国家再生政府による潤沢な支援を受けていた日本解放戦線。
その予想以上の抵抗にコーネリア軍は攻めあぐねていた。
本来の歴史では無頼を出したはいいもののKMFの運用がブリタニア軍の足元にも届いていなかった日本解放戦線は各個撃破され、黒の騎士団が介入してくるまで壊滅の道をたどっていた。
しかしこの世界は違う。戦車や戦術機、戦闘ヘリまで供与された日本解放戦線は運用思想なども根本からロシア国家再生政府軍によって矯正されていたのだ。
そのため…
『ぐわぁ!?』
『ば、馬鹿な!イレブン風情が‥!う、うわぁ!!』
鎧袖一触だと油断していたブリタニア軍は考えなしに突っ込んでいったために地雷原に足を取られて立ち往生した所を自走砲部隊やハインド部隊、RPG-7を持った潜伏兵に背後から撃たれてコックピットを破壊されて全滅した。
一部の精鋭部隊は警戒しつつ前進していたが戦車隊や要塞砲からの砲撃が原作よりも濃密なために思うように進めずにいた。
ナリタ要塞 指令室
「現状はうまく防衛線を行えていると言っていいでしょう」
「ハイゼンベルク少尉殿、貴官は戦況をどう見る?」
「コマンダント・ヤークトの結果如何でしょう。いくら良く持ちこたえていられると言っても援軍の宛すらない現状、立てこもり続けていてはいつか防衛線が瓦解します」
「ふむ…少尉殿。敵の旗艦に最も早く接敵できる部隊は?」
「第666中隊ですね」
戦場
「ヴァルター!任せる!」
『了解!』
「シュヴァルツ04!そちらはどうか!」
『敵の精鋭に足止めされている!敵陸舟艇を確認できない!!』
『シュヴァルツ02、こちらも確認できません!弾残七割!』
『シュヴァルツ05、同じく残弾六割切ります』
『シュヴァルツ06同じく残弾六割』
『シュヴァルツ09こちらは残弾九割!まだいけるよ!』
『シュヴァルツ10こちらは推進剤残量三割!補給の許可を!』
「分かった。カティア直ちに補給に戻れ!」
『はっはい!』
『アネット!落ち着いて!!』
『うぁぁぁぁああ!!だまれ!!くぉんのくそカス共めーーー!!』
『シュヴァルツ06!撃ちすぎだ!!』
『こちら07、06は私がフォローします!!』
『くそ!なんなんだこいつらは!!』
『ま、まさか!コーカサスで目撃されたロシアの…!』
ロシア国家再生政府軍でも強さで言えば軍内でも一~二位を争うとまで言われるシュヴァルツェスマーケン『第666戦術機中隊』はまさに鬼神のごとく戦いぶりで次々とKMFを撃破し、ふもとに布陣するブリタニア軍の陸舟艇に迫ってきていた。
「姫様!ここは危険です!なにとぞ後退を!」
「なりません!」
「し、しかし敵軍の砲撃も降りそそいで降りますし、なにより敵の切り込み部隊も迫っておるのですよ!?」
「なりません!ここには付近から避難してきた難民がいますしここには野戦病院も併設されているんですよ!それにこのG-1ベースは本陣の象徴!何があっても動かすなと総督からの厳命なんですよ!」
「し、しかし…!」
「よし!シュヴァルツェスマーケンの連中はうまくいっているようだな!」
『戦闘中によそ見など!』
「貴様ら蛮族相手にはこの程度で十分だということだ!フン!」
『ば、馬鹿な!!』
ヴォルフバルテ中隊の隊長はロシア国家再生政府陸軍の憲兵部隊の一つでもあるヴェアヴォルフ大隊の大隊長ベアトリクス・ブレーメの副官であるので腕はそれなりにあるのだ。
(原作ではあっさりやられていたけどね…(-_-;))
「にしてもコーネリア直属といってもこの程度か、これなら旧日本軍でも対処できるだろうに…いや、これは練度の差か?」
こうして原作とは違いナリタ要塞攻防戦は最初から日本解放戦線有利に推移していた。
しかし歴史の修正力は侮れない。
『隊長!!土砂崩れです!!』
「なに!?位置は!!」
『我々とは離れていますので問題はありませんが日本解放戦線の部隊が一時退却したエリアで大規模に発生!!日本解放戦線側も混乱していますのであちらの思惑でもなかったようですが…』
「にしてもこの熱反応は異常だぞ!」
『隊長!どうされますか!?』
「第666中隊はどうした!」
『以前進撃中です!土石流の進路からも少しの差で離れていたそうで!!補給拠点にいた所属機も戦線復帰していると!!』
「よし!我々は万が一に備え補給を行い、しかる後に666中隊の援護に回る!!」
『『『『『『『了解!!』』』』』』』』
そうして激戦は続いていた。
次回 白兜と666中隊の戦い