今回の話で3つのラスボスのうち1つは決着がつきます。残り二つのラスボスたちは次回または次次回で決着をつけてオオサカ租界編を完結させたいです。
────篠ノ之束。彼女を一言で言い表すならば天災としか言えないだろう。ブリタニア・ユニオンによって植民地と化した
そんな篠ノ之束にとって幼馴染である織斑千冬や妹である篠ノ之箒など一部の人間を除いた人類は有象無象の類でしかなく興味を持つことなどなかった。
────そんな彼女に転機が訪れたのは8年前にブリタニアから人質として枢木家に送られた2人のブリタニア王族の1人、ルルーシュとの出会いだった。敵地である日本に誰一人味方がいない上に針のむしろのように敵意に晒され続けているというのに心が折れるどころか自分から大切なものたちを奪ったブリタニアに対する復讐の黒い炎が心の中で燻っているのを見て少し興味を持つようになっていた。それから束は陰ながらルルーシュの動向を監視し見守るようになっていた。故に束はルルーシュがゼロになった理由も彼が守りたいと願っているものなどルルーシュに関することは大抵理解している。だからこそ束は自分を犠牲にしてまで他者を助け世界のために動くルルーシュの信念を最初は理解が出来なかったしこっそり見ている自分と違って仮面を被って正体を隠しているとはいえ友人である千冬や妹の箒か好意を隠さずルルーシュに接しているのを見て無意識にイライラした事もあった。
特に束がストレスを感じていたのはルルーシュに付き纏う箒たちのようにルルーシュに真に忠誠を誓ったものたち以外である扇を始めとした黒の騎士団の面々だった。自分たちではろくにまともな指揮も作戦もたてられない癖に文句だけはいっちょまえに言うばかりか作戦が成功してもルルーシュに感謝することなどなく自分たちがいたからだと勘違いして盛り上がり、逆に作戦が失敗または犠牲者が出ればルルーシュの責任だと自分たちの無能さを棚上げして文句をつける始末だ。ルルーシュの活躍を鑑賞して楽しんでいる束にとって扇たちは高級料理に群がろうとする蝿のような存在であり、機会があれば事故に見せ掛けて殺してしまおうと考えていたのだがそのきっかけはあっさりと訪れた。それが第二次トウキョウ決戦後での扇たちルルーシュに対して懐疑的な連中がシュナイゼルの口車にまんまと乗せられて裏切り殺害しようとした斑鳩での事件だ。これにより黒の騎士団は箒たちルルーシュ派と扇たち反ルルーシュ派に完全に別れてしまい黒の騎士団は2分されたと言ってもいい。これをチャンスと思った束は箒のために開発したガンダムアストレイ・陽炎を始めとした自らが開発した傑作たちと時間が足りず開発できなかった機体及び兵器たちの設計データをルルーシュたちに送りつつ扇たちを抹殺するためにゴーヴァン、パーフェクトザク、ジークフリートII、ヴァルシオン改など多種多様な機体たちが製造され続けていた。黒の騎士団を確実に殲滅するために着々と準備を進めていたある日に束の前に1人の男エンブリヲが現れた。
「やぁ初めましてと言うべきかなミス束。単刀直入言わせてもらうが私の────」
「煩い」
エンブリヲは束を勧誘しようと束の研究所に侵入してきな臭い笑みを浮かべながら近寄ろうとしたが、一歩踏み出した瞬間研究施設内の防衛システムの一つであるレーザー光線がエンブリヲの顔を貫き殺した。死体は待機させていた束の配下となった元人造トランスフォーマーのストームブリンガーとソーディアスの手によってゴミのように捨てられた。それから連日エンブリヲは束を自分のモノにするため研究所に足を踏み入れるがその度に殺しては捨てて獣の餌にしていた。束にとって男として見ているのはルルーシュだけであり身も心も束を象るもの全ては彼のために捧げるものと決めており、決して女をコレクションするような化石並みの老害であるエンブリヲに協力することも何かを渡すこともありえない事だった。故に束は羽虫のようにしつこいエンブリヲに対してもさらなるストレスを感じる日々を過ごしていた。
そんなある日、束はいつものようにルルーシュの行動を隠れて監視しながらその姿を堪能しているとある真実を知ってしまった。それは束にとって理解したくない衝撃のことでありあまりのことに錯乱する程だった。
「え、嘘なんで・・・」
束は今自分が聞いたことが信じられないと言わんばかりに顔を青ざめさせながら目を見開いて画面の向こうにいるルルーシュとライを見ながら会話を確認するように動画を再生させたが結果は変わらず束はルルーシュがやろうとしていることを頭では理解しつつも心は微塵も納得出来ないでいた。故にそれが間違いだと証明するために足掻いたがそれをする度に束はルルーシュたちが行おうとすることをより深く知ってしまい束はその度に絶望しそうになっていた。
────故にルルーシュのことで頭がいっぱいになっていた束は防衛システムが全て破壊されストームブリンガーとソーディアスがダイヤモンドローズ騎士団によって足止めされている隙に侵入したエンブリヲに気づかず、彼の魔の手によって束は意識を奪われ操り人形となってしまうのだった。
