青春が壊れた俺に現れた天使   作:あきこま

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世の中の働いてる方々、学生の方々お疲れ様です。あきこまです。

今回の物語ではメイン級に頑張ってもらおうかと思ってる方を召喚しました。

ユーフォ側からも数人予定してますがまだ出ません。よろしくお願いします。


3話

 

 

 

 

 ひとまず駅前のカフェに逃げ込みの様な形で入った。 入ってしまったので注文をしようと思ったのだが。

 

 

「♪」

 

「目の前にいる店員がニヤニヤとコチラを見つめながらご注文待機勢となっている」

 

 

 店員の目線の先を見つめると、俺と中世古先輩の手が合体していたままだ。

 

「ッ! すみません!」

 

「ううん! 全然平気だよ!」

 

 おい、手は離したぞ。何故未だにニヤニヤしていやがるこいつ。

 

 

 

 とりあえずこの場を離れようととっとと注文する。途中、中世古先輩にオーダーを聞いたのだがぼーっとしてたので先ずキャラメルマキアートとカフェモカにした。

 

 

 席に座ってからというのもたまにさっきまで俺が握ってた手をチラッと見ては頬を赤く染めていた。

 

 危ない危ない、俺が一級勘違い阻止無効ぼっちでよかった。俺じゃなかったらうっかり勘違いしてこの場で告白して更に雰囲気悪くなるところだったわ……振られてんじゃねぇか。

 

 しかもなんだよ勘違い防止無効って、無効化してるじゃねぇか。

 

 

 一人脳内で言葉の応酬をしていると、ようやく再起動したのか中世古先輩が喋りだした。

 

 

「ごめんね、何も考えずに出待ちしちゃってた」

 

「いえ、コチラこそすみませんでした。許可も取らずに手を拝借しまして……」

 

「ううん! それはいいの! 男の子に手を握られたの初めてだったからちょっと緊張して」

 

「えーホントにござるかー? エンジェルともあろう人が」

 

「だ か ら、私が天使って設定は忘れてって!」

 

 

 

 さっきまでの空気はなんのその。どちらかともなく笑いが出ていた。

 

 

 

「で、何故中世古先輩がうちの学校に?」

「学校は東京だけど、家はこの辺なの。君が総武高生って聞いてたから「あ、あそこの子か」と思って」

 

「まさかの千葉住み……」

「稲毛海岸駅徒歩7分のマンションだよ♪」

 

「おもくそ個人情報喋ってるんだよなぁ……」

 

 

 

 

 少し、この人の身の安全が不安になってきたがそれは親友の御二方に任せておこうと思った。多分高校の時なんかは親衛隊とか居たんだろうなぁ……なんなら一昨日言ってた優子ちゃんとやらがそうかもしれない。

 

 

 

 

「ところで比企谷くん、ご飯食べた?」

 

「いや、まだですね。 ……というか、あなた出待ちしてたんだから知ってるでしょ……」

 

「……あ、そっか」

 

 

 天然!! やっぱエンジェルか何かだよこの人は。

 

 

「なら、ご飯食べよっか! 3人で♪」

 

 

「「……」」

 

「?」

 

 

 

 

「……?」

 

「いや、先輩のその反応はご最もです。俺も思いたいです。てか思ってます」

 

 

 

「比企谷くんの知り合い?」

「いや、知らないです。知ってても知らないです」

 

「酷い! 比企谷君酷いよ! 私にあんな事しといて……」

 

「……比企谷くん?」

 

「むしろ何かされたの俺の方なんですけどね……」

 

 

 

「知ってたよ?! 比企谷くんを信じてたよ?!」

 

 

 

 

 

 

 

「自分の発言に自信を持って欲しいんだよなぁ……」

 声でか! めちゃくちゃ誤魔化しにかかってるじゃん……。

 

 

 

 

「という訳で、初めましてー! 雪ノ下陽乃です! 比企谷君の……彼女?」

 

「違うから」

 

 

「釣れないなぁ……」

 

 

 

 

 

「私は中世古香織です。比企谷くんの……奥様?」

 

「なんで乗ってくるんだよ……エンジェルに旦那は居ないだろ……」

 

「だ か ら、私は天使じゃないもん!」

 

 

 顔膨らませてプンプンしてる中世古先輩。やべぇ、すげぇ可愛い。

 

「比企谷君ちょっと」

「なんです?」

 

「こんな可愛い子どこで知り合ったの? 私の知り合いにもこんな子いないよ?」

 

「おたくの妹さん達と色々あった後に慰めてもらいました」

 

「やっぱり雪乃ちゃん達となんかあったんだ」

 

「……もしかして存じ上げてなかった?」

 

「うん、あの子何も言ってくれないもん」

 

「嵌められた……」

「自爆したくせにぃ」

 

 

 

 

「二人でなんの話してるのー?」

「内緒の話……かな」

 

 

「その時になったって遅いんだから♪」

 

「「その時に泣いたって知らいないんだから♪」」

 

 

 

 

 

「すーごいハモってるし……それナイショの話でしょ。 比企谷君と中世古ちゃん、ホントに会って数日?」

 

