ガンダムSEEDFREEDOM2回見てきました!!SEEDシリーズ全話見た訳では無いのですがそれでも十分楽しめました!!本当に最高の映画でした!!ブラックナイトたちが何度見てもかませ犬感が強くて敵として出してフルボッコしたいと思う今日この頃です。モビルスーツ戦も最高にかっこよかったですが、戦艦も凄かったですよね。
ライ率いる第零騎士団を中心としたルルーシュ皇帝軍による日本解放戦線の殲滅が行われている浅間山。かつてブリタニアによって征服され美しかった自然豊かな姿を一部とはいえサクラダイト採掘施設に変えられ多くの日本人たちの心に闇を落とした。そして先日の時空震によって出現した早乙女研究所とその防衛施設によって浅間山はさらに元の姿から懸け離れ汚していった。
────そして今や日本解放戦線の血によって大地を紅く染めあげ、死体と機体の残骸が辺りに積み重なり破壊され尽くした防衛設備で埋め尽くされた浅間山は怨念渦巻く死の山へと姿を変えていくのだった。
そんな死と火薬の匂いが広がる戦場と化した浅間山に黒の騎士団とZEXISが到着した時には日本解放戦線の戦力は7割近くが滅ぼされ、残った僅かばかりの戦力が早乙女研究所に立てこもり、破壊された機体や防衛設備などの残骸をバリケードのように積み上げて防壁のようにしながら侵入を防いでいるが、セレスたちの戦力を考えればその突破も時間の問題であろう。
黒の騎士団はルルーシュ打倒のための協力者として日本解放戦線の戦力を求め防衛戦を突破し生き残っている残存戦力を可能な限り回収しようと考えているのに対し、ZEXIS側は草壁玄瑞を筆頭とした日本解放戦線の中核を確保し皇神楽耶や天子たち超合衆国の代表たちによる厳正な裁きの元でその罪を償わせようとしていた。
ZEXISは日本解放戦線のやり方とその存在を認めてはいないものの、今回のような虐殺によるルルーシュの一方的なやり方はアロウズやかつてのブリタニア・ユニオンと変わらないものとして敵対することになった。故にZEXISは黒の騎士団と協力することはなく、扇たち黒の騎士団の幹部たちもまた自分たちのやり方を認めずゼロを援護するような姿勢を見せたZEXISに対していい感情を持っていなかった。そんな険悪な雰囲気が流れている彼らの前にアーサー・イルジオンを先頭に第零騎士団と深淵騎士団たちの旗艦と機体たちが立ち塞がる。
『おいおいなんて威圧感放ってやがるんだよあの機体・・・』
白と青のカラーリングが特徴的な対次元獣用人型機動兵器《リ・ブラスタB》のコックピットの中でパイロットであるクロウ・ブルーストは額に冷や汗を流しながら目の前に立ち塞がるアーサー・イルジオンを見る。これまでZEXISとして様々な強敵たちと死闘を繰り広げてきたクロウたちだが、目の前の敵はその中でも強敵であった聖インサウラム王国の最強の騎士であったナイト・オブ・ナイツのジェラウド・ガルス・パンテールやウェイン・リブテールなどに匹敵する威圧感を機体越しからでも感じ取られた。
『────これはまた随分と懐かしい顔ぶれが揃っていますね』
その声は、真紅のナイトメア《紅蓮聖天八極式》と日本製ナイトメアである黒のナイトメア《斬月》のモニター越しにアーサー・イルジオンを見ていたカレンと藤堂だけでなく、黒の騎士団たちとZEXISの全員に聞こえた。
『懐かしい、だと・・・?』
『何を言っている?』
初めて相対する機体から発せられた声に緑と白のカラーリングのガンダム《ケルディムガンダム》のパイロットであるロックオン・ストラトスと黒と白のカラーリングのガンダム《セラヴィーガンダム》のパイロットであるティエリア・アーデが戸惑いながらもどこかその声に聞き覚えがあり戸惑っていた。
『恥知らずにもZEXISから脱走した黒の騎士団のゴミまでもがこうして同じ戦場に現れるとは・・・まぁそのような些事はこちらとしてはどうでもいいことですね』
黒の騎士団を小馬鹿にするような言い方にムッとした玉城と杉山は思わず言い返す。
『誰だか知らねえが、敵さんと世間話をするためにここにいる訳じゃねえぞ、俺たちは』
『ああ。ついでに言わせてもらうと、見知らぬ奴に馴れ馴れしくされるのも好きじゃない』
玉城と杉山のその返しに、今度は少年の声が呆れたかのような小馬鹿にするような響きとして返ってきた。
『やれやれ、つれないセリフですね。
『は・・・?』
『忘れた?』
玉城と杉山は、妙な胸騒ぎを覚えた。カレンら藤堂、朝比奈、千葉ら他の黒の騎士団員もだ。
それは同じように会話を聞いているスメラギ・李・ノリエガやジェフリー・ワイルダーたちZEXISの元にも届いていた。いや、届けられていた。
『この声、それにあの機体のカラーリング・・・』
『まさか・・・』
通信回線からの声と、アーサー・イルジオンのカラーリングを見て、黒の騎士団とZEXIS双方の間に誰もが嫌な予感を感じていた。
『─────ブリタニアに身を置いているとはいえ、名前も声もZEXISと黒の騎士団にいた頃から変えていないんですけどね』
少年の声はどこか溜息混じりで呆れも含んでいた。
『名前・・・?声・・・』