しかしここでエンブリヲの誤算は束が事前に用意していた対策によって束の側近である少女、クロエ・クロニクルが束が用意していたガンダムアストレイ・陽炎などの強化プランをまとめたデータや開発途中の機体たちを積んで逃走したことによってエンブリヲの主目的であった束の開発した機体を全て回収することが出来ず手に入れられたのは量産機だけだった。
そして最も誤算だったのは束の精神力の強さであろう。本来ならばエンブリヲは洗脳した束を自分の虜にすべくその魅力的な豊満な肢体を自分の色に染め上げようとゲスな考えを巡らせていたのだが、エンブリヲが束に触れようとした瞬間殴り飛ばされてしまった。失敗しても諦め悪く束を襲おうと画策していたが全て返り討ちにされたことで時間をかけて自分のモノにしてやると憤慨しながらエンブリヲは束に束自身が開発したガンダムアストレイ・陽炎の兄弟機であるロードアストレイダブルリベイクに乗せてオオサカ租界の防衛に残した。
アンジュたちに追い詰められていたエンブリヲはこの状況を打開するために待機させていた束とロードアストレイダブルリベイクを起動させようとしたのだが、束が動き出すよりも先にエンブリヲが生命を落としたことで命令が中途半端な形になってしまい、束は目につく相手を倒すためだけの殺戮人形となってしまった。
『アハハハハハッ!!』
『あ、ぅぅっ・・・』
両腕が砕け散ったロムルスを踏みつけているロードアストレイダブルリベイクのコックピットの中から響き渡る束の狂気的な笑い声を聞いて誰もが動けないでいた。その中でも特にショックが大きかったのは束の実の妹である箒だった。
(姉さん・・・)
箒にとって姉である束は純粋な姉に対する尊敬と姉のやらかしによる被害を受けたことによる迷惑などもあって複雑な感情を持っていたがそれでも大切な家族として慕っていた。特に自分にとって初めての専用機であるガンダムアストレイ・陽炎はルルーシュの力になっていることと姉からの愛情を感じられてとても有難かった。故に今の正気を失っている姉を見て箒は正直どうすればいいか分からず困惑してしまった。誰もが束とロードアストレイダブルリベイクの登場にどうすべきか対応に困っていた中、真っ先に反応したのはコーネリア軍の兵士だった。
『貴様!その薄汚い足をさっさとどけろ!!』
『コーネリア殿下!今お助けを!!』
グロースターを駆るコーネリア軍の兵士たちがロードアストレイダブルリベイクをロムルスから引き剥がすべく襲いかかる。四方から襲いかかる4機のグロースターから繰り出される大型ランスによる一撃がロードアストレイダブルリベイクに迫る。その槍先が当たる寸前、箒やギルフォードたち離れた場所からその様子を見ていたものたちは束が笑みを浮かべたような錯覚を感じると同時に背筋に悪寒が走った。
『キヒッ!!』
束の小さな笑い声が響くと同時に束は足元にあるロムルスの足を掴むと棍棒のように振り回すと迫り来るグロースターたちにぶつけて弾き飛ばす。まさか主君であるコーネリアを武器として使われるなど露ほども思っていなかったコーネリア軍の兵士たちはそれに対応することも出来ず無様に地面に転がってしまったところを束はロードアストレイダブルリベイクでコックピットを踏みつぶしてパイロットを絶命させる。
『貴様ぁっ!!』
『待て!迂闊に奴に近づくな!!』
仲間を無様に殺されたこと、そして主君であるコーネリアを武器のように扱っている事実を前にしてコーネリア軍の兵士たちは怒りで頭に血が上ってしまい一斉にロードアストレイダブルリベイクに襲いかかるのだった。ギルフォードとクラウディオは考えもなしに突っ込もうとしている兵士たちを止めようと声を上げるが、それで止まる訳もなく兵士たちはロードアストレイダブルリベイクに突っ込む。────それが罠であることにも全く気が付かずに
『キヒッ!!』
束がロードアストレイダブルリベイクが握っているロムルスの足から手を離すとギルフォードとクラウディオのクインローゼスに向けて投げ飛ばし、迫り来るグロースター、ヴィンセント、ガレス、フラッグ、ジンクスIII、ウィンダムなど多種多様な機体がロードアストレイダブルリベイクに襲いかかる。しかし彼らの攻撃が届くよりも先に彼らの周囲の地面が隆起したかと思えばほぼ同時に地面の下からビームの嵐が彼らに襲いかかり機体を貫いた。
『伏兵!?』
『全機散開しろ!!』
離れた場所にいたことでそれを見ていた楯無とギルフォードはすぐさま全部隊にその場から離れるように指示を出し、ロードアストレイダブルリベイクの周囲にいた機体以外はすぐさま後退するか空に上がって距離を取ったことで回避することに成功した。ビームの嵐が収まると地面を砕きながらヒュッケバインMark-II、ゲシュペンストMark-II、ジンクスIV、ビルゴIII、鬼夜叉、三島、大和など束が自らの手で複製したモビルドールたちを引連れて三首の大蛇を彷彿とさせる巨大なモビルアーマー《ヒュドラ》5機がその口部からビームを放ち攻撃をする。楯無とギルフォードは配下たちに指示を出してヒュドラのビームを回避しながらモビルドールたちの相手をする。これにより4分の1以下になったギルフォードたちコーネリア軍とモニカと楯無たち第三機甲師団と深淵騎士団は束の元に行けずモビルドールたちによって足止めされることになってしまった。
