今回の話でエンブリヲとの戦闘に一旦の決着がつき、ロゴス、純血派、コーネリア軍との戦闘が始まります。オオサカ租界での戦闘も終わりが近づいていますがどうかよろしくお願いします。
既に崩壊した天王寺要塞の上空で繰り広げられるR-GUN・ヴェヒター、ヴィルキス、セレスティアルフリーダムガンダム、神龍、ヒステリカの4対1の激闘。
ヒステリカが連射してくるビームライフル、さらにビームシールドと頭部のオブジェからのビーム砲をR-GUN・ヴェヒターがT-LINKフェザーによる防御で防ぎ、ヒステリカの援護として合間にビームライフルを放ってくるパーフェクトザクの銃撃を回避しながらセレスティアルフリーダムガンダムがシュペールラケルタ・ビームサーベルで胴体を両断する。そして神龍とヴィルキスが左右から挟み撃ちの形でヒステリカに双天牙月とラツィーエルで斬りかかるが、ヒステリカはビームソードと剣でその斬撃を弾きながら距離をとる。さらに地上ではヴァルシオン改がグルンガスト炎式の繰り出した右ストレートによって頭部を砕かれ倒れそうになったのを追撃するかのようにゲシュペンスト・エンデ、ヒュッケバイン・シックザール、レギンレイズ・ヤークトがヴァルシオン改の四肢を砕き破壊する。その様子を見ながらセレスティアルフリーダムガンダムによるフルバーストを余裕を持って優雅に回避しながらエンブリヲは言う。
『ほう。流石はルルーシュが選んだ騎士たちだ、私の花嫁となるアンジュが身を寄せる部隊に相応しい実力は持っているようだな』
『誰があんたの花嫁よっ!!』
勝手に花嫁扱いしてくるエンブリヲに対して殺意を隠さずラツィェールでヒステリカに斬り掛かるもそれをエンブリヲはビームソードで弾き、ビームライフルでヴィルキスの胴体を狙ってビームを放つ。だがそこへヴィルキスの前に割り込んだ神龍が双天牙月を交差させて防ぐ。
『私は永遠の存在だよ、アンジュ。私を倒そうという無駄な試みはいい加減にやめたまえ』
エンブリヲが、悠然とした笑いと共にアンジュへ語りかけてくる。
『その薄ら笑い・・・!どこの世界でも見ているだけでムカつくのよ!』
『いかんなぁ・・・。私の花嫁になる女性が、そのような下品な言葉を口にするのは』
『あなたの私を怒らせる才能だけは認めてあげるわ!でも、それもここで終わり!!』
アンジュはそう叫びながらヴィルキスをヒステリカに向けて飛ばし、ラツィェールでヒステリカに斬りかかる。それを妨害するようにヴァルシオン改がヴィルキスを捕まえようと腕を伸ばしてくるが、その腕がヴィルキスを捕えるより先にR-GUN・ヴェヒターのロシェ・ブレードを鞭のようにしならせヴァルシオン改の腕を絡みとってそのまま引きちぎった。
『今だ、やれ!!』
イングラムに促され、アンジュはペダルを強く踏み込んでヴィルキスを加速させる。
『変態ストーカー男!!ここで息の根を止めてやるっ!!』
ヴィルキスはヒステリカの目と鼻の先まできたところで、アサルトライフルとラツィーエルの乱舞を繰り出した。しかし、ヒステリカは剣とビームシールドで優雅にその乱舞を捌き切った。
『素晴らしい。やはり、ここまで来られる者はそうはいない』
エンブリヲはアンジュのその攻撃を讃えるように言った直後、ヒステリカを急上昇させる。同時にヒステリカの背後の死角から3機のジークフリートIIが独楽のように回転しながらヴィルキスに向かって突撃してくる。ヴィルキスはこれをラツィェールで受け止め防ぐ。ヴィルキスはラツィェールとジークフリートIIの間に火花を散らしながら必死に受け止めるが、残りの二機のジークフリートIIが上と下から挟み潰す勢いでヴィルキスへと迫る。だがその寸前にタスクのアーキバス:バネッサが凍結バレットを、カティアのゲシュペンスト・エンデがチェーンソーブレードを叩き込み、ジークフリートIIは氷漬けとなって地面へと落下、あるいは両断されて爆散した。
『いい加減、落ちなさいカトンボ!!』