斑鳩のブリッジで、扇が呆然とした面持ちで呟いた。
『そしてそれ以前にあの日のテレビで、僕の顔と名乗りも見ているからこそ皆さんも気づいているはずですよ。それとも
少年の声がそう告げた直後、アーサー・イルジオンを映していた斑鳩のメインモニターが、アーサー・イルジオンの搭乗者であるひとりの少年の姿を映し出した。
「なっ・・・!?」
「あ、あれは・・・あの人は!」
「まさか────!?」
青と白を基調としたカラーリングと翼を模した背中の攻撃兵装・ドラグーンユニットが特徴的な《ストライクフリーダムガンダム》のパイロットであるキラ・ヤマト、青・白・黒を基調としたカラーリングと様々な武装を装備している《デスティニーガンダム》のパイロットであるシン・アスカ、青と白を基調としたカラーリングと2基のGNドライヴを搭載した《ダブルオーライザーガンダム》のパイロットである刹那・F・セイエイだけでなく黒の騎士団、ZEXIS双方の全ての人間が、その少年の顔を見て言葉を失った。
『ラ・・・ライ・・・!!』
紅蓮聖天八極式のコックピットの中でカレンは驚きのあまり声と胸を震わせた。その顔はまさしく、かつて自分と黒の騎士団の並んでエースと呼ばれる存在で、多くの団員たちから双璧と呼ばれた銀髪の少年だったからだ。
『それにしてもまさか本当に来るとは・・・一応聞かせてもらいますがZEXISの皆さんはこの場へ何をしに?』
『ま、待ってくれライ!!なぜ君がルルーシュの元にいるんだ!?あの男は俺たちを騙して───』
ライが確認を込めて刹那たちZEXISにこの場に来た目的を尋ねるが、それを邪魔するように扇が戸惑いながらライにルルーシュの元にいる理由を聞こうとするが、その言葉の途中で扇たちの乗っている斑鳩に向けて砲撃が放たれた。
『『『うわああぁっ!?』』』
『『『きゃああああ!!』』』
輻射波動障壁のおかげで斑鳩本体のダメージは軽微であるもののその衝撃までは抑えきれず、斑鳩の中にいた扇たち幹部やオペレーターたちは思わず悲鳴をあげる。
『─────蛆虫が。今この場で発言を許されているのはZEXISだけだ。貴様らは大人しくその薄汚い口を閉ざしていろ』
そう侮蔑の混じった声で扇たちに告げたラウラは新たな愛機であるガンダムヴァーチェ・レーゲンの主武装である《GNバズーカ改》の砲身を斑鳩に向けており、深淵騎士団の機体たちもまたラウラのように黒の騎士団側へ武器を構えており、少しでも妙な素振りを見せれば始末するというその姿に扇たちは固唾を飲み言葉のひとつも出なかった。
『───さて、目障りな蠅共も黙ったところでもう一度聞きます。ZEXIS、あなた方は何をしにここへ来たのですか?』
ライは一度だけ黒の騎士団たちに対して氷のように冷たい視線で見下してからZEXISに向き直る。スメラギたちはZEXISとして共に戦ってきた時には見せたことの無い氷のように冷徹な姿に言葉も出なかった。その中で最も早く立ち直った刹那が代表してライに答える。
『───俺たちはお前たちブリタニアと日本解放戦線の戦争に対して武力介入を行いに来た』
『それはあのゴミ共を助けるということですか?戦争根絶を掲げる君たちがあんな世界に争いしか生み出せない蛆虫を助けるとは、ソレスタルビーイングも堕ちたものですね』
『奴らが悪なのは事実だ。だが裁くのは俺たちの役目ではない。超合衆国の議員たちの裁判の元罪を裁くべきだ。一方的な力による弾圧は新たな争いの火種になる』
刹那たちZEXISは日本解放戦線がどうしようもない悪だと言うことは理解している。だが、だからといって一方的な虐殺を行えばまた別の場所でルルーシュたちに対する怒りと恐怖によって争いの火種が生まれる。それではアロウズやかつてのブリタニアと何も変わらない。
『だからこそ徹底的に殲滅する必要があります。ルルーシュに逆らうことがどれほど愚かであるのかをこの戦いで人々に知らしめる必要があるんです』
『
ライのその言葉に反応した《インフィニットジャスティスガンダム》のパイロットであるアスラン・ザラは思わずそう叫んでしまう。
『必要なんですよ。自分たちにとって都合がいい理想を押付けておきながら少しでも納得がいかなければ簡単に手のひらを返すような愚かな民衆や、愚かな理想を抱いて無駄な血を流すことしか出来ない争いを生み出すものたちを黙らせるためにも、世界は管理された方が今の世界よりマシというものです』
『ふざけるな!そんな可能性が閉じた未来を俺たちは認めない!!』
『ライ!君やルルーシュなら人類にはまだ可能性があることを理解しているはずだ!!』
『だがその可能性を潰すのも同じ人類だ』
ライの言葉にνガンダムのパイロットであるアムロ・レイと百式のパイロットであるクワトロ・バジーナは考え直すよう説得する。しかし、その言葉すらライは切り捨てる。
『マリナ・イスマイールやリリーナ・ピースクラフト、カガリ・ユラ・アスハなどのように真に人類を思い行動を起こしてきたものたちも確かにいます。だが、そんな彼女たちの思いを自らの欲望で汚し邪魔をするのも同じ人類だ。どれだけ平和を願おうとそんなゴミ共がいる限り真の平和が訪れることは決してない』