「「そうです(ね)」」

 

 

 

 

 不敵な笑みを浮かべた陽乃さんはニヤニヤしながら話を続ける。

 

 

 

「良かったらさ、二人共家に来ない?」

 

 

 

「陽乃先輩のお家ですか?」

「絶対行かない」

 

 

 ハルさん先輩の家ってぇー本家の雪ノ下宅でしょぉー? 八幡いきたくなーいぃ。

 

 うん、キモイなこれ。脳内でとどめて良かった。

 

 

 

「ホント可愛くない後輩だなぁ君は。私もちゃんと一人暮らしなんだぞ?」

「え?!」

 

「本気で驚いた顔してる君には後で制裁を与えるとして、修学旅行の事教えてよ」

 

「家で小町が待っているので」

「そう、君は絶対に早く帰るはずだよね? なのに帰ってないって事は……」

 

「……比企谷くん、妹さんと何かあった?」

 

 

 

 いや、単純に部活終わりに捕まっただけなのだが、と言おうにも二人の追及が思いの他間違いないので否定ができない。

 

 

 

 

 

「……まぁ、朝喧嘩をしたというか顔を合わせずらくて」

 

 

「家族間の喧嘩に関してはお姉さんに頼ってくれていいんだぞ♪」

 

「……頼りたくないけどすげぇ合ってんだよなぁ」

 

「比企谷くん! 行ってみようよ! 明日土曜日だし学校無いから心配無いよ!」

「ほらー中世古ちゃんも言ってるしさ」

 

 

 

 

 観念して、魔王城に行く事にした。

 

 

 

 駅前のカフェを出ること徒歩6分そこら、意外と近くに魔王城はあった。

 

 

 

「ホントに一人暮らしだった……」

「比企谷君は私をなんだと思ってるのかな? かな?」

 

「クッ○ってところですかね?」

 

「ぼかさなくていいから、もうわかるからそれ」

 

「地の文を読むなよ……」

 

 

 思えば、雪ノ下さんとここまで普通に喋ってる事が不思議だ。今までこの人の行動一つ一つに裏を見出してたからかもしれんけど。

 

 

 

「さぁどうぞー! 私のお家は稲毛海岸から徒歩7分のマンションです♪」

 

「やべぇ……なんかどっかで聞いてるフレーズだ」

「大丈夫だよ比企谷くん! 私の家は駅の逆サイドだからココからは14分かかる!」

 

 

「なーにを持ってして大丈夫って言ってるんだろこの人……」

 

 

 

 

 雪ノ下さん家は27階建ての下から5階の部分にあった。

 

「てっきり妹さんと同じく上階かと思いました」

「んー、雪乃ちゃんと違って私は実家からの援助0だからね」

 

「むしろ普通の大学生が何したらこんなマンジョン住めんだよ……」

「あれ、知らない? うんとこしょ、どっこいしょってやつ」

 

「それは大きいやつなんだよなぁ……普通に株って言えばいいと思うんだよなぁ……」

 

 

 そうだった、この人めちゃくちゃハイスペックだった。今までと違ってさっきから普通に会話できてるから忘れるところだった。

 

 

「比企谷くん、比企谷くん」

 

 俺の袖をクイクイと引っ張っていた先輩。身長は女性の中ではそこそこ大きい方だと思うが俺より小さい為必然的に上目遣いの様になる。めっちゃかわえぇ……。

 

「かぶの煮物、お家にあるけど食べる?」

 

「14分かけていくんですか?」

 

「私の手作りなんだけど……あはは」

 

 

 

 屈託のない笑顔で何を言うとるんだこの方は、無闇に男の子を自宅に招いては行けません勘違いするでしょ? 

 

 ちなみに、手作りという言葉を聞いた瞬間行きたいに翻した俺の脳内。危うく口に出すところだった、危ない危ない。

 

 

「今度機会があったら食べたい……です」

 

「! うん! 楽しみにしてる♪」

 

 

 

 

 ダメだった、脳内で抑えきれてなかった。

 

 

 

 

 

 

「ここで一つ問題が生じました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ帰りましょうか今すぐに」

 

「「ちょっと待ちなさい(待って!)」」

 

「グェッ!」

 

 

 

 あのー止めるにしてもノータイムで襟首引っ張るのやめていただいて良いですかね? 俺今とんでもない声出たんですけど。

 

 

「私のベッドで1人寝てもらうにしてももう1人はソファか……」

「よし、今すぐ帰ろう俺だけでも帰ろう!」

 

「比企谷君」

 

「っ! はい……?」

 

「少し黙って」

 

 

 きゃ、きゃうん……。

 

 小型犬もびっくりな程縮こまった俺を見て雪ノ下さんはまた笑顔に戻る。怖ぇよ。

 

 

 

「中世古ちゃん、明日と明後日予定ある?」

 

「特には無いですよ?」

 

 

「ならちょうどいいや、中世古ちゃんは2泊分の荷物整えてもらっていい?」

 

「? わかりました。旅行にでも行くのかな? 

