日本解放戦線。
それは旧日本軍を中心に結成された一大レジスタンス組織。
キョウトの支援も一番受けている組織であるが、決して一枚岩と言うわけではなく草壁中佐率いる強硬派と藤堂中佐率いる四聖剣を筆頭とした穏健派に分かれて今後の方針についていつも対立して満足に抵抗運動が行えていない。
この組織は原作や外伝作品でもちょい役でルルーシュに黒の騎士団発足のイメージアップに利用された挙句結局、コーネリアに潰されてしまうという原作中最も不幸な日本人レジスタンス組織でもある。
しかしこの世界ではガングートの指示によりロシア国家再生政府外交部が接触したことによってその未来は変わることとなった。
前話から数週間後…
「それで貴国は我らに何を望むのだ?」
「その前に突然の会談要求に応じてくださって感謝するよ」
日本解放戦線の本拠地、ナリタ連山要塞。
ここの司令部では日本解放戦線のリーダー片瀬帯刀少将と草壁除水中佐、藤堂鏡志朗中佐と直属の四聖剣がロシア国家再生政府からの使者、ヴェールヌイ・シュレポヴァと会談を開いていた。
「ふん。私の部下にいきなり書状を押し付けて会談を開かせろと言ってきた挙句来たのがこんな小娘とは。それなりの案件なのだろうな!」
「やめんか草壁!すまない、部下の非礼を詫びる」
「構わないよ、そもそも小娘なのは事実だしね。ただ訂正としては私はロシア政府関係者とはいえ日本人だからそこは間違えないでくれ。さ、本題だけど…」
そう言ってヴェールヌイは本題を切り出す。
「我がロシア国家再生政府にはあなた方を支援する用意があるということだよ」
「「「「「「「なっ!!??」」」」」」」
これには日本解放戦線の面々、特にそうそう驚くことのない藤堂までも驚愕していた。
「どういうことか。そんな危険なことをして貴国になんの理がある」
藤堂は思い至った疑問をヴェールヌイにぶつけた。
そりゃあそうであるロシア国家再生政府は数年前に世界で初めてブリタニアの圧政から再独立を勝ち取ったがブリタニアはそんな屈辱の事実をいつまでもほおっておくわけがない。
いつかは再び戦いを仕掛けてくるだろう。今は何とかEUが緩衝地帯としての役割を果たしてくれているが、そこに余計に火種を生む行為はロシア国家再生政府には自殺行為のはずである。
それなのに極東方面のレジスタンス組織に多大な支援をするということは発覚すればブリタニアの逆鱗に触れかねないのだから。
「そうだね。理由はいくつかあるけどまずは極東方面緩衝地帯になりえる相応の強さを持った盾が必要と言うことだね」
「我らを盾にするつもりか!」
「おちついてくれないか?草壁中佐?理由はほかにもあるのさ」
そう言ってヴェールヌイは続ける。
「次の理由としては国内の日本人問題を解決できるかもしれないということさ」
「なに?」
その言葉に四聖剣から疑問の声が上がったがヴェールヌイは続ける。
「我がロシアにもEU時代に来て取り残された日本人が多いんだよ。彼らに市民権を与える方針が固められつつあるんだが、日本人の亡命政府を立ち上げて日本人をまとめようという派閥があるんだよ」
「亡命政府…」
「そう。とはいえ亡命日本軍を一から教育する暇がロシア国家再生政府軍にもなくてね?そこで君たち日本解放戦線を亡命日本軍に採用できるかもしれないと言うことと万が一の場合には、我が国に亡命するという手段もとれるわけさ」
「な、なるほど…」
これに片瀬は好意的な反応を見せ始めた。
「最後はうちの国の武器の売り込みかな?」
「売り込み?」
「ああ。中華連邦のインド軍区やモンゴル軍区、EUの東欧各国、北欧各国に販売は開始したんだけど実戦経験が皆無でね。再独立戦争(祖国戦争)の時にはいくつか活躍したけどほとんど改修前の旧型のみだったせいであんまり評価に影響がなくて…」
「なるほどそこで我らに使用させて実戦データを取りたいと」
「まぁ、そういうことかな」
そう言ってヴェールヌイは話を終えた。
この提案に日本解放戦線の面々は悩んでいた。
なんせとても都合がよく利益になる取引であったからだ。
武器はキョウトがKMFの支援をしてくれるとはいえ、キョウトの旧財閥の妖怪たちがしっかりと支援を最後までしてくれるとは考えにくくむしろ見捨てられる可能性だってある。
おまけにその他の物資は自力調達せざるを得ず、避難民のための物資確保にだって最近は苦労している関係でこの支援は渡りに船であったからだ。
とはいえ素直に信用してよいものか?という疑問もある。
「いくつか聞きたい。まず支援の見返りに何を求める」
「そうだね、まずKMFを一機完全な状態のを所望するかな。それと再独立を果たした際に安保条約、通商条約、その他の条約を結ぶとともに経済復興後に食料などの物資の輸出の優遇をお願いする、今はこんなところかな。まぁ条約云々に関しては亡命日本政府ができてから交渉という運びになるけど」
「提供できる兵器は?」
「さすがに最新鋭の戦術機は難しいね。でも戦車や装甲戦闘車、対KMF火器、食料、医薬品類だったら可能だね。特に兵器類は輸出の為に大量生産体制を敷いているから格安にできるから。まぁキョウトに立て替えてもらう形でも構わないけどね」
「‥‥」
まさに大盤振る舞い。こんなに譲歩されては答えるほかない。
「‥‥分かった。ただしばし待ってほしい。検討したい」
「分かったよ。ただ、数日以内に頼むよ、一週間後には帰国したい」
そして結局日本解放戦線は支援を受けることとなり、日本解放戦線のナリタ連山要塞に大量の医療物資、食料、そしてT-72M3J*1、BMP-2MJ*2そして大量のRPG-7や9M113 コンクールスが搬入されていった。