『だから管理するってか?随分と乱暴になったなお前らも』
ライの言葉に竜馬は冷や汗を流しながらそう皮肉る。しかしそんなことを言われたところで止まるようなライたちではない。
『何とでも言ってもらって構いませんよ。僕たちは僕たちの理想を叶えるために行動する道を選びました。それを邪魔するというのなら・・・』
ライはそう告げながらアーサー・イルジオンの両手に漆黒の大剣《バルムンク》と蒼き大剣《デュランダル》の2振りの剣を構えさせる。
『第零騎士団師団長にして《神殺の英傑》の筆頭騎士《終焉の騎士》として君たちの相手をしよう・・・!!』
ライがそう力強く宣言すると同時にアーサー・イルジオンの機体越しから発せられるとてつもなく強いプレッシャーに歴戦の戦士であるはずのZEXISですら圧倒されかけてしまう。
『くっ・・・!なんてプレッシャーだ!?』
『これが本当に一人の人間から発せられているというのか・・・!?』
《ユニコーンガンダム》のパイロットであるバナージ・リンクスと《ゴッドガンダム》のパイロットであるドモン・カッシュはライから発せられるプレッシャーの強さに驚き声を上げてしまう。だが、それでもこの場にいるZEXISのメンバーは誰も屈することは無い。
『総員に告げます!我々ZEXISは目の前の障害である第零騎士団及び深淵騎士団による戦線を突破し、浅間山に潜む日本解放戦線のリーダーである草壁玄瑞を捕縛します!!』
『彼らに譲れぬ信念があるように我々もまた譲れぬ思いがある!故に我らもまたここで引く訳にはいかない!!』
スメラギとジェフリーの言葉に圧倒されかけた心を持ち直しそれどころかより気持ちを滾らせたZEXISの勇士達は燃え上がる炎のように心を燃やし、ライたちを突破せんと突き進む。その姿を見てライは小さな笑みを浮かべる。
(そう、それでいいんです。あなたたちはZEXISは僕たちとは違う決して揺れぬ信念を持って戦ってくれればいいんです。それこそがルルーシュがこの
『ライ卿、それじゃあ手筈通りに・・・』
『あぁ。ZEXISは僕たち第零騎士団が相手取る。だから君たちは黒の騎士団を』
『イエス・マイ・ロード♪それじゃあお姉さんも張り切ってヤッちゃいますか♪』
ライに対して口ではおちゃらけてはいるものの目は決して笑っておらず黒の騎士団への敵意を隠していない楯無はライへの通信を終えるとそのまま深淵騎士団たちとともに斑鳩へとストルムセイバーガンダムを飛ばす。
ZEXISと第零騎士団、黒の騎士団と深淵騎士団の戦いの火蓋がここに切って落とされた。
◆◆◆◆◆◆
『さぁ!お姉さんたちと踊りましょうか!!』
黒の騎士団と相対する深淵騎士団。その中で真っ先に動いた更識楯無と新たな機体であるストルムセイバーガンダムは腰のサイドアーマーに装備されている2本のビームサーベル《MA-M941 ヴァジュラビームサーベル改》を連結させ《アンビテクストラス・ハルバード》モードにしながら黒の騎士団の鹵獲機部隊のイナクトとストライクダガーを切り捨てる。
『は、早い!?』
『狼狽えるな!!数はこちらが多いんだ!!数で押せば────』
『───油断大敵だよ』
一瞬にして2機のモビルスーツを撃墜されたことに暁のパイロットたちが思わず動揺してしまうが、そんな隙を見逃す訳もなくシャルロットはガンダムキュリオス・エクレールの握る螺旋のように刃を回転させた槍《GNドリルランス》で2機の暁を貫く。
楯無とシャルロットに続くように深淵騎士団の一般団員たちが駆る黒と赤のカラーリングと悪魔的な造形が施されたナイトメア───《サザーランド・アビス》、《グロースター・アビス》、《ヴィンセント・アビス》。漆黒で統一されたモビルスーツのジンクスIII、ギャンシュトローム、ヤクト・ドーガ、デルタプラス、ジルスベイン、レギンレイズ。別次元の機動兵器であるグルンガスト参式、ゲシュペンストMark-III、ヒュッケバインMark-III、ヴォルシオーブ。モビルドールとしてゲッターα、イチナナ式、デストロイガンダム、ビルゴIIIたちによる黒の騎士団への鏖殺が始まる。
─────深淵騎士団の団員たちの殆どはブリタニアやAEU、人革連など様々な原因によって家族や友人、大切なものなどを失い人としての尊厳も奪われ絶望していた所をゼロによって救われたもの達である。それ故に彼女たちにとってゼロ──ルルーシュは神に等しき存在であり、そんな彼を裏切り殺そうとした黒の騎士団への殺意がルルーシュ陣営の中で最も高いと言えるだろう。
『死ね!日本の恥晒しどもがっ!!』
『ゼロを裏切ったことをあの世で詫びろ!!』
サザーランド・アビスとグロースター・アビスは対ナイトメア戦闘用ランスで斑鳩の護衛艦であるログレス級浮遊航空艦の動力部を貫き、ヴィンセント・アビスがブリッジをハドロンブラスターで撃ち抜き轟沈させる。
『滅べ!悪しき偽善者ども!!』
『貴様らの存在など、決して認めない!!』
ジンクスIII、ギャンシュトローム、ヤクト・ドーガ、デルタプラスがビームサーベルで黒の騎士団の暁部隊を次々と切り裂き、陣形が乱れたところをレギンレイズとジルスベインが狩りとる。