セシリアはブルーティーアズを飛ばしながら再び全武装を展開しヒステリカに対してフルバーストを行う。全方位から砲撃されたことで逃げ場はないかと思われたが、エンブリヲは次元跳躍を行いセレスティアルフリーダムガンダムの攻撃が当たるよりも前にその場から離れ、R-GUN・ヴェヒターの背後に回る。だが、それを読んでいたかのようにイングラムはR-GUN・ヴェヒターの回し蹴りをヒステリカの胴体に叩き込むとそのままアンジュのヴィルキスに攻撃を行っていたジークフリートIIにぶつけ、ヴィルキスからジークフリートIIを引き剥がした。それに追撃を仕掛けるように神龍が胴体の荷電粒子重砲《破邪龍王荷電粒子重砲》を放ち、ジークフリートIIごと爆散させようとするが寸前で体勢を立て直したヒステリカに回避された。
『・・・小癪なっ!!』
想定以上にセシリアたちが手強いことと調律者たる自分が一方的に攻撃されているという事実に苛立ち混じりの舌打ちをすると同時に、2機のパーフェクトザクが両手にヒートホークを構えながらR-GUN・ヴェヒターに襲いかかる。それに対してイングラムは牽制として背中からテレキネシスミサイルを放ち、パーフェクトザクはテレキネシスミサイルを回避しながらヒートホークで切り裂くことで防ぐ。だがそれによって動きが鈍ったパーフェクトザクに対してR-GUN・ヴェヒターは遠隔誘導兵器である《ガン・スレイヴ》を乱れうち、パーフェクトザクの胴体を蜂の巣にして爆散させる。
『ふむ。やはりアストラナガンには及ばぬが十分な力だな。流石はビアン・ゾルダークたちが改修に携わっただけの事はある』
『お世辞を言ってる暇があるなら、もっと派手に暴れなさい!』
R-GUN・ヴェヒターの性能に感心しているイングラムに対して、アンジュは涼しげな笑みを口元に浮かべながら攻撃を続けていた。
その後、ヒルダ、サリア、ジル、タスク、サラマンディーネ、アイリスディーナ、崔亦菲たちが地上でエンブリヲが用意したヴァルシオン改たちの大群を前に大乱闘を繰り広げている中、アンジュもセシリアたちと共にエンブリヲと4対1の激闘をさらに繰り広げたが、ヒステリカになかなか決定打となるダメージを与えられないでいた。
どのような手段を用いて入手したか不明であるが、ヒステリカは自己修復金属細胞である《マシンセル》とビーム吸収装甲による再生能力によってどれだけ装甲に傷をつけようと瞬く間に修復されてしまい、さらに自立機動兵装であるビームを反射させることが可能なリフレクタービットによるオールレンジ攻撃、掌から放たれる命中すれば兵器を強制停止・鎮圧してしまう一撃必殺の兵器《ラグナロックジェネレーター》によってアンジュたちも思うように攻めきれないでいた。
『なかなかじゃないかアンジュ、そしてイングラム!』
『黙れっ!!』
エンブリヲの高笑いと共に、ヒステリカのビームソードの刀身にハドロンエネルギーを纏わせ赤黒い巨大な刃を生成すると左から右へと水平方向に薙ぎ払う超斬撃を仕掛けてきた。
『くっ・・・!!』
触れれば装甲を簡単に熔解してしまうほどの超高熱の刃を持ったハドロンブレードをアンジュ、イングラム、セシリア、鈴音は別れて回避する。今のところセシリアたちがエンブリヲを追い詰めているようにも見えるが実際の所はセシリアたちもまた想定以上に戦闘が長引いていることで追い込まれていた。途中参戦したイングラムのR-GUN・ヴェヒターはまだ問題ないが、ヴィルキス、神龍、セレスティアルフリーダムガンダムの3機はここまでの激戦のツケが流石に回ってきたのか、機体の関節部が悲鳴を上げ始め火花を散らし、装甲の至る所も熔解または砕けたことでフレームが剥き出し状態となっていた。その上セレスティアルフリーダムガンダムはエネルギーでは問題ないが、ヴィルキスと神龍はエネルギーをかなり消耗しておりそして3機とも武装のエネルギーと銃弾をかなり消費したことで残量もかなり少なくなっていた。
(このまま戦闘が長引けばイングラム少佐以外の私たちの機体は限界が来て戦闘が出来なくなってしまう・・・。その前に決着をつけなくては)
