今回はいつもより早く投稿できたと思いますが、ルイスとアンドレイの所は自分が最初に考えていたものより短くなってしまい残念・・・。やっぱりルイスを説得するなら左慈だよなってなりました。今回の話でそれぞれの勢力から因縁のあるもの同士がぶつかり合い初めこのフジの決戦も中盤戦にまで来たと思います。このフジの決戦でやりたい流れはある程度できているからそれができるようにこれからも頑張って書いていく予定です。そういえばスパロボYの方でも追加コンテンツがあったようですね。ポケモンとかバナンザとか他のゲームばかりやっててそっちの方はすっかり忘れてました・・・最新作とかでないかな・・・。
『うっ・・・うああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
GNランスによってガンダムスローネドライのコックピットブロックごと下半身を潰されたネーナはコックピット内部を血で染め上げあまりの痛みに絶叫を上げながら機体ごと落下していく。
『あああああ・・・あああああああああああ!!!』
さらにそれだけではない。ネーナが叩き落とされたそこは、噴火した休火山の火口。ネーナはその火だるまになったガンダムスローネドライごと、生きたままマグマの海に放り込まれて自分も溶かされるという火炎地獄へと落とされたのだった。
(燃え、る・・・。燃えて、いく・・・。あたし、が・・・あたしの、ガンダムが・・・)
ガンダムスローネドライがマグマに沈み、そのマグマまでもがコクピットに流れ込んできて、HAROや計器類ともども炎に包まれ、飴のように自分の肉が、骨が溶かされ、全身が極限に達した苦痛を味わわされるのを感じながら、ネーナは思った。
(あたしの、力が・・・。あた、しと、
青と赤の炎が全身を包み込み、骨や肉や髪だけでなく、心臓や脳など体の器官がバーナーで炙られるように焼かれ、意識が消えてゆき。
そして、ガンダムスローネドライが爆発する最期の時、ネーナは見上げた空に浮かぶレグナントとジンクスIV・Aを視界に捉え、炎に包まれた自分の右手を大きく伸ばした。
『ち・・・ちくしょおおおおおおおォォォォォォォッッッ!!!』
マグマに半分以上浸かったガンダムスローネドライのコクピットの中で、最期の瞬間まで反省心が芽生えることもないまま、ネーナ・トリニティは
そしてネーナは自分の視界が赤と青の業火に覆い尽くされたと同時に、体だけでなく、意識が四散するの感じて────。
ドガァァァァァァァァンッッッ────!!!
直後、ガンダムスローネドライは大爆発し、地獄の釜のようにマグマを燃え滾らせる火山の中で火柱を派手に立てた。
そんな、凄惨を極めるネーナとガンダムスローネドライの最期を本来ならば見るべき少女──ルイス・ハレヴィはレグナントの対艦用GNソードをアンドレイ・スミルノフのジンクスIV・Aに向ける。
『どうして・・・っ!!どうして邪魔をしたんですかアンドレイ少尉!!あと少しでママとパパの仇を討てたのにっ!!』
ルイスは操縦桿を握り壊すほど強く握り、怒りと憎悪の籠った眼でアンドレイを睨む。それをアンドレイは当然のことだと理解しながらも今の彼女がこれ以上壊れるのを避けるためにも今の判断は間違っていなかったと確信を持つ。
『准尉。君があの女に対して強い憎悪を抱いていることは知っている。だが復讐に囚われ衝動のままにその力を振るうのは正しいことではない』
『正しい!?正しいことってなんですか!?家族の仇を取ることの何が間違っているんですか!?あの女は遊び感覚で私の家族たちを、多くの罪のない人々を殺した外道ですよ!?あの女も、リボンズも、アロウズも!!みんな生きる価値のないクズばかりじゃないですか!!』
