そんなことよりゲームしようぜ! 作:ミカサ
応援あったら続き頑張るかもしれない。
「ナルト先生だってばよ……」
死んだ眼で教壇に登る。
先生達柔軟すぎるってばよ……。未知の力でも積極的に取り込んでいくスタイル。
とりあえず、アカデミー全員分の緑の精霊石作るの死ぬかと思ったってばよ。
後、忍びになるのは強制らしいってばよ。暗部の監視までついたってばよ。
今までも実は付いてたらしいけど、それはミカサがごまかしてくれてたってばよ。
ごまかせなくてごめんねって手紙をミカサから貰ったけど、ミカサの方が大変だってば。
以前は遠くから見守る感じだったらしいけど、今度は暗部っぽい人と同居することになったってば。
マジでか。
試しに眠りの魔法で夜抜け出せないか試してみたけど、歌に見せかけて呪文詠唱した時点で無言でクナイを首に突きつけられたってば。シスイさん手強いってば……。なんでバレたし。
――ま。遊びに行くのまでやめろとはいわないからさ。その時には俺も一緒に連れて行ってよ。みらいちゃんともお知り合いになりたいしね。
なんていって釘刺されたら、行けるはずもないってよ。
みらい、心配しているだろうなぁ……。
「じゃあ、緑の精霊石を胸に下げて、箒にまたがって飛ぶってばよ」
「なんで箒なんですかー?」
「箒は特別なんですか?」
「ちょっとした細工をしてあるってばよ。箒なのは伝統って奴で、なくても飛べるってばよ。重要なのは補助具、緑の精霊石、本人の技量だってばよ。慣れれば緑の精霊石なしでも、ほら」
俺は緑の精霊石なしでふわりと浮いてみせる。
でも、これが限界だ。俺もまだまだ未熟なのである。
「ここまで行くのはちょっと難しいけど……。箒や靴なんかの補助具、ペンダントや指輪なんかの触媒、その併用で魔法はグッと使いやすくなるってばよ。補助具は色々あるってば。ただ、箒が一番飛ぶイメージを補完しやすいって聞いたことがあるってばよ。ワンクッション置くから、安定するんだってばよ」
それでも、と念の為に用意したいろいろな補助具で浮いてみせる。
靴の形の補助具は難しくて、ちょっと失敗してしまった。恥ずかしいってば。
靴の補助具は制御を両方しないとだからきついんだってば。
「じゃあ、順番にやってみるってばよ」
生徒達は全員一瞬で風になった。
「え?」
あっという間に凄まじい早さで散らばった彼らに呆然とする。
間違って落下したとき受け止めたりとか、俺の仕事になるんだけど……え?
「きゃー落ちる―!」
「ま、待つってばよ! 減速減速!」
ワタワタと杖を振るってクッション魔法を掛けている間に、見本の補助具が消えていた。
「このペンダントすげー!」
「股が裂ける―!」
全員素早い為、追いつけない。なにせ、俺は忍びとしての訓練は授業だけでほとんどしてないってば。敵いっこない。
「に、忍者なんて、忍者なんて……嫌いだってばよー!! 忍者なら忍者らしく大人しく忍んで地面這っとけってばよ!」
俺の叫びが宙に消える。
大空は魔女だけのものだったのにー!
その頃の我愛羅。
「夜叉丸……もう道具作成飽きた。守鶴もお外で遊びたいって」
「砂の里の全員分の緑の精霊石を作るまでお外には出られないんですよ」
「うええええ……」
それなりに苦労していた。
「ナルト、先生ご苦労様。大変だったろ?」
そう言って頭を撫でてくれるイルカ先生。俺の味方はイルカ先生だけだってば……!
結局、あの後、先生達総出で生徒の回収を手伝って貰った。
コツとか全然教えてないけど、自分たちで十分飛び回ってたから良いってばよ。
「今日はもうふて寝するってばよ」
「今度は生徒になって貰うから駄目だ」
「俺ってば忍者ならなくてもいいってばよ……」
「里抜けは重罪だぞー」
うう。でも、俺ってばそのうち抜け忍するってばよ。
我愛羅とみらいと一緒に魔女になるってばよ。
「忍者も魔女と負けず劣らず、楽しいぞ?」
わしわしと撫でてくれるその手が心地いい。
ミカサみたい。
「ミカサ、元気にしているかな……」
「少なくとも、警邏隊にはまだ捕まっていないみたいだな」
「うう……っ」
「警邏隊も、ミカサ捕まえるまで戻って来れないから大変なんだよ」
「忍びってブラックだってばよ……」
「まあまあ、夕食は一楽に連れて行ってやるから、機嫌を直せ」
うう……。まあ、ラーメン奢ってくれるなら良いか。
「そうだ、ナルト。放課後は先生達と上忍に講義だからな。空間魔法とか特に」
「その知識はあんまり教えたくないってばよ。俺が抜け忍するときの為に」
「それを防ぐ為の講義だろうが」
「世の中不条理だってばよ……」
手がないわけではない。理解すると発狂する本など、大人に取れる手はいくつかある。
あまり使いたくはないのだが、使うなら早い内だろう。
「悪いこと考えない」
ぽすっと頬を指で突かれる。全く、何でもお見通しか。ミカサになんて言おう。
ナルトは頭を悩ませるのだった。
「なあ、魔女ってどんなことするんだ?」
シカマル達が興味深そうに聞いてくる。
