【完結】天に輝く二ツ星 作:アクアハーレム最後の刺客不知火フリル
最新話見ると、やっぱ有馬かなって天才で器用だけど不器用というか……最短経路が見えてしまうとデメリットがあっても必要ならそれを実行してしまうタイプというか……演技に対して真摯すぎるあまりに自分を蔑ろにする悪癖ありますよね。かなちゃんは御輿の上に乗せて調子に乗らせておくくらいが丁度良いと思いますよ。一回下ろされた経験から調子に乗りすぎることもないですし
フリルの七色キッチンの収録後の、恒例の三人での打ち合わせも終えて一息吐いたところで、唐突にフリルが切り出した。
「そういえば、例の横流しした情報、役に立ったみたいだね?」
「感謝はしてる。どこから手に入れてきたんだよ、あんなの」
「ほら、私って国民的有名人だから。私に近づくために、あるいは好印象目当てで、真偽不明のこういう話が結構な量流れてくるんだ」
なんでもなさそうにそういうフリル。だが、そこから情報の取捨選択をして有益な情報を汲み上げているのはフリルだ。驚異的な情報処理能力と言えよう。言うなれば“嘘の情報を見抜くのがうまい”のだ。
「えー、じゃあなんかこうスキャンダル的な情報も流されてきたりするの?」
「うん。正直にいうと普段は迷惑」
ルビーの疑問に、尤もな答えを返すフリル。まあそれはそうだろう。誰と誰が浮気しているとか、某芸能人はクスリをやってるらしいとか、某大手芸能事務所の社長は枕営業をしているとか、来週熱愛報道が出るとか。聞いたところで自己保身以上に使えるものではないし、知らされたところでだから? としか言いようがない。
「要するに押し売りだな。フリルを嘗めてるんだよ、そいつらは。情報を押し付けていけばどこかで利用できるハズとでも考えてるんだろ」
「む。これでも肉体的には清純なんだけれど。心外」
「心外なのはこっちだよ。なにをどうやったらそう受けとるんだお前は」
「私は肉体を舐められたことはない」
「揚げ足を取るんじゃねえ」
フリルの天然なのか計算なのかよくわからないボケにもいい加減なれてきていたアクア。だがフリルはここから最近はさらに追撃を放つようになってきていた。下ネタで。
「あ、でもアクアになら舐められても良いかな。舐めてみる? おっぱいとか」
「生憎だがあかねで間に合ってる」
「本当かなぁ」
フリルは相変わらずの無表情……だが、よく見ると少し照れているようにも見える。照れるなら言わなければ良いのに、さも自分は平気ですというような態度を崩さない。アクアはなんとしてもこの鉄面皮を崩してやりたいと最近は思うようになっていた。
ルビーはその様子をみて、やっぱりおにいちゃんが手玉に取られてるの珍しいなぁ、と面白がっていた。女性としてはフリルクラスの美少女なら受け入れても良い、とルビーは思っているし、アクアの態度を加味してもここら辺でそろそろ
高校生を卒業したら、本格的に芸能人として活動していくであろうことをかんがえると、出会いの場は撮影現場がメインになるだろう。もしくは、芸能人同士での合コンとかだろうか。そう考えると、アクアはそういうものに参加しようとはしないだろうし、そもそも仕事仲間と恋愛をすることもないだろう。もっとも、今はルビーとあかねのダブルガードにより近くにそういう女性が殆どいないのもあるが。閑話休題。
「そういうわけで、お返しがほしいです」
「お返しか……俺の出来る範囲で良ければ」
フリルのお返しを寄越せという言葉に、自分の出来る範囲で、と返すアクア。フリルはそれを聞いて、じゃあ、と提案した。
「じゃあデートしよっか」
「さっきまでの話聞いてた? 俺には彼女が居るんだけど」
「みなみとはしたのに? それはずるい」
「おまえどこでそれを」
「本人から聞き出した。ずるい」
「うぐ……だがなぁ。お前から知らされたスキャンダルの話で気がついたが、俺もお前も、撮られたら他人事じゃないだろ」
アクアは殆ど言い訳のようにそう言葉を捻り出す。実際、あかね以外とデートするのはかなりリスキーなのだ。ルビーを連れ回したり変装したりして誤魔化しては来たものの、ルビーにだって仕事の予定があるし、タイミングが噛み合わないこともある。変装だって別に特殊メイクをしているわけでもなし、バレたらそこまでだ。
「うん。そこはわかってるよ。だから妙案がある。聞く?」
フリルがそう言いながら小首をかしげる。その仕草が様になっているので少しどきりとしたアクアだが、かな達も思い付いていないようなので、アイデアは聞いておきたい。フリルとのデートが不快なわけではない。単にリスクが大きいというだけの話だとアクアは考えている。なんだか悪魔と契約を結ぶような気分だったが、やむをえない。
「……言ってみろ」
「つまりさ、アクアとデートする一番の問題点は、男と私が居るのが問題なわけだよね。別にアクアじゃなくても大問題」
「確かに、おにいちゃんじゃなくても男だから問題ってことか……」
「自覚があるなら誘おうとするな。それで? どうやって解決するんだ」
納得するルビーと、怪訝な顔をするアクアを見ながら、フリルは不敵な笑みを浮かべている。そしてフリルは言い放った。
「つまりさ、アクアが女の子になっちゃえば良いんじゃないかな」
「帰る」
アクアは思わず立ち上がった。フリルは慌てた。
「待って。虚言でもなんでもないから、ちゃんと考えがあるから。アクアのマリン砲をナイナイするとかそういう話じゃないの。最後まで聞いてほしい」
「んー……? つまりどういうこと?」
引き留めるフリルに渋々座り直すアクアを無視して、ルビーが聞く。ルビーとしては藁にも縋る思いだったからだ。
「非現実的な話じゃなくてね。まずアクアとルビーは、けっこう顔が似てるよね」
「まあそうだね」
「双子だからな」
髪型や男女の差異があるものの、アクアとルビーはそこそこ似ている。双子だと言われれば、信じることが出来る程度には。
「だからさ、アクアって女装が似合うと思うんだよね」
「おい、お前……それは……」
アクアはヒカルの女装配信という、今思い返せば自分の父親がやっていると思うと震えてくるあの伝説の配信を思い出していた。最悪の羞恥プレイをやらされるのではとアクアは悪寒が止まらない。
「つまり、私の考えはこうだ。『存在しない架空の女性』を作り出し、それをアクアに演じてもらう」
「この星野アクアに女装デートをしろと!?」
「この星野アクアってどんな一人称なのおにいちゃん」
動揺のあまりに変な一人称になったが、本当に最悪の羞恥プレイをやらされることになりそうなことに震える。
「いや、確かに有効かもしれないがそれは流石に……」
拒否をしようとするアクア。だがフリルは学友としての一年間、そしてフリルの七色キッチンでの交流を通して、アクアは様々なスキルこそあるが基本的に役者であるということを理解していた。そして役者という生き物の生態も。
「え? もしかして女性の演技出来ないの?」
「は? 出来るが?」
「じゃあデートでも出来るよね?」
「あ……くそ……」
売り言葉に買い言葉と言わんばかりに言質を取られているアクアをみて、ルビーは思ったことをそのまま口に出した。
「おにいちゃんハメられちゃったねぇ」
「ルビー、お下品だぞ……」
アクアの力無い言葉はルビーには全く響かなかった。自業自得なので。
なぜ女装がばれたし
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