アンドレイは冷静にルイスを諭すように話しかけるがルルーシュからこの世界の真実を知ったルイスは自分の大切なものを奪ったネーナだけでなく、ネーナのことを知っていながら偽りの情報で騙し自分を騙したリボンズたちイノベイター、圧倒的な武力で無抵抗な人間も含めて殺戮を繰り広げてきたアロウズを始めとしたこの世界の支配を企むドス黒い悪たちの存在を知った。
ルイスは自分利用されていたことを、自分がやってきた行為がどれほど愚かで残虐なことをしてきたのかを理解し後悔した。だからこそその償いの意味も含めてルルーシュ皇帝軍に参加して家族の仇を討つため、そして多くの人々を救うために戦う道を選んだ。
そしてこの日、ルイスはとうとう家族の仇であるネーナを殺すあと一歩の所まで来ていた。それなのに・・・
『准尉・・・』
『煩い!!これ以上私の邪魔をするなら────』
アンドレイはそれでもルイスを説得しようと声をかけようとするがルイスはそれを遮りレグナントの対艦用GNソードをアンドレイのジンクスIV・Aに振り下ろそうとした寸前にレグナントの背後に回っていた八つ腕の紫色のナイトメア【アラクネ】がレグナントの胴体を八つ腕で掴み、電流を流し込むとパイロットであるルイスを気絶させ、レグナントもまたカメラアイを点滅させながらその機能を静かに停止させた。
『アンドレイ少尉。勝手ながらハレヴィ准尉を気絶させて頂きました』
『すまない、悪いがそのまま彼女を連れて交代してくれ』
『もちろん。ハレヴィ准尉のメンタルケアも行っておきますので安心してください』
アンドレイはアラクネのパイロットであるフィリクス・アークライトにルイスのことを頼むとフィリクスはそばに控えていたグルンガスト肆式にレグナントを抱えさせて後退する。
『ままならないな・・・』
アンドレイはコックピットの中で思わず力なくそう呟く。ルイスがこの世界の真実を知ったようにアンドレイもまたアロウズが守っていたと思い込んでいた偽りの平和を、先日のブレイク・ピラー事件の真相を、そして父セルゲイ・スミルノフを自分の勝手な思い込みで殺してしまったことを・・・
その真実を知ったためにアンドレイは両親に恥じない本当の意味で市民を守るための軍人となるべく一から鍛え直し心身ともに誰もが誇れる軍人へと成長した彼はルルーシュ皇帝軍統括であるジェレミアの補佐の座を得るまでの実力を自らの手で勝ち取った。
それでもアンドレイはかつての同僚であるルイスの心に潜む闇を晴らすことができない己の未熟さと無力感に何も言えなかった。アンドレイがそう自己嫌悪に陥っているとソレスタルビーイングのガンダムたちを筆頭としたZEXIS・ドライクロイツ部隊がアンドレイの前に現れた。
『アンドレイ少尉・・・』
『ピーリス中尉か。悪いがまだ彼女を君たちの元へ返すわけにはいかない。今の彼女は精神的にも不安定なのでね』
アンドレイはかつての上官であるソーマ・ピーリスに対して覇気のない声で答えながも自らの役割を全うすべきと判断して控えさせていた部下たち全員を集め迎撃の準備を整える。
『刹那・F・セイエイ、ゼンガー・ゾンボルト、アセム・アスノ。君たちの相手がもう間もなくこちらへ来る。故に君たちはここで足止めさせてもらおう』
アンドレイはそう宣言すると同時にGNバスターブレードを構え、ジンクスIII改やビルゴIII。クランシェ、イチナナ式、ガレスなど様々な機体たちがZEXIS・ドライクロイツの部隊へと攻撃を仕掛け始める。
(俺たちの相手・・・まさか奴らか?)