『姉さん・・・』
『・・・・・・』
まるで示し合わせたかのように対面する箒と束、ガンダムアストレイ・陽炎とロードアストレイダブルリベイク。彼女たちの周囲には機体の装甲のあちこちが凹み砕け散った四肢の関節から火花を散らしているロムルスを初めとしたコーネリア軍の機体の残骸が転がっており一部の機体から零れたオイルが引火して2機を囲むように炎の壁が発生していた。束はロードアストレイダブルリベイクに黒の大剣《ジャッジメント》を、箒はガンダムアストレイ・陽炎に虎徹と鬼切を握らせ2機のガンダムは少しづつ距離を詰めるように歩み始めた。
『・・・姉さんには文句を含めて色々と言いたいことがありました』
『・・・・・・・・・』
『ですが今の姉さんに何を言っても無駄なのはわかってます。なので・・・・・・』
箒は操縦桿を握る手を強めるとそのまま鬼切と虎徹を勢いよくロードアストレイダブルリベイクに振り下ろす。それを束はジャッジメントで受け止めながらガンダムアストレイ・陽炎の胴体に蹴りを入れて距離を取ろうとするが、そうはさせまいと箒は背部の《ブラストフライングユニット》のウイングライフルを展開してロードアストレイダブルリベイクの足元を撃つことでバランスを崩し、攻撃を中断させると箒は距離を取って今度はサブアームも展開してサムライブレードを2本装備させて4本の刀でロードアストレイダブルリベイクに斬りかかる。
『ぶった斬ってでも正気に戻してその後まとめて文句を言わせてもらいます!!』
箒はそう叫びながらロードアストレイダブルリベイクに斬りかかる。2機のガンダムによる激しい剣戟によって戦場に火花が散る。2機の性能にはそこまで差がなく剣の腕なら箒が上だがそれ以外の操作技術全般の腕は束の方が上のため拮抗しているように見えて箒の方が押されていた。それを数度剣を打ち合わせたことで理解した箒は長引かせるの危険と判断して手数で攻めているのだがその尽くがジャッジメントで防がれていた。
『アハッ!!』
束はジャッジメントを勢いよく振りかぶってガンダムアストレイ・陽炎を弾き飛ばして距離をとるとジャッジメントを地面に突き刺して立てかけると大剣の樋の部分を足場代わりにしてロードアストレイダブルリベイクはそのままガンダムアストレイ・陽炎に飛び掛る。
『くっ!?』
箒は機体を捻らせることでロードアストレイダブルリベイクの両腕に装備されている籠手状の武装《ガントレットセイバークロウ》によるビームサーベルの斬撃を胴体で受け止めることは回避したが、その一撃はブラストフライトユニットの右翼と右のサブアームを切り落とした。箒は右翼とサブアームが斬られたことで崩れたバランスを立て直そうとするが、それよりも先に近接戦闘用の《レベルソモード》から射撃戦闘用の《クアドロモード》へとモードチェンジすると同時に肩全体を覆いマントのような特徴的な形状をした武装《ロードバスターライフル》を手に持って構えビームを放つ。その一撃は残っていたガンダムアストレイ・陽炎の左翼と背中に著しいダメージを与え誘爆を避けるために箒はブラストフライングユニットをパージしてその場から離れると同時にブラストフライングユニットは爆散した。
(ここまで実力に差があるというのかっ!?)
箒は自分の攻撃が通じないことに歯噛みしながらロードアストレイダブルリベイクを睨む。箒の実力はルルーシュの直属親衛隊である深淵騎士団の部隊長を任されるだけあってかなり高い方であり、ジノたちラウンズとも真っ向から戦えると自負できる程だ。しかしそれでも束には刃が届かず苦戦を強いられるという現実を前にして箒は屈しそうになるが、ルルーシュの騎士に選ばれた自分がこのままみっともない姿を晒し続けるなど認められるかとそんな弱気を吐き捨て鬼切と虎徹を構え直すと獣のような前傾姿勢を取っているロードアストレイダブルリベイクに再び斬りかかった。
─────王道を歩まぬ紅きガンダムと王道を歩む赤きガンダム。2人の姉妹が操る2機のガンダムは炎の中で激しい戦闘を繰り広げるのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
箒と束が戦闘を繰り広げていたのと同じ頃、ミリアルドたち第一混成師団は突如地面を砕きながら現れた双眸を紅く光らせる巨大な骸の龍を彷彿とさせる巨大特機───《ミクトラン》を前に苦戦を強いられていた。
『ウウウ・・・。るるーしゅ・・・クロノ、キシダン・・・ぜくしず・・・どらい、くろいつ・・・』
半死半生の屍人となり、自身のままに残された虚無と憎悪のままに怨嗟を吐くV.V.。