 

「比企谷君は……家に帰ったら本末転倒だから付いてきなさい」

 

「は、はぁ……」

 

 

 

 

 

 中世古先輩は一旦帰宅をし、俺はと言うと何故か雪ノ下さんに連れられて駅前のマリンピアへ。

 

 

 

 ニコニコしながら歩く雪ノ下さんの2歩後ろを歩く。

 

「本当はこういうスーパーじゃなくて、アウトレットとかで君の服を選んでみたいんだけどねぇ」

 

「……なんでそこまでしてくれるんです?」

 

 俺の中の雪ノ下陽乃という象は常に孤高であり周りと打ち解けている様に見せて壁を必ず作っている難攻不落な強化外骨格の持ち主だったはずだが、今日はやけにいつも見せていた恐怖がなくスキがある様に思える。

 

「うーん、比企谷君には言っても平気かな」

 

 

 雪ノ下さんは歩きながら少し考える素振りをする。

 

「君が思ってた通り、私って今まで実家にいたでしょ?」

「まぁ、一人暮らしにはびっくりしましたね。父の代わりにとか言って地域のイベント事に出席するくらいだったし」

 

 

「そう、今までは親の意向に従っていた。ううん、従わざるを得ない状況が多かったという方が良いのかな。だから私は君が言うところの外面……強化外骨格を身にまとって愛想を振りまいてたんだげどね、母さんの方針が変わったのよ」

 

 

 雪ノ下さんの親父さんは確か県議会議員を務めていたはず。その影響でママのんが会社の経営をしていたか何とかだったか。雪ノ下が自由に暮らす分その皺寄せは姉である陽乃さんに向いていたのは知っていたが……。

 

 

「「学生のうちは、自由を楽しみなさい」だってさ。嫌になっちゃうよね、散々使ってくれたってのにいきなり自由にしなさいなんてさ。……今まで自由にしてこなかったから全然分からなかったよ。わからない分、素直に生きてみようと思ってさ」

 

 

 なんて語っている雪ノ下さんは打算にまみれていた笑顔ではなく、心の底からの笑顔を出していた、ふと見惚れるくらいには美しかった。

 

 

 

 

「いやーいい時に君と中世古ちゃんに会っちゃったよホント」

 

「俺らおもちゃ対象になってませんかねそれ……」

 

「やだなー失礼しちゃう。私結構コレで君の事気に入ってるんだからね?」

「嘘くせぇ……」

 

「雪乃ちゃんに譲る気でいたけど、やっぱ勿体ないよ」

「は? なんでそこで雪ノ下が」

 

「今はとりあえずそれ、まどろっこしいから私の事は陽乃って呼んで」

「え、いや別に分かるでしょ、呼び捨てかさん付けかなんだから」

 

「……ダメ、かな? かな?」

 

 

 ……すげぇ調子狂うんだけど。

 

「前向きに善処し呼ぶかどうか検討に検討を重ねさせて頂きます」

 

「ありゃ、意外と難攻するね」

 

 マリンピアに着いて思ったことが1点あった。

 

「思いの他婦人向けですね」

「うーん、紳士服無さげだね」

 

「……まさか俺に婦人服着せようとか考えてませんよね?」

「あはは、考えてないよー8割くらいしか」

 

「おい」

 

 

 

 やっぱこの人根底には悪魔が根付いてるよ、大魔王だよ。

 

 

 

 

 その後、稲毛に向かい某チェーン店のユニから始まってクロで終わる服屋さんにて俺の2日分の肌着や服を購入、服に関しては100%雪ノ下さんコーデである。

 

 

「なんか、すみません色々買って頂いてしまい……」

「いいのいいの、うんとこしょがとんでもなくどっこいしょしてるから」

 

「株が大いに成功してるって解釈でいいんですかねそれ……」

「まぁ君の事だから多分結構負い目感じてるだろうけど、気になるなら出世した時にご飯でも奢ってね。もちろん、女の子が喜ぶ様なお店でね♪」

 

 めちゃくちゃいい笑顔でウインクしてきた雪ノ下さん。残念ながら俺が出世する事は無いだろうからそんな機会は訪れない。

 

「あ、出世しなかったら私の家庭面でのお世話してくれてもいいんだよ? 将来的に」

 

「出世頑張ります……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 なお、この後着替えを取りに帰っていた中世古先輩が合流したのだが。

 

 

「え?! 比企谷くんコーディネートしたんですか?」

「服は私のコーデだよ♪ 比企谷くんがセンス云々渋ってめんどくさかったから」

 

 

「いや、言い方。俺の服なんて常に誰かが選んで来てたものだったんですから自分で選ぶ試し無いだけなんですよ」

 

 

「比企谷くん!!」

 

「は、はい!」

 

 

 

「来週の休みは私に服選ばせてね?!」

「え、いやもう必要は「選ばせてね?!」……了解っす」

 

 

「やった♪ ついでに私のも選んでもらおうかな」

「あ、中世古ちゃんずるーい私も行きたいなそれ」

 

 なんか2人で盛り上がってるんですが、やっぱり行かなきゃダメなのかしら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、なんで2日分の着替え必要かまだ知らないんだけど

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回もまたお願いします。 …京都行きたい。
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