国家再生政府の復讐   作:島田愛里寿

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第十二話

ナリタ要塞の戦いは黒の騎士団の介入でさらに混沌としていた。

 

 

ブリタニア軍は義勇ロシア軍と日本解放戦線だけでも手一杯だったのに黒の騎士団の介入によって戦線が瓦解し始め、日本解放戦線と義勇ロシア軍も土砂崩れによって事前に立てていた防衛線の維持計画に支障が出てしまった。

 

とはいえ人的被害等が一切なかった防衛側である解放戦線とロシア義勇軍は一挙に攻勢に移ることとなった。

 

 

 

「ここは耐えられるのか!?」

 

 

「中心部です!なんとか…!」

 

とはいえ解放戦線側も混乱気味であったが…。

 

 

 

「馬鹿な!?こんな巨大な山崩れなど!!」

 

 

「このままではアレックス隊とダールトン隊が全滅してしまう!!」

 

G-1ベースもこの事態に驚愕していたが後方部隊なので見ていることしかできない。

 

 

『登れ!!登山コースに移動せよ!!』

 

 

『はっはい!う、うわぁ!!??』

 

ドガァン!!

 

 

ダールトン指揮下の部隊は土砂のルート上に展開していたので必死に安全な登山コースに移動しようとしたがそこに逃がさんとばかりに解放戦線のT-72部隊と自走砲部隊が砲撃を敢行し、多数の機体を撃破した。さらに撃破しなくともバランスを崩させるかさらなる土砂崩れを誘発できれば生き埋めにできるので少々気は引けるが撃ちまくったのである。

 

 

「これは!?一体どうなっている!!各隊状況を!!」

 

 

『ベルンハルト大尉!戦線正面に展開していた無人戦闘車『ウラン-9』の部隊が土石流に巻き込まれ壊滅しました!!』

 

 

「くっ!!人的被害は!!」

 

 

『幸いこちら側に被害はありません!補給に戻っていたシュヴァルツ10もちょうど戻ってきました!!』

 

 

「そうか…よし!我らはこのまま敵の陸舟艇を強襲する!全機続けぇ!!」

 

 

 

『『『『『『『『『了解!!!』』』』』』』』』

 

 

 

 

そしてその数分後、土砂は多数のブリタニア軍を巻き込んで市街地までなだれ込み、収まった。

 

 

「我が軍の被害は!?」

 

 

『し、信号の返りは15%を切っています!!』

 

 

「15%!?こ、これでは指揮系統そのものが成り立たんではないか!!」

 

 

 

『こ、こちらマルソー隊!アレックス将軍と連絡が取れません!第二師団と第三師団は壊滅したと見るしか…!』

 

 

 

「コーネリア殿下は御無事か!!」

 

 

「流れの外ですので問題はありません。しかし、後ろ備えがないため孤立しております」

 

 

「ええい!何をやっているんだ純血派は!!」

 

 

「た、大変です!敵が全面攻勢に出ました!」

 

 

「なんだと!!」

 

 

そう。純血派が黒の騎士団と交戦を開始したのを確認した解放戦線と義勇ロシア軍は好機とばかりに全面攻勢に転じ、コーネリアやダールトンのいない範囲の敵を一掃しだしたのだ。

 

ブリタニア軍は空軍の支援を得ようとしたが近隣の空軍基地はロシア軍の特殊部隊による破壊工作を受け、出撃不能となっていたのだ。

 

 

そのため、空はロシア軍のMi-24ハインドの独壇場となっており、G-1ベースやコーネリアの元に馳せ参じようとする部隊はことごとくが狩られていった。

 

その上、G-1ベースにはロシア軍最強の名を有するシュヴァルツェスマーケンが接近しているし、コーネリアの元にはキョウトから戻ってきた藤堂率いる四聖剣が回り込んできたBMP-2J部隊とともに殴りこんでおり、壊滅寸前であった。

 

 

そのためついにブリタニア軍は奥の手を出した。

 

 

 

『ベルンハルト隊長!敵陸舟艇を目視!周囲に野戦病院も見受けられますがどうします!?』

 

 

「構わん!どうせ治療を受けているのはブリタニアの腰抜け共だ!それよりこの場で敵の指揮官を見逃す方が問題だ!逃げ遅れた市民を巻き込むのは気が引けるが戦時国際法を無視し続けているブリタニア共に文句は言わせん!」

 

 

『まったくね。抗議してきたら言ってやりましょ?『ロシアや他の地域であなたたちがやって来たことが帰ってきただけよ』ってね』

 

 

『あはは!流石シルヴィア少尉!』

 

 

「はしゃぐなホーエンシュタイン。真面目にやれ」

 

 

『あ、す、すみません…』

 

 

「はしゃぐのは敵将の首を取ってからだ!各機!狩りの時間だ!続k『隊長!十一時の方向から敵機です!!』っ!?散開!!」

 

 

ベルンハルトの命令に即座に反応した第666中隊各機はすぐさま散開し、接敵した〝白い敵機"と相対した。

 

 

『白い…KMF?』

 

 

「ちっ!白兜か…情報部からの報告ではパイロットはあの枢木玄武元首相の息子だそうだが…」

 

 

『え!?そうなんですか!?でもなんでブリタニアに!!』

 

 

「なんでも極度の理想主義者だそうだ。本国からは『できたら捕縛してほしいが別に殺しても構わない』とのことだ。外交上の駒にすらならんのだと」

 

 

『まぁいつも通りと言うわけですか』

 

 

「そのとおりだテオドール…ん?敵機から通信??」

 

 

『投降してください。これ以上の戦闘は無意味です』

 

 

『なんどだと!?この売国奴が!!』

 

 

「黙っていろアネット。こちらロシア国家再生政府陸軍第666戦術機中隊隊長のアイリスディーナ・ベルンハルトだ。貴様か、日本を売った首相の息子にして父殺しの実行犯は」

 

 

『っ!どこからそのことを?』

 

 

「我が国の情報部は優秀と言うことだよ。それに投降だと?その言葉はそっくりそのまま返そう、市民を虐殺し、祖国の再興のために必死に戦う同胞を貴様個人の楽観的な理想主義で潰す貴様の方がおかしいがな」

 

 

『間違ったやり方で得た結果に意味はありません』

 

 

「ふん、貴様の正しいやり方と言うのはブリタニアの都合にのっとったものだろう。戦闘中に会話とは感心しないぞ!」

 

 

『っ!?』

 

 

そう言ってアイリスディーナはWS-16C突撃砲を発砲。ランスロットはすぐによけたがこれが第666中隊と白兜の戦闘開始の合図となった。




次回 終結
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