【完結】天に輝く二ツ星   作:アクアハーレム最後の刺客不知火フリル

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今日あま編
11.幸せな学生生活?


 季節は流れ。ついにアクアとルビーは高校生になる。新品の制服に身を包んだ二人は、面接を終えて廊下を歩いていく。

 それまでの間に、アイのアイドル引退、有馬かな完全移籍、有馬かなの1stアルバムリリースなど、様々なことがあった。ちなみに、アクアは過去のCDとアルバムにかなからサインをもらってコレクションしている。もちろん全部初版だ。こういった自分しか手に入れられないコレクションアイテムを集めるのが、もっぱらアクアの趣味になりつつあった。もちろん他人に自慢するためである。有馬かなのマウント癖が微妙に感染したらしい。「それが始まり」の台本表紙に書かれた彼女のサインをSNSで自慢したのが原因だろう。彼しか手に入れられない一品モノであった。

 なお、ルビーのアイドルデビューより先にアルバムをリリースしていたかなにルビーは「ロリ先輩ずるい!」と言われていた。

 

「来たわね、アクア、ルビー。試験は……まあアクアは心配ないか。あんた偏差値70だものね」

 どうやらかなは、彼らを廊下で待ち伏せしていたらしい。二人が現れると、腰に手を当てて仁王立ちして話しかけてきた。遠回しにバカにされたルビーはこの可愛らしくて憎たらしい先輩をいじり倒すことに決定した。なんかおにいちゃんと距離近いし。

「あ! ロリ先輩ちーっす!」

「おい、しばくぞバカルビー。……はぁ、あんたは勉強もう少し気にしなさいよ」

「本当に重曹とのCMコラボやった重曹を舐める天才子役の先輩の御忠言、ありがとう!」

「それはあんたがヒカルさんの配信でそれを言ったせいでしょうが!? くっ、久々の案件だっただけに微妙に怒りきれない自分が恨めしいわ……」

 彼女がぼやいている通り、現在有馬かなは、なんと役者の仕事があまり出来ておらず、短期の仕事ばかりを受けている状態だった。

 これは移籍の影響と、思いの外歌路線で売れてしまったのが原因であった。現在の有馬かなは、半分くらい歌手じみたことをしている。苺プロにはアイドルマネジメントのノウハウが蓄積していたのだから、当然といえば当然である。なんなら単に特訓中ってだけのルビーよりもアイドルらしいことしていた。ちなみに、ルビーの歌唱力は一応人に聞かせられるレベルにはなった。

 とはいえ、ちょこちょこドラマや映画で脇役やゲストとして登場することもあり、出演すれば流石天才、といわれるだけの演技はこなしている。その上、太陽の演技を失ったわけでもないため、流石にオワコン扱いはされていない。月のような受けの演技も、きっちりと血肉になったものだ。二十歳すぎればただの人、とは言うが有馬かなはそれに当てはまらない天才らしい。

 だが、業界では元天才子役のレッテルに引っ張られている感は否めない。要するに下がった単価を上げたくない、という業界の思惑があったのである。このスペックの女優を比較的安価で使えるなら、その状態に押し止めていたいに決まってるのである。つまり大人の事情であった。これを打破するには、役者としてもう一度ブレイクする機会を待たなければならないだろう。

 いくら飛ぶ鳥を落とす勢いで成長する苺プロとて、配給会社をどうこうできるようなパワーはない。そういうパワーを持つのはアイとヒカルくらいである。この二人は出すだけで視聴率が確実に1%は確保できるとか言われているので。

「まあ、私もおにいちゃんも大丈夫だったよ!」

 ねー、と腕に抱きついてくるルビーを無表情で受け止めるアクア。かなは無性に腹が立ったので、反対側の腕に飛び付いてやった。

「まあアンタが落とされるなら名前くらいでしょ。「アクかな」で知名度もよし、ネットドラマとはいえ主演もやってる実績よし。頭も良いし。芸能科には芸能人未満のヤツもいっぱいいるしね~」

 冗談半分本気半分で、アクアの頬を指でつつくかなの言う通り、アクアは地道ながらも順調に役者街道を進んでいた。顔良し、演技良し、コミュ力良しの三方良しである。売れない道理がない。とはいえ、まだまだ下積みなのは彼がアクかな時代の知名度目当てで呼ばれている面がまだ強いからだ。中学時代、一度役者の仕事を停止していたのにも拍車を掛けた。唯一の例外として、五反田監督作品にはそこそこお呼ばれする。五反田監督に気に入られているからだ。彼の実家にときどき遊びに行くこともあるほど仲が良かった。やはり彼も、なにか役者として飛躍するための、もう一押しが足りないといったところだ。アイでいうところの「それが始まり」のように。

 