それに合わせて、機体上部からはハドロンブラスター、ミサイル、ハドロンショット、下半身からは四連自動ガトリングランチャー、内蔵されたミサイル、レールガン、悪魔像の装飾がついたハドロンショット搭載型ビット兵器を大量に射出してくる。
『・・・ノロワレタ、オウジ・・・ソノ、シモベ・・・ドモ・・・。コロス・・・スベテ、コロス・・・・・・』
それに加え、全身に装備した大小様々な強化バルカン砲と強化レーザーガン、電撃ユニットなどの武装、さらには周囲を飛び交う16基ものチャクラム型の大型オービットからの高出力ハドロンブラスター、胴体の空洞部にハドロン分子を集束させた超高熱エネルギー弾を時計回りに発射する全方位攻撃式主砲《グロームハドロン砲》によって、もう動くものがほとんどいなく、半壊したオオサカ租界を、天空大楼閣をさらに蹂躙し、破壊し始めた。
さらにミクトランの攻撃に巻き込まれて半壊していたロゴスの部隊の中で薬や洗脳によって敵味方の判別がつかなくなっているブーステッドチルドレンの操るデストロイガンダム、サイコガンダム、サイコジムたちが見境無く攻撃を繰り出すためミリアルドたちはミクトランに集中出来ず少しづつ被害が広がり始めていた。
『面倒なっ・・・!!これ以上の戦闘はこちらの被害が増えるだけかっ』
ミリアルドはそう悪態を着きながら迫り来るレーザーやガトリングを回避しながらデストロイガンダムの腕を切り落とす。ミリアルドや側近であるグレコたちに被害は出ていないものの部下たちはミクトランとデストロイガンダムたちの攻撃によってかなりの被害が出ていた。これ以上の被害を抑えるためにも迅速にミクトランたちを排除しなければならないのだが、ガンダムエピオンやトールギスワルキューレたちの火力ではミクトランの防御を突破することができず攻めあぐねていた。これがもしウォーダンやエスデス、ベイルなどの他の神殺の英傑の中でも火力が高い攻撃を持つ機体を操る彼らならばミクトランを相手にダメージを与えることができただろうが今彼らはここにいないため無い物ねだりが出来ず、苦渋の決断であるが待機しているライを呼ぶべきかとミリアルドが考えているとミクトランの右側から放たれたハドロンブラスターがミクトランの側頭部に当たり僅かばかり仰け反らせることに成功していた。誰による攻撃なのか確認すべくミリアルドたちはハドロンブラスターが放たれた方を見るとそこにはゼットランド・ハートとランスロットグレイルが[[rb:合体 > ドッキング]]した状態で砲身をミクトランに向けていた。ランスロットグレイルたちの周りにはブラッドフォード・ブレイブ、シェフィールド・アイ、ボールスたちグリンダ騎士団メンバー。
ZEXISとドライクロイツからはカレンの紅蓮聖天八極式、ヒイロ・ユイのウイングガンダムゼロ、ガロード・ランとティファ・アディールのガンダムDX、兜甲児のマジンガーZ、剣鉄也こグレートマジンガー、リュウセイ・ダテ、ライディース・F・ブランシュタイン、アヤ・コバヤシのSRX、マイ・コバヤシのR-GUN・パワード、キョウスケ・ナンブのアルトアイゼンリーゼ、エクセレン・ブロウニングのライン・ヴァイスリッター、ゼンガー・ゾンボルトのダイゼンガー、レーツェル・ファインシュメッカーのアウセンザイター、響優太と新世紀中学生たちのフルパワーグリッドマン、ナイトとガウマ隊のカイゼルグリッドナイト、アズ・セインクラウスのヒュッケバイン30、エッジ・セインクラウスのヒュッケバイン30thが揃っていた。
『ゼクス、奴は何者だ』
『さぁなV.V.の死はライ卿が確認していた。故に目の前の奴は生にしがみつく亡霊としか言いようがないな』
ヒイロからの質問に対してミリアルドはデストロイガンダムの右腕をビームサーベルで切り払いながらそう返す。
『ミリアルド卿。ここは目の前の敵を倒すまでの間は共闘して貰えないのでしょうか?』
オルドリンは今目の前で暴れているミクトランを放置する訳にもいかないために本来ならば敵として撃たねばならないミリアルドに対して共闘を持ちかけた。OZ時代のゼクス・マーキスを知っているオルドリンたちはミリアルドの人柄を信じて共闘を持ちかけたが果たして素直に受け入れてもらえるのか不安を感じていた。
『・・・・・・いいだろう。こちらとしても奴を相手にするのに決め手がかけていたところだ。』
本来ならばルルーシュの騎士であるミリアルドは敵対しているオルドリンたちに協力するのは避けるべきだろう。しかし今優先すべきなのは今目の前で暴れているミクトランの討伐であり、もしここでミクトランが逃走してしまえば被害が広がってしまうことも考えればここで確実に仕留めるためにも協力してかかることにした。
『奴にトドメをさせる可能性があるのはマジンガーZ、SRX、ダイゼンガー、フルパワーグリッドマン、カイゼルグリッドナイトだろう。俺たちはマジンガーZたちの必殺の一撃をたたき込めるように奴を弱らせるぞ』
『了解した』