(ウォーダン、今の貴様は何のために剣を振るっている・・・)
(ゼハート・・・。おまえはどうしてルルーシュに従っているんだ)
刹那たちはそれぞれの因縁の相手である存在のことを頭に過ぎらせながらも目の前の敵に集中して対処すべく行動を起こす。
刹那たちがそれぞれの因縁の相手と再会し激闘を繰り広げるまであと少し・・・
ソレスタルビーイングを中心としたZEXIS・ドライクロイツの部隊がアンドレイたちルルーシュ皇帝軍の部隊と戦闘を開始しその戦場にカギ爪の男の組織のヨロイ部隊とゼハート、ウォーダン、グラハムがそれぞれ率いる第一機甲師団、第一独立師団、第二独立師団と共に向かっていたのと同じ頃、駿河湾付近にてルルーシュ皇帝軍の第一機獣師団、第二機獣師団、そしてアルゼナルのパラメイル部隊が神聖ミスルギ皇国とディガルド武国の軍がそれぞれ部隊を展開させていた。
『無能な王共でもそれなりの軍を揃える程度のことはできるようだな』
ベイルはジェノスピノのコックピットの中でジュリオとジーンに対してそう評価をつけながら互いの軍を見比べる。
ベイルのジェノスを先頭に母艦として運用している超大型ゾイドのギルドラゴンに第一機獣師団のデスレックスやゴジュラス、スティレイザー、ディバイソンを始めとした大型・中型ゾイド部隊とルルーシュから貸し与えられたモビルドールを含めた無人機部隊と切り札クラスの超大型ゾイドにしてかつて惑星Ziにて幾つもの国を滅ぼしたという逸話も残るほど強力なゾイド【デススティンガー】。エスデスはオメガレックスを先頭にライトニングサイクスやギルラプター、ギャンザやラゼンオーを始めとしたガンメン部隊にゲッターD2やステルボンバー、グルンガスト肆式を始めとしたスーパーロボット部隊。さらには両軍の艦船であるホエールキングやホエールカイザー、ハンマーカイザー、ライノセラスを始めとした多種多様の艦隊。さらにはアルゼナルの戦力であるヴィルキス、テオドーラ、クレオパトラ、レイジア、エイレーネ、ビクトリア、焔龍號、蒼龍號、碧龍號、アーキバス:バネッサ、レイザー、グレイブ:ロザリー、ハウザー:エルシャ、ハウザー:クリスと14機のパラメイル部隊が揃っていた。
対する神聖ミスルギ皇国とディガルド武国の戦力はミスルギ側は自国の兵器である刃付きの独楽を思わせるフォルムが特徴的な小型自立兵器【ピレスロイド】と他国から購入したフラッグやサザーランドなどのモビルスーツやナイトメアを始めとした機動兵器たち。シュナイゼルが支配した帝都ペンドラゴンにて回収及び洗脳処理を施したダークホーンやディバイソン、ゴジュラスなどのゾイドたち。シュナイゼル軍から譲り渡されたモビルドールや戦闘AIを搭載したゲッタードラゴンを始めとしたスーパーロボットたちなどの戦力。それらあらゆる兵器たちによる分厚い布陣が敷かれている後方に展開している艦隊の最後尾に待機している皇城を思わせる煌びやかな外装で彩られた艦橋と、同じ外装で彩られたトリマラン型の三胴の船体が特徴的な巨大航空艦【エンペラージュリオI世】とその艦を守るように両翼に布陣する分厚い装甲に大量の砲塔を展開させている戦艦【アボローン】と【ミネルヴァ】。
ディガルド武国は軽く万を超えるバイオラプターやバイオメガラプトルを始めとした量産型のバイオゾイドたちやディガルド四天王の専用バイオゾイドであるバイオトリケラやバイオケントロたちを少しだけ性能をグレードダウンさせた量産型バイオゾイドたち。空戦用ゾイドバイオラプターグイやバイオプテラを出撃・整備工場として活動する陸上空母型ゾイド【ディグ】。この時の決戦用に改修が施されたバイオゾイド【バイオギガトリケラ】、【バイオプテラ】、【バイオタイラントティラノ】という超強力バイオゾイドたちがいる。
