スーパーロボット大戦Z 魔王の降臨   作:有頂天皇帝

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まえがき
数ヶ月ぶりの投稿ですみません・・・。戦闘描写は次回以降から色々と頑張りますのでどうか今後もよろしくお願いします。今回からフジの決戦が始まりますが本編とは異なる展開を色々とする予定ですので頑張ってみなさんが満足できるように書き続けるつもりです。それと外伝を色々とやってからフジの決戦をやると言っておきながら外伝の話の筆が中々進まなくてこのような結果になり申し訳ありませんでした・・・。ところで話は変わりますが奪還のロゼのBluRay発売まだー?


REBELLION STAGE24. 聖戦、開幕

旧エリア11・フジ行政区上空。

ついに、その時は訪れた。

 

「・・・・・・」

 

ルルーシュから与えられた第零騎士団の旗艦であるユグドラシル級万能戦艦《アトラス》の艦首の上で待機しているアーサー・イルジオンのコックピットの中で待機しているライはコックピットのモニターに映る映像を静かに見据えていた。

それはライの周囲を待機している第零騎士団の精鋭であるルシア・スカーレット、リルカ・スカーレット、ユーグ・レオニダス、島津豊人、そして第零騎士団全員、さらにライと同じ筆頭騎士であるモニカたち《神殺の英傑(エインヘリアル)》やビアンたちルルーシュの協力者、トレーズたちルルーシュ皇帝軍の同盟を結んだ者たちが機体あるいは旗艦にて待機していた。

 

世界最大とも言われているサクラダイト鉱山を眼下に、両軍は向かい合っていた。いや、両軍という表現は、いささか正確性を欠くかもしれない。特に天空要塞ダモクレス、新たな主力艦としてトロモ機関が建造した超巨大な装甲列車を思わせる水陸両用地上戦艦《グレートカラスベルグ》、一年戦争時に活躍したホワイトベースを元にジオンが製造した強襲揚陸艦《ソドン》、神根島にて放置されていたグレートブリタニアの改修艦であるログレス級浮遊航空艦《ヴィクトリア》を始めとした新造艦とその護衛艦として大量のカールレオン級浮遊戦艦やヴォルガ級航宙巡洋艦、ハーフビーク級宇宙戦艦などを中心にして半円形の陣形を取っているシュナイゼル軍は完全な混成部隊であった。

 

ルルーシュから奪還した帝都ペンドラゴンを拠点にダモクレス及び帝都ペンドラゴンに残っていたルルーシュたちの新兵器や改修機たちの完成に力の大半を注いでいたシュナイゼル一党はビスマルクら《皇卓の騎士(ナイト・オブ・ラウンズ)》を除いて通常戦力に乏しく、あとは各地で生き残って抵抗を続けていた旧皇帝派のブリタニア軍のナイトメアやモビルスーツ部隊やその他艦船などの兵器をかき集めるだけかき集めてきたもの。

 

一応、そのシュナイゼル一党の中にもエース級の騎士はいるにはいるが、コーネリアやナイトオブラウンズには遠く及ばないもの揃いで、せいぜい皇帝陵やオオサカ租界に現れた旧公爵連合軍クラスのもの。後は寄せ集めの頭数に頼っただけの、どんぐりの背比べというに相応しいお粗末な現状だった。

 

これを補っているのが先日のオオサカ租界の戦いで倒されたはずのエンブリヲと配下(手駒)である新たな団員を迎え入れた新生ダイヤモンドローズ騎士団を筆頭とした神聖ミスルギ皇国軍の部隊、スレイン・トロイヤードやハークライトを筆頭としたヴァース帝国軍の部隊、ラスタル・エリオンとガエリオ・ボードウィンを中心としたギャラルホルン軍、アウラ・マハ・ハイバルとオルフェ・ラム・タオを中心としたファウンデーション王国軍、メガトロンやザ・フォールンを始めとしたディセプティコンたちトランスフォーマー軍、へスター・ギャロップたち新人類軍、カギ爪の男率いる組織、ヴィンデル・マウザーのシャドウミラー、そしてメキボスのインスペクターだった。そして浅間山とオオサカ租界の一件で空中分解を迎えながらも、首の皮一枚程度でなんとか体勢を持ち直し、シュナイゼルとの共闘を約束した黒の騎士団の部隊もいる。そしてその後方には、黒の騎士団と引き続き契約を結んでいる傭兵団たちや新たに同盟を結んだ墓場の風やメック、夜明けの地平線団などの様々な組織が控えている。

 

戦力としては確かに大きく立派なものだが、中核となるダモクレスのシュナイゼルと、黒の騎士団総司令・星刻とその副司令・扇、そしてミスルギの皇帝ジュリオ・斑鳩・ミスルギ、スレインらヴァース帝国の騎士団、アリアンロッド艦隊総司令ラスタル、シャドウミラーのトップであるヴィンデル、ファウンデーション王国宰相のオルフェ、ディセプティコンの総司令メガトロン、インスペクターのまとめ役であるメキボスとの間で権限が分散しているのは、あまり好ましいことではないというのは、ライにも理解できた。果たして一個の軍隊として、どこまで統一された動きができるのか・・・。

 

(そして一方で、僕たちのブリタニア軍は・・・)

 