『黒の騎士団に協力するとは、そこまで堕ちたかZEXIS!!』
『ちぃっ!やりずれぇ相手だな!!』
グルンガスト参式はバスターブレードでヴァンの《ダン・オブ・サーズデイ》に斬りかかってくるのをヴァンは舌打ちしながらもダン・オブ・サーズデイの太刀で受け流しながら、グルンガスト参式に蹴りを入れて距離をとる。
離れた場所ではプリシラの《ブラウニー》とネオたちエルドラチームの《エルドラソウル》、万丈の《ダイターン3》、神勝平らの《ザンボット3》、竹尾ワッ太の《トライダーG7》たちZEXISのスーパーロボット級の機体たちがゲシュペンストMark-III、ヒュッケバインMark-III、ヴァルシオーブたち相手に奮戦するも、相手が知己であるためかその動きが鈍っているように見えた。
そしてさらに別の場所ではモビルドール同士の戦いが行われているが、ルルーシュ陣営の運用するモビルドールたちはアロウズやOZの使用しているものに比べ格段に上の演算処理システムとZEXISやドライクロイツなどの優秀なパイロットたちの戦闘データを組み込んでいるため圧倒していた。
その中で特に猛威を奮っているのは流竜馬たちゲッターチームの戦闘データを元に開発された戦闘AIを組み込んだゲッターαと兜甲児と剣鉄也の戦闘データを元に開発された戦闘AIを組み込んだイチナナ式たちであり、ゲッターαとイチナナ式たちはオリジナルである真ゲッターロボとマジンガーZ、グレートマジンガーを数と質で抑え込む。
『七番艦、九番艦大破!』
『参番隊壊滅!前線を突破されました!!』
『傭兵組織《コラプス》より援軍要請来ています!!』
目まぐるしく変わる戦場に対して次々と斑鳩に報告が上がるが、これまでゼロという超一流の指揮官の指示に従い自分たちで考えることをせずただ言われるがままに戦ってきた扇たちではまともな指示を出すことなどできるわけがなく、藤堂や星刻という優れた指揮官はいるものの彼らも自ら前線に出て部隊の指揮を取っているため黒の騎士団全体への指示など到底出せるわけが無い。
『こ、こちら弐番隊!!げ、ゲッターたちによって部隊が壊滅寸前!!至急応援を!!』
『う、うわぁぁぁ!?く、来るなぁぁぁっ!?』
扇たちが指示を出せない間にも次々と送られてくる報告から自分たちが劣勢に追い込まれて物を示していた。秒単位で変動していく戦況に人間が付いていけない。そもそも、扇と言う人物は作戦指揮能力に関しては決して高いとは言えない。全体的な統括役はできても、戦場で部隊に最適な指示をだし、戦闘を有利に導くための能力に欠けていると言わざるを得なかった。それは彼自身がその能力を持とうと努力しなかったからではなく、その努力が必要とされていなかったからだ。だが、今はそうではない。扇は部隊に命令をだし、そして戦わなければならないのに、彼はどこの敵にどのタイミングで、どのように攻撃すれば効果的な反撃となりえるのか、まるで理解していなかった。
『駄目だ!突破される!』
『増援を求む!なんでもいい!』
劣勢に立たされる軍隊の無線は、後半になればなるほど悲鳴そのものになる。黒の騎士団は、今自分たちがブラックリベリオンの時と全く同じ状態になっていることに気が付いた。あの時、ゼロが突然いなくなってしまったために指揮系統が混乱して負けた。その時はゼロに責任を転嫁することができた。だが、彼らは自分たちからゼロを追い出した以上、自分たちの責任で戦わなければならない。
『不甲斐ないですわね・・・』
高エネルギービームライフルでジンクスを撃ち落としながら想像以上に部隊の統率を取れず崩壊していく黒の騎士団に対して、セレスティアルフリーダムガンダムのコックピットの中でセシリアは黒の騎士団のあまりの情けなさにため息をこぼす。ゼロがいなくとも戦えると宣言しておきながらこの体たらく。あまりに無様過ぎて殺意が湧いてきてしまう。
『ライ様は無理して落とす必要はないと仰られてましたが、ルルーシュ様の作った黒の騎士団がこれ以上無様な姿を晒すなど許されるわけがありませんわ・・・!!』
セシリアは黒の騎士団への怒りをさらに燃え上がらせると、セレスティアルフリーダムガンダムの背部の10基のスーパードラグーン《ブルー・ティアーズ》を起動させると黒の騎士団の旗艦である斑鳩に向けて持てる武装の全てによる一斉砲撃を仕掛ける。
上空からによる突然のビームの嵐を浴びた斑鳩は輻射波動障壁によって大破は免れたものの重ハドロン砲を始めとした武装は徹底的に破壊され、フロートユニットもダメージを受けたことで滞空が困難になっていた。
『扇さん・・・っ!?』
煙を上げている斑鳩の姿を見たカレンは目の前のデストロイガンダムの胸部に輻射波動を叩き込むと、すぐさま斑鳩の救援に向かおうと紅蓮聖天八極式を飛ばそうとしたが、そうは問屋は下ろさないと言わんばかりにサザーランド・アビス、グロースター・アビス、ヴィンセント・アビスたち深淵騎士団のナイトメア部隊がカレンと紅蓮聖天八極式の足止めをする。
『くっ!?そこをどけぇ!!』