『ディガルド武国を支配していたジーンはともかくあの愚帝は皇帝の椅子を横取りし、エンブリヲの威を借りてふんぞりかえってるだけの無能者だと聞いてはいたが、
エスデスはオメガレックスのコックピットの中でそう独りごちた後、周囲に展開しているパライメル、ゾイド、スーパーロボットによる全部隊に矢継ぎ早に指示を出そうとしたその瞬間だった。両軍の間の上空に神聖ミスルギ皇国の現皇帝ジュリオ・ミスルギ・飛鳥の立体映像が映し出された。
『────聞こえるか、愚かにも醜悪なノーマ共を連れてやって来た愚者共。私は神聖ミスルギ皇国のジュリオ一世だ』
シュナイゼルと同盟を結んだその無能者のミスルギの僭帝の名乗りを前にエスデスやベイルを始めとしたその場にいる誰もが不快に感じながらその戯言を聞いてやる。
『我が盟友であるシュナイゼル・エル・ブリタニアのちちである偉大なる皇帝シャルル・ジ・ブリタニアを弑虐するという言語道断なる手段でブリタニア皇帝の位と地球連邦の代表を継承し、ブリタニア・ユニオンと地球連邦の政権を把握したルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの力を盾に、お前はライやマリーベル・メル・ブリタニアを始めとする徒党たちと共に神聖なる我が国の同盟国家の悉くを潰してくれた。そうしてミスルギの皇帝であるこの私を愚弄してくれただけでなく、ミスルギに弓引いた大罪人アンジュリーゼとその仲間どもであるノーマを匿うとは、これ以上の大罪があろうか。寄せ集めの愚民どもの集まりとはいえ、黒の騎士団を蹴散らしてくれたその
そのジュリオの気取った言葉に、エスデスは冷笑を浮かべながら見下すように言葉を返す。
『ジュリオ一世。我らにはあなたのいう戯言を聞いている暇は無いのですよ。今や地球連邦の七割の軍勢と、世界の大方の国家や組織は、シャルルによって腐敗に満ちたブリタニアと地球連邦の浄化と再生を行われたルルーシュ皇帝の御力を認められています。それ以前にシャルルの蛮行で腐敗が進行したことから、もはや一大国の主君と仰ぐことができないと騎士や諸侯たちが考えて、ルルーシュ陛下を新たな皇帝として認められたのでしょう。もしもシャルルに罪がないと言われるならば、その蛮行を止められない貴殿やシュナイゼルら臣下や同盟者たちに罪があるのではございますまいか?』
ジュリオは言葉につまる。しかし、無理やり口を開くようにさらに言った。
『エスデス!そのルルーシュから与えられた権利の行使が許されんというのだ!そしてアンジュリーゼが我が国に背き、我が国はおろかこの世界に存在してはならない
エスデスは口には出さないで内心ジュリオのことを煩い猿だと見下しながらも言葉を続ける。
『ジュリオ一世。貴殿も曲がり形にも皇帝という一国の主であるのならば、こういう言葉をご存知でしょうか? 『君主が不正であれば、臣下は他国へ投ずる』と。ならば、私やルルーシュ皇帝がアンジュリーゼたちを迎え入れたのも当然の理ではありませんか』
またもや、ジュリオは言葉に詰まった。それでもアンジュたちノーマの存在を認めたくないのと高々騎士風情に言い負かされたくないというちっぽけなプライドからやはり言い返した。
『だが、エスデスよ。以前、歴代皇帝陵にてシャルル皇帝の時代と秩序を尊ばれる公爵たちの連合がルルーシュやライたちの罪を問い糺しに来た時は、お前たちとルルーシュはその罪を認めず、公爵たちの連合を殺め、あまつさえ歴代皇帝陵を破壊した。これは許され難い大逆不道の罪というものだろう』
