそうするのよね。普通は」

 

「……」

 

「でも残念、フェイは私たちフェーダの家族。貴女の出る幕はもうないの」

 

「…………」

 

「ここまで言ったら、もう私の言いたいことがわかるでしょう」

 

 嘲るような薄ら笑いを消して、ニケは怒りの形相をむき出しにする。

 

「今すぐにフェイの前から消えなさい」

 

「いや────うげぇッ!!!?」

 

 黄名子の身体にニケのシュートがめり込む。そのシュートは黄名子の身体を介して尚、その威力を減らさない。彼女は数メートルは飛ばされ、地面に擦り落ちる。

 

「黄名子!」

 

 天馬が黄名子に駆け寄ろうとしたその瞬間、天馬は身体を何か硬いものに縛られる。しかし身体を見ても何も纏わりついていない。

 

「動くな、クク、念動力ってやつさ。しばらく大人しくしておいてもらうぜ。ニケ様にとっては大事なことらしいからな」

 

「ぐっ…、卑怯だぞ…!」

 

 ニケは咳き込む黄名子に近づく。

 

「ゴホッ!ガハッ…!」

 

「もう一度言うわ。フェイの前から消えて未来に帰りなさい」

 

「いや、やんね…!!」

 

「そう」

 

 立ち上がりかけていた黄名子の顔面にボールが直撃。黄名子は弾き飛ばされた力で派手に一回転し、地面に落ちる。

 

「なら納得するまで私が面倒を見てあげる。うるさい保護者を追い返すのも私の仕事よ」

 

 フェーダ発足時、メンバーである子供達を迎えにきた親が全くの0人だったわけではない。ほんの僅かだが、セカンドステージ・チルドレンと知って尚、我が子を迎えに行こうと自分たちの元に来る親はいた。

 しかし彼らはそれらを全て痛めつけ追い返した。今自分たちの家族はここにいるフェーダである。そして何より新しい世界を作るのに旧人類との繋がりは邪魔でしかないというSARUの判断だ。

 この判断をニケは正しいと思っている。他人と違う時点でいつかは裏切ることなど目に見えている。ならば旧人類との関係など作らないほうがずっとマシだ。

 

「ここに貴女の居場所なんて無いの。フェイに貴女は必要ない。大人しく未来に帰りなさい」

 

「…いや……やんね」

 

「はぁ、どうしてこう親って生き物は頑固なのかしらねッ!!」

 

「ぐふっ…!」

 

 一問一答。黄名子が否定の意を表す度にボールをその身体に打ち込んでいく。

 その光景を見ることしかできない天馬たちは強く歯噛みする。時間が止まり審判が機能しないこの試合において、あの凶行を止められる人間は誰もいなかった。

 

「あがっ!」

 

「ほら諦めなさい」

 

「いや……いやだ!」

 

「…はぁ、理解できないわね。私たちの時代の貴女の情報を見たのならわかってるでしょ、貴女が今頑張ったところで待ってるのは将来的な死だけよ。死ぬ為に頑張るなんてイカれた奴がすることよ」

 

「…い、イカれてたっていい……、フェイが、フェイが未来に生きていられるなら、ウチは死んだっていい!!」

 

「……そういうのを妄言って言うのよ!!」

 

「うげぇッ!?」

 

「分かってないわね!貴女がどれだけ足掻こうとフェイはフェーダのもの!これはもう決まってるの!!いい加減諦めて帰りなさい!!帰れ!!」

 

「うぁ…ガハッ……ハァッ、も、妄言は、そっちの方やんね!!」

 

「ッ!?」

 

「…ハァ、さっきから聞いてたら…、フェイはフェーダのものとか、フェイはフェーダにいることが幸せだとか、ウチと離れることがフェイのためだとか!そんなの貴女が勝手に言ってるだけやんね!!貴女はフェイじゃない!!勝手にフェイの言い分を決めるな!!」

 

「…ッッ!!な、なによ…貴女にフェイの何がわかるって言うの!!フェイは私たちと一緒!友達なの!私たちは未来を誓い合ったの!!私たちだけの幸せな世界を作るって!!私たち新人類だけの───」

 

「でも、フェイはそれを望んでなかったやんね」

 

「………はっ?」

 

「…ここに来る前に、フェイと話してきたやんね。フェーダにいることも、本当は向こうの人間を傷つけたくないことも、みんな話してくれた」

 