カレンはかつて共に戦ってきた仲間であることから躊躇いながらも扇たちを助けるためにコックピットを避けてサザーランド・アビスたちを戦闘続行不可能な状態へ変えながら斑鳩へと向かおうと必死に暴れる。
『斑鳩がっ・・・!?』
『くそっ!やらせるかよ!!』
『ここは通さんっ!!』
《クロスボーンガンダム・X1フルクロス》のパイロットであるトビア・アロナクスと《ガンダムF91》のパイロットであるシーブック・アノーもまた斑鳩の救援に向かおう飛ばすが、それは許さないとばかりにラウラのガンダムヴァーチェ・レーゲンの大型ガトリング砲《GNガトリングガン》と両肩・両脚部の《GNミサイルポッド》から放たれるGNミサイルがクロスボーンガンダム・X1フルクロスとガンダムF91を狙い、近くにいた黒の騎士団のナイトメアやモビルスーツたちを爆散させる。
『くっ!?なんて火力なの・・・!?』
セシリー・フェアチャイルドは《ビキナ・ギナ》のコックピットの中でガンダムヴァーチェ・レーゲンの火力の高さに冷や汗をかく。カレンやシーブックだけでなく、他の黒の騎士団メンバーと現在黒の騎士団に協力しているZEXISメンバーたちもまた深淵騎士団たちの妨害を受けて斑鳩の救援に向かえないでいたのだった。
『あら?これじゃあアルカディア卿たちが終わらせるより先にこっちの方が早く終わりそうね』
『舐めんじゃねぇぞクソガキが!!』
楯無の言葉にブチ切れた玉城が部下の暁たちと共にストルムセイバーガンダムに向けて突撃を仕掛ける。しかしその程度で怯む楯無ではなく迫り来る暁たちに対してサイドアーマーのレールガンである《MMI-M15E クスィフィアス3レール砲》と背部の《M106アムフォルタスプラズマ収束ビーム砲》で撃ち落としながら、廻転刃刀で斬りかかってくる玉城の暁の斬撃を水色の盾《複合兵装空力防盾《アクア・クリスタル》》で防ぎ、玉城の暁の右半身をヴァジュラビームサーベル改で切り裂き、飛翔滑走翼を破壊された暁は姿勢を維持できず落下した。
『クソォォォォォッ!!』
『玉城隊長!?このぉ!!』
玉城が撃墜されたことに怒った黒の騎士団の団員たちはストルムセイバーガンダムに対して突貫を仕掛けるがその程度で落とされるほど元黒の騎士団のエースが1人、《
──────かつて世界に絶望し呪詛を抱きながらも世界に悲しみと怒りの言葉すらあげられなかった少女たちは仮面の魔王による救済を経て地獄から救われた。それにより彼女たちは人としての生を取り戻しそして仮面の魔王を崇拝するようになり彼の
深淵騎士団が黒の騎士団を一方的に殲滅しているのに対してライと第零騎士団はZEXIS相手に一進一退の攻防を繰り返していた。無様を晒している黒の騎士団と違いZEXISの統率はしっかりと管理されており、また戦艦から全体に指示を出しているスメラギとジェフリーが有能であるのも当然であるが、アムロやクワトロのような前線でも部隊に的確な指示を出せる超一流の前線指揮官たちの存在。そして全てのパイロットたちがこれまで多くの死線を潜り抜けた優秀な戦士であるため、ライが選別した優れた兵士である第零騎士団のメンバーでもZEXISの相手は容易ではなかった。しかし、そんなZEXISでもライたちを相手に苦戦していた。
『どうしました?まさかもう諦めるんですか?』
『はっ!舐めるんじゃないわよ!!』
『勝負はこっからだぜ!!』
ライがアーサー・イルジオンのコックピットの中で態とらしくそう挑発するとダンクーガ乗りであるチームDの飛鷹葵と獣戦機隊の藤原忍はそう叫びながら《ダンクーガノヴァマックスゴッド》と《ファイナルダンクーガ》の2機が主武装である《断空剣》を構えながらアーサー・イルジオンに斬りかかる。しかしライは2機のダンカーガの斬撃をそれぞれバルムンクとデュランダルで受け止める。
『な、なんてパワーなの・・・っ!?』
『ダンクーガが2機がかりだって言うのに押しきれないなんて・・・っ!!』
チームDの館華くららと獣戦機隊の結城沙羅はZEXISのスーパーロボットの中でもパワーに自信があるダンクーガが2機がかりで押しているというのにビクともしないどころか、徐々に押し返していることに驚愕の声を上げてしまう。
『その程度の力で、このアーサー・イルジオンを御せると思うな!!』
ライはそう叫びながら操縦桿を握る手を強くするとそれに合わせてアーサー・イルジオンの力が増し、腕に力を込めるとファイナルダンクーガとダンクーガノヴァマックスゴッドの断空剣を砕き、そのまま2機を袈裟斬りし装甲に大ダメージを与えた。
『『『『『『ぐあぁぁぁぁぁぁっ!?』』』』』』
『『『『きゃぁぁぁぁぁぁっ!?』』』』
機体の至る所から火花と爆発を起こしながらファイナルダンクーガとダンクーガノヴァマックスゴッドは大破し、パイロットである獣戦機隊とチームDのメンバーは悲鳴を上げながら地面に衝突した。幸いコックピット部分に被害は出てないため死ぬことは避けられるだろうが、損傷具合からしてこの戦いでの戦線復帰は不可能であることは誰の目から見ても明らかだった。
『葵さん!?忍さん!?』
『くそっ!ダンクーガたちのパワーでも駄目だって言うのかよ!?』