『時代と秩序を尊ぶ公爵たちの連合を殺めたと言われるが、彼らは貴族制や植民地支配などの既得権益というシャルルが遺した旧悪なる文化を守りたいが為に死を求めに来ただけでありましょう。そしてそれらがブリタニア・ユニオンと地球連邦を腐敗させた元凶だからこそ、ルルーシュ皇帝はそれを撤廃することで浄化と再生を図られたまでのこと。彼らは今まで奪う側という立場でジュリオ一世と同じように甘い汁を吸い続けながら生きてきたことで、ノーマや一般の民衆という奪われる側、すなわち弱者が受け続けた痛みを知らず、シャルルと同じ蛮行を繰り返す。だからこそ、ここで世界を退廃へと導く彼らに目を覚ましてもらう為にルルーシュ皇帝は禍根の芽を断ったに過ぎず、私がアンジュリーゼたちを保護し、彼女らにも協力を求めたのはその為に過ぎません』
回線の向こうでジュリオが怒りに歯噛みするのが聞こえた。構わず、エスデスは続ける。
『ジュリオ一世は早々にミスルギに引き返して、ご自身の領土を守られたほうがよろしいかと思われます。しかし、ジュリオ一世があくまで旧悪なるシャルルの時代を尊び、ルルーシュ皇帝に刃を向け続ける意向であれば、お互いに無傷ではすまないでしょう。今一度だけご無礼を承知で申し上げます────どうかその辺りをよくお考えになって、今すぐに軍を退かれたほうが貴殿の為です。もしもこの戦いが先の黒の騎士団と同じく、ミスルギの一方的な敗戦に終われば、ジュリオ一世の御威光を損なうことにもなると思っております』
そしてジュリオはエスデスと口で言い合いをしても勝てないことを悟り、今度はエスデスのオメガレックスの後ろに控えているアンジュに出てくるよう、通信で呼びかけた。
アンジュはヴィルキスと共に、ベディヴィエールと並ぶ形でパラメイル隊と第一・第二機獣師団の前に進み出てきた。
『久しぶりじゃない、元お兄様。ダモクレスやエレボスに比べると力負けするけど、まさかそんな大仰な玩具を隠していたなんてね。その上で、あの変態ストーカー男とその兵隊たちもまだ用心棒に雇っているからこそ、今度ばかりは強気になって前へと出てこれたことでいいのかしら?』
『アンジュリーゼ・・・!!フン、お前がそこにいたのなら好都合だ』
勢いよく啖呵を切られて逆上しかけるも、ジュリオは強気かつ傲慢な態度でモニター越しにヴィルキス越しにアンジュを見返し、居丈高に言い放った。
『
ジュリオの居丈高な大声の後、通信回線は向こうから切られた。それに合わせてミスルギ軍とディガルド軍が動き出したのを確認したエスデスはベイルに声をかける。
『お前は話さなくてよかったのか?あのミスルギの愚帝はともかくディガルドの神気取りの愚者とはかなりの因縁があるのだろう』
『不要だ。俺が奴に求めているのは死と絶望だけだ。それを与える為だけに俺はこの戦場にいるのだからな』
ベイルはエスデスにそう返答しながらジェノスピノのA-Zロングキャノンで先陣切って進んでいたバイオメガラプトルを撃ち砕き、足元に群がろうとしたバイオラプターたちをA-Z高熱火炎放射器による火炎放射で溶解させる。それを確認したエスデスもまた足元を彷徨くバイオトリケラをオメガレックスのその巨大な足で踏み潰す。
『────さぁ。鏖殺の時間だ』
エスデスは軍帽の鍔を直しながら獰猛な笑みを浮かべて全軍に指示を出すとゾイドたちの咆哮に合わせて両軍は激しくぶつかり合う戦闘を開始した。
エレボス箱舟の艦橋で、エスデスがジュリオとの舌戦の前にアンジュの名前と共に口にしたもうひとりの女性────ミスルギ皇国近衛長官リィザ・ランドッグは、ルルーシュの前に片膝をつき、情報をもたらしていた。
元々はサラマンディーネと同じアウラの民のひとりで、ミスルギ皇国に潜入したスパイである彼女は、ルルーシュが皇帝に即位し、サラマンディーネがアンジュたちと共にライの陣営に加わったことを知って、サラマンディーネを通してライの協力を得た。そして集めるだけ集めたシュナイゼル側の情報を持って、会戦の前にミスルギを脱出。ライの案内と口利きによってルルーシュの元へ辿り着くことができた訳である。