これに対し、ブリタニア皇帝のルルーシュ軍は純正部隊である。ルルーシュの筆頭騎士である《終焉の騎士(ナイトオブゼロ)》とその親衛隊である第零騎士団、ライと同じ筆頭騎士である《神殺の英傑(エインヘリアル)》十二騎士が率いる各個師団と、マリーベル・メル・ブリタニア率いる大グリンダ騎士団、ジェレミア・ゴッドバルト率いる新皇帝直属軍、ルルーシュの親衛隊《深淵騎士団(アビスパラディン)》、ルルーシュと同盟を結んだトレーズ・クシュリナーダ率いるOZ、ザーツバルム派の火星騎士、オルガ・イツカ率いる鉄華団、マクギリス・ファリド率いるギャラルホルン革命軍、ビアン・ゾルダークのノイエDC、ゾギリア共和国、ビーナス・グロゥブ軍ことキャピタル・アーミィとジット団、そしてラスティたち傭兵団だ。

 

いずれも統制は取れたもので、何より機甲師団のほとんどの戦闘員が各師団長の指導とそのカリスマ性によって本心から従い彼らの長であるルルーシュにも同様の忠誠心を見せ、それ以外の戦闘員たちもルルーシュギアスによって絶対の忠誠を誓わされていることで、士気は異様に高い。ギアス兵は個々人の精神の柔軟さを失わせ文字通りの猪武者ばかりになってしまうデメリットはあるものの戦況がどれほど不利になろうと、彼らはどれだけ負傷しようと或いは死にかけようと関係なくその命が尽きるまで戦うことをやめない文字通りの死兵として活躍することができる。しかし戦闘員の多くは指揮経験の少ない若い騎士や権力がない爵位の低い貴族であるために戦闘指揮官が不足していた。反面、対するシュナイゼル軍本隊を構成する寄せ集めのブリタニア軍騎士や軍人、アロウズも含めたシャルル派の地球連邦の残党兵たちにも含まれている精鋭も頭数だけであとはどんぐりの背比べ程度だが、彼らも決して無能おかざりの戦力ではなく、さらに向こうには星刻、藤堂、ナイトオブラウンズ、エンブリヲ、ダイヤモンドローズ騎士団、スレイン、ラスタル、ヴィンデル、メキボス、メガトロン、オルフェといった一線級、そして超一線級の指揮官がいて、侮れない相手であることに変わりはなかった。

そしてもうひとつ懸念すべきなのは、ZEXISだ。先日、ナイトオブラウンズと黒の騎士団をそれぞれ離反したノネットらグリンダ騎士団、カレンとドライクロイツ、ピースマーク、ファフナー部隊、ジーン討伐軍、ハガネ、ヒリュウ改が参加し、その精強さに磨きがかかったと聞いている。

 

(さて・・・勝利の女神は、どちらに微笑むことやら)

 

胸の中でそう呟いたライは、ゆっくりと指を噛んで、窓の向こうのダモクレスとシュナイゼル連合軍を見据える。決戦の趨勢はどう転び、そしてどちらに軍配があがるのか、この段階ではライはもちろん、誰にも全く予想がつかなかった。

 

 

 

 

「ほう・・・これはこれは」

 

 

ダモクレスの中枢司令室で状況を見守っていたシュナイゼルのところに通信が入ったのは、じりじりと互いに接近を続けていた両軍が戦闘可能領域に突入する直前のことだった。

 

「オープンチャンネルか。・・・フフ、我が弟ながら大胆なことだ」

 

受信の表示が流れた通信画面を見て、シュナイゼルは不敵に微笑み、カノンに指示を出した。カノンの操作でパッと画面が切り替わる。

映ったのは、白い皇帝衣装に身を包んだ黒髪の少年────。

 

 

『ごきげんよう────そして我が流罪の獄地・日本へようこそ。シュナイゼル・エル・ブリタニア』

 

 

ルルーシュ軍の中央後方に陣取る、新生ブリタニア帝国の皇帝に相応しい新造艦であるユグドラシル級万能戦艦《エレボス》の艦内なのであろうか。豪奢な椅子に座り、なぜか背後に1匹の黒猫を従えた神聖ブリタニア第99代皇帝ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが優雅に、皮肉たっぷりに挨拶してみせた。

 

 

 

 

ダモクレスを守るようにして、超級の護衛艦2隻と共にその前方に陣取っているヴィクトリアの正面に展開している旧皇帝派の精鋭であるナイトメアフレームとモビルスーツ部隊。

 

その中には《皇卓の騎士(ナイト・オブ・ラウンズ)》専用機───《第一席(ナイトオブワン)》ビスマルク・ヴァルトシュタインのギャラハッド、《第二席(ナイトオブツー)》シルヴェスター・アシモフのラモラック、《第三席(ナイトオブスリー)》ジノ・ヴァインベルグのトリスタン、《第四席(ナイトオブフォー)》ドロテア・エルンストのパロミデス、《(ナイトオブファイブ)》アドルフ・ラインハルトのエクター、《第六席(ナイトオブシックス)》アーニャ・アールストレイムのモルドレッド、《第七席(ナイトオブセブン)》枢木スザクのランスロットアルビオン、《(ナイトオブエイト)》ゾーリン・ファナスティックのダゴネット、《第十席(ナイトオブテン)》ルキアーノ・ブラッドリーのパーシヴァル・クルーエル、《第十一席(ナイトオブイレブン)》デシル・ガレットのギラーガ・カスタム、《第十二席(ナイトオブトゥエルブ)》バレット・ギュスターヴのライオネルの11機があった。

王位簒奪をした偽帝の討伐という大義のために、その先陣を切ろうとしていたシャルル・ジ・ブリタニア直属の騎士団の目には、ルルーシュ軍の中央を守るようにして佇んでいる9機の多種多様な機体が映っている。

 

『フン、来たか愚帝シャルル・ジ・ブリタニアの飼い犬共が』

 

両腕に装備しているプルウィアガトリングガンの砲身をギャラハッドたちに向けるガンダムアザゼルの外部スピーカーから聞こえる嫌悪感を隠さないアレン・フォルネウスの声に、ナイトオブラウンズは表情を変えた。さらに