キョウスケはアルトアイゼンリーゼのリボルビングステークを構えながら全員にそう指示を出すと同時に左腕のマシンキャノンで大型オービットを撃ち落としながらミクトランへと突撃をする。アルトアイゼンリーゼに続くようにダブルオーライザー、ウイングガンダムゼロ、ガンダムDX、ライン・ヴァイスリッター、グレートマジンガー、マジンガーZ、ブラッドフォード・ブレイブ、シェフィールド・アイ、ゼットランド・ハート、ボールス、ガンダムエピオンが突撃を開始する。グレコたち第一混成師団はミリアルドたちの邪魔にならないようにロゴスの残党たちの殲滅に取り掛かってデストロイガンダムたちの攻撃がミリアルドたちに向かわないようにしていた。
『ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!』
V.V.は獣のような叫び声を上げながら両腕の手甲部分をずらしてヒートブレードと両腰・両踵部分に内蔵されていたコアルミナスブレードを展開して迫り来るアルトアイゼンリーゼたちに振り下ろした。
『アイアンカッター!!』
『マジンガーブレード!!』
それを先頭にいたマジンガーZとグレートマジンガーがそれぞれミクトランのヒートブレードを受け止める。圧倒的な質量の差があるため若干押されているもののスーパーロボットの代表格と言ってもいいマジンガーZとグレートマジンガーは負けじとゴッドスクランダーとグレートブースターの出力を上げて徐々に押し返していた。そしてマジンガーZとグレートマジンガーがヒートブレードを押さえている間にアルトアイゼンリーゼとボールスがミクトランの腕の関節に近づくと攻撃を叩きつけた。
『ステーク、撃ち抜け!!』
『くらいな!!』
アルトアイゼンリーゼのリボルビングステークとボールスの大型ランスがミクトランの腕の関節に突き刺さり、関節を破壊されたミクトランは機械的な悲鳴をあげるがすぐさまちぎれかけた腕から伸びたコードが絡み合ってあっという間に元の腕に再生させた。その再生速度からこのミクトランもまたマシンセルが施されていることが分かり、ヒイロたちは顔を顰める。
『厄介なっ・・・!!』
『だったら再生出来なくなるまでぶっ壊してやるぜ!!ガウンジェノサイダー!!』
マシンセルは無限に回復することができないことを知っているリュウセイはすぐさまSRXの特徴的な頭部から放たれた光線でミクトランの装甲を少し削った。リュウセイとSRXに続くように刹那たちもミクトランの攻撃を回避しがら攻撃を続け少しづつダメージを積み重ねていた。また、ミクトランを確実にこの場で仕留めるためにダイゼンガーたちもまたミクトランを倒すために必殺の一撃の準備を開始していた。
『いくぜグリッドマン!!』
『ああ!我ら全員の力、見せてやろう!!』
先ず飛び出したのはフルパワーグリッドマンとカイゼルグリッドナイト。V.V.は自身の周りで飛び回っているアルトアイゼンリーゼたちを鬱陶しげにしながら落そうと躍起になっているところに2機のスーパーロボットが接近してきたため苛立ち混じりに撃墜するため大型オービットを始めとした攻撃をフルパワーグリッドマンたちに集中させる。
『そんな温い攻撃が効くかよ!!』
ミクトランの攻撃に対してカイゼルグリッドナイトは両手に握ったカイゼルナイトダブルサーキュラーで迫るビームやミサイルたちをかき消していき、攻撃を防いでいるカイゼルグリッドナイトの後ろでフルパワーグリッドマンもまたミクトランへ叩きつけるためのエネルギーを貯めていた。
それに脅威を抱いたミクトランは本能的にカイゼルグリッドナイトとフルパワーグリッドマンから倒そうとグロームハドロン砲を放とうとしたが、エネルギーを貯めようとした瞬間に下から放たれた赤紫のエネルギーがミクトランの下半身のフロートユニットに当たり、ミクトランはフロートユニットの破壊は逃れたもののバランスを崩しグロームハドロン砲はカイゼルグリッドナイトの上空に放たれてしまった。
『目の前ばっかりじゃなくて足元にもしっかりと目を向けな』
『じゃないと今みたいに足元救われちゃいますよ』
地上からヒュッケバイン30thとヒュッケバイン30の最大火力兵装《グラビトン・ライフル》でミクトランを攻撃したエッジとアズは聞いていないだろうがV.V.に対してそう皮肉った。邪魔をされたV.V.は怒りの籠った叫び声を上げながらヒュッケバイン30thとヒュッケバイン30に向けてハドロンビットを飛ばしながら四連装ガトリングランチャーの銃身を向けると同時にハドロンショットとガトリングを放つ。
『ガア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!』
『おっと!エッジたちばかりに集中するなよ!』
『貴様の首を落とすものはここにもいるぞ』
エッジたちに攻撃を集中させようとしたら背後からガンダムDXのバスターライフルとウイングガンダムゼロのツインバスターライフルを撃たれ翼の付け根が少し溶解してダメージを負わせた。
『グガァ゛ッ!?』
『ついでにもう一撃くらうにゃあ!!』