セシリアはヒステリカのラグナロックジェネレーターの光線を回避しながらヒステリカを倒すための策を考えていた。1番手っ取り早く確実な手段としては圧倒的な火力によって再生する暇も与えず跡形もなく消滅させることだが、今いる戦力でそれが可能なのはヴィルキスのディスコード・フィェザーとR-GUN・ヴェヒターのアキシオン・ブラスター、ブラックダイナレックスのレックスインフェルノになる。しかしどちらも大技であるために放つためのチャージが必要となり、その隙を見逃すようなエンブリヲではないため容易に仕掛けられないでいた。故にこの状態を打開するためにどうすれば良いのか必死に思案していた時、アレクシス・ケリヴ(ニューオーダー)がセシリアに声をかけてきた。
『ふむ・・・セシリアくん。ここは私とアカネくんに任せてくれないかね?』
『・・・何か策でもあるというのですか?』
アレクシス・ケリヴというかつて敵対した巨悪からの提案ということもあってセシリアは警戒をしながら話を聞く。そんなセシリアを面白そうに見ながらアレクシス・ケリヴ(ニューオーダー)はパーフェクトザクを蹴り飛ばしてその胴体を貫く。
『何、あの程度の小物の足止めなら私とアカネくんの力を使えば造作もないさ。トドメの一撃は君たちに任せるさ』
アレクシス・ケリヴ(ニューオーダー)はそう言うと同時に破壊したパーフェクトザクを足場代わりにしてヒスデリカに襲いかかる。ヒステリカはアレクシス・ケリヴの槍を剣で受け流しながらビームライフルで反撃する。それに対してアレクシス・ケリヴは真っ向からビームを受け止めながらヒステリカに蹴りを叩き込みヒステリカの足の装甲をひしゃげさせる。
『あれれ~?どうしたのかなぁ?こんなか弱い女の子に足蹴にされちゃって情けないと思わないの?お・じ・さ・ん』
『小娘がっ!』
『フハハハッ!!そんなことで一々怒るとはカルシウムが不足しているんじゃないかな?─────インスタンス・アブリアクション!!』
アカネはアレクシス・ケリヴ(ニューオーダー)の中でエンブリヲを小馬鹿にしながらアレクシスの力によってヒステリカの周りにアカネが製作しアレクシス・ケリヴの力で創造された怪獣たちが姿を現すと同時にヒステリカに攻撃を仕掛ける。グールギラス、デバダン、ヂリバー、シャルバンデス、ブルバイン、ギブゾーグ、グレージョムなど多種多様な怪獣たちがヒステリカに群がるように襲いかかるためヒステリカは剣とビームライフルでグールギラスたちを迎撃しながらアレクシス・ケリヴ(ニューオーダー)の攻撃を回避する。
『この畜生どもがっ!!調律者である私に牙を向けるなどっ!!』
『腰振るしかできない脳みそが下半身にある猿よりは全然マシじゃないかな~?』
『貴様っ!!』
エンブリヲは落下しながら襲いかかるグールギラスたちに苛立ちながら迎撃するが数が多いのとその質量を前に押され、さらにそこにアレクシス・ケリヴ(ニューオーダー)の連続突きが襲ってくるため思うように動けないでいた。
『ギシャアアアア!!』
『邪魔だっ!!』
大口を開けながら噛み付いてくるグールギラスの頭部を切り裂きながらヂリバーの頭部をビームライフルで撃ち貫く。一向に減らないどころか増え続けてエンブリヲだけでなくパーフェクトザクたちにも襲いかかりその数を減らしていった。無論エンブリヲもそれに対して黙っているわけがなく近くで待機させていたG-1ベースやコンプトン級大型地上戦艦、ライノセラスを始めとした戦艦からウィンダム、シグー、バクゥ、ユークリッド、ゲルズゲー、ザムザザー、グレイズ、ガルム・ロディなどのモビルドールたちが次々と出撃してはグールギラスたちと戦闘を繰り広げ始めた。そしてエンブリヲがアレクシス・ケリヴ(ニューオーダー)たちと戦闘をしている間にエンブリヲを始末する準備が整っていた。
『塵も残さず現世より消え失せよ、アキシオン・ブラスター・・・デッドエンドシュートッ!!』
R-GUN・ヴェヒターが両腕を前に構え、胸部の砲身を展開すると同時に魔法陣が展開されると凄まじい轟音が鳴り響き空間が震えると同時に放たれた紫と黒の光弾がヒステリカの目の前で弾け、次の瞬間虚空に穴が開き、凄まじい光の奔流がヒステリカを飲み込んだ。
『が、がああああああああ――ッ!!』