「────これらの情報は、確かだろうな?」
リィザが手渡してきた情報の現物である書類に一通り目を通してから、ルルーシュが訊ねた。
「はい。ルルーシュ陛下が懸念されている天空要塞ダモクレスは確かに金城鉄壁を体現した超兵器でありますが、ひとつだけ弱点があります。それはあの大量殺戮兵器フレイヤを発射する瞬間です。フレイヤとブレイズルミナスを同時に使うのはさすがに構造上不可能であり、フレイヤの爆発を何らかの手段で遅らせるか。フレイヤが発射されたと同時に死角から部隊をダモクレスへ突入させるか。もしくは、このエレボスに搭載された主砲のように高火力の兵器を用いて、ブレイズルミナスの発生器を破壊すれば防御を突破することができるでしょう。そして内部にはもちろんナイトメアも含めた兵器による機動部隊も配備されていますが、外部に展開されている主力部隊ほどの戦闘力はありません。他にあるとすれば、シュナイゼルが逃走する為に用意した脱出艇程度のものです」
「ふむ・・・」
リィザがすらすらと口でも語ったその情報に、ルルーシュは腕を組んだ。
「現在、フリューゲル卿が交戦を始められたジュリオの旗艦を護衛する【アポローン】と【ミネルヴァ】は、お渡ししたその書類データの通り確かに強力な兵器ではありますが、アポローンは主砲を、ミネルヴァはバリア発生機構と後方の
「・・・なるほど。ご苦労だったな、リィザ。続報はもういい。お前は下がって休んで、サラマンディーネたちの帰りを待つといい。ライ卿とアンジュたち、そしてサラマンディーネにはこの情報を伝えるついでとして、ミスルギを落とすよう伝えておこう」
「・・・イエス・ユア・マジェスティ」
リィザは深々とルルーシュに一礼してから立ち上がり、その場を去った。
その後ろ姿を見届けてから、ルルーシュが座る玉座の隣に用意された豪奢な椅子に、チーズくんと共に座ったC.C.が言った。
「【人間兵器】・・・奴らのことと合わせておそらくジュリオやシルヴィアも噛んでいるだろうが、これがエンブリヲの真骨頂というものか。アンジュたちの言う通り、シュナイゼル以上に食えない
「ああ。だがそれでも、シュナイゼルと同じように《ゼロ・レクイエム》の障害となるのであれば、倒すまでのことだ」
ルルーシュはC.C.に答えながら、玉座の肘掛けの中にあるパネルを操作した。
「ジェレミア、マリーカ、イングラムいるか」
ルルーシュが呼びかけながら、艦橋の天井近くにある大型モニターのひとつを見上げると、そのモニターの電源がついた。
モニターには中央にライそして左にマリーカと、右にイングラムがそれぞれ映し出された。
『ジェレミア・ゴットバルト、ここに』
『マリーカ・ソレイシィ、ここに』
『イングラム・ブリスケン、ここに』
ジェレミア、マリーカ、イングラムはルルーシュに対してそれぞれ一礼しながら会釈する。それを確認してからルルーシュは3人に言った。
「ジェレミア、マリーカ、イングラム。後方で待機している一個師団と共にエスデスたちの援護に迎え。・・・例の男がミスルギ軍と共に姿を現した」
ルルーシュの言葉に、イングラムが僅かな間を置いてからこう問い返した。
『それはエンブリヲのことか?』
「その通りだ。第一・第二機獣師団はベイルやエスデスはもちろん、アンジュリーゼも含めた客将たちがいるから心配はないだろうが、エンブリヲはどうやら新たな
『・・・なるほど。それは警戒する必要があるな看過はできない存在ですね』
「ああ。連中が何か行動を起こす前に、エスデスとベイルたちと協力して奴らを倒すのがお前たちの役目というものだ」
ルルーシュは、玉座から立ち上がった。