「あー、おにいちゃん本名アクアマリンだもんね?」

「改めて聞くと凄まじいインパクトね。腹がよじれそうだわー……ぶふっ、アクアマリン……じわじわくる!」

「名前でいじるのやめろ。いじめ訴訟で俺が勝つぞ」

 とはいえ、アクアも何だかんだ両手に花のこの状況は悪くないなと内心思っている。ルビーはさりなちゃんなのもあるが、二人とも顔が良い。前世でも中々お目にかかれなかった美少女二人にくっつかれて悪い気はしないものだ。顔には出さないが。

「えーこわーい。ルビーあんたのおにいちゃん鬼畜ねー」

「は? おにいちゃんは天使レベルの優しさなんですけど?」

「急に梯子はずさないでよ!? あんたの地雷よくわかんないわね」

 ぎゃあぎゃあ騒いでいる少女たちに挟まれている。

(女3つで姦しいとは書くが、二人でも十分やかましいな)

 アクアはそんな失礼極まりないことを考えていたが、口に出すほど愚かではなかった。こういうことを言うと女性が怒るのは身に染みて経験しているので。

「そういえば、例の話。ルビー、候補は見つかったの?」

「う゛っ……まだです……」

 がっくりと肩を落とすルビー。極秘プロジェクト……「B小町復活計画」である。そのメンバー集めに苦労していた。後一人、というところである。有馬かなはルビーとアクアのお願いに根負けしてメンバー入りした。主にアクアに負けた。この時「先輩って悪いホストに騙されて風呂(ソープ)に沈められそう」「半ばアクアに押しきられたから何も言えないわ……」というちょっと人には聞かせられない話をしていた。アクアは努めて無視した。

 ただでさえ(さりな)に迫られて困っているのに、幼馴染(かな)にまで迫られたら耐えられる気がしない。普通に二人ともかわいいし。なのでかなまで自分の事を好いているかもという邪推に蓋をした。どっちとか選べる気がしないので。

「まあ、かなレベルとなるとアイドルとしても中々居ないからな。二人とも、他所の箱ならセンターを張れるレベルだぞ。可愛いし」

お姉ちゃん(ママ)には負けるけどね」

「比較対象がデカすぎるのよ! あんな伝説と勝負できるのなんて、本当に一握りじゃないの!?」

 かなは叫んで、ルビーは適当なこと言ってごまかしたが、アクアに可愛いって言われただけで二人とも内心ウキウキだった。アイドル候補生二人が一人の男に矢印が向いてるのは、控えめに言って地獄だったが、二人とも既にアクアとの匂わせは大量に世の中に出ているので今更でもあった。かなはあれでいて何だかんだ幼馴染として収まっているし、ルビーのは単に兄にベタベタのブラコン妹という意味でだが……。

 誤魔化し方はともかく、未だに進化し続けるアイドルを超越した何かである今のアイと比較するのはあらゆるアイドルが可哀想なのは確かである。アクアは一夜限りのアイ復活ライブとかやった日には、アイが黙ってステージに立ってるだけで気絶するファンとか出てきそうだと思っている。

「そうだ。秘密の話が出来る部屋とか、隠れスポットとか。そういうの教えたげるわよ。一年間みっちり調査したからね」

「ほんと? かなちゃん先輩さすが~!」

「誉めてもなにもでないわよ!」

 相変わらず仲がいいな、とのほほんとしているアクア。だが、そんなアクアの知らぬ話ではあるが、この二人はある意味での共犯者である。

 お互いにアクアを男としてみているのは気づいていたが、アクアはまあとにかくモテる。一般的な市立中学に通っていたアクアだが、芸能人であるというステータス以外にも、優しいし気が利くし、賢いし思考回路も柔軟だし幅広い知識もある。顔が良い。運動能力も悪くない、顔が良くて財力もありとにかく顔が良い。話していれば楽しいし、かなりオタク(ディープ)な話をしてもイヤな顔もせずに聞いてくれる聞き上手で、顔が良い。実はピーマンが苦手とかいうかわいい弱点まである。あと顔が良い。モテないはずがなかった。

 とはいえ女子同士で牽制しあっていたために直接アタックされたことはなかった。その上で、アクアのお嫁さん同盟(地獄の組織)所属のかなちゃん将軍とルビーちゃん護衛隊長によりなんとか卒業まで守られていた。知らぬは兄ばかりである。

 

「これからあんたたちは帰るの?」

「いや、アイとヒカルさんが来る」

「相変わらず、やたら豪華な保護者ね。仕事は大丈夫なの?」

()()()()終わらせてきたって二人から連絡あったよ!」

「意図的に巻かせるって、どんな裏技使ったのよ……」

 

 アイとヒカルは相変わらず絶好調であった。




なお最強の参謀軍師(今は敵)がこの後控えている模様
MEMちょ? 彼女情報防衛大臣だよ。つまり情報流出対策係(胃痛枠)だよ。かわいいね

ガチ濡れ場(R18)って需要ある?

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