獣のような雄叫びがエンブリヲのの喉から迸る。だがヒステリカは破壊と再生を繰り返し、その場から逃げようと必死に機体を動かす。しかしそれを許さないと言わんばかりにブラックダイナレックスへと変形させたムジナは壊れかけのビルの上に立つと同時にブラックダイナレックスの口端から黒炎を漏らしながら口を開けた。
『逃がさない・・・!滅焼獄火炎レックスインフェルノォ!!』
ブラックダイナレックスの口から放たれた地獄の業火を思わせるドス黒い炎がR-GUN・ヴェヒターのアキシオン・ブラスターから逃れようとしたヒステリカに当たり、ヒステリカはレックスインフェルノの圧倒的な火力によって装甲とフレームが熔解しては再生を繰り返されていく。そして度重なる再生と破壊の繰り返しによってヒステリカのマシンセルの再生の限界がきているのか再生速度が落ちており、これ以上は危険だと感じたエンブリヲはR-GUN・ヴェヒターとブラックダイナレックスの攻撃から無理なり抜け出した。しかしその代償は高くヒステリカの武装は全て熔解して使い物にならなくなってしまい左腕と右足も半ばから消えてなくなっていた。エンブリヲは距離をとってヒステリカを再生させようとしたが、それよりも先にヒステリカの上をとったヴィルキスが両肩のディスコード・フェィザーを展開させていた。
『いい加減、消えなさいよこの変態野郎───っ!!』
アンジュはそう叫びながらディスコード・フェィザーの竜巻状の破壊光線をヒステリカに向けて放ち、ディスコード・フェイザーに飲み込まれたヒステリカとエンブリヲは断末魔をあげることすらなく塵一つ残さず消滅し最後には動力源の爆発に巻き込まれ爆炎に完全に飲み込まれたのを確認した。
『アンジュ!!』
『イングラム少佐、ご無事ですか!?』
『はぁ、はぁ・・・やったの?』
『・・・・・・』
タスクのアーキバス:バネッサ、アンドレイのジンクスIV・Aが駆けつけてくる。そこへジルのレイジアとサリアのクレオパトラも駆けつけてきた。
額に溜まった玉のような汗を拭い、アンジュが大きく息を吐いた時、煙が晴れた。
エンブリヲはもちろん、ヒステリカの姿はなかった。
『完全に撃破したわ・・・!いくら
『これで長きに渡るエンブリヲとの戦いも終わるのか・・・』
アンジュは汗だくの顔を輝かせ、タスクも胸を撫で下ろした。しかし一方でイングラムは、
(奴自身が消滅したのは確かに確認した。しかしそれにしては最後の抵抗があまりにも大人しすぎる。これは最悪な可能性も考慮した方がいいかもしれないな)
と、ひとり不可解な気分になっていたが少なくともこの天王寺要塞でのエンブリヲとの戦いは決着が着いたと言っていいだろう。セシリアたちは早く天空大楼閣にいるライたちと合流すべく残っているパーフェクトザクたちを撃墜していくのだった。
イングラムたちがエンブリヲとの戦いに決着をつけていた頃、オオサカ租界の天空大楼閣でもまた激しい戦闘が各地で繰り広げられていた。ミリアルドと閃光の神風が遭遇したのは形勢が不利だと悟り逃げ出そうとしたロード・ジブリールとその配下たちロゴスの残党と戦闘を繰り広げていた。
『蒼き清浄なる世界のためにぃーー!!』
『戯言をほざくなっ!!』
ブルーコスモスの兵士がお決まりのセリフを叫びながらデストロイガンダムの拳が襲いかかるが、それよりも先にグレコ・ローガンのトールギス・ワルキューレのビームソードがデストロイガンダムの拳を切り裂き、メガキャノンでデストロイガンダムの胴体を打ち貫き爆散させる。ブルーコスモスの兵士たちはウィンダム、ゲルズゲー、ザムザザー、デストロイガンダム、バスターダガー、デュエルダガー、ストライクダガー、ユークリッドたちブルーコスモスが所持するモビルスーツ・モビルアーマーを出撃させて迎撃するもミリアルドのガンダムエピオン、第一混成師団のトーラス、サーペント、ジンクスIV、ギャンシュトローム、ギャプラン、ウィンダム、リゼル。そしてミリアルドの直属配下である閃光の神風であるグレコのトールギス・ワルキューレ、リュミナ・フェルマルトのガンダムリヴランスヘブン、シュリカ・メイプリルのゲルググ・ヴォルテクス、キジマ・ウィルヘイムのグフクリムゾンカスタムたちが容赦なくロゴスの兵士たちを蹂躙する。
『どうやら我々はハズレを引いたようだが、ジブリールとロゴスもまた今後の世界に不要な存在。故にここで落とさせてもらおう!』