 

『あなた方が現れることは予想できた事だわ』

 

『その声は・・・!』

 

『モニカか!?』

 

同じくその9機のうち、グラムを構えたフローレンス・フィオーレの外部スピーカーから聞こえてきた女性、かつての同僚である元《第十二席(ナイトオブトゥエルブ)》モニカ・クルシェフスキーの声に、ドロテアとジノが表情を変えた。

 

流石は《皇卓の騎士ナイトオブラウンズ》とその直属部隊。大したものね』

 

『お前っ・・・!!』

 

さらにその8機のうち、斬艦刀、シシオウブレード、ディスカッター、ディバイン・アームを構えるゲシュペンスト・キメラの外部スピーカーから聞こえるアリシア・ヴィエルジェの小馬鹿にするような物言いにゾーリンは操縦桿を握る手を強める。

 

『まさかこんなところで貴様に出会うとはなデシル』

 

『ゼハートっ・・・!!』

 

そしてさらにその9機のうち、ガンダムレギルス改のコックピットの中でギラーガ・カスタムに乗っている死に損ないの元兄であるデシルを見下すようにそう言うと、デシルは歯噛みしながらゼハートを睨みつけていた。

そしてまた9機のうち、先頭に立つガンダムエピオンIIの外部スピーカーからミリアルド・ピースクラフトの声が聞こえてきた。

 

『お待ちしておりましたよ皇卓の騎士(ナイトオブラウンズ)の皆様。我らが主、新帝ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアへの供物としてその命を捧げたまえ』

 

『ミリアルドさんっ・・・!!』

 

不敵な笑みを浮かべながらのミリアルドの歓迎呼び掛けにスザクは顔を歪める。

 

ガンダムアザゼル、フローレンス・フィオーレ、ゲシュペンスト・キメラ、ガンダムレギルス改、ガンダムエピオンII、ガウェイン・ドグマ、モルガン・ロードレス、シュベルトクリーガー、そしてグラハムが騎乗する赤と黒を基調としたカラーリングのソレスタルビーイングの《ガンダムエクシア》に酷似したモビルスーツ《ガンダムルシファー》が並び立つ。《神殺の英傑(エインヘリアル)》12騎士の内9人が駆る9機の機体の威容さに、アーニャは息を飲んだ。

 

『どの機体も凄い力を感じる・・・』

 

 

『それにそこの黒いモビルスーツ・・・!乗っているのはアレン、お前なのか!?』

 

モルドレッドの外部スピーカーから漏れたアーニャのつぶやき、ジノの叫びに対してティアとアレンはそれぞれ答えた。

 

『ふふっ、あんな愚帝に仕えていた節穴の騎士たちかと思えば、ルルーシュ陛下が我々に与えてくださった機体の素晴らしさを理解する程度の頭は持っているようですね』

 


『久しぶりだな、ジノ・・・。お前とはできればこういう形で再会はしたくなかったよ』

 

続けてミリアルドはガンダムエピオンIIのビームソードを構えながら告げる。

 

『本来ならば貴様ら程度前座、我らだけで葬る予定であったがわざわざ我らが筆頭騎士殿たちもこの余興に参戦してくれるとの事だ。感謝するといい』

 

ミリアルドがそう告げたのと同時にガンダムエピオンIIたち神殺の英傑の機体が左右に別れそれぞれの武器を構える。そしてその道をアーサー・イルジオンを先頭にアザトース、アキレウス、ペルセウスが進む。誰もが威風堂々たる姿を晒し進む彼らの姿と機体越しからでもハッキリと伝わるほど凄まじい覇気を前に屈しそうになるのを堪えながらアーサー・イルジオンに搭乗しているであろうルルーシュ軍最強の騎士にしてルルーシュの右腕的存在、ライをビスマルクたち皇卓の騎士(ナイトオブラウンズ)やその直属部隊ですら圧倒されながらも強く睨みつける。

 

『─────偉大なる新皇帝、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア皇帝の慈悲も理解せず愚者共に従う愚かな騎士共。その錆び付いた剣ごとこの私、《終焉の騎士(ナイトオブゼロ)》ライが引導を渡してやろう』

 

アーサー・イルジオンの外部スピーカーから聞こえるライの声を聞いて、愕然となりかけていたところで、我に返ったスザクが再び大声で呼びかける。

 

『目を覚ませ、ライ!!クルシェフスキー卿とミリアルドさんたちも!!今なら、まだ戻れます!!』

 

『無能なる暗君シャルル・ジ・ブリタニアの騎士らしい傲慢で愚かな事だな枢木スザク』

 

グラハムが、冷たく吐き捨てるようにしてそう答えた。かつてブリタニア・ユニオンやアロウズで肩を並べて共に戦ってきたころには感じられなかったその冷たさと鋭さに、スザク、ジノそしてアーニャとドロテアは思わず息を呑んだ。

 

『シャルルとシュナイゼル、そしてナナリーとコーネリアのように愚かなる皇族と貴族が創り上げたブリタニアのせいで、かつてのルルーシュ陛下も含めた無国之民たちが血と涙をこの世界に流し続けた。「競い、奪い、獲得し、支配せよ。その先に未来がある」────生殺与奪を体現したそのブリタニアの文化には虫唾が走り、その文化を広めてきたシャルル・ジ・ブリタニアにこの身とこの剣を迷うことなく捧げてきたかつての私自身には、羞恥と怒りしか覚えるものがない』

 


