今回はライたち神殺の英傑VS皇卓の騎士によるフジの決戦での前哨戦になります。本格的な各勢力入り乱れた戦いはまた次回からになりますが、今回十分な戦闘シーン書けたかなと個人的には思ってます。来週でスパロボYが発売されますが皆さんプレイしますか?自分はプレミアムバンダイで予約しました。
ライによる
「一番槍は私がもらおう!」
そう勇ましく吠えると同時に先陣を突っ切りながらアサルトライフルを構えて迎撃しようとしていた4機のヴィンセント・ウォードを切り捨てたのは第二独立師団師団長にして《神殺の英傑》が1人、《
ガンダムルシファー。それはグラハムの軍人としての人生の中で最も影響を与えたと言ってもいいソレスタルビーイングのガンダムマイスターの1人、刹那・F・セイエイのかつての愛機《ガンダムエクシア》のデータを元にルルーシュがまだZEXISにいた頃にライやC.C.など信頼できるもの以外には秘密裏で独自に抱えている研究員たちに開発させたアメイジングエクシアを元にグラハムが来たるべき刹那との戦いに合わせてグラハム専用に改修した機体。その性能はグラハムのかつての愛機であるスサノオよりも高く宿敵である刹那とその登場機体、戦闘スタイルなどありとあらゆることを調べ尽くしたこともありガンダムエクシアとほぼ同じガンダムルシファーの操作になれたおかげで今では手足のように自由に動かすことが可能となっていた。
グラハムが刹那との戦い前のウォーミングアップ代わりと言わんばかりに暴れ回るのに続いてグラハムの抱える師団である第二独立師団のモビルスーツであるジンクスIV、フラッグ・カスタム、ハンブラビ、エアリーズ、ディン、クランシェたち飛行戦を得意とするモビルスーツ部隊が空を自由に飛びまわりながら次々と敵機や敵戦艦を撃墜していく。それはまるで自分たちこそがこの自由な空を最も知り尽くしていると証明するかのようであった。
『一番槍は取られたか・・・まぁいい俺にとっての本命はここにいないからな』
ウォーダンは真っ先に戦場に飛び出して次々と敵機を切り伏せていくグラハムとガンダムルシファーの姿を見ながらウォーダンもまた戦場に赴くべくシュヴェルトクリーガーの主武装である斬艦刀を横凪に構えると勢いよく振りかぶる。
『斬艦刀・飛龍一閃!!』
シュヴェルトクリーガーが振りかぶった斬艦刀の切っ先から放たれたエネルギーを斬撃波のように飛ばすと同時に背中のブースターを全開にしてグラハムや第一独立師団たちに続くように戦場に飛び込んだ。飛翔した斬撃波は頑強な装甲で造られているはずのスキップジャック級戦艦を護衛のモビルスーツであるGNフィールドを展開していたジンクスIIIやアヘッドたち計20機ごと両断して見せた。そのあまりに強力すぎる一撃を前に敵軍は驚愕してしまうが、そのような隙だらけの姿を晒している間抜けを見逃すようなウォーダンではない。
『全機、抜刀』
ウォーダンがシュヴェルトクリーガーの斬艦刀を構えながら配下である第一独立師団はそれぞれの機体であるグルンガスト肆式、ゲシュペンストMark-III、ヒュッケバインMark-III、アルトアイゼン・ナハト、ヴァイスリッター・アーベント、スヴァイサー、アースゲインたちが武器を構えると同時に一糸乱れぬ軍勢として敵に襲いかかった。
第一・第二独立師団による蹂躙を前にかつては世界にその強さを見せつけてきたはずのブリタニア・ユニオンの中でも精鋭中の精鋭と選び抜かれたナイトオブラウンズ直属部隊の騎士たちですら歯が立たず次々と空を照らす花火となるかあるいは無惨な骸となり落下していった。このままグラハムとウォーダンたちによる進撃でシュナイゼル連合軍に致命的な損害を与えられるかと思われたが、そう簡単に好き勝手させられるほど彼らもまた甘くは無い。
『これ以上の狼藉は許さん・・・っ!!』
『むっ!!』
アヘッドを切り捨てた瞬間を狙ったかのように高速で飛来してきた金色のナイトメア────《
『やはりこの程度の攻撃は通じないかっ・・・!!』
『「
アドルフはエクターの一撃が届かなかったことに苦虫を噛み潰したような顔をしながらも機体のバランスを直して再びガンダムルシファーに向き直ると同時にウイング型フロートユニットに外装されている3連装式レールキャノンから6発の超電磁砲を放って攻撃を仕掛ける。グラハムは直感でその砲撃を受けるのは危険だと判断して大きく後退して回避する。しかしガンダムルシファーの後方にいたハンブラビ、ジンクスIIIの計8機を撃沈させた。
グラハムはアドルフを強敵と認めてガンダムルシファーの主武装であるプロミネンスブレイドとブライクニルブレイドを両手にそれぞれ構え、アドルフもまたエクターの主武装であるガラティンを構える。それに合わせて第二独立師団とアドルフの直属部隊もまたそれぞれの武器を構えて向き直る。
『さぁ、存分に斬り合おうじゃないか!!』
『こい・・・っ!!』
2人がそう声を掛け合うのとほぼ同時にグラハムとアドルフは機体を飛ばして切り結び合う。それに合わせて互いの配下の騎士たちも衝突し戦いを始める。ルルーシュ皇帝軍とシュナイゼル旧皇帝軍の互いの最高戦力である
『ゼハァァァトォォォォ!!』
『デシルゥ!!』
かつて同じ組織に所属していた血の繋がった兄弟であるがその関係は最悪と言ってもいいデシルとゼハートは互いの機体であるギラーガ・カスタムとガンダムレギルス改はそれぞれの武器であるギラーガスピアとレギルスソードで切り結びながらフォトンビットをぶつけ合わせていた。一見2人は互角の戦いを繰り広げているように見えるが実際のところ機体性能もXラウンダーとしての才能も、パイロットとしての腕のどれをとってもゼハートの方が圧倒的に上であった。
その証拠に拮抗状態と思われていた戦闘も徐々にゼハートの方が優勢となり、ガンダムレギルス改のレギルスソードが振るわれる度にギラーガ・カスタムの装甲に傷を作っていき、最初は同数だったフォトンビットもまた機体の出力の差とXラウンダーとしての能力の差があることでギラーガ・カスタムのフォトンビットはその数を減らしていった。
『クソっ!?なんでだよ!?なんで俺がお前みたいな雑魚にこんな苦戦するんだよっ!?』
デシルは格下と見ていたゼハートに一方的にやられている事実を認められず怒りを顕にしながらギラーガスピアと両肩部・両肘部・両膝部に装備されているヒートギラーガブレードを振り回すが、そのような雑な攻撃がゼハートに通じる訳もなくゼハートはガンダムレギルス改を少し身を捩らせることで簡単に回避し、回避に合わせてレギルスソードでヒートギラーガブレードを根元から切り落とし胸部の《メガビームバスター》から放たれる高出力ビームがギラーガスピアを握る右腕ごと消し飛ばした。
『終わりだ!デシルっ!!』
『舐めんじゃねぇ!!』
ゼハートは右腕と武装の殆どを失ったギラーガ・カスタムにとどめを刺そうとレギルスソードを振りおろすが、デシルも負けじとギラーガ・カスタムの尻尾部分を取り外して《ギラーガメガテイル》として装備すると鞭のようにしならせてレギルスソードを弾き飛ばすことに成功する。レギルスソードをかち上げられたことで体勢を崩したガンダムレギルス改の胴体に向けて少なくなったフォトンビットを飛ばす。
『死ねぇ!!ゼハートォォォォ!!』
複数のフォトンビットがガンダムレギルス改を貫こうとしているのを見て勝利を確信して残虐な笑みを浮かべながら叫ぶデシル。それに対してゼハートはフォトンビットたちが迫っているにもかかわらず慌てた様子を微塵も見せずそれどころかデシルのことを愚物と言わんばかりの冷めきった目で見下していた。
『────愚かな』
『なっ!?』
ゼハートはそう短く言葉を吐き捨てながらガンダムレギルス改のレギルスシールドからフォトンビットを展開して迫るギラーガ・カスタムのフォトンビットを全てかき消しながらギラーガ・カスタムの残っていた四肢を根元から貫いて破壊するとそのまま右脚で勢いよく胴体を蹴り飛ばし、シュナイゼル連合軍のドレッドノート級浮遊航空艦の側面に勢いよく叩きつけた。機体のあちこちから火花を散らしながら軋みをあげるギラーガ・カスタムのコックピットの中でデシルは蹴り飛ばされた衝撃で身体をコックピット内部の計器やレバーなどにぶつけガラスや計器の一部などが身体に突き刺さって血の混じった胃液を吐き出してしまった。一瞬あまりの痛みに意識が飛びそうになっていたがギリギリのところで耐えて何とか機体を動かそうとレバーに手を伸ばすが、それよりも先にゼハートは既にトドメを刺すために動いていた。
『────消え失せろ。貴様のような自らの才に胡座をかいているだけの愚物など、陛下の未来には不要だ』
『────っ!!ゼハァァァァァァァトォォォォォォォォッ!!!!』
ガンダムレギルス改の両手の掌から放たれるビームが自らに迫っていることにも気付かず、ただ自分よりも劣っていたと思い込んでいたゼハートに見下されているという事実が我慢ならず怒りの絶叫を上げるがその声がゼハートに届くことはなくそのままガンダムレギルス改のビームによってギラーガ・カスタムとドレッドノート級浮遊航空艦の動力炉が誘爆し、その爆発に巻き込まれたデシルは骨の欠片も残さないほど消し飛ばされたのだった。
ゼハートはギラーガ・カスタムが轟沈したドレッドノート級浮遊航空艦と共に墜落していくのを確認してから新たな敵を撃つべく別の戦場に向けて飛び立った。
『デシルがやられただとっ!?』
『余所見するとは随分と余裕だな!』
『くっ!?』
デシルとゼハートが戦闘していた場所から離れた別の場所でティアのガウェイン・ドグマと戦闘を繰り広げていたドロテアはパロミデスのコックピットの中でデシルがやられた報告を聞いて思わず声を上げてしまうが、驚愕している暇など与えないと言わんばかりにティアはドロテアに対して挑発をしながらガウェイン・ドグマの両手に握るガーンデーヴァの引き金を引いてハドロンバスターを放ってくるが、これに対してドロテアはパロミデスの両肩部に装備されている大型サブアームの左右の指から《フィンガーハドロン砲》を放つことで相殺させることで防ぐことに成功した。
しかしパロミデスの必殺の一撃であるフィンガーハドロン砲でようやく防げたという事実に内心焦りを隠せないながらもドロテアはガウェイン・ドグマの動きを一瞬たりとも見逃さず反撃の隙を狙っていた。事実ビスマルクに並ぶ程の実力を持つ女傑であるドロテアは豊富な銃火器を携えているガウェイン・ドグマによる銃砲撃の嵐を難なくかわしながら徐々に機体との距離を詰めていた。
『ハァァァァッ!!』
そしてガウェイン・ドグマの懐にまで潜り込んだパロミデスは大型サブアームの両拳を固く握りしめるとそのまま激しいラッシュをガウェイン・ドグマの胴体目掛けて叩き込む。頑強な戦艦やモビルアーマーですら数分と持たずに鉄クズへと変えてしまう破壊のラッシュはこれまで多くの敵を葬ってきたドロテアにとって自信のある攻撃だった。故にこれによりガウェイン・ドグマは大破ないしは大ダメージを与えられただろうという確信があった。
────しかしそれは相手が普通の相手であること前提のもので、彼女が相手しているのは普通ではなくあのルルーシュが自らに仕える騎士として選んだ女傑である。
『────気は済んだか?』
『馬鹿な・・・』
パロミデスの大型サブアームによるラッシュはガウェイン・ドグマのブレイズルミナスによって防がれた上にパロミデスの大型サブアームは至る所に罅が入っている上に火花を散らしていた。ガウェイン・ドグマのブレイズルミナスはルルーシュの搭乗機である蜃気楼の絶対守護領域のデータを元に搭載されているためにその防御力はモルドレッドのブレイズルミナスを超えるものであり、スーパーロボット級の威力がなければその防御を突破することはほぼ不可能である。故にナイトメアの域を出ないパロミデスのラッシュで破壊出来なかったのも当然の話であった。しかしそれで素直に諦めるようなドロテアではなくまだ完全に破損していない大型サブアームのフィンガーハドロン砲の砲身を展開し零距離射撃を行おうとする。
『無駄だ』
『がっ────!?』
ティアはドロテアの足掻きを足蹴にするように有線クローアームをパロミデスのコックピットに突き刺しドロテアの下半身を押し潰した。ドロテアは血反吐を吐きながらも視界が霞む中で操縦桿を震える手でしっかりと握り、フィンガーハドロン砲を発射すべくスイッチを押す。ナイトオブラウンズとしての矜恃或いは意地のなせるその行動によってパロミデスのフィンガーハドロン砲がガウェイン・ドグマの胴体に向けて零距離で放たれようとした。
『悪あがきを』
ティアはドロテアの命を懸けた最後の一撃に対してそう切り捨てながらガーンデーヴァの銃身にハドロンエネルギーで形成したハドロンソードを展開して大型サブアームの根元を切り裂く。そしてドロテアの命を確実に刈り取るべくコックピットに突き刺した有線クローアームからハドロンサーベルを展開してドロテアの身体を跡形もなく消滅させた。
《
『バカな・・・デシルだけでなくあのドロテアまでもがこうも一方的に・・・』
デシルだけでなくあのビスマルクに並ぶドロテアまでもがこうもあっさりと倒されてしまったという事実を前にゾーリンは思わず声を怯まされたその一瞬、前方から大きな爆発音が連続して聞こえてきた。
それにゾーリンがハッとなって振り返ったその一瞬、自身の直属のガレスとヴィンセン・ウォード計8機がアリシアのゲシュペンスト・キメラの斬艦刀とオクスタンランチャーよって瞬く間に撃沈させられたところだった。さらに直属のジンクスIIIまでもが、ゲシュペンスト・キメラ1機によって瞬く間に撃滅されている。
『随分と腑抜けた部下ね。あの愚帝に仕えていた
オクスタンランチャーを納めた代わりにシシオウブレードを装備し、残り2本の腕にディスカッターとディバインアームを装備してからゾーリンとダゴネットに見せつけるように構えてきたアリシアとゲシュペンスト・キメラに、ゾーリンも気圧されそうになった。しかし、持ち前の粗暴さと気力でその気圧を跳ね除けて、
『随分生意気なことを言ってくれるじゃないか小娘風情が・・・!負け犬の娘が運良く手に入れた力程度で取れるほど、私とダゴネットの首は安くないんだよ!!えぇ!?』
鎌形MVS《デスサイズ》と敵の動きを阻害する目的の自立兵器《ゲフィオンネット改》を展開しながらゾーリンはアリシアに対して強気に強気に振る舞う。しかしその程度の殺気に怯むほどアリシアはやわな存在ではなく寧ろ・・・
『弱い犬ほどよく吠える・・・。主君を守れなかったあなた方ラウンズにピッタリな言葉だとは思いませんか?』
どこまでもこちらを見下す態度を変えないアリシアに、ゾーリンは苛立ちと憎悪の目をカッと見開いた。
『お前!余裕かましてんじゃないよ小娘があっ!!』
ダゴネットは20基のゲフィオンネット改による刺突攻撃を繰り出しながらデスサイズでゲシュペンスト・キメラに斬りかかる。しかしゲフィオンネット改の鋭いスパイクはゲシュペンスト・キメラの装甲に阻まれ貫くどころか傷1つ付けられず斬艦刀、シシオウブレード、ディスカッター、ディバインアームによって切り裂かれ次々と爆散していく。しかしそれも折り込み済みであるゾーリンはダゴネットを爆煙の中に紛れ込ませながらゲシュペンスト・キメラに接近して無防備な背中から切り付けようと画策していた。
『死にな小娘ぇっ!!』
最後のゲフィオンネット改が破壊されたタイミングで背後からデスサイズで斬りかかったゾーリンは残忍な笑みを浮かべながら勝利を確信して叫ぶ。しかしデスサイズの刃がゲシュペンスト・キメラの首に届くよりも先にゲシュペンスト・キメラの5基のソードブレイカーがダゴネットを弾き飛ばし、そのまま両足と左腕の関節を完全に砕いた。
『その程度の実力で私の首を取れると本気で思っていたんですか?随分とまぁ都合のいい考えができる頭を持っているみたいね』
どこまでもこちらを見下すような態度をとるアリシアの言葉を聞いてカッとゾーリンの目が、憎悪に見開いた。
『私を見下すなっ、この三下の小娘風情があ!!』
ゾーリンの叫びと共に最後に残っていた右腕でデスサイズを構えてゲシュペンスト・キメラへと斬りかかる。
『愚か・・・実に愚かな特攻』
対するゲシュペンスト・キメラはダゴネットの突撃をかわそうともせず4つの武器を構える。ゲシュペンスト・キメラの胴体にまで近づいたところでダゴネットはマジカルジェットを最大噴出して最高スピード状態で突撃しながらデスサイズによる加速を合わせた強力な一撃をくらわせようとするが、
『その程度の特攻がゲシュペンスト・キメラに、ルルーシュ陛下に選ばれた私に通じると思うなっ!!』
そのアリシアの叫びと共にシシオウブレードとディスカッターを振り下ろして迫り来るデスサイズの刃をダゴネットの腕ごと砕き、達磨状態となったダゴネットの胴体を斬艦刀とディバインアームでバツの字に斬り裂いた。そしてゾーリンにとって運の悪いことに今の一撃がダゴネットのユグドラシルドライブを破壊しエナジーフィラーに誘爆したことで、ダゴネットの内部で弾け飛ぶ。コクピットブロックが沸騰し、灼熱の大気と閃光がゾーリンの周囲を包み込んだ。
『この、小娘がぁぁぁぁぁぁっ!!』
弱者として切り捨てられた分際でしかないアリシアに最後まで見下されながら為す術なく敗北したという事実を最後まで受けいられないまま、《
『ほらほらぁ!!そんな生温い攻撃じゃあ何発撃っても私は倒れないわよ!!』
『くっ・・・!!』
セレスのモルガン・ロードレスに対して既に何度も砲撃を繰り返しているアーニャとモルドレッドであるが、モルガン・ロードレスの絶対守護領域を前にその全てが尽く防がれていた。どちらも高火力・高防御力を併せ持つ重量級ナイトメアであるが、ナイトメアの域を超えていないモルドレッドとスーパーロボットや怪物たちでも戦える前提で設計されたモルガン・ロードレスとでは明らかに差があった。
『これならっ・・・!!』
アーニャはこのままではジリ貧であると考え、モルドレッドの最大火力武装である《シュタルクハドロン砲》で形勢逆転を狙うべく両肩の二対の装甲を連結させるとその砲身をモルガン・ロードレスへと向ける。それに対してセレスはアーニャの行動を妨害する素振りを全く見せず、それどころかアーニャに合わせるようにモルガン・ロードレスもまた両肩のシールドユニットを右腕部に接続させてモルガン・ロードレスの最大火力である《ディザスターハドロン砲》の砲撃準備を整える。
それはモルドレッドの得意分野で相手してやるというセレスからの分かりやすい挑発であった。最年少ではあるがアーニャとてナイトオブラウンズに選ばれた騎士の1人。その程度のことで頭に血が上ることなどないが、それでも唯一勝てる可能性のあるモルドレッドの最大火力で勝負を仕掛けるしか今のアーニャに勝機はないと考えていた。
『くらって・・・っ!!』
アーニャはほんの少しだけ祈りを込めながらモルドレッドのシュタルクハドロン砲から放たれるモルドレッドのエナジーの大半を注ぎ込んだ通常のモノよりも数倍巨大な赤黒いハドロンエネルギーがモルガン・ロードレスへと向かう。その砲撃に巻き込まれたサザーランド・エア、フラッグ、エアリーズなどの機体が消し飛ばされながらモルガン・ロードレスを破壊するために迫るが、セレスはそれに対して恐怖を感じることもなくキヒッ!と狂気的な笑みを浮かべながらディザスターハドロン砲を放つ。2つのハドロンエネルギーが衝突し合い拮抗状態になったかと思われたが、
『嘘・・・っ!?』
モルドレッドとモルガン・ロードレスでは機体の出力に差があるのとシュタルクハドロン砲とディザスターハドロン砲の武器としての性能の差が出たのかディザスターハドロンは徐々にシュタルクハドロンを押し返していきモルドレッドに迫っていた。このままではディザスターハドロンがモルドレッドに当たると判断したアーニャは攻撃を中断して回避行動をとる。しかし攻撃中断からの回避に移ることの時間によるロスでディザスターハドロンを完全に回避しきれずモルドレッドの両足が破壊されてしまった。
さらに追撃を仕掛けるように無理な体勢での回避と両足の破壊による影響でバランスを崩したモルドレッドに接近したモルガン・ロードレスがその両手に握る黒い十字型の槍タイプのMVSを横薙ぎに振りかぶってモルドレッドを弾き飛ばし、その際にモルドレッドの右肩の一角に亀裂が入った。
『うっ・・・!?このパワーはっ!』
モルガン・ロードレスの想像以上のパワーを前に驚愕に目を見開いて驚くアーニャは吹き飛ばされているモルドレッドのコックピットの中で何とか機体を制御しようと機体を動かすが、モルドレッドが体勢を立て直すよりも先に再度接近したモルガン・ロードレスはMVSの槍先をモルドレッドのコックピットに向け、
『ここで終わりにしてやるわ!アーニャ・アールストレイム!!』
『っ!?』
セレスからの強い殺気を機体越しに感じとったアーニャはモルガン・ロードレスの槍の一撃を咄嗟の判断で機体を逸らしながら左腕を突き出しで防ぐ。しかしモルガン・ロードレスによる槍の一撃はモルドレッドの左腕を容易く裂きながらフロートユニットを突き刺した。これによりフロートユニットは爆発して飛行能力を失ったモルドレッドは達磨状態となって下へと墜落していった────。
『何故だアレン!?何故お前はルルーシュに仕えているんだ!?』
ガンダムアザゼルのプルウィアガトリングによる銃弾の嵐をフォートレスモードに変更しているトリスタンで回避しながらアレスに対してそう叫ぶジノであるが、アレスはそれをどうでもいいものと切捨てながら返答する。
『ルルーシュ陛下はこれまでの腐りきったブリタニアを、否、この世界を変革させるほどの力を持った偉大な御方だ。俺としてはお前ほどの男がルルーシュ陛下ではなくシュナイゼルを選んでいる方が理解できない』
『何をっ!!』
ジノはシュナイゼルを否定するアレスに対して唇を噛みながらトリスタンをナイトメアモードへと再び変形させながらガンダムアザゼルに接近して大鎌タイプのMVSで斬りかかる。それをアレンはガンダムアザゼルの対艦バスターソードで受け止めてはじき飛ばす。
『あの男の・・・シュナイゼル・エル・ブリタニアの主義主張は空っぽだ。何もない。他人の求めるがままに演じる。言うなれば鏡みたいで、恐ろしい奴だ。そんな男が聖人君子だと思っているのか? 俺は全く思わない。なにせ第二次トウキョウ決戦で枢木スザクを実行犯にすることで100万人もの人間を虐殺。そして帝都ペンドラゴンではルルーシュ陛下の支配から解放するというお題目をナナリー皇女に掲げさせて帝都にいた民間人を含め1億もの自国民までもを人身御供にして、今度はあのダモクレスとフレイヤで世界征服をしようと目論む男をお前は何故信じられる?』
『・・・・・・っ!!』
アレンのその冷たい弾劾と共に、対艦バスターソードを唸らせて斬りかかるガンダムアザゼル。それを大鎌型MVSで受け流すトリスタン。空中で鍔迫り合う両機。
『私とてシュナイゼル殿下を完全に信じている訳では無いっ!!だからこそ私はスザクたちと共にルルーシュを止め、ナナリー様を皇帝にすることで新たなブリタニア帝国を築くんだ!!』
『何?』
ジノがトリスタンのメギドハーケンを連結させてハドロンスピアーをガンダムアザゼルに向けて放ちながら自身の目的を語り、ナナリーを皇帝にすると聞いて思わず驚きの声を漏らしながら両腕に装備されているサンダルフォンから放つビームでハドロンスピアーを相殺させる。
『理解しているのか。ナナリー皇女に皇帝として民をまとめる才能も知識も何も無い。それはこれまでの彼女のしてきた行動で理解出来るはずだ』
『あぁ確かにそうだ!今のナナリー皇女が皇帝に相応しくないというお前の言葉はこれ以上ないほど正しいさ!!だからこそ我々がナナリー様の剣として、そして家臣として支えることでこれまでのブリタニアとは違うナナリー様の望むブリタニア帝国にしてみせる!!』
アレンの言う通りこれまで行ってきた行動とその結果からナナリーが皇帝として相応しいとは言えないのジノとて理解している。だがアッシュフォード学園で己の罪を理解させられたことで変化を見せ始めたナナリーと会話をしたことでジノやスザクたちは神輿としてではなく本物の皇帝として即位させ不足しているのを自分たちが支えて変えていけばいいと考えた。ジノのことをラウンズとしてシュナイゼル側についていたとばかり思っていたアレンは少し驚いた表情を浮かべるが、それも一瞬でありジノの考えを即座に否定する。
『そんな時間が、あると思っているのか!!』
『ぐっ!?』
アレンはそう叫びながらトリスタンの大鎌型MVSを弾き飛ばすのと同時にウイングブレードを飛ばしてトリスタンのメギドハーケンを粉砕する。
『今この星は多くの敵に狙われている!!そんな状況であんな無知な皇女の未来に託すなどバカとしか言いようがない!!』
『それは・・・っ!!』
アレンが指摘したように今の地球は聖インサウラムやインスペクター、アンチスパイラルなどの外宇宙からの侵略者、イノベイターや神聖ミスルギ皇国、シュナイゼルなどの地球の支配を企むもの達など多くの敵が存在する。そんな状態で未熟という言葉でも足りないようなナナリーと武官としてしか役に立たなそうなジノたちが成長するのを待つ?論外!!そうアレンは断言する。
『今この星に必要なのは圧倒的な力と人々を導くカリスマを持つ御方!!ナナリー皇女にはそのどちらも持ち合わしていない!!』
『っ・・・!!』
アレンによるナナリーの否定に対してジノは何も言い返せず気圧されてしまい、それによってトリスタンの動きもどこかぎこちなくなりそれによってガンダムアザゼルの猛攻によって圧倒され始め機体の関節部から火花が散り始めた。
『それでもっ・・・!!それでもナナリー様ならばきっと・・・!!』
『愚かなっ!!そんなくだらない幻想を抱くぐらいならばここで朽ちていけ!!』
ジノはアレンのナナリーに対しての弾劾に対して言い返すことも出来ず言い淀むことしか出来ず、それに対してより怒りを滾らせたアレンはトドメと言わんばかりにガンダムアザゼルの対艦バスターソードをトリスタンの胴体に叩きつけ、トリスタンを右肩から左の脇腹までを袈裟斬りに斬り捨てた。運良くその一撃はジノの体にまで届くことはなかったがトリスタンは袈裟懸けに上半身と下半身を切り離されたことで飛行を維持することも出来ず、そのままバランスを崩し、下へと墜落していった────。
『────まだ、抵抗するか?』
『抜かせ若造!!』
ウォーダンはシュベルトクリーガーの斬艦刀の剣先をアシモフのラモラックに向けながらそう確認するが、それに対してアシモフは額に冷や汗を浮かべながらも獰猛な笑みを浮かべてラモラックのコックピット下部に折り畳まれている脚部を展開してラモラックを四足歩行形態に変形させて空を駆ける。
『斬艦刀・疾風怒濤!!』
ウォーダンは斬艦刀を勢いよくラモラックの頭上に向けて振り下ろすが、脚部に内蔵されているマジカルジェットを噴出することで急カーブして斬艦刀の一撃を回避。さらにすれ違いざまにシュベルトクリーガーの右手の関節部にグングニルを叩きつけて切断を狙うが、シュベルトクリーガーは全身の至る所をゲッター合金でコーティングされているために力をそこまで込めていない一撃ではヒビを入れることすらかなわなかった。
『チィっ!!なんて頑丈な奴だ!!』
アシモフはシュベルトクリーガーの頑強さに思わず舌打ちをしながらも攻撃の手を緩めることなくシュベルトクリーガーに密着するようにして攻撃を仕掛け続ける。スーパーロボット級の巨体を誇るシュベルトクリーガーとナイトメアサイズのラモラックではサイズ差がありすぎる上にシュベルトクリーガーの武装は斬艦刀という小回りが利かない武器のみであるために対処がしづらい様に見えた。
『笑止っ!!その程度の攻撃で俺とシュベルトクリーガーを倒せるなどと思い上がるな!!』
ウォーダンは攻撃を繰り返すアシモフに対してそう言いながら背部のドリルスラスターを凄まじい勢いで回転させることによってシュベルトクリーガーの周囲に強力な風を発生させ始めた。
『ぬぉっ!?なんという風圧・・・!?』
シュベルトクリーガーから放たれた風を前にアシモフは唸るように声を絞りながら耐えようとするが、ナイトメアであるラモラックでは重さが足りず吹き飛ばされてしまった。アシモフは機体を飛ばされてバランスを崩されながらも何とか対処しようと機体の制御しようと操縦桿を動かすが、それよりも先にウォーダンは攻撃を仕掛ける。
『斬艦刀・朧時雨!!』
体勢を立て直しているラモラックに対してシュベルトクリーガーは斬艦刀を何度も降って斬撃波を飛ばす。斬撃波の中には視認できるものと視認できないものが混ざっているために回避は困難であり、現にアシモフもまた目に見える斬撃波は回避できたが視認できない斬撃波は何度かくらいラモラックの装甲のあちこちにヒビが入り、展開したブレイズルミナスも何度も防いだことでシールドごと破壊されてしまった。だがそれでもまだ闘志が折れていないアシモフはラモラックのグングニルを握る手に力を込めさせ、起死回生を狙って突撃することを選んだ。
『オォォォォォォォォッ!!』
アシモフは雄叫びを上げながら迫る斬撃波をグングニルで弾きながらシュベルトクリーガーへの接近を狙う。何度も斬撃波を弾いたことによりグングニルにもヒビが入り始めたがそんなことはお構い無しにラモラックは突き進んでいく。そしてグングニルが半分に折れたところでラモラックはシュベルトクリーガーの胸元にまで接近することに成功した。
『その首、もらい受けようかぁっ!!』
アシモフはそう叫びながら胴体前面の赤いマントを羽織っているように見える4枚の板状の特殊兵装ユニット《ブリドゥエン》に収納されている四本のうち2本のソード《クールシューズ》を取り出して柄からルミナスコーンを応用した力場の薄紅色の刀身を出現させてシュベルトクリーガーの首元を両断せんと斬りかかる。
絶対守護領域すら切断可能なクールシューズの一撃が決まればシュベルトクリーガーといえどタダでは済まないが・・・
『ぬっ、ぐぅっ・・・!!』
『悪いが俺には超えねばならん男がいる。故にこれ以上貴様の相手をしている訳にはいかん』
ラモラックのクールシューズの一撃が決まるよりも先にシュベルトクリーガーの拳がラモラックの胴体に叩き込まれたことによりラモラックの上半身が殴り飛ばされ下半身のみとなったラモラックはそのまま下へと落下していくが、地面に衝突する前にアシモフの直属部下にして義理の息子であるアレクサンドル・アシモフのヴィンセント・シザーズが下半身のみとなったラモラックからコックピットブロックを抜いてそのまま他の部下たちと共に戦場から退避する。それをウォーダンは追撃するでもなく他の戦場に目を向ける。
『モニカァっ!!ブリタニアを裏切った売女風情がこの私に勝てると本気で思っているのかぁ?』
『・・・・・・』
サイボーグと化したルキアーノは狂ったように笑いながらパーシヴァル・クルーエルの下半身の蜘蛛のような6本の脚《ヘクスニードルスピアー》の先端からハドロンブラスターを放ち、モニカのフローレンス・フィオーレを撃ち落とそうとしてくるがモニカはルキアーノの言葉に反応することもなくハドロンブラスターの嵐をフローレンス・フィオーレを鳥のように優雅に回避させていく。
『貴様など所詮は前座!!貴様を早々に殺した後にはあのイレブンの猿を殺さなくてはいけないのだからなぁ!!』
ルキアーノは攻撃が当たらないことに苛立ちながらさらに攻撃を激しくするかのように両肩の多目的ハドロンランチャー《ディスパードハドロン》によるハドロンブラスターの連射と上半身と下半身の接続部に装備された多目的ランチャーからのミサイルやガトリング弾による掃射を開始するが、それすらモニカは武器を取り出さず軽々とフローレンス・フィオーレの回避行動を続ける。
今のルキアーノにとって誰が皇帝になろうと、世界を支配しようとどうでもいいことであった。今ルキアーノが求めるのは第2次トウキョウ決戦で自分を倒し屈辱を与えた紅月カレンの命だけであり、それを邪魔するものならば誰であろうと始末する気でいた。
『ふっ・・・』
『何がおかしい・・・?』
モニカはそんなルキアーノを小馬鹿にするように鼻で笑うと癪に触ったルキアーノは片眉を吊り上げながらモニカに対してその理由を聞く。
『────アレだけ無様に負けたというのにまだ勝てる気でいるとは、随分とおめでたい頭をお持ちですねブラッドリー卿』
『────────っ!!!!』
モニカの挑発を聞いてしまったルキアーノは血管がぶちギレそうなほど殺意と怒りに飲み込まれた。故にモニカを確実に殺すためにパーシヴァル・クルーエルの全てを使って本気で倒すことを決めた。
『売女風情が調子に乗るなぁっ!!お前たち!!』
『『『『『『イエス・マイロード・・・』』』』』』
ルキアーノはモニカに対しての殺意を漲らせながら下半身のナイトギガフォートレス部分に神経電位接続のシステムに生体登録された生体パーツとして埋め込まれた新生グラウセム・ヴァルキュリエ隊の女性隊士6名に指示を出す。それに合わせてパーシヴァル・クルーエルの下半身の胴体後部に格納された巨大腕に内蔵された8本の大型クロー《ピアッサールミナスコーン》と下半身に装備された蟹の爪の形をした巨大な鋏《ヒートシザーズ》を展開して砲撃を続けながらフローレンス・フィオーレへと突撃を仕掛ける。
それに対してモニカは回避し続けるのは厳しいと判断してグラムを構えて迫り来るハドロンブラスターやミサイルなど捌きながらパーシヴァル・クルーエルへと突撃する。
『馬鹿め!!その程度の鈍でこの私にかなうわけが────』
ルキアーノは大剣1本で突撃してくるフローレンス・フィオーレに対してそう侮蔑しながらフローレンス・フィオーレを両断せんとヒートシザーズの鋏で攻撃する。迫り来るヒートシザーズを前にしてもモニカは微動だにせずグラムを構え、
『未熟』
モニカはそう切捨てながらヒートシザーズの根元をグラムで切断し、そのまま流れるような動きでヘクスニードルスピアーを2本切り落とした。一瞬にして武装を多く失ったことに唖然としたルキアーノであるが、腐ってもラウンズと一人であるルキアーノがこの程度で隙を見せるわけもなくすぐさま巨大な両腕のピアッサールミナスコーンと両手にそれぞれ握っている大型ランスでフローレンス・フィオーレに攻撃を仕掛ける。しかし・・・
『無駄』
迫るピアッサールミナスコーンと大型ランスに対してフローレンス・フィオーレはまずグラムで大型ランス2本を同時に弾きパーシヴァル・クルーエルの懐に接近、そして背部コンテナから12基のゾディアック・エッジを射出すると半分はブレイズルミナスを展開させてピアッサールミナスコーンを防御してもう半分はピアッサールミナスコーンを展開させている巨大な腕の根元を攻撃して切り落とす。
『これでその機体はもうなにもできませんね』
『いいや、これで間合いは詰まった』
モニカはトドメをさそうとグラムをパーシヴァル・クルーエルに叩きつけようとするが、ルキアーノはここまでは想定内だと言わんばかりに笑みを浮かべるとパーシヴァル・クルーエルは下半身の腹部に搭載された大型高出力ハドロン砲《ニードゥスハドロン》からモルドレッドのシュタルクハドロン並の威力を誇る高出力のハドロンブラスターを今にも放とうとしていたが・・・
『なっ、何・・・っ!?』
パーシヴァル・クルーエルがニードゥスハドロンをはなとうとした瞬間、フローレンス・フィオーレはグラムをパーシヴァル・クルーエルの腹部の砲身に突き刺しそのまま上半身と下半身を真っ二つに両断する。切り札を防がれたことに思わず動揺してしまうルキアーノであるがそのような隙を見逃すほどモニカは甘くない。
『これで終わりですねルキアーノ卿。最後はルルーシュ陛下が私に授けてくださったこの聖剣《グラム》でトドメをさしましょう』
『も────モニカァァァァァァァァァァァァァ!!!』
そのモニカの凜とした叫びと共に、フローレンス・フィオーレはグラムを上段に構え直すと刀身の独立した推進機関を起動し加速させながらパーシヴァル・クルーエルを両断した。コックピットごと両断されていく中、ルキアーノは自分の顔に泥を塗りつけたカレンを殺せなかったことと自分よりも格下であるモニカに見下されながらあっさりと打ち負かされたことが最期まで受け入れられないまま機体ごとその身体を両断された。
そして両断されたパーシヴァル・クルーエルはニードゥスハドロンの発射寸前まで溜めていたエネルギーが誘爆し、下半身にいた新生グラウセム・ヴァルキュリエたちと共に爆発し灼熱の大気と閃光に包まれながら落ちていった。
『──────ナイトオブラウンズと言っても所詮は過去の遺物。僕たちのように未来を見ず過去にしがみつくような連中が勝てる道理などあるわけが無い』
『くっ・・・!!』
『ぬぅ・・・っ!!』
スザクのランスロット・アルビオンとバレットのライオネルを同時に相手取っているライとアーサー・イルジオン。わずかな時間しか戦闘を行っていないというのにスザクとバレットの機体には少なくない傷ができておりかなりのエナジーも消費していた。対してライの機体はビスマルクとの戦闘からの連戦だというのに機体には傷という傷はなかった。それはスザクたちとライの実力と機体性能の差があることを示しているように見えた。
『あなた方にこれ以上無駄な時間を割く訳にはいかないので手早く終わらせましょう』
ライはそう宣言しながらクラウソラスを展開してランスロット・アルビオンとライオネルに向けて飛ばす。ランスロット・アルビオンとライオネルはそれぞれエナジーウイングとフロートユニットのスラスターを噴かして回避しながらそれぞれMVSでクラウ・ソラスを弾いて接近するタイミングを探していた。
『枢木卿、ここはワシが時間を稼ぐ。お主はその隙に奴に大打撃を与える準備しておけ』
『っ、了解しました』
バレットはこのままでは撃墜されるのも時間の問題と考え自身を囮にしてスザクに強力な一撃を打つ準備を整えるように命令する。それを聞いたスザクも最初は躊躇いを見せたもののそれが今取るべき正しい判断だと考え距離をとる。それに合わせてバレットもまたライオネルをアーサー・イルジオンに向けて飛ばしながらビスマルクのギャラハッドのエクスカリバーと対をなす聖剣《カラドボルグ》を構える。
『一手、手合わせ願おうかっ!!』
バレットはそう叫ぶとライオネルを飛ばしてカラドボルグでクラウソラスを捌きながらアーサー・イルジオンへと接近する。ライは迫るライオネルに対してクラウ・ソラスを飛ばしながらデュランダルとバルムンクを構え迎え撃つ準備をとる。
『参るっ!!』
『来い。帝国の老いぼれに後れを取るほど僕は弱くないけどね』
『抜かせっ!!』
ライはワザとバレットに対してそう挑発するとバレットはアーサー・イルジオンの胴体に向けてライオネルのカラドボルグを振り下ろすがアーサー・イルジオンはデュランダルでその一撃を容易く受け止めると軽く力を込めてライオネルを弾き飛ばす。バレットはすぐさま体勢を立て直すと左手のスラッシュハーケンを射出してアーサー・イルジオンの左脚に絡ませて巻き取る勢いで再び距離を縮める。それに合わせてライオネルの頭部の一本角《ラテートゥエッジ》に膨大なハドロンエネルギーを纏わせて巨大なハドロンサーベルを展開して突撃を仕掛ける。
勢いも合わさっていることでより威力を増しているその一撃は決まればモビルアーマーや戦艦ですら一撃で撃沈させることが可能な強力な攻撃であるが、ライオネルの突撃が届くよりも先に4本のクラウ・ソラスによって受け止められてしまった。
『ぬぅ・・・っ!!』
『先ずは右腕』
ライはそう宣言しながらアーサー・イルジオンは右手にディスペアーハンドを展開させると掌からリング状の輻射波動斬を投擲してライオネルの右肩に命中するとそのまま切り落とした。
『次は左腕』
右腕を失ったことでバランスを崩しながらもカラドボルグで斬りかかろうとするライオネルの左腕の付け根にクラウ・ソラスを突き刺しそのまま切断。両腕を失ったことにより武器が頭部のラテートゥエッジのみとなってしまったライオネルだが、それでもまだ戦うことを諦めていないバレットは再びラテートゥエッジにハドロンサーベルを展開させようとするが・・・
『頭と足』
ライオネルがハドロンサーベルを展開するよりも先にライはアーサー・イルジオンのブリューナクからハドロンブラスターを放ち、ライオネルの頭部と両足を融解させてライオネルを完全に達磨状態へと変えしまう。そのままトドメを誘うとライはデュランダルを振り下ろそうとするが、
『ライィィィィィッ!!』
上空から全身をエナジーウィングで覆わせながら重力を利用しての加速による一撃を狙っていたスザクは今にもトドメをさされそうになっているバレットの命の危機が迫っていることに気づき、奇襲を仕掛けるのを中断し真上から攻撃を仕掛けてしまった。第9世代ナイトメア:ランスロット・アルビオンの性能は凄まじく並のスーパーロボットなら相手ができるほどであり、今の一撃もまたZEXIS・ドライクロイツなどのスーパーロボット軍団を相手にしても十分通じる一撃であったが・・・
『あぁ、そういえば君もいたんだったねスザク・・・』
ライはスザクのことをすっかり忘れていたかのようにそう呟きながら全てのクラウ・ソラスを飛ばしてランスロット・アルビオンに攻撃を仕掛ける。最初はエナジーウィングによってクラウ・ソラスを防いでいたランスロット・アルビオンであったが全ての攻撃を防ぐことはかなわず四肢と武装の全てを砕かれて達磨状態になって地面へと落下していった。同じように落下していくライオネル共々確認したライは次の作戦行動に移るために移動を開始した。
そして残り1人となったアドルフだが、ライがスザクたちを倒している間にグラハムがエクターの四肢を切り捨てることで戦闘不能状態にまで追い込み、アドルフは部下にコックピットブロックごと回収され撤退した。
────────こうして元帝国最強騎士《
「ラウンズが・・・全滅・・・!?」
「これが、ライたちルルーシュの騎士の実力・・・!?」
ダモクレスの司令室のモニターから、《
「枢木卿たち生き残ったラウンズたちは機体の予備パーツがあるからまだ問題はないとして、流石はルルーシュが選んだ騎士なだけはあるね」
慌てた様子もなく微笑みを浮かべる冷静な主君を見て落ち着いたのか、カノンはシュナイゼルに振り返る。
「いかがなさいますか、陛下」
「ああ」
シュナイゼルは、落ち着き払っていた。まるで、この状況も想定の範囲内であると言いたげに。
「・・・なかなかに強力なエースを集めてきたものだね、ルルーシュ。だが、ラウンズはあくまでただの
シュナイゼルは不敵な笑みを浮かべながら次なる一手を打つためにルルーシュ皇帝軍の動きを静かに見るのだった。
────第一戦はルルーシュ側の圧倒的勝利を収めたと言ってと過言ではなく、その力をシュナイゼルたちに改めて見せつけた。しかしこんなものは前哨戦に過ぎず本格的な戦闘が始まるのはこれからであった。これより始まるは血で血を洗うような大量の死体がフジを埋めつくさんとする地球でも数える程しか発生してこなかった大規模な殺戮。果たしてこれから巻き起こされるであろう地獄を前にどれだけの人間が生き残ることができるのか・・・。それは誰にもわかることではなく誰もが各々の信念を抱えて生き延びてその先へ進むために必死に戦うことだけはわかるのだった。
あとがき
今回は頂いたアイデア含めたラウンズたちとの戦闘になりましたがどうでしたか?ZEXIS・ドライクロイツやシュナイゼル連合軍メンバーたちなどは次回以降の本格的な戦闘を始めるつもりですのでどうかよろしくお願いします。先日スパロボYの方ではDLCでの色んな作品の参加、隠しキャラとしてオリジナルメカのダイナゼノンリバイヴの登場などさまざまな情報が盛りだくさんでしたね。リバイヴは自分の小説でも出してみたいなという気持ちがあるのでもし登場させる場合はしっかりとした情報が出てからよく調べてこの小説に出しても問題ないように多少弄ってから出したいなと思います。フジの決戦は様々な精力が参加しているので書くの大変かなと思いますが頑張って投稿続けますのでどうかこんごもよろしくお願いします!!