ナルトは少し考える。四天王最弱は紛らわしい上に悪趣味だと怒られたばかりだ。それはもう、我愛羅に変なことを教えるなとお手紙をもらうくらい方々からガチで怒られた。イタチにも弟に変な事を教えるなと怒られた。
ここは普通に将棋はどうだろう。確か、シカマルは将棋が好きだったはずだ。
「魔女なんて遊んだり鍋作ったり踊ったり大したことしてないってばよ。将棋で遊ぶってば?」
なお踊りはサバトである。
鍋物を作る際は、イーッヒッヒッヒと笑いながら緑色に光る液体をかき混ぜたりする。
「魔女も将棋するのか?」
シカマルが興味を示したので、ナルトは台を取り出し、その上に駒を並べていく。
並べられた駒は、ぶるりと身じろぎした。
「うおっ動いた!」
「魔女の将棋は動くってば。あと、将棋の駒それぞれに名前があるのと、3回だけ格上に勝てるってば。これ、ルール表」
ミカサが書いてくれたルール表を渡す。
「こっちからいくってばよ。歩兵あい、進め」
「なるほど。歩兵てお、進め」
「飛車 ぐんじ! やっつけるってば! 魔女の加護!」
「魔女の加護がえし!」
「初見で魔女の加護返しされた!?」
「いっけー!! 歩兵あい! よっしゃ、捕虜取ったから洗脳するってばよ! 成功しますように!」
「失敗もすんのか……」
「裏切りもあるってば」
しばし勝負をする。一度目はルールを知り尽くしたナルトの勝ちだったが、二戦目からはシカマルが勝利を奪っていった。
「面白い! けどちょっと駒かわいそうだな」
「そりゃ良かったってばよ。コアは使い回しだから心配するなってばよ」
「作り方教えて!」
シカマルは夢中になって駒の作り方を学ぶ。
どうやら、忍者は魔法の才能も持っているらしかった。
「親父に勝負もうしこもーっと」
珍しくアクティブなシカマルである。
そんなナルトの前に、手紙がひらりと落ちてくる。
「ん、これは……? 誰だってば?」
「なんだなんだ? ……これ、絵か?」
「魔女語だってばよ」
手紙を広げると、シカマルやサスケも覗き込んだ。
「おお。本国の魔女集会に呼ばれちゃったってば。従者一人、使い魔一匹まで同伴可能」
出来れば行きたい。何せ、憧れの本国だ。だが、現状行くのは難しいだろう。
「俺行きたい!」
「俺、俺行く!」
「行くって言ってないってば。シカマル、サスケ」
そこで手紙を覗き込む大人が。
「良いんじゃないか? というか強制参加。従者俺ね」
「ええーっ」
「言っとくけどナルト、バリバリ監視対象だからね?」
「わかったってば……。でも俺が恥かかない程度に魔法覚えて欲しいってば」
「任せとけ」
結果、俺とシスイで行くこととなったってば。
ナルトは手紙を見ながら、必要な物を準備し、特訓をしていく。
「とりあえず、箒レースは全員参加だってば。これをまともに飛べないと恥を掻くってば。後は、四天王最弱ゲームと……四天王最強ゲームと……魔王ゲーム。あとは歌とダンスと……料理は今回免除されるってば。とりあえず、魔力をたっぷり込めたローブと帽子を用意しないと」
「え。あの破廉恥ゲーマジでやんの?」
「やるってば」
久しぶりにミカサ達に会える。
ナルトは、ワクワクしながら準備をした。
そして、当日。
虹色の蝶達に導かれて、ナルト達は魔女界についた。
「ここは一体……」
赤黒い空に、赤い月。
火に掛けられた大鍋に、笑いさざめく魔女達。
怪しげな雰囲気に警戒するシスイ。
「ナルト!」
「我愛羅! みらいも! ミカサ!!」
「シスイさんはクナイしまってね。喧嘩厳禁よ」
ミカサが腰を引かせながら告げる。
全員が集まると、余興が始まった。
ホスト側の魔女の空中飛行。杖を一振り、大地が消失し、魔女達は飛ぶ。
「ナルト……!?」
「慌てないってば。いつも通り飛べば大丈夫だってば」
箒レース、生駒将棋、四天王最弱ゲーム、四天王最強ゲーム。魔王ゲーム。
他にもみた事ないゲームがいっぱい、各所で催されていく。
「楽しんでおるようじゃな。新たな子らよ」
「楽しんでますってば!」
「楽しんでいる」
「楽しい時をありがとうございます、大魔女様」
三人は跪く。
「うむ。こたびは、其方らを仲間として認めるにあたり、献上してほしいものがある」
「献上してほしいもの?」
「うむ」
そうして、大魔女様が指を鳴らすと、炎が踊った。
それはチャクラの歴史。
昔々の忍者の歴史。
解説を交えつつ、早送りされていくそれ。
いつまで続くのか、気が遠くなって来た頃。大魔女様は指し示した。
「これじゃ。万を超える生人形じゃ。これを妾は贄に欲しい」
……はっ!! お話終わったってば!?
「す、凄く面倒くさい任務……!」
「お前に言っておるのではない、ミカサよ。新たな子らに言っておる」
「なんかめちゃくちゃ大変そうだけど、了解したってばよ」
「それを探せば良いのだな」
「頑張るー!」
「ナルト達ってたまに強いわよね……。いいわ。私も手伝う」
なんだか前世の話などもされた気のするナルトだったが、総スルーだった!
ナルトは輪廻の輪から外れる予定なのだから、当然だろう。
なんだかシスイが考え込んでいるが、スルーである。スルー。