【完結】天に輝く二ツ星 作:アクアハーレム最後の刺客不知火フリル
「えっ……と……」
「どうした、入れよ。今日は俺だけだが」
みなみは確かにデートがしたいと言った。お礼として自分が楽しませたい……そういうつもりで言った。最後には
(なんでうちはマリン君の自宅におるんかなぁ……!?)
はじめ待ち合わせした時は良かったのだ。まだみなみがリードできていたはずだった。今日は休日で、みなみの頑張って考えたデートプラン(杜撰)通り、待ち合わせ場所からルートをきちんと決めていた。そのはずだったのがいつの間にか主導権をアクアにやんわりと奪われており、気がつけばアクアの自宅に招かれていた。確かに昼食で揚げ物を食べたいと言ったのはみなみだが、だったらとアクアが自宅に招くと言い出したあたりからなにかおかしくなっていた。そのままあれよあれよと流されて、気がつけば彼の自宅で昼食を振る舞われることになっていた。
カチコチになってリビングで正座しているみなみは、気を紛らわそうと周囲を見渡す。アクアは昼食を作るからとキッチンに引っ込んでしまった。青地に黄色い文字で“marine”と書かれたシンプルなエプロンを身に付け、なにやら揚げ物を揚げている。
リビングには生活の形跡が少し残っている。椅子の数からして、4人で生活しているように感じる。なんというか全体的に四つが基準になっているような感じだ。来客は来ても一人か二人なのだろう。
(そら、育ての親はあのイケメンのヒカルさんやから……ヒカルさんにも結婚を視野にいれて同居してる彼女とかおるんやろなぁ……)
気になる。気になるが今はそれどころではない。シャワーも浴びてないのに! という気持ちもある。なんというか、さながら調理前に野菜を詰め込まれている七面鳥のような……そう、まさしく美味しくいただかれる前に最初に下ごしらえされているようなそんな気分。
(何て言うんやっけ……あ、まな板の鯉や)
だが単にアクア好みに調理されていただかれるだけでは嫌だとみなみは思っている。だからその前に自分なりに美味しくいただかれるための下準備を自分でしてきたのだ。下着とか、作戦とか。色々。だが確かに空腹の状態で……するのは、気が散るのではないだろうか。香ばしい揚げ物のいい匂いが漂ってくると、性欲よりも食欲が勝利したのか自分のお腹がくうくうと悲鳴を上げはじめていた。
「おまたせ。今日はシンプルに千切りキャベツとからあげ、白米に味噌汁だ。味噌汁は今朝の残りで悪いけど」
「ええって、ご馳走してもらってるんやから……わ、おいしそ」
「下味はチューブ生姜と醤油だけのシンプルなやつ」
目の前に山と盛られた唐揚げの山! 一口サイズであるのもなんだかアクアの心遣いをひしひしと感じる。味噌汁は合わせ味噌に豆腐とワカメ、黄金の組み合わせだ。そして山盛りのキャベツ。
「ご機嫌な昼食やねぇ……ありがとうな、マリン君」
「いいって、さ、食べようぜ」
「こんないっぱい鶏肉使って平気なん?」
「ああ、これはヒカルさんの貰い物だからな。処理に困ってたから、むしろ助かったよ」
あれほどの芸能人ともなれば、善意のプレゼントというものを現場でもらうこともしばしばある。その一環でヒカルがプレゼントされたものが山盛りのブランド地鶏の鶏もも肉であった。
「そういうことなら……いただきます! ……めっちゃ美味しい! なんやろう、さっぱりしてるのにジューシーで……衣もサクサクで何個でも行けるやつや」
「それならよかった」
目の前にある唐揚げは鳥モモ肉3キロ分ほど。余るようならかな達にでもあげようか、とでも思っていたのだが……。みなみはそれはもう楽しそうにパクパク食べている。食事も見ていて気持ちがいい。
「そうだ、みなみは揚げ物にキャベツがついてる理由って知ってるか?」
「ん? 知らへんなあ。なんでやろ」
「キャベツにはビタミンUって言う成分が含まれていてな、そいつが胃の消化を助けるからなんだよ。具体的に言うと胸焼けを防ぐ効果があるんだ」
「へー……成る程なぁ、間に食べるのがええんやな」
そんなことをいいながらも結構なスピードで唐揚げの山をどんどん消費していくみなみ。アクアも食べる方だが、気がつけばアクアよりもみなみの方がたくさん食べていた。
「あかんなぁ、どんどん食べられそうや……あ、レモンとかある?」
「レモン汁でいいか?」
「ええよ~」
その食べる姿は丁寧で見ごたえがあり、表情も可愛らしくなんとも見ていて飽きないのだが、アクアが一キロほど食べ終えたところで二キロほどあった唐揚げの山はあっという間になくなっていた。ご飯と味噌汁もしっかりおかわりしていて、本当にたくさん食べた。