ミリアルドは襲い来るストライクダガーをビームソードで両断しながらザムザザーやゲルズゲーたちに護衛されながら逃走しているアドラステア級戦艦に狙いを定め、ガンダムエピオンの背中のスラスターを噴かせるとアドラステア級戦艦に向けて一気に接近する。
『来たぞ!《隠者の騎士》だ!!』
『近づかせるな!!ジブリール様たちに指1本触れさせるな!!』
ガンダムエピオンの接近に気づいたロゴスの兵士たちは護衛にいたゲルズゲーとザムザザーだけでなくアドラステア級戦艦内で待機させていたブルッケング、ガルグイユ、ゲドラフ、ガリクソンたちが出撃しガンダムエピオンに襲いかかる。しかし所詮は期待の性能頼りで数で押し切るしかできない連中でしかなくミリアルドの敵ではなく次々とヒートロッドかビームロットで溶断されていく。あっという間に20機近くのモビルスーツが撃破されさらに多くのモビルスーツを破壊されていく姿をアドラステア級戦艦のブリッジで見ていたジブリールはこのままでは全滅し自分の命も危ないと危機感を感じていた。
「おのれ・・・!!このままで済ませると思うなよっ!!」
ジブリールはミリアルドに対抗すべく切り札たちをきることを選び、自らもブリッジから出て移動するのだった。その間にもミリアルドは60機近くのモビルスーツを倒し、グレゴたちの援護が入ったことによってロゴスの護衛を突破したミリアルドはアドラステア級戦艦のブリッジの前に移動するとビームソードをブリッジに叩き込んでそのままアドラステア級戦艦を両断してみせた。これでジブリールとロゴスも終わりだと誰もが思ったその時、アドラステア級戦艦内部から数本のビームが放たれアドラステア級戦艦が破壊された。ミリアルドたちは距離を取ったことで爆発に巻き込まれずに済んだが、破壊されたアドラステア級戦艦から紫のカラーリングのデストロイガンダム───《ジェノサイドガンダム》と8機のデストロイガンダム、5機のサイコジム、3機のサイコガンダムが現れた。
『───随分と好き勝手暴れてくれたなルルーシュの飼い犬風情が!!貴様らはこの私と、ジェノサイドガンダムが葬ってやろう!!』
モビルアーマー形態のジェノサイドガンダムのコックピットの中でジブリールはそう叫びながらジェノサイドガンダムのバックパックの高エネルギー砲《アウフプラール・ドライツェーン》と熱プラズマ複合砲《ネフェルテム》から強力なビーム砲を放ち攻撃する。ミリアルドたちはとっさに回避を取ったことで避けられたが、避けられなかった5機のギャプラン、8機のリゼル、3機のギャンシュトロームがビームに貫かれ爆散した。それに続くようにデストロイガンダム、サイコガンダム、サイコジムが一斉にビームを放ち攻撃する。ミリアルドはビームの嵐を回避しながらジェノサイドガンダムの様子を見る。
『なるほどロゴスは思ったよりも強力な駒を残していたようだ。しかし切り札を切ってきたということはそれを潰せば終わりということだ!』
ミリアルドはビームソードで迫り来るビームを切り払いながらサイコジムに接近するとそのまま頭部を切り落とし、そのまま近くにいたサイコガンダムに頭部を失ったサイコジムをぶつける。
ロゴスとミリアルドたち第一混成師団の戦闘が始まったのとほぼ同じ頃、モニカとアレンたちもまた別の場所でそれぞれの相手と戦闘を開始するのだった。
オオサカ租界のとある一角にてアレンと第二機甲師団、鋼鉄の野獣たちが敵機と防衛設備を破壊しながら奥へと突き進んでいると先頭にいた3機のユーゴーと5機のガルム・ロディが地面に仕掛けられた地雷によって足場を崩され、さらにそこに砲撃を仕掛けられたことで粉砕されてしまった。
『裏切りの騎士アレン・フォルネウス。貴様らの首は我ら純血派が取らせてもらおう!!』
アレンたちの前に姿を現したのはヴィレッタを始めとした純血派の全戦力が揃っており、120機のサザーランドII、60機のグロースター、モビルドールのグレイズ、マン・ロディ、トーラス、ウィンダム計300機。そしてヴィレッタ兄妹たちの指揮官ヴィンセント計6機とヴィレッタの増加装甲を纏ったクインローゼスの《タイタンローゼス》がいた。