『その通りだ。シャルル・ジ・ブリタニアによって毒された帝国と地球連邦は、今日ここで終わりを迎えなければならない。あるべき世界、あるべき秩序へと戻る為にも、ルルーシュ陛下が新たなる皇帝と地球連邦の代表に立たなければならないのど。それは先のペンドラゴンにおけるシュナイゼルとナナリーの暴挙はもちろん、シャルル・ジ・ブリタニアの歴史を見ても一目瞭然・・・!旧悪なるブリタニアの時代は、我々とルルーシュ陛下によって終焉を迎える運命にある!!』

 


『っ・・・!』

 

モニカとミリアルドに勢いよく論破され、スザクは言葉を失った。

 

『それらを踏まえれば、目を覚ますのは君たちの方だよ・・・スザク』

 

そこへライが、冷然とした声でスザクに追い打ちをかける。

 

『君たちがブリタニアに忠誠を誓うのであれば、モニカやアレンたちと同じく僕の仲間になるべきだ。敵同士に戻った関係とはいえ、僕もできることなら、君たちを撃つという真似はしたくはない。そしてそれを踏まえて最初に一度だけ言っておくが・・・君たちでは、僕とは勝負にはならない。これまでの戦いを知っているのならば』

 

さらに冷然とした声で告げてきたライに、スザクもランスロット・アルビオンのコクピットの中で気圧されそうになった。
ジノ、アーニャ、ドロテア、デシル、アシモフ、アドルフ、ゾーリン、ルキアーノ、バレットもともに気圧されかけた、その時だった。

 

 

 

 ◆◇◆◇◆

 

 

『────そこまでだ、ライ!!』

 


スザクたちの怯懦と困惑を断ち切るかのように、ビスマルクが一喝を飛ばす。

 

『我等はシャルル陛下に忠誠を誓った存在・・・!シャルル陛下の帝国が腐敗と堕落に満ちているという侮辱きめつけは断じて見過ごせん! そしてその侮辱(決めつけ)で旧恩を忘れてシャルル陛下を捨て、帝国を破壊する貴様らと簒奪者ルルーシュは討つ!!』

 


『・・・ヴァルトシュタイン卿か』

 

さらに鋭く重い一喝を飛ばすビスマルクに応えるように、ライがアーサー・イルジオンを進める。
それに対して、ビスマルクもギャラハッドをアーサー・イルジオンの前へ進めた。

 

『ライ!シャルル陛下の恩情で拾われた身でありながらその主君を裏切ったその罪!!その命で贖って貰うぞ!!』

 

ビスマルクはそう叫びながらギャラハッドの背中に背負うシャルル・ジ・ブリタニアが命名した、旧帝国を守護する聖剣として伝わりし紫紺の剛剣《エクスカリバー》の剣先をライが騎乗するアーサー・イルジオンに向ける。それに対してライはギャラハッドを冷酷な瞳で見下しながら異次元から取り出した紅と蒼の2振りの大剣────バルムンクとデュランダルを両手に構える。

 

『生憎だけど、僕が心から忠誠を誓っているのはルルーシュただ1人だけだ。あんな老害に心から忠誠を誓ったことなど一度たりとてない。ましてや自分の思い通りの駒にするために人の記憶を好き勝手弄り回すようなクソ野郎にはね』

 

『貴様っ!!』

 

主君であるシャルルを愚弄されたことにビスマルクは今すぐにでも斬りかかりそうになるのをグッと堪え、操縦桿を握る手を強めた。

 

『短い間とはいえあなた方とは共に戦場を戦ってきたよしみとして、貴様らが忠誠を誓った無能なる暗君シャルル・ジ・ブリタニアの言葉おしえに従い、勝利を持って示そう───正義は我々にあると!!』

 

『簒奪者の騎士如きがほざくか・・・!!いいだろう、シャルル陛下に背きし背徳者ども。貴様らに世を生きる道理はもはや皆無なり!!』

 

それ以上の言葉は要らないとばかりに二人の間にしばしの静寂の時が流れた。そしてゴトッと廃城から崩れ落ちた瓦礫の音をきっかけにギャラハッドはフローユニットを、アーサー・イルジオンは水色の12枚羽のエナジーウイングを稼働させ互いに突進させた。最初に動いたのは、アーサー・イルジオンだった。背部のエナジーウイングから、ギャラハッド目掛けて蒼玉の光弾と両肩部の大型多目的キャノン砲《ブリューナク》から放たれるハドロンガトリングによる連射、両腕の《ディスペーハンド》から放たれるワームスフィアと輻射波動砲弾が槍雨のように放たれる。

 

しかし、ギャラハッドは最小限の動きで回避を繰り返しながらかわしきれないものをエクスカリバーで薙ぎ払って受け流した後、お返しに右手のスラッシュハーケンを放つ。今の砲撃の嵐を回避しきったことに内心驚きながらもアーサー・イルジオンはギャラハッドのスラッシュハーケンを回避しようとしたが、回避した先に攻撃をされギャラハッドのスラッシュハーケンによって右腕を捕らえられた。すぐに、しかも的確に。

 

『っ────!!』

 

完全に回避しきったと思っていたところに攻撃を受けたために驚きを隠せないライは、なんとかそのスラッシュハーケンを振り解き、距離をとる。

 

『アーサーの軌道を読まれた・・・!』

 

そう叫びながら、ライがアーサー・イルジオンを再度ギャラハッドに向かわせた時。
ギャラハッドのコクピット内で、ビスマルクの片目が赤く輝いていた。

 

『我がギアスは、未来を読む・・・!』

 

そう唸ったビスマルクには、ライ────アーサー・イルジオンが次にどう攻撃してくるかが、スローモーションではっきりと目に見えていた。
《未来視》のギアスの通り、真っ向から突っ込んできたアーサー・イルジオンの紅の大剣《バルムンク》による斬撃を、エクスカリバーでがっちりと受け止め、弾き飛ばした。