『狼狽えるなっ!!一瞬でも隙を見せれば
目の前でファイナルダンクーガとダンクーガノヴァマックスゴッドがいとも容易く撃墜されたことに動揺するS.M.Sのメンバーであるルカ・アンジェローニと早乙女アルトだが、隊長であるオズマ・リーからの声によって気を取り直しそれぞれの搭乗機である《RVF-25》と《VF-25メサイア》で銃弾飛び交う戦場を飛び交いながらアーサー・イルジオンに対する攻撃を続けていた。
『なるほど。パワーがダメならスピードで撹乱という訳ですか・・・。ですが』
ライはオズマたちS.M.S部隊の高速移動しながらの銃撃を浴びながらもその表情には焦りを見せないでいた。合成鋼Gと超合金ニューZαの複合金属によって造られたアーサー・イルジオンにとって、VF-25メサイアたちの銃撃は豆鉄砲程度にしか感じられず装甲には傷一つついていなかった。
『くっ!なら!!』
こちらの攻撃が効かないと分かるとアルトはアーサー・イルジオンに対してゼロ距離からの射撃を行おうとVF-25メサイアを飛ばし、航空機形態である《ファイター》、人型形態の《バトロイド》、そして、そのふたつの中間である《ガウォーク》の3つの形態を駆使して銃撃をかわし、時には撃ち落としながらアーサー・イルジオンに接近する。
『取った!』
そしてアーサー・イルジオンの背後を取ったアルトはその背中に《マウラーROV-25 25mm機関砲》を突きつけながらVF-25メサイアの全武装を展開すると一斉発射しようとする。
『甘い』
だが、VF-25メサイアが一斉射撃を放つより先にアーサー・イルジオンの大型ソードビット《クラウ・ソラス》がVF-25メサイアの両腕と両足を切り落とし、達磨状態にするとそのまま地面に叩き落とした。
『ぐあぁぁぁぁぁっ!?』
『『『アルト(先輩)っ!!?』』』
『くっ!?クランはアルトを回収しろ!!他の奴らは足止めだ!!』
航空状態を維持できなくなり落下していくアルトとVF-25メサイアをクラン・クランと《クァドラン・レア》を回収に向かわせてオズマはクランとアルトからライの目を引き離すためにルカのRVF-25とミシェルことミハエル・ブランの《VF-25G》、カナリア・ベルシュタインの《VB-6 ケーニッヒモンスター》と共にアーサー・イルジオンの周囲を飛び交いながら銃撃を繰り返す。
『無駄な足掻きを・・・』
そう零すライだがオズマたちの銃撃を浴びながらも決して油断せず周囲の警戒を続ける。オズマたちの機体ではアーサー・イルジオンに対してダメージを与えられないのは既に分かりきっていることだ。それでも攻撃を繰り返すのは足止め以外の目的があると考えるのはこれまでZEXISと何度も共に戦ってきたライだからこそであり、その攻撃に反応できたのも必然と言えるだろう。
ガギィィィン!!
『くっ!?』
『やはり君か、刹那』
アーサー・イルジオンの真上から襲ってきたトランザムを発動したことで機体を赤く発光させたダブルオーライザーのGNソードIIIによる斬撃をデュランダルで受け止めながらライはそう呟く。オズマたちS.M.S部隊による撹乱でライの目を引き付け、その隙にトランザムで一気に加速した刹那とダブルオーライザーが斬り掛かる。
単純であるがそれぞれの機体性能とパイロットの腕を考えれば有効な手段と言えるだろう。しかし、それもライという現ブリタニア最強の騎士とアーサー・イルジオンという規格外な機体が相手でなければという話だ。
『本来ならばアーサー・イルジオンの全性能を発揮してあなた達を殲滅すべきなのでしょうが、今回の目的はあくまで日本解放戦線の殲滅。ですので・・・』
ライはアーサー・イルジオンの背部の十字架に装備されたスーパーロボット並の巨大さを持つ12本の大型ソードビット《クラウ・ソラス》を展開しながらデュランダルとバルムンクを構える。
『あなたたちはここで僕と一緒に踊ってもらいましょうか。日本に蔓延る蛆虫たる彼らが滅びるまで、ね』
ライはそう告げると同時にクラウ・ソラスを舞い踊らせながらアーサー・イルジオンを飛ばすのだった。
─────幻想の騎士王と鋼の勇者たち。かつて共に同じ道を進んだはずの彼らは道を違え争うことになった。彼らの道はこのまま違え続けるのか、それともまた共に歩む日が来るのだろうか・・・それは数多の世界の知恵を手に入れた魔王であるルルーシュですら分からぬのであった・・・
◆◆◆◆◆
早乙女研究所・ゲッターの墓場跡地。かつて廃棄されたゲッターロボたちの残骸たちの山が築かれていたその場所は状態の良いものはルルーシュたちによってゲッターαと量産型ゲッタードラゴンの材料として回収され、残りは日本解放戦線が雑な修復作業を行ってプロトタイプ・ゲッターとプロトゲッターへとなったことでゲッターの墓場にはゲッター合金の破片すら残っていなかった。