『どうやら当たりを引いたのは俺たちのようだな。ヴィレッタ・ヌゥと純血派、貴様たちの血でこの地を赤く染めてやろう』
『ほざけっ!!』
ガンダムアザゼルよ対艦バスターソードを構えながらアレンがそう告げると同時にヴィレッタはタイタンローゼスの左腕に装備されている大型ガトリング砲と両肩・両膝に内蔵されているハドロン砲をガンダムアザゼルに向けて一斉に掃射した。アレンはガンダムアザゼルをその場から跳躍させることで回避しそのまま両腕のプルウェアガトリングガンから大量の銃弾をばら撒き、純血派に弾丸の嵐を降らせた。当然ヴィレッタたちは回避行動をとり時にはビルや防衛設備を盾がわりにしながら逃げたが逃げきれず機体の装甲が蜂の巣の穴だらけになって20機のサザーランドII、30機のモビルドールが破壊された。
『いくぞお前たち、蹂躙だ』
『『『『『『イエス・マイロード』』』』』』
アレンはプルウェアガトリングガンを折りたたみ、対艦バスターソードを両手で構えるとそのまま近くにいたトーラスを両断させながら配下たちに命令を下す。その命令を受け取った兵士たちは冷酷にその指令を果たすために牙を向けるのだった。
『はっ!ブリタニア人の誇りを失った犬畜生どもが吠えてんじゃねぇよ!!いくぞテメェら!奴らを血祭りに上げろ!!』
『『『『『『『『イエス・マイロード』』』』』』』』
それに対してヌゥ家の長男であるクリウス・ヌゥは指揮官ヴィンセントのMVSを掲げながら兵士たちを鼓舞するように高らかに宣言した。それに答えるように兵士たちもまた声を上げ武器を構えながら突撃する。
『血統に縋るしかない雑種が、貴様らのような愚図がいるから陛下たちは血に濡れるのだ』
『黙れ!ブリタニア人でありながら下等な猿と共にいる貴様らと喋る舌など持ち合わせてない!!』
双刃刀を構えたレギンレイズ《レギンレイズラーミナ》を操るヘルク・ファンタムと戦斧型のMVSを構える指揮官ヴィンセントを操るヌゥ家の次女ミシェヌ・ヌゥはそれぞれの武器をぶつけ合い、
『地を張っていろ、時勢を読むことも出来ぬ羽虫が』
『このぉっ!!』
両手にハンドガンを構える射撃特化の辟邪《辟邪・紅蓮》を操るマクス・ベルフォルンの銃撃を回避しながらヌゥ家の三女フェリシア・ヌゥは指揮官ヴィンセントのヴァリスで反撃する。各所でトマホークアックスを両手に構える近接戦特化の辟邪《辟邪・蒼天》を操るキリガ・スターダルが双剣型のMVSを扱う指揮官ヴィンセントを操るヌゥ家の次男シュルへ・ヌゥと斬り合い、仲間たちの支援をしながら敵機を破壊していく2機の青冥を操るアミラ・マリミランとクルト・マリミランの重砲撃の嵐を回避する盾と大型ランスを構える2機の指揮官ヴィンセントを操るヌゥ家の四女と三男であるグレンダ・ヌゥとサレン・ヌゥ。そして彼らだけでなく純血派の兵士たちと第二機甲師団と鋼鉄の野獣たちがぶつかり合っていた。その中で特に苛烈な激闘を繰り広げているのはヴィレッタとアレンの2人だった。
『どうした?その程度の力で我らに牙を向けたのかヴィレッタ・ヌゥ』
『ほざけ!』
アレンのガンダムアザゼルの背部の6本のウイングブレードがヴィレッタのフルアーマークイン・ローゼスに襲いかかるも、ヴィレッタはタイタンローゼスの右腕の超大型電磁ランス《チャージランス》と両肩・両膝のハドロン砲でウイングブレードを弾く。
ヴィレッタが操るタイタンローゼスは元々はロイド・アスプルンドとセシル・クルーミーが中心となって開発していたナイトメアでもインベーダーや次元獣などといった巨大な敵に対しても真っ向から捩じ伏せるための圧倒的な火力を持たせるための強化パーツ《タイタスアーマー》を次期量産機であるクインローゼスに装備させたものである。遠距離武装として左腕に高タングステン鋼製の弾丸を秒間30発を放つ巨大な六連装ガトリングガンに両肩・両膝に戦艦並みの威力を持つハドロン砲を収納、バックパックには大型アサルトライフルにバズーカ、レールガンを搭載している。そして近接戦闘も行えるように両拳にはゲッター合金がコーティングされており並のスーパーロボットやモビルスーツなら一撃でその装甲を砕くことが可能である。また主武装にして切り札であるチャージランスにもゲッター合金がコーティングされており、機体の動力源と接続させることによって槍先からハドロンスピアーまたはレールガンを射出させることが可能。故にこのタイタスアーマーを装備させるナイトメア自身にも相応のスペックが求められるため開発途中でペンドラゴンの倉庫で保管されていたが、この機体もまたシュナイゼルたちの手によって盗まれたようだ。