 

『この力、マリアンヌ様以外に使うことがあろうとはな!?』

 

不敵に笑いながら、ビスマルクは引き続き未来視での先読みを繰り返しながら、アーサー・イルジオンと壮絶な空中戦を繰り広げ、僅かだが着実に追い詰めにかかった。皇卓の騎士(ナイトオブラウンズ)たちとその直属部隊、そして後方のダモクレスでモニター越しに戦闘を見ていたシュナイゼルもビスマルクの勝利は揺るが無いものと思い始めていた。

 

『────未来を読むギアス。確かに強力な力だ。ヴァルトシュタイン卿の技量も合わさってかなり厄介だな』

 

アーサー・イルジオンのコックピットの中でギャラハッドによる猛攻を捌きながらライそう呟く。その表情には焦っている様子はなくどこまでも冷静だった。

 

『もし初めて相手をするなら苦戦をしただろうな。だけど』

 

 

────|未来を読む程度の相手なら、既に殺したことのある相手だ《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》。

 

 

『っ!?』

 

アーサー・イルジオンの纏う空気が変わったのを感じたビスマルクは距離をとるように後方に下がった。しかし、それを許さないとばかりにアーサー・イルジオンは一気に加速するとギャラハッドにエナジーウイングから蒼玉の光弾を放ちながら接近するのを未来視ギアスでそれを読んでいたビスマルクはエクスカリバーで切り払いながら防御する。そしてギャラハッドに接近したアーサー・イルジオンが横薙ぎに振るった蒼の大剣《デュランダル》をエクスカリバーで受け流す。

 

『無駄だ!!何度やろうとわがギアスの前では貴様の攻撃など───』

 

ビスマルクがそう吠えたのと同時にギャラハッドの両足が突如斬り落とされた。一瞬、何が起こったのか分からないビスマルクは目を見開いてしまうとその隙を見逃す訳もなくアーサー・イルジオンはバルムンクを握った右拳で勢いよくギャラハッドの胴体を殴り飛ばした。

 

『ぬぅぅぅぅぅぅっ!?』

 

殴られた衝撃のあまりの強さに口端から血を流しながら何とか堪えたビスマルクはギャラハッドにエクスカリバーを構えさせながらアーサー・イルジオンを睨む。

 

『────確かに《未来視》のギアスは強力なギアスだ。それだけで大抵の敵なら倒せてしまう。だが』

 

ギャラハッドが体勢を整えるよりも先にアーサー・イルジオンの周囲を舞うように浮かぶ12の大型ソードビット《クラウ・ソラス》を操りながらライは淡々と告げる。

 

『それはあくまでも自らの視界に映る未来を読む程度でしかなく、今のように視界外からの攻撃は読めない』

 

『くっ!?』

 

『そして』

 

クラウ・ソラスを周囲に展開させながらアーサー・イルジオンはギャラハッドに接近するとバルムンクとデュランダル、そして12本のクラウ・ソラスによる同時の剣戟の嵐がギャラハッドに放たれる。ビスマルクはこれを未来視(ギアス)で未来を読みながらエクスカリバーで捌こうとするが、

 

『ぐおぉぉぉぉぉっ!!』

 

『圧倒的な手数の前じゃ、例え未来を読んだところで防ぎきれるわけもない』

 

ライの言う通り、未来を読んでいるビスマルクは致命傷となる攻撃は何とか防いでいるが、圧倒的な物量による攻撃にギャラハッドの装甲は抉れ、斬り裂かれていき段々と見るも無惨な姿へと変わっていった。

 

『はぁ・・・!はぁ・・・!』

 

『これで終わりか?第一席(ナイトオブワン)

 

幾度かの衝突を繰り返し再び互いに距離とった両機だが、戦闘前に比べてその様子は異なっていた。ギャラハッドは両足を失い、一部の装甲は剥がれ落ち、装甲にヒビが入り機体のあちこちからスパークと火花が走っていた。それに対してアーサー・イルジオンの装甲には傷一つなく、戦闘開始前と何ら変わらない健在の姿を見せつけていた。それはまるで過去の最強皇帝筆頭騎士《第一席(ナイトオブワン)》と現在の最強皇帝筆頭騎士《終焉の騎士(ナイトオブゼロ)》の圧倒的な力量差を見せつけられているようでシュナイゼルたちの間に動揺と恐怖が広がっていた。

 

『さて、何か言い残すことでもありますか?』

 

ライは外部スピーカーからビスマルクにそう尋ねながらバルムンクの剣先をギャラハッドに向ける。

 

『舐めるなっ!!まだ、勝負はついていない!!』

 

ビスマルクはそう叫びながらギャラハッドが握るエクスカリバーを大きく構えるとアーサー・イルジオンに斬りかかる。それをライは冷めた目で見下ろすとバルムンクを振り下ろし、両腕と両足を粉砕しさらにギャラハッドの最強武器にしてシャルル前皇帝が銘付けた聖剣、エクスカリバーを真っ二つに両断した。

 

『うお・・・っ・・・』

 

ビスマルクの目が、顔が、心からの驚愕に引き攣った。

 

聖剣(エクスカリバー)が、砕けた・・・だと?バカな・・・。シャルル陛下が、銘付けられた・・・帝国最強(ナイトオブワン)の剣が・・・!?』

 

目の前でエクスカリバーを真っ二つに両断されたビスマルクはその現実に驚愕し動きを止めてしまう。その隙を見逃すライではなくデュランダルを構えるとギャラハッドに向ける。

 