翼の付け根の修復に再生エネルギーを裂こうとさたところにシェフィールド・アイ、ブラッドフォード・ブレイブ、ランスロットグレイルの蹴りが決まり傷口を抉ることになり修復を妨害する。度重なる攻撃によってミクトランは何度も再生を繰り返させられることで再生スピードが徐々に落ちていた。しかしそれに合わせてV.V.の抵抗も激しくなり元から激しかった攻撃がさらに見境なしに放たれるため回避するのに苦労させられる。
『このっ!いい加減に堕ちなさいよ!!』
カレンは舌打ちしながらも迫り来るミサイルやレーザーを回避しながら輻射波動を円盤状にして投げ、ミクトランの上半身にあるレーザー砲塔を切り裂く。しかしそんなの関係ないと言わんばかりにミクトランは目障りな蝿を握りつぶさんばかりに紅蓮聖天八極式に向けて右腕を伸ばしてくる。
『させるか!サンダーブレーク!!』
しかしミクトランの腕が紅蓮聖天八極式を捕らえるよりも先にグレートマジンガーから放たれる雷がミクトランの腕に当たり一時的とはいえショートさせることに成功しその動きを止めた。そしてその隙をついて必殺の一撃を決めるために必要な距離をとっていたマジンガーZは必殺技を放とうとした。
『くらいやがれ!!俺の!マジンガーZの!全てを懸けて!!』
マジンガーZがゴッドスクランダーと合体することで放たれるその技は、マジンガーZは頭部を内側に収納し、大型ロケットエンジンが可動し指となり、翼で脚部を覆い、マジンガー本体の腕も含めた5本のアームが上半身を覆うように握られてマジンガーZは巨大な拳へとその姿を変えていく。
『見ろ、この力!地を裂き、海を割り、全てを生み出すこの拳!!ビッグバン!パァァァァァァァンチ!!』
そして巨大な拳となったマジンガーZはそのボディを黄金に輝かせながら圧倒的なスピードを以て突撃し、全てを原子に還すほどの破壊力を誇るその一撃はミクトランの右肩に当たり、肩の根元から右腕を破壊されたミクトランと繋がっているはあまりの痛みに声にもならない悲鳴を上げた。
『ギィヤァァァァァァァッ!?』
『───我が名はゼンガー・ゾンボルト!悪を断つ剣なり!!雲燿の太刀、その身でしかと受け止めよ!!』
右腕を再生させようと地面に落下しているちぎれた腕をつかみ取ろうと左腕を伸ばそうとしているのを邪魔するようにダイゼンガーが立ち塞がりゼンガーは名乗りを上げながら最大まで刀身を伸ばした斬艦刀を大上段に構えながら急上昇し始める。
『ぬおおおお!!一刀!両断ッ!!』
ダイゼンガーは落下の速度と勢いを利用して一気に振り下ろした斬艦刀がミクトランの左腕の付け根へと振り下ろされる。その繰り出される一撃が危険だと判断したV.V.はミクトランの左腕にブレイズルミナスと電磁装甲のエネルギーを集中させてその一撃を耐えて反撃をしようと企むが、その防御すら紙を切るかのように容易く切り裂きダイゼンガーの斬艦刀による一撃はミクトランの左腕を切り飛ばした。
『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!?』
『マイ!ここで決めるぞ!!』
『ガウマさん!!ナイトさん!!』
両腕を失った痛みでのたうち回りながらグロームハドロン砲のエネルギーをチャージし始めるのに対してSRXとカイゼルグリッドナイトもまたそれを迎え撃つためにエネルギーをチャージし始めた。
『システムコネクトッ!マイ行くわよッ!!』
『判ったアヤッ!T-LINKツインコンタクトッ!!メタルジェノサイダーモード機動ッ!』
メタルジェノサイダーモードになったR-GUN・パワードと合体したSRXはトロニウムエンジンをフル稼働させてその銃身にトロニウムエネルギーを貯め始めた。
『トロニウムエンジンフルドライブッ!』
『リュウ!トリガーを預けるわよッ!』
R-1のコックピットの一部が変形しHTBキャノンのトリガーがその姿を現し、リュウセイは両手でそのトリガーを握り締めた。
『くらいやがれ!天上天下一撃必殺砲ぉぉぉぉぉぉッ!!』
リュウセイの魂を込めた雄叫びと共に放たれたHTBキャノン───いや、一撃必殺砲はミクトランのグロームハドロン砲とぶつかり余波で周囲の建物や機体の残骸たちを消し飛ばしながら一瞬の拮抗状態となっていた。だがSRXの一撃必殺砲に続くようにカイゼルグリッドナイトもまた必殺の一撃を放とうとしていた。
『『『『『『レックスゥゥゥ、グリッドォォォ、ファイヤァァァァ!!』』』』』』
カイゼルグリッドナイトの右肩に装備しているダイナミックキャノンから放たれる灼熱の火炎放射が一撃必殺砲と混ざりより強力な一撃となったそれはミクトランのグロームハドロン砲を押し返しその胴体を貫く直前、V.V.は本能的にその一撃が自身の命に奪いかねないほど危険な攻撃だと判断してグロームハドロン砲を中断してその場から逃げるように離れるが、SRXとカイゼルグリッドナイトの一撃をすべてかわしきることができずミクトランの両脚は掻き消されてしまった。
『ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ!?痛゛い゛痛゛い゛痛゛い゛ッ!?』
『逃がさないぞV.V.!!』
『貴様はここで終わらせる!!フルパワー・・・チャァァァァジッ!!』
両脚を失った痛みで叫び狂いながらもV.V.はミクトランの翼を広げてこの場からの逃走を図ろうとするが、そうはさせまいとフルパワーグリッドマンがミクトランの前に立ちふさがり、「フルパワーチャージ」の掛け声と共にグリッドマンキャリバーにエネルギーを集中しその身体を黄金色に輝かせる。
『ドケエェェェェェッ!!』
『『『『『『グリッドオオオッ・・・!!フルパワァァァァフィニィィィィシュッ!!』』』』』』
V.V.は目の前の邪魔なフルパワーグリッドマンをどかそうとろくにチャージもしていないグロームハドロン砲を放とうとするが、その一撃が放たれるよりも先にフルパワーグリッドマンによる全エネルギーがこめられたグリッドマンキャリバーによる一撃がミクトランに叩きつけられその胴体を袈裟斬りした。
咄嗟にブレイズルミナスと電磁装甲を展開させることで破壊は免れたもののグリッドマンキャリバーの斬撃によって胴体がひび割れグロームハドロン砲も完全破壊されその余波で他の武装も壊れてしまい翼とコックピットである頭部以外全てを失ったミクトランはそれでも逃走を諦めないでいた。
それはV.V.という一人の人間が抱く生きたいという生物としての当たり前の感情から生まれる行動であるが、これまで多くの人々の人生を歪ませ奪ってきたV.V.に運命の女神が微笑む訳もなく、今まさに死神の鎌が彼の命を刈り取ろうと振り下ろされていた。
『─────終わりだ、V.V.ッ!!』
ミクトランの逃走経路の正面に現れた烈火白炎のコックピットの中で怒りの感情を昂らせながら叫んだオルフェウスは度重なる攻撃でひび割れているミクトランの頭部に烈火白炎の伍式穿芯角を叩き込み、コックピットを砕くとそのまま六式衝撃砲に切り変え剥き出しになったコックピットにありっけの弾丸を叩き込んだ。
四肢をコックピットに繋げられているV.V.に避けるすべなどなく全ての弾丸を食らったV.V.はその血肉をコックピットの中にぶちまけながら最後はコックピットの爆発と誘爆して胴体にあった動力機関、グロームハドロン砲のエネルギーリアクターが膨張、炸裂し、ミクトランの内側から熱く眩い光炎が溢れ出る。
『────────!!!』
長生きゆえの退屈を紛らわす為にルルーシュやナナリー、オルフェウスやライも含めた多くの人間たちを弄び、その挙句に実の弟に見限られ、誅殺された嚮主。
最期は自分が虚仮にした異世界の調律者の報復によって半死半生の存在とさせられ、復讐のままに荒れ狂う破壊者と化した少年は、声なき断末魔と共に冥府の巨神機ともども四散する。
半壊していた地上の天空大楼閣を一気に倒壊させる、凄まじい衝撃波を巻き起こす大爆発。その爆炎の中から機体の破片が雨や火の粉と共に飛び散って、V.V.が身につけていた頭の飾りが、残骸の積もった地面に落ちて、カラン、カランと転がった────。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ミリアルドやオルドリンたちがミクトランと戦闘を繰り広げていた一方でファウンデーション王国による核攻撃を防ぐためにキラのストライクフリーダムガンダムを始めとした機動力に優れたモビルスーツ部隊が迎え撃とうとしていた。
キラのストライクフリーダムガンダム、アスランのインフィニットジャスティスガンダム、シンのデスティニーガンダム、ルナマリアのインパルスガンダム、刹那と沙慈のダブルオーライザー、ロックオンのケルディムガンダム、ハレルヤのアリオスガンダム、ティエリアのセラヴィーガンダム、キオ・アスノのガンダムAGE-FX、アセム・アスノのガンダムAGE2ダークハウンド、フリット・アスノのガンダムAGE1フルグランサ、アムロ・レイのνガンダム、クワトロ・バジーナの百式。そして彼らの母艦としてプトレマイオス2、エターナル、ディーヴァの三隻が揃っており、他のZEXISとドライクロイツのメンバーはニールたち死者たちとの戦闘で機体に大きなダメージを受けたものと零番隊を始めとしたこのオオサカ租界で負傷した兵士たちを安全な場所へと避難させるために一時戦線離脱していた。無論、安全な場所にまで避難させたらすぐさまこちらの援軍に向かうことも伝えられているが、その援軍が来るまで果たして敵が待ってくれるのか・・・
『────当れェェェ!!』
ファウンデーション王国の先行部隊である無人機であるジン-F、ディン-R、バクゥ-R、ザク-F計30機たちをストライクフリーダムガンダムのフルバーストで動力炉を破壊する。それによってファウンデーション側の一角に穴が空いた場所にアスランたちが突撃をする。
『このまま一気に奴らの母艦まで接近し核を奪うぞ!!奴らに核を使わせてはいけない!!』
『わかってますよ!!』