────しかし戦場と化したことで日本解放戦線の所有するナイトメアやモビルスーツ、さらには虎の子として用意していたゲッターロボたちの残骸が至る所に転がっており、その残骸を踏み潰しながらアリシアのゲシュペンスト・キメラ、ティアのガウェイン・ドグマ、セレスのモルガン・ロードレスを先頭に第二混成師団、第三混成師団、第四機甲師団、そして協力者であるゾギリア軍の兵士たちが奥で篭城している草壁玄瑞ら日本解放戦線の主力を皆殺しにすべく進む。
『ねぇ、もう面倒臭いからこのまま全員の最大火力で研究所ごと爆破しない?』
『同意。あんなゴミ連中に時間を割くよりも陛下との時間を作る方が優先事項』
『絶対にやめてくださいねおふたり共』
セレスとアリシアは既に日本解放戦線の残党を敵としてみなしていないのかルルーシュからのお褒めのことばをもらうことを優先し最大火力で研究所ごと吹き飛ばそうと提案するが、通信機越しに焦った声でレイラがそれを止める。
『あの早乙女研究所は制圧後も重要な拠点として使われれるんです。それにもし研究所内の大型ゲッター炉心が巻き添えで破壊されてしまったら部隊にも甚大な被害が出てしまいます』
レイラの言う通り、この早乙女研究所は日本解放戦線殲滅後はゲッターαを含めたゲッターロボたちの量産とゲッター合金の増産を行うための生産工場というルルーシュ達にとって重要な拠点の1つとして使われる予定である。そのために今回の作戦では殲滅戦が得意だが火力が高すぎるエスデスとベイルではなくセレスたちが選ばれたのであった。
『わかっていますレイラ。そのような愚かな真似をして陛下に失望されるのは私たちにとって最も避けねばならないことですので』
ティアはレイラに対してそう答える。セレスとアリシアは無駄にしぶとく抵抗を続ける日本解放戦線の残党に苛立ちついあのようなことを言ってしまったがもし実際に早乙女研究所を爆破する勢いでの最大火力での砲撃を行い、拠点として使い物にならなくすれば間違いなくルルーシュはティアたちに対して失望を見せるだろう。
それはティア達にとって死よりも恐ろしいことでありそのようなことをするぐらいなら自ら惨たらしい死を迎えるであろうことはルルーシュ以外の誰もが知っていることである。
『わかっていられるのでしたらこちらもそれ以上のことは言いません。私たちW-Zero部隊は引き続き浅間山周辺に部隊を展開し打ち漏らしがないようにします』
レイラはティアたちにそう告げると通信を切った。それを確認してからティアたちは再び早乙女研究所内部へと足を踏み入れようとするよりも先に早乙女研究所の内部からわらわらと敵が出撃してきた。日本解放戦線独自の機体である鬼夜叉や見島、そしてかつてカワグチ湖ホテルジャック事件にて草壁除水たちが切り札として運用していた自在砲台型ナイトメア《雷光》の改良機である単騎自在砲台型ナイトメア《大和》たちを中心に鹵獲機であるM1アストレイ、ムラサメ、ジンクスIII、アヘッド。モビルドールのデストロイガンダム、ザムザザー、ゲルズゲー、ユーグリット。そして生体ユニットが埋め込まれたプロトタイプゲッター、プロトゲッターたちが所狭しと現れた。
『あら、どうやら連中研究所の中で死ぬよりも外で死にたいみたいね』
『それはこっちにとって好都合。おかげで研究所の中を破壊せずにすむ』
セレスとティアは鴨が葱を背負って来たと言わんばかりに外に出てきた日本解放戦線の兵士たちを小馬鹿にしながらそんな会話をする。当然そんなことを聞かされた日本解放戦線の兵士たちは追い詰められて余裕がなくなっているのも合わせて簡単に挑発に乗ってしまう。
『調子に乗るなよルルーシュに従う悪鬼どもが!!』
『貴様らのような信念も持たぬ小娘共に負ける我らでは無い!!』
鬼夜叉のコックピットの中で日本解放戦線の兵士たちはそう怒鳴りたてるがセレス達にとって負け犬の遠吠えにしか聞こえない。故にセレスたちはただルルーシュの敵を殲滅することのみを考え、彼らのメッキで覆われた薄っぺらい信念など興味を持つはずもなく容赦なく踏み躙るのだった。
『さぁ、楽しい楽しいワルツを踊りましょうか?』
ティアは美しくも残虐な笑みを浮かべながらガウェイン・ドグマの握るガーンデーヴァから放たれるハドロン砲が見島と鬼夜叉を貫き爆散したのが開戦の合図と言わんばかりに互いに戦力を衝突させる。
『破壊しろ、ゲシュペンスト・キメラ!!』
アリシアはそう叫ぶのに合わせてゲシュペンスト・キメラはツインカメラアイを紅く輝かせると近くにいたユーグリットを右腕のシーズアンカーユニットで捕まえ勢いよく地面に叩きつける。その際に周囲にいた無頼、無頼改、M1アストレイが巻き添えをくらい破壊されながらゲシュペンスト・キメラはユーグリットを鈍器のの様に振り回して敵を破壊し始める。異形の亡霊は破壊衝動に駆られながら目の前の敵が壊れるまで暴れまくるのだった。
『アハハハハ!!ほらもっと足掻いて見せなさいよ!!じゃないとあっという間に火達磨よ!!』
狂ったような笑い声を上げながらセレスはモルガン・ロードレスの背部のミサイルコンテナからミサイルを発射し馬鹿正直に突っ込んでくる5機の鬼夜叉を爆散させながら近づいてくる2機のムラサメの胴体を大型クローアームで掴むとゼロ距離でナパーム弾を放つと破壊されたムラサメは爆炎を纏いながら地面に落下し、地面を埋め尽くすほど敷き詰められた機体の残骸の燃料にその炎が燃え移りさらに激しく燃え上がり、それは大地を炎の海へと変えんと言わんばかりの勢いであった。