「勅命を繰り返す。ジェレミア・ゴッドバルト。マリーカ・ソレイシィとイングラム・ブリスケンと共に軍を引き連れて第一・第二機獣師団を援護しつつミスルギとディガルドの部隊を、エンブリヲとシュナイゼル軍もろとも叩き潰せ。ZEXISやドライクロイツがまた
『承知いたしました。このジェレミアに安心してお任せください。必ずや我が忠義を連中に思い知らせてみせます』
『我らは陛下の剣・・・。陛下の命に従い陛下に仇なす全てを打ち砕いてみせます』
「ああ。我が騎士であるライ達に並ぶ豪傑であるお前たちの力にも、期待しているぞ」
『『『イエス・ユア・マジェスティ』』』
ジェレミア、マリーカ、イングラムが再び深々と一礼した後、通信は切れた。
そして通信が切れ、映像が消える最中、C.C.はマリーカが微かに照れに顔を赤らめ、微かに愛慕に口の角を上げているのを目にした。
「マリーカといい、マーヤといい、エスデスやセレスといい、相変わらずの女誑しだなお前は」
C.C.はルルーシュをジト目で睨むが、一方のルルーシュは、C.C.の言っていることの意味が分かっていないようだった。
「なに?おい、なんの事だ」
「知らん」
訝しげに首を傾げるルルーシュに対し、C.C.は呆れのため息がこぼしてそっぽを向いた。
それにさらに訝しげになりながらも、ルルーシュはさらに指示を出すべく、肘掛けのパネルを操作した。
ジェレミア、マリーカ、イングラムは後方で待機していた皇帝軍からヴィンセント・ウォード、ガレス、クイン・ローゼス、サザーランドII、雪華、ジンクスIV、サーペント、ギラ・ズール、リゼル、ゲシュペンストMark-III、ヒュッケバインMark-III、グルンガスト肆式を始めとした最新鋭機たちをメインにした部隊を引き連れながら出撃したのと同じ頃、プトレマイオス、ヒリュウ改、ディーヴァを中心としたZEXIS・ドライクロイツ部隊とルルーシュ皇帝軍、そして先行してきた第一・第二独立師団、第一機甲師団の部隊と激しい戦闘を繰り広げていた。
刹那たちZEXIS・ドライクロイツのメンバーは少数ながらもこれまで多くの死線を潜り抜けてきただけの事はあり今のところ撃墜されたものはいないのだが、アンドレイたちもまた刹那たちの死線に比べたら数段劣りはするもののルルーシュが認めていることはあり現存する国家の戦力としてはかなりの上澄みの方であるため善戦していた。
そして刹那、ゼンガー、アセムにとって因縁深い相手である彼らがこの場に揃った。
『────待たせたな!!少年!!』
そんな声が刹那と佐治クロスロードの乗るダブルオーライザーを強化させた機体【ガンダムダブルオーザンライザー《セブンソード》】の上空から響き渡ると同時に【ガンダムルシファー・シェイド】がその両手に握るブライクニルブレイドIIとプロミネンスブレイドIIでガンダムダブルオーザンライザー《セブンソード》に斬り掛かってきたのガンダムダブルザンオーライザー《セブンソード》はGNソードIIIとGNバスターソードIIで受け流す。
しかし落下の勢いによるガンダムルシファー・シェイドの一撃は重くさらにガンダムルシファー・シェイドもまた2基のGNドライブ【A】を搭載したダブルドライブシステムによって稼働しているためにその性能はツインドライブシステムで稼働しているガンダムダブルオーザンライザー《セブンソード》と互角の性能を誇っているために2機のガンダムは火花を散らしながら鍔迫り合いをしていた。
『ガンダムルシファー・・・!?【
刹那はガンダムルシファー・シェイドを睨みつけながら思わず叫ぶ。かつての愛機である【ガンダムエクシア】を元にしたであろう目の前の機体を見て、ソレスタルビーイングとして活動を始め、ZEXISに所属してから何度も刃を交えた目の前の男、グラハムは宿敵である刹那に対して外部スピーカーを通してこう投げかける。