「あ、遠慮全然できんかった……ごめんな? お腹いっぱいや、ごちそうさまでした」
「別にいい。みなみの食べっぷりを見てたらもっと食わせたくなってくるな」
だが……けろりとしているみなみをみる。まだ余裕で入りそうな顔をしている。口ではお腹いっぱいとは言っているが、倍は入りそうだなとアクアは予測していた。これも個性だろう。そもそも、肉体が本格的に成熟を始める高校生でダイエットは体に良くない。あかねやかなのようにバランス感覚が優れているとか、完璧な計算によって成り立っているならともかく、むしろあれだけもりもり食べてくれるのは健康の証拠だろう。それにしては腹回りの肉付きが普通のため、余分な栄養は主に重そうな二つのそれに行っているのだろう。油断するとお腹の方からぷにぷにしてくるかなとは真逆だ。あれはあれでアクアは好きなのだが本人は嫌がるのだ。
(いや……かな達の事を比較に出して考えるのは今は失礼だろ)
アクアは食器を片付けながらそう思う。そもそもアクアはそこまで鈍くない。アクアでも自宅に連れ込んでもそわそわして顔を赤らめているだけのみなみの態度を見ればわかるし、最近は特に狙っている節があったのも理解している。フリルもそうだ。そんな二人に惹かれつつある自分があったのも確かだ。
だがアクアは軽率に増やすのは良くないからと、自制していた。我慢していた。
だがあんなあからさまにランジェリーショップにつれていかれれば、さしものアクアとて性欲が勝るときがある。みなみのお礼デートと称して来た当日、気合いの入ったコーディネートを見て確信したアクアは、そのまま流されるように……なんてものは癪だと思った。
アクアにとってみなみとは何だろう。有馬かなは特別な親友だ。星野ルビーは前世からの運命の妹だ。黒川あかねは得難い彼女。MEMちょは甘えて甘やかされる年上の姉。ではみなみは? アクアにとってのみなみは、学生生活の象徴のようなものだ。守りたい平穏な日常の一角で、大切な友人。だからこそアクアは、それを確実に自分の物にしたかった。
星野アイは欲張りなように、星野アクアもまた欲張りだ。その欲望に突き動かされるままに、アクアはみなみのとなりにすとんと座った。食後ののんびりとした時間をまずは過ごしていく。お互いに無言ながら、それでも心地よい時間が続いていく。ふいに、みなみの顔を見た。ふわりと柔らかく笑って、首をかしげてどうしたの? と言外に聞いてくる。
そんなみなみの愛おしい姿に、限界に達したアクアはみなみの唇を唐突に奪った。
「んっ……!? ん、んー……!」
やめて、まだ口のなかにお昼の匂いが……そんな抗議をアクアは無視してその残り香ごと、僅かに抵抗する唇を舌で割いて、その中に隠れている
「んっ、ん、んー……んー……」
じゅるじゅると貪られながら、ぼやっとした頭でアクアを眺める。必死で自分を貪る姿。ファーストキスのはずなのに、もうそんなのどうでもよくなってしまった。ただただ今この瞬間が心地いい。アクアの事しか考えられない。
(まりんくん♡ まりんくん♡ たべて♡ もっとたべて♡ そうだ、もっとたべてもらわへんと……)
まだこれは食前酒だよ。といわんばかりに、キスされながらもあわてて肉体を擦り付ける。前菜は服越しの
「ふあ……」
「みなみ……好きだ。愛してる」
「っ、うん♡」
最高の調味料で味付けされて、みなみのフルコースは、ここに今完成する。メインディッシュをめしあがれ。
もちろん、アクアはデザートまでたっぷり堪能してぺろりと完食した。
完食
この後みなみと軽くデートしてから普通にみなみは帰りました。
アクアにとって彼女達は候補も含めて“特別”なんですよね。であれば、みなみは何の特別なのかと考えたときに“得難い日常の象徴”ではないかと思ったんですね。
主戦場が全く違う場所にいるみなみは、学校で顔をあわせることのほうが多い。だからこそ、みなみは日常の象徴、ある意味では帰りたい場所なんですね。後おっぱい大きいので母性も感じているのかなと。なので基本的に誘い受けカウンターしているアクアにしては珍しく自分から食いに行きました
やはりこう考えると自分から懐に入り込んで来ていつのまにかアクアの特別になっていた黒川あかねが特異点過ぎる
じゃあフリルの何がアクアにとって特別なのか?
ガチ濡れ場(R18)って需要ある?
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みたい
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いらない
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