アスランとシンは目の前で立ふさがるグフ-F、ジンクス-F、トーラス-R、ウィンダム-Rたちを切捨てながら奥にいる核を搭載しているであろうファウンデーション王国の母艦のヴァナヘイム級惑星間航宙戦艦《グルヴェイグ》の元へと機体を飛ばす。しかしファウンデーション側の戦力は一向に減らずグルヴェイグとその随従艦である《バルドル級惑星間航宙戦艦》から次々と無人機であるRシリーズとそれに対して指示を出すファウンデーション仕様の機体を出撃させてくるため数は減るどころか徐々に増えていた。
『クソっ!コイツらどんだけ湧き出てきやがるんだよ!?』
『無駄口を叩く暇があるなら敵を倒せ!』
群がるドム-F、イナクト-R、ティエレン-R、フラッグ-Rたちを次々と撃ち落としながらも倒した数以上の敵が現れるためロックオンは思わず舌打ちをしてしまうが、それに対してティエリアはセラヴィーガンダムのGNキャノンIIで迫る敵を薙ぎ払いながらそう返す。本来の彼らならば数だけで攻めてくる相手など瞬く間に倒して何機かを包囲網から突破させて母艦に向かわせることが可能であるが、先程のエンブリヲの卑劣な策によって操り人形として蘇ったニールたちとの戦闘で機体にも少なからずダメージを負っている上にそれ以上にパイロットたちの精神状態が悪く、その上で突然のファウンデーションの侵攻によってろくな補給と整備もできずでの戦闘となってしまったために誰もが普段の力を発揮出来ないでいた。
(僕が・・・僕が何とかしなくちゃ・・・)
誰もがファウンデーションによる核攻撃を止めようと奮闘している中、キラはストライクフリーダムガンダムのコックピットの中で焦燥に駆られながら目の前の敵を倒してグルヴェイグに向けて機体を飛ばす。その戦い方は普段のものに比べて鮮明さに欠けており普段ならかわせる攻撃にも被弾して無駄に機体にダメージを負っていた。
先程の死者たちとの戦いの中でキラもまた因縁の相手であるラウ・ル・クルーゼとプロヴィデンスガンダムやミネルバに搭乗していたデュランダル議長、そしてかつて救えなかった友達や仲間であるトール・ケーニヒ、フレイ・アルスター、ナタル・バジルールとの再会を果たしてしまい、彼らと出会ったことによってキラは彼らを守れず死なせてしまった後悔と彼らの宿願を否定してきおきながら平和を創れていない虚無感など様々な負の感情に押しつぶされようとしていた。
故にキラはこれ以上の悲劇を防ぐためにも何としてでもファウンデーションによる核攻撃を阻止すべく我武者羅に突き進んでいた。そんなキラを危険だと感じたクワトロはドダイ改を飛ばしてキラに近づこうとする。
『先行しすぎだキラくん!1人で勝手に進まず皆と連携をとるんだ!!』
クワトロはストライクフリーダムガンダムに接近していたジン-F、イナクト-Fを百式のビーム・ライフルで撃ち抜きながらキラに止まるよう命令するが、キラはクワトロの声が届いていないのか向かってくるジンクス-F、トーラス-Fをヴァジュラビームサーベルで斬り捨てながらグルヴェイグへと機体を飛ばしストライクフリーダムガンダムの射程圏内にまで辿り着いた。
『これで終わらせるっ!!』
キラはストライクフリーダムガンダムの全武装を展開させフルバーストでグルヴェイグを撃沈させるべく一斉砲撃の準備をして今まさに放とうとした瞬間だった。
『──────闇に堕ちろ、キラ・ヤマト』
どこからともなく聞こえた声がキラの心にまで響き、キラの心をどす黒い感情が埋めつくしていきキラの意識を暗い闇の中へと沈めて行った。
(ラ、クス・・・)
意識が失われる直前、キラは愛する女性のことを思いながらその意識を完全に失ってしまうのだった。
────これより始まるは自分たちこそが人類を導く新人類アコードなる信じて疑わない愚かなもの達と彼らの悪意によって操られてしまった人類の最高傑作スーパーコーディネーターとの戦闘であり鋼の勇者たちはスーパーコーディネーターを止めるための戦いである。
あとがき
いかがだったでしょうか?V.V.もどきとミクトランはスーパーロボットたちの必殺技連続によるフルボッコからのオルフェウスによる一撃でトドメを刺させました。オルフェウスにとってV.V.は偽物だとしても自分たちの人生を大きく狂わせた仇なんですから彼にトドメをささせるのは当然かなと思いましてこうなりました。箒と束の戦いは原作でも多分やっていないだろう姉妹喧嘩をさせてみようと考えこのような結果になりました。2人の喧嘩は少なくとも次回には確実に終わらせたいです。そして最後にいよいよ今年上映されたSEEDFREEDOMの敵であるオルフェたちアコードの影がチラッと出ましたね。彼らの本格的な戦闘は次回になり、また戦力的な問題からオリジナルアコードを出す予定となりますがどうかよろしくお願いします。頑張って今年中にオオサカ租界での戦闘は終わらせるつもりなので執筆頑張ります。後この小説にジャガンナート中佐を始めとした裏切り者のザフト兵たちは登場しますが扱いは酷くなると思うのでもし登場したら同情してあげてください。