タイタンローゼスはウイングブレードを弾きながらガンダムアザゼルに接近すると同時にそのがら空きの胴体に向けて左拳を叩き込もうと振りかぶるが、アレンは寸前で右腕を突き出して防御することに成功するもその代償としてプルウェアガトリングガンの砲身が折れ曲がってしまい、さらに運悪く拳が当たった衝撃によって装填されていた弾薬に被弾してしまい誘爆しそうになったのでアレンは咄嗟にパージさせることで右腕のプルウェアガトリングガンをサンダルフォンごとパージさせながら後退することで爆破に巻き込まれはしなかったものの主武装の1つが失われたのは痛手であった。
『なるほど・・・舐めていたつもりはなかったが、流石はロイド博士たちが開発した機体なだけはあるな』
アレンは改めて目の前のタイタンローゼスを見ながら警戒度を上げる。油断などしてはいなかったがヴィレッタという男に媚を売って他者にすり寄って貴族の地位を手に入れてきた過去からアレンは無意識にどこかヴィレッタを下に見ていた。それが主武装をひとつ失うという失態に繋がってしまったためにアレンは自らの迂闊さとルルーシュに仕える騎士としてあまりに不甲斐ないと奥歯を噛み砕かん勢いで噛み締めながら目の前の獲物を明確な敵と判断し、一切の油断もなく確実に始末するべくガンダムアザゼルの切り札をきった。
『《阿頼耶識システム・極ノ番》発動』
アレンがコックピットの操縦桿にあるボタンを押すと同時にアレンの首筋に埋め込まれている5つの阿頼耶識のコネクタに操縦席の後ろのケーブルが繋がると同時に膨大なデータがアレンに流れ込み、さらに首筋に特殊な薬物《ケイオス・ブラッド》が入った注射器の針が刺さると同時にその薬物がアレンの体内を巡りアレンの瞳は赤黒く濁る。そしてアレンに変化が生じたようにガンダムアザゼルもまたツインカメラアイを紅く輝かせ、機体全体に黒い稲妻のオーラを纏わせ始めた。
《阿頼耶識システム・極ノ番》とは三日月・オーガスたちの阿頼耶識とガンダムバルバトスたちのデータを元に安全性を確保した阿頼耶識手術を行ったアレンに動体視力と反応速度を一時的に跳ねあげることが可能なケイオス・ブラッドを使用させた状態でガンダムアザゼルのリミッターを解除させたものである。これによってガンダムアザゼルの制御していた力が解放されその性能を飛躍的に向上させた。無論デメリットもあり、リミッター解除はパイロットの安全も考えられ10分しか使用できずケイオス・ブラッドも元は覚醒剤を安全により強力な効果を発揮するよう改良したものではあるものの副作用は完全に消しきれず30分の制限時間と使用後に全身を激しい痛みが襲い、しばらくの間まともに身体を動かせなくなる程だ。故にアレンはフジの決戦までこの切札を隠すつもりであったが、既にルルーシュの騎士として無様な姿を晒してしまったアレンは何としてでもここでヴィレッタ始末するために躊躇わずに極ノ番を発動させた。
『さぁ、ここからが本当の蹂躙だ』
アレンは赤黒く濁った瞳を見開きながらガンダムアザゼルをタイタスローゼスに向けて突撃させる。
────本来の力を解放した殺戮の堕天使は巨人の名を得た騎士と命を奪い合うような闘争を始めるのだった。
そしてオオサカ租界中心部に建設されている天空大楼閣付近に到着したモニカと第三機甲師団、純白の騎士団、深淵騎士団は目の前に布陣しているコーネリア軍の軍勢と対面していた。コーネリア軍は残っていた全戦力を集結させたのかサザーランド、グロースター、サザーランドIIなどのナイトメアフレーム部隊500機、トーラス、リーオー、ビルゴIII、デストロイガンダムたちモビルドール部隊600機。グラストンナイツ専用にカスタマイズされたクインローゼスとギルフォード専用のクインローゼス、そしてコーネリア専用にクインローゼスをベースに改修した機体《ロムルス》が揃っていた。