『シャルルやマリアンヌのように過去に縋る愚か者よ、過去の栄光と共にここで滅びろ、ビスマルク・ヴァルトシュタイン』

 

ライの声が、冷徹にそう告げるのと同時にギャラハッドの頭上からデュランダルとバルムンクを振り下ろしビスマルクの命を刈り取らんと凶刃が迫るその刹那。

 

 

 

『────させない!!』

 

 

正面からエナジーウイングで全身を覆ったランスロット・アルビオンがアーサー・イルジオンの胴体に衝突し、攻撃の瞬間だったライはその攻撃を避けることも出来ず衝動した衝撃で数メートル後方に下がらされてしまった。

 

『ライ!!これ以上君の好きにはさせない!!』

 

スザクはそう叫びながらランスロット・アルビオンは2本のMVSを引き抜き、アーサー・イルジオンに斬りかかる。ライはその攻撃をデュランダルで受け止めながらスザクを冷たく見下ろす。

 

『スザクか。ハイエナ風情が僕の相手が務まるとでも思ってるのか?』

 

『君もルルーシュも間違っている!!こんな間違った手段で得た結果になんの意味もない!!』

 

『・・・相変わらず不快だなお前は』

 

ライはスザクに対して強い不快感と敵意を抱きながら操縦桿を握る手を強くする。スザクもまたかつての友がこうして敵となって自分の前に立ちはだかっていることに深い悲しみを抱きながらもこんな自分を信じてくれているナナリーのために戦うことを決意していた。

 

『シュネー、レド。2人はヴァルトシュタイン卿を連れてダモクレスに帰還しろ』

 

『っ。イエス・マイ・ロード』

 

『枢木卿もお気をつけて』

 

スザクは後方で待機していた自らの親衛隊である《コノエナイツ》のメンバーであるシュネーとレドに対してそう命令すると、一瞬シュネーは何か言いかけそうになったがここに残っても何の役にも立てないことを先程の短い戦い蹂躙を見せつけられたシュネーは理解してしまっていた。レドはスザクたちの武運を祈りながらそのままシュネーと共にそれぞれの搭乗機である《ヴィンセント・ブレイズ》と《ヴィンセント・スナイプ》が胴体と頭部だけとなったギャラハッドを抱えながらダモクレスへと後退する。

 

『愚かな。折れた剣を守って何になる』

 

ライは既にビスマルクを敵として見なしていないのか撤退していくギャラハッドには目も向けずスザク

に向き直る。

 

『まぁいい。どうせ全員倒すのに変わりはないんだ。多少寿命が伸びたところでどうでもいいことだ』

 

ライはもうビスマルクなどどうでもいい存在として扱い、目の前にいるルルーシュにとって因縁の相手であるスザクから始末することを選ぶ。

そしてかつての帝国最強の剣(ナイトオブワン)が現在の帝国最強の剣(ナイトオブゼロ)によって敗れたことによってシュナイゼル連合軍に動揺が広がり全体の士気が落ちているのに対してルルーシュ皇帝軍の士気はライの勝利を称えるかのように高まっていた。

 

「流石だよライ・・・。誰よりも多くの戦場で戦いその身を血に染め上げてきたことで鍛え上げられた純粋な実力・・・。その上スザクやカレンたちすら上回る才覚・・・。本当に誰もが認める最強の騎士だよお前は・・・」

 

多くの護衛艦に囲まれているエレボスの第一艦橋の最上部にある玉座から見ていたルルーシュも、ライとアーサー・イルジオンの戦いに感心していた。

 

『陛下・・・!このエリアにシュナイゼル殿下とは別の部隊が来ます!!』

 

エレボスの第二艦橋でのオペレーター席のひとつに座っていたセシル・クルーミーがモニターを見て慌てたような大声で報告した。

それを聞いて、ルルーシュは表情を一気に険しくした。

 

 

「来たか────ZEXIS!!」

 

 

 

「ほほう・・・。まさに真打ち登場、といったところですな」

 

天空要塞ダモクレスの司令室で、モニター越しについにその姿を現した第三の勢力を見て、ディートハルト・リートが目を細めた。

指揮官席に座っているシュナイゼルも、軽く笑った。

 

 

「さて、彼らは私につくのか? それともルルーシュに・・・」

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

フジの山麓にダモクレス、グレートカラスベルクを中心にして布陣する東のシュナイゼル軍、カワグチ湖とその付近の森林に、エレボス、アトラスを中心にして布陣する西のルルーシュ軍とは、南西方向の離れた場所に、ZEXISが姿を現した。

プトレマイオス、エターナル、マクロス・クォーター、ドラゴンズハイヴ、ネェル・アーガマ、シグナス、メガファウナ、ドライストレーガー、ディーヴァ、ガランシェール、リーンホースJr、ゴディニオンそして先日のオオサカ租界の戦いで加わったアークエンジェル、ミレニアム、クサナギ、クロガネ、ヒリュウ改、デューカリオン、グランベリー、レウルーラ、ギルドラゴン、ダイグレンといった22隻の戦艦を中心に、100機を越えるスーパーロボットが部隊を展開しており、さらにZEXIS・ZEUTH・ドライクロイツの協力者となったジーン討伐軍のゾイド部隊とジオン公国、地球連邦、オーブ、ザフト、コンパスの機動兵器部隊などルルーシュ、シュナイゼルの戦力には数は及ばないものの十分な質を持っている戦力たちが半円形の陣形を組んでいる。

 

 

「────各機へ! 我々はZEXISとして、この戦闘に介入します!!」

 


プトレマイオスの艦橋の指揮官席から、スメラギ・李・ノリエガがマイクを片手に周囲の友軍、そして東西のふたつのブリタニア軍に向かって、こう宣言した。

 


「攻撃対象は────ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア率いるブリタニア軍、そしてシュナイゼル・エル・ブリタニア率いる旧皇帝派連合軍の両軍です!!」

 

 

「やはりこうなりましたか」

 

「驚くことではあるまい。奴らの中にはあの《自由条約連合》の他にも、スメラギ・李・ノリエガが身を置くソレスタルビーイングもいるのだからな」

 

エレボスの格納庫にてルルーシュの最終兵器のチェックを行っていたシュウ・シラカワとゾギリアの科学者であるヴィルヘルム・ハーンはスメラギの宣言を聞いても大した驚きを見せずその手を動かしていた。

 

「しかしZEXISも相手をするとなるとこちらの戦力はかなり削られてしまうね」

 

「うむ。数でいえば最も少ないがそれ以上に質の高い連中ばかりじゃからのう・・・」

 

「心配ないよ」

 

元アロウズのモビルスーツ開発主任であるビリー・カタギリと敷島博士はZEXISの登場に僅かばかり顔を顰めるが、それをブカブカの白衣を着た茶髪のショートカットの少女──ルキナ・ヘファイストスが口角を上げて笑みを浮かべながら告げる。

 

「陛下を守る13の剣とこの守護神が存在する限り、我々に敗北などありはしないよ」

 

ルキナはその瞳に狂気を宿しながら彼女らの前に佇む禍々しき邪神を彷彿させる機体を見上げるのだった。

 

 

同じ頃、シュナイゼル軍の右翼にいた黒の騎士団にも、動揺が広がっていた。

 

「ZEXIS!お前らまで、ゼロ(ルルーシュ)と同じ俺たちの敵になるっていうのかよ!?」


「やめろ、玉城。これは俺たちが選んだ道なんだ・・・!」

 

スメラギの宣言を聞き、モニターに映ったZEXISの艦隊を見てやるせ無い表情で大声を張り上げる玉城を、扇が同じくやるせ無い表情で言葉で押し留める。

 

 

元黒の騎士団参謀の一人であったヴラディレーナ・レジーナはルルーシュ皇帝軍の後方に配置された部隊の中心に布陣するアルゴノーツ級浮遊航空艦《テセウス》の艦橋でスメラギの宣言を聞いてかつて共に戦った仲間たちと敵対していることに若干の苦しみを感じながらZEXIS・ZEUTH・ドライクロイツたちの姿を見て胸元で両手を握りしめながらその顔を悲痛そうに歪めていた。

 

「カレン・・・みんな・・・っ!!」

 

『二手に分かれて、武力介入を開始します! プトレマイオス2、シグナス、メガファウナ、グランベリー、真ゲッタードラゴン、ドラゴンズハイヴ、ハガネ、ドライストレーガー、リーンホースJrは北のシュナイゼル軍の本隊!ラー・カイラム、レウルーラ、ネェル・アーガマ、ゴディニオン、ガランシェール、エターナル、アークエンジェル、クサナギ、ミレニアム、マクロス・クォーター、ヒリュウ改、デューカリオン、ギルドラゴンは南のルルーシュ軍の本隊へ向けて進撃!!』

 


『両軍と戦いつつ、最終攻撃目標はフレイヤを擁する天空要塞ダモクレスとする!なんとしてでも、フレイヤによる悲劇は絶対に食い止める────!!』

 

スメラギとブライトが、プトレマイオス2とラー・カイラムの艦橋からそれぞれ指示を飛ばす。
そしてスメラギとブライトをそれぞれ指揮官とする形でZEXISは二手に分かれ、北と南のブリタニア軍へと進軍を開始した。

 

「・・・もう少し考える頭があるかと思ったが、所詮君たちも感情に流されるだけの存在。つまりはコーネリアと同じく、その程度の器でしかなかったということか」

 

ダモクレスのシュナイゼルは、大仰に溜め息をついた。

 

 

「モニカ。手筈通り、前線及び作戦の指揮は任せたぞ」

 


『イエス・ユア・マジェスティ』

 

エレボスの艦橋から、ルルーシュがモニカに指示を送り。

 

『僕は本隊に一度戻ります。ゼハート、モニカ、グラハム、ティア、アリシア、ミリアルド、セレス、アレン、ウォーダン。奴らに皇帝陛下に逆らったことの愚かしさをその命をもって思い知らせてやれ』

 

『『『イエス・マイロード!!』』』

 

後方で待機しているエレボスの同型艦である第零騎士団専用戦略級巨大戦艦《アトラス》へ後退しながらライが通信を送ると、ガンダムアザゼル、フローレンス・フィオーレ、ゲシュペンスト・キメラ、ガンダムレギルス改、ガンダムエピオンII、ガウェイン・ドグマ、モルガン・ロードレス、シュベルトクリーガー、ガンダムルシファーが進撃を開始する。

 

『ライ・・・本気でやる気かよ』

 

『新型に加えて十二騎士たちの最新専用機・・・。これまで以上の強敵だな』

 

デスティニーガンダムspecII、リ・ブラスタBのそれぞれのモニター越しに引き揚げていくアーサー・イルジオンと、入れ替わりに進撃を開始した6機の十二騎士の専用機を見て、シンが息を呑み、クロウが顔を顰める。

 

『それに敵はライ達だけではない、バン大佐率いるノイエDCにゾギリア、キャピタル・アーミィなど強力な精鋭たちが揃っている』

 

『無論、承知の上だ。その上で眼前の敵は全て叩き伏せるのみ!!』

 

アウセンザイターの外部スピーカーを通して全員に聞こえるようにレーツェル・ファインシュメッカーがそう告げると、全員を代表してダイゼンガーの中でゼンガー・ゾンボルトは力強くそう宣言するのだった。

 

 

『こちらの戦力だって奴らに決して引けを取らない・・・!俺たちの力を合わせればルルーシュ達なんかに負けるわけが無い!!』

 

『各機へ!先ずは右翼に展開しているナイトメア部隊を突破し、ゼロ・・・いや、ルルーシュを目指すぞ!!』

 

斑鳩の艦橋から扇が、その前衛である斬月から藤堂がそれぞれ檄を飛ばすと、黒の騎士団の部隊が一斉に鬨の声をあげて進軍を開始する。藤堂の斬月、千葉と朝比奈の暁直参仕様、玉城と杉山の暁を中心に暁や無頼、無頼改といった黒の騎士団のナイトメア部隊、サザーランド、フラッグ、リーオー、イナクト、ティエレン、トーラス、ジンクスなどの鹵獲機部隊、シュナイゼルから与えられたジンクスIII、アヘッド、ビルゴIII、ジガンスパーダ、エルアインスなどによるモビルドール部隊が進撃を開始する。

 

『エスデス、黒の騎士団たちが進軍を始めたそうだ』

 

地上部隊の中心で待機しているスピノサウルス種の超大型ゾイド《ジェノスピノ》のコックピットに乗り込んだヴォルフは隣で同じように待機しているデスレックスの突然変異種であるティラノサウルス種の超大型ゾイド《オメガレックス》のコックピットで待機しているエスデスに通信を入れる。エスデスはこれから始まるであろう血湧き肉躍る闘争に期待して思わず笑みを浮かべながらクローズドチャンネルでヴォルフと話し合う。

 

『ここまでは、陛下とライの読み通り』

 

『あとは奴らを指定の位置まで誘き寄せてやりゃあ、そこからが本番だな』

 

ヴォルフと話しながらエスデスはゼハートたちが進撃してくる黒の騎士団の前陣と激突するまであと少しの瞬間、ルルーシュがオープンチャンネルで兵士たちを鼓舞するかのように大声で宣言する。

 

『この戦いこそが、世界を懸けた決戦・・・いや、聖戦となる!! シュナイゼルとZEXISを倒せば、我らが覇道を阻む者は一掃される!!』

 


ウラヌスの外部スピーカーの中から、ルルーシュの号令がライ、《神殺の英傑(エインヘリアル)》十二騎士、マリーベルが率いる新生ブリタニア軍、同盟相手であるゾギリア共和国、ザーツバルム伯爵軍、ギャラルホルン革命軍、鉄華団、OZ、ノイエDC、ジット団、キャピタル・アーミィの軍勢へと下される。

 


『世界はブリタニア唯一皇帝ルルーシュによって破壊され、然る後にあるべき姿へと創造されるだろう!誇り高き新たなるブリタニアの英傑たちよ、死力を尽くして打ち砕くのだ!敵を!シュナイゼルを!! 天空要塞ダモクレスを!!そしてZEXISとドライクロイツを!!恐れることはない────未来は、我が名と共にあり!!!』

 


『『『オール・ハイル・ルルーシュ!!!』』』

 


『ルルーシュは世界の全てに悪意を振り撒く存在だ。世界の敵はこの地で討たねばならない。世界中の人々が待っている・・・私たちの凱歌を。そして願わくば、これが人類にとって最後の戦争であることを祈りたい・・・!』

 


一方のダモクレスから、シュナイゼルも通信用マイクを手に取って旧皇帝派ブリタニア軍、黒の騎士団、ギャラルホルン、神聖ミスルギ皇国、ディガルド武国、シャドウミラー、インスペクター、ファウンデーション王国、ディセプティコンの軍勢に号令をかけた。

 

 

『全軍!!』

 


『攻撃、開始────!!』


ルルーシュとシュナイゼルが同時にそれぞれ号令を下した瞬間、ルルーシュ率いる西軍とシュナイゼル率いる東軍、ZEXIS・ドライクロイツの距離が一気に縮まった。

 

 

──────今この時、世界を揺るがす大戦が始まろうとしていた。誰もが揺るぎない信念、想い、覚悟など様々な感情を抱えながら戦うことを決意し、多くの死者が発生することを理解してなお目指す未来のために彼らは武器をとりその選択を選んだ。しかし、事態は誰もが予想もしない方向へと進んでいくことをこの時の誰もが知らず、それによって大きく流れが変わったこの世界の歴史にさらなる変化を巻き起こしルルーシュたちの未来に大きく関わってくるのだった・・・。

 




あとがき

はいようやくフジの決戦を始めることが出来ました。原作やリメイク前よりも敵味方の戦力がマシマシになっているため書くの大変そうだけど頑張ってやるつもりです。オプティマス、メガトロン、イグドラシルによるオートボット三勢力のトップの本音を混じえながら会話をしながら戦わせたり、オルフェたちアコードに対してパワーアップしたキラやシンたちSEED組との戦い、ゾイド同士の戦い、グリッドマン&ダイナゼノン組VS新条アカネ&ムジナたち怪獣組の戦いとか色々やってみたいことがありますので他の小説も合わせて頑張って執筆していきます。来月にはスパロボ新作発売されますが未だ手元にはSwitch2がないのでやるなら届いてからなんだよなぁ・・・近くのTSUTAYAとかで運良く買えたりしないかなぁ・・・もしくは5回目のニンテンドーストアの抽選に合格するのを待つしかないか・・・。ちなみに他のユーザー様が考えているものと昔聞いたのを思い出してアスランのインフィニットジャスティス弐式やシンのデスティニーspecIIにキラのマイティーストライクフリーダムのようにプラウドディフェンダーみたいなものを考えてみるのありですかね?
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