破壊の限りを尽くすゲシュペンスト・キメラとモルガン・ロードレスを先頭にそれに続くように第三混成師団と第四機甲師団の部隊とアルフリード率いるヴァリアンサー部隊が日本解放戦線の兵士たちに襲いかかり殲滅する中、ティアは自身の配下である第四混成師団を待機させながら周囲の警戒を続けていた。
『ハーゲンティル卿。我々も戦線に加わらなくて良いのでしょうか・・・』
『まだよ。そろそろ連中も一方的にやられていることに頭をキレさせて虎の子を出してくるはず。私たちはその相手をする必要があるわ』
部下の進言に対してティアはそう返しながら周囲を見渡す。早乙女研究所には修復が完了したオリジナルゲッターロボを含めたスーパーロボット、さらには次期量産型モビルスーツの試作機を含めた機体が眠っていた。回収する前に日本解放戦線によって制圧されたことからそれらの機体を出して来ることは明白であり、これまでの戦闘で出現していないことから出撃して来るならばこの場を置いて他にないだろう。
そしてそのティアの予感は見事に的中し、早乙女研究所を破壊しながらそれらは姿を現れした。
『ブリタニアの豚どもが!!調子に乗るなよ!!』
早乙女研究所を破壊しながら現れたゼンガー専用のグルンガスト参式の中から聞こえるのは現日本解放戦線のトップである草壁玄瑞の声だった。玄瑞のグルンガスト参式の背後から続くのはゲッタードラゴン、ゲッターロボ、ネオゲッターロボ、ジガンスクード、ヴァルシオン改というスーパーロボット。ストライクフリーダムガンダムの量産型の試作機《ライジングフリーダムガンダム》、インフィニットジャスティスガンダムの量産型の試作機《イモータルジャスティスガンダム》、擬似太陽炉搭載のソレスタルビーイングガンダムたち、紅蓮タイプの指揮官機として開発された《零陽炎》、マリオとマーヤの機体であった《アロンダイト》、《空明蒼月》だった。
ギリィッ!!
『ゴミ虫どもが・・・っ!!よくもその汚らわしい手で陛下の物に触れてくれたなっ!!』
ティアはこれ見よがしに本来ならばルルーシュたちが運用するはずだった機体たちを玄瑞たちが使っているという事実に憎悪の炎を燃やす。それはティアだけでなくルルーシュ軍全てに共通する認識であった。
『セレス、アリシア。そっちの掃除は任せます。私たちはこっちのゴミ虫を焼き尽くします・・・っ!!』
『了解・・・っ!!できるだけ惨たらしくやりなさいよ!!』
『私たちの分まで徹底的にねっ・・・!!』
ティアはセレスとアリシアにそう告げると、2人もまた怒りで顔を歪ませながら玄瑞たちの首を取る役目を譲る。その代わりにセレスとアリシアを含めた第混成師団と第四機甲師団の攻撃はさらに苛烈になっていき容赦なく日本解放戦線の兵士たちを殲滅していく。
────美しき3人の戦女神の逆鱗に触れてしまった日本解放戦線。地獄の業火より恐ろしい怒りの炎によってその身を焼かれ、切り裂かれ、潰され彼らの命が潰える時までその殺戮は止まることは決してないだろう・・・
あとがき
今回ガンダムSEEDFREEDOMの機体が何機か登場しておりますが設定がまだ出ていないのでこの作品のオリジナルとしていくつか考えてみました。下に軽い設定がありますが映画のネタバレになるかもしれませんのでもしまだ映画を見ていない人はご注意ください。設定資料集早く出てくれないかな・・・出来ればお手頃価格で。
予定としては次回で日本解放戦線の戦闘は終わります。黒の騎士団は追い詰められていますがまだ壊滅しませんしもっとこの戦場で苦しんでもらうのでどうかよろしくお願いします!!ZEXIS側は全戦力が揃っていないためにライが圧倒していますが、全戦力が揃っていたら流石のライでもこんな一方的に戦えません。まぁそれでも互いに全戦力が揃った場合はどうなるかは分かりませんがね・・・。
*ネタバレ注意
ギャンシュトローム
グフイグナイテッドの後継機。今作では時空震によって飛ばされたファウンデーションとの戦闘で大破し放棄されたアークエンジェルに残っているデータから獲得したデータとネオ・ジオンのデータベースにあったギャンのデータを組み合わせて開発された機体であり、コズミック・イラと宇宙世紀の技術の組み合わせによって完成された機体。現在はルルーシュ陣営にて一般兵仕様の機体が量産されて運用されている。
ゲルググメナース
ザクウォーリアーの後継機。今作ではギャンシュトローム同様コズミック・イラと宇宙世紀の技術によって完成された機体。
ライジングフリーダムガンダム&イモータルジャスティスガンダム
ストライクフリーダムとインフィニットジャスティスの量産機としてルルーシュ陣営が大破したアークエンジェルとこれまでZEXISで獲得してきたキラ・ヤマトとアスラン・ザラの戦闘データを元に開発が行われていたが、浅間山の早乙女研究所にて開発途中だった機体を日本解放戦線によって奪われ彼らのフラッグシップ機として日本解放戦線の開発したガンダムとして扱われる。