『これが最後だ・・・!!地獄へ付き合ってもらうぞ、モニカ・クルシェフスキー!!』
静かなる激情に満ちた声を放ち、その瞳に鋭く冷たい殺気を激らせながら、コーネリアはモニター越しのフローレンス・フィオーレ中にいるモニカへと向かって言い放った。
『えぇいいでしょう。お望み通りこれで最後に致しましょう・・・。コーネリア殿下』
ロムルスが両手に構える2つのブレイズランスを同時に突き出すのをフローレンス・フィオーレはグラムで防御すると同時に両肩のハドロンバレットの銃口をロムルスに向けると同時にハドロン砲を発射。それをコーネリアはブレイズランスに内蔵されているブレイズルミナス発生機を使用してブレイズルミナスを前面に展開することでこれを防御しながら後方にさがる。数秒に満たない一瞬の攻防をきっかけに戦端は切り開かれた。
『ルルーシュに従う反逆者たちよ!姫様の剣である我らが相手となろう!!』
『姫様に仇なす者どもは、すべて斬る!我らのこの手でな!!』
『我らの命を犠牲にしてでも貴様らを冥府へと道連れにして見せよう!!』
ギルフォード、クラウディオ、エドガーは鼓舞するように高らかに声を上げながらランスを構えギランや楯無たち第三機甲師団と純白の騎士団、深淵騎士団に突撃を仕掛ける。それに合わせて他のグラストンナイツたちとコーネリア軍の兵士たちもギルフォードたちに続くようにそれぞれの武器を構えながら突撃を開始する。
『流石はコーネリアの親衛隊。劣勢だというのに決して戦意が衰えないな』
『敵ながら見事ね。だけど敵として立ち塞がるなら始末するだけよ』
『そうね。私たちも彼らの覚悟に答えてあげましょうか』
ギランと唯衣は主君に勝るとも劣らないコーネリア親衛隊の戦意を讃えながら、楯無がストルムセイバーガンダ厶の通信回線を送って指示を出す。
『各機、コーネリア軍を迎撃!敵は死ぬ覚悟でこちらに挑んできている!奴らの覚悟に応えて、こちらも陛下に仕える騎士としての全力を見せてあげなさい!!』
『『『イエス・マイロード!!』』』
そう叫びながら先陣をきる楯無に続き、ギランと唯衣以下、第三機甲師団と深淵騎士団の精鋭たちがナイトメアやモビルスーツ、スーパーロボットたちがコーネリア軍との決戦を開始する。
─────オオサカ租界での厄介な一角であるエンフリヲを撃破し、残るロゴス、純血派、コーネリア軍もまたこれよりミリアルド、アレン、モニカと彼ら彼女らが相手取り殲滅を開始する。長く続いたオオサカ租界での戦闘も終わりが近づいているが彼らはまだ知らなかった。この地にまだとてつもない悪意を持った存在が眠っていたことを・・・・
あとがき
少し短いかもしれませんがようやくエンブリヲとの戦闘に決着をつけられ、コーネリアたちとの最終決戦が始まりました。オオサカ租界編の終わりがようやく見え始めているので早くフジの決戦を始められるように執筆を頑張りたいと思います。今回はビルドシリーズから多くの機体を登場させたり、オリジナル機体の登場もありましたが本格的な戦闘は次回をお楽しみにしてもらえるとありがたいです。またジブリールの使用しているジェノサイドガンダムはとあるユーザー様から頂いた設定を元に使用されております。ちなみにヴィレッタのタイタスローゼスのイメージは《ダンボール戦機ウォーズ》のライディングアーマーを装備したクインローゼス、コーネリアのロムルスはクインローゼスを全体的に鋭利にして武装を追加したものとイメージしてください。細かい機体設定などは後日まとめる予定ですのでよろしくお願いします。またまだ確定していないのですがもしかしたら次回の話でビルドシリーズのキャラを出すかもしれませんがSDガンダムシリーズとか出してもいいですかね?ちょっと迷ってて意見貰えると嬉しいです。それでは次の更新もなるべく早くするつもりなのでどうかよろしくお願いします!!多分次回でコーネリアたちとの戦いに一区切りがつきオルフェたちファウンデーション組を出せるかと思います。