「……」

 

 ニケの頭は数秒フリーズし、即解凍する。いやまさか、そんなはずがない。そうだとするならば、それは明確な裏切り行為だ。フェイに限ってそんな──

 

「そんなわけないでしょう!!私のフェイが!!」

 

「…ッ」

 

「もういい、もういいわ…!もう貴女の妄言に付き合えない…!!」

 

 そう言ってニケはフェーダによって改造されたスフィア・デバイスを取り出し、足に収める。

 

『封印モード』

 

「そんなに帰りたくないのなら、2度と帰さないであげる!!永遠に消えろ菜花黄名子!!」

 

 ニケはデバイスを思いっきり蹴り飛ばす。これに直撃すれば漏れなく即封印だ。しかし黄名子に最早躱す体力は残っていない。

 立ち上がり足腰に力を入れる。全身が痛む。だが諦める気も封印される気も毛頭ない。

 

「ウチは証明してみせるッ!フェイが本当は新人類とか旧人類とか関係なくみんなに優しいウチのかけがえのない子供だってことを!!」

 

 黄名子はフェイに受け入れられた。フェイのおかげで母親を演じていた存在から本当の母になれた。

 本物になれたのなら、我が子の存在意義を賭けたこの戦いに負けるわけにはいかなかった。

 デバイスが黄名子に当たるその瞬間、黄名子の背から黒い影が全身を渦巻くように現れる。やがてそれは形を成し、女型の姿へと形成される。それは正しく、化身。

 

「暁の巫女アマテラス!!」

 

「今更化身を出したところで無駄よ!封印はもう始まっている!」

 

 受け止めても封印、打ち返しても封印、躱すことは不可能。ならば──

 化身はデバイスに向けてその手に持った弓を構える。そして狙いを完璧に捕捉し、黄名子と共に一気に放つ。

 

「光輪の矢!!」

 

 光の如き速度で黄名子はボールに迫り、そしてスフィア・デバイスの封印モードの機能停止のボタンにピンポイントに蹴りを決め、封印モードを停止させた。

 体が動かないのならば化身に動かして貰えば良い。これが土壇場で黄名子が出した結論だった。

 

「なんですって…!!」

 

「…ベータちゃんから、こっそりデバイスのこと聞いておいて正解だったやんね……ゴホッ、キャプテン!」

 

 黄名子は天馬のいる方へとパスを回す。天馬は驚愕で念動力が緩んだことを察し、化身を出して拘束を振り解く。そのまま不意をついてボールを確保。

 そして今、フェーダの面々はほぼ全員が自分たちのマークに回り、敵陣はガラ空きも良いところ。シュートチャンスだ。天馬は化身をアームドして全力で溜めていた怒りを解き放つ。

 

「真マッハウィンド!!」

 

 ゴールに突き進む凄まじい速度のシュート。しかし敵も黙ってはいない。放たれたシュートをその体でブロックせんと行手を阻む。しかし

 

「なにっ!上に逸れただと!?」

 

 シュートは大きく上に逸れる。既にシュートチェインの用意はできていた。遥か天にいるは、孔明の力を受け継いだ白竜。

 ボールはそのまま天に渦巻く雷雲へと吸い込まれ、雷を伴って降りてくる。その瞬間白竜は飛び上がり、雷と共に地上へシュートを突き落とす。

 

「天地雷鳴!!」

 

 天から地をなぞる様に放たれたシュートはそのままディフェンスをすり抜け、ゴールへと向かってゆく。

 しかし、相手キーパーには止められる余裕があった。先程は油断したが、あの戦国時代の時とは違う。この程度のシュートなど何ら問題ではない。コースも完全予測できている。確信を胸にそのまま化身をアームドし、必殺技を放とうとする。

 が、その瞬間気づく。神童の指示を受けていた剣城がゴール前にまで迫っていたことを。

 

「お前の苦手なことは、ゴール前の不意打ち。…前回の試合でしっかり学ばさせてもらった」

 

 キーパーが反応を示すその瞬間には、既にシュートチェインは成されていた。

 一瞬の内に刀の如き一閃を加え、菊の花が開くが如く一気に爆発させて放つ必殺技。

 

「菊一文字」

 

 シュートはキーパーの体の間をすり抜けるようにゴールに突き刺さった。これで2-2。同点だ。

 

「や、やったやんね!」

 

 菜花黄名子を排除しようと動いたはずが、たった一手からゴールを奪われた。そう、スフィア・デバイスを使ってまで排除しようとしたにも関わらず、逆にそれを使われた。しかも、そのキッカケが排除しようとしたあの憎たらしい菜花黄名子。

 ニケのセカンドステージ・チルドレンとしてのプライドにヒビが入る。

 

「〜〜〜ッ!!!なっ、菜花黄名子おぉぉぉぉぉ!!!」

 

「ッ!!」

 

 ニケの絶叫が響く。その声色は怒りに染まっていた。

 同時に感じる周囲の異変。明らかに周りの温度が上がっている。まるで燃えるような熱さが辺りを支配する。周囲の物体も浮き始めた。砂利や岩、敷地内にある木々も重力に相反して根っこごと浮き上がる。

 ニケの表情は尋常ではなかった。怒りと言う怒りを煮詰めたかのような、視線で人が殺せそうなほどに変わり果てている。

 

「に、ニケッ!それ以上力を上げれば試合にならない…!」

 

「五月蝿い!!私はあの女さえ排除できれば試合なんてどうでも良いのよ!!」

 

「けどUSAGIの決めたルールが…」

 

「あいつの決めたルールなんてどうでも良い!!…フェイの任務が確実になる為にも、ここで菜花黄名子だけは消しておかないといけないのよ!!」

 

 そう言い捨て、ニケは自身の体から青黒いオーラを出した。それは紛れもない化身出現の兆候。

 

「魅惑のダラマンローズ!!──アームド!!」

 

 ニケは化身をアームドし、そのまま黄名子目掛けて全力でシュートを放った。全員が不意を突かれる。

 最早サッカーのルールなどお構いなしだ。あまりに濃い殺意が乗せられた殺人シュートが黄名子に迫る。

 

「黄名子ーッ!!」

 

「…ッ」

 

 天馬の叫びも虚しく、黄名子にシュートが直撃するその寸前、何者かが黄名子の前に立つ。その人物はそのままニケのシュートを真正面から蹴り返し、衝撃波を伴って吹っ飛ばす。飛ばされたボールはそのまま敵のゴールポストを破壊した。

 

「………ふぅー、間に合った!大丈夫、黄名子?」

 

 目の前に映る橙色の衣服、そして見上げて見えるミントグリーンの髪。想い、そして何度も視界に焼き付けた姿が黄名子の前に映る。

 

「……うっ、ふぇっふぇっ、フェイ〜!!」

 

 現れたのはフェイだった。

 いや、フェイだけではない。信助に霧野、三国に影山、速水に浜野、山菜にジャンヌ。そしてベータ。白亜紀に飛ばされていた他のメンバーがここに集結していた。…見知らぬ子供と二頭の恐竜はいたが。

 ともかく全員戻ってきたのは事実。皆が全員の帰還を喜ぶ中、ニケはフェイを見て明らかな動揺を見せる。

 

「…ふ、フェ…イ…?どうして…」

 

「……久しぶりだね、ニケ。理由はあえて言わないけど、僕は今かなり怒っているよ」

 

「………まさか、まさかまさかまさか!!?本当に…裏切った?フェイ…うそ、嘘よね…そんな──!!」

 

「…見たところ、試合はまだ続いているようだね。なら続きをしようじゃないか。怒っているのは僕だけじゃないからね」

 

 白亜紀から戻った雷門選手全員から怒気が漏れ出している。仲間をこんな風にやられて、黙っていられる者など、ここには1人もいなかった。

 

「オイタが過ぎたねニケ。フェーダの絶対のルールまで破るなんて…。覚悟してもらおうか、ここからが本当の勝負だよ」

 

 

 

 

 

 






次回は白亜紀編からだぞ


【今日の格言!】
・ぼくだけじゃない、ここにいるみんなが同じさ。みんな同じだから、みんな友達になれる


【フェイのコメント】
・流石ワイ、良いこと言うわぁ。我ながら惚れ惚れしちゃう★いやー儂も価値観共有できる友達とか欲しいわー!イナイレトークしながら2人で飲むメロンソーダとか絶対美味しいだろうしねー。……はいはいそーですよ前世に仲の良い友達とかいませんでしたよ悪いですかコンニャロー!!


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