『皇帝陛下と筆頭騎士から既に
『何っ!?』
刹那が驚きに目を瞠ると、グラハムはさらに威勢よく言い放った。
『この私、【
そうグラハムが高らかに宣言するのに合わせて2人の騎士もまたそれぞれの宿敵に対して力強く宣言する。
『同じく【
『【
グラハムと同じように決闘の宣言を行ったウォーダンとゼハートはそれぞれの搭乗機であるシュヴェルトクリーガーとガンダムレギルス改がゼンガーのダイゼンガーとアセムのガンダムAGE-2ダークハウンドと向き合いながら武器を構える。
その宣言を聞いたZEXIS・ドライクロイツメンバーは驚きのあまりそれぞれ大声をあげてしまう。
『なんですって・・・!?』
『あいつら!いくらまだ戦いが続いてるからって、この状況をわかって言ってるの!?』
『ゼンガー隊長!!今はウォーダンよりもダモクレスを優先すべきです!!』
『アセム!彼との間に深い因縁があるのは聞いている!!だが今は成すべきことを成すのだ!!』
『構うな、刹那! あんな奴らは無視しろ!オレたちがあの男の相手を────』
レオナ・ガーンシュタイン、紅月カレン、ブルックリン・ラックフィールドことブリット、フリット・アスノ、ロックオン・ストラトスたちは今はグラハムたちと戦うよりもこの戦場で最も脅威な存在であるダモクレスを破壊すべきだと言うが、刹那はその言葉を遮る。
『・・・そうまでして決着をつけたいのか?』
『刹那さん・・・!』
まるで
一方でグラハムも頷き、こう続けた。
『無論だ・・・!私の空を汚し、同胞や恩師を奪い、フラッグファイターとしての矜持すら打ち砕いたのは他でもない、君とガンダムだ!!ああ、そうだとも・・・!最早愛を超え、憎しみをも超越し・・・宿命となったのだ!!』
『宿命・・・?』
『一方的と笑うか?ベイル・ヴォルフガングやアレン・フォルネウスのように私怨に囚われていると言うか?そして、悪逆皇帝ルルーシュの[[rb:騎士>走狗]]と成り下がったこの私を誹るか・・・?しかし、君たちがどう言い繕おうが事実は変わらんぞ。
『っ・・・!』
かつてグラハムは、新ヨーロッパ共同体における新型モビルスーツ完成披露演習に乱入した、刹那のかつての乗機であるガンダムエクシアの性能に興味を持ちその謎に迫った。強力な性能を持つガンダムと戦うことを楽しみつつも軍人としての職務を果たしていたが、度重なる敗戦による屈辱と恩師レイフ・エイフマン、部下のハワード・メイスンら戦友を奪われたことで徐々に狂気に囚われていったのだ。
(この男もまた、俺たちによって歪められた存在・・・。ならば・・・!)
そんな、自分たちがソレスタルビーイングとして武力介入を行ったことで人生を、自分を歪められ、ライやミリアルドたちと同じく悪逆皇帝ルルーシュの騎士となってまでも、自分にただひとつ残された
『────わかった。果し合いを受けよう』
これに対し、僅かな間を置いてグラハムが言った。
『その言葉を待っていた。全力を望む・・・!!』
グラハムの言葉の後、ガンダムダブルオーザンライザー《セブンソード》のコックピットにいる沙慈・クロスロードが刹那に縋る。
『刹那っ!』
『冷静になれ!そして優先順位を違えるな、沙慈!』
そんなことをしている場合じゃない、と叫ぼうとした沙慈の言葉を、刹那は一蹴した。
『あの男もまたシュナイゼルたち同様俺たちの敵だ!ここで倒しておかなければ多くの仲間たちが犠牲になる!!それに奴を突破した所で他の皇帝騎士たちとマリーベルの軍団がいるし、何よりシュナイゼルのダモクレスとフレイヤが残っている・・・!フレイヤによる凶行を防ぐためにも後顧の憂いとなる奴はここで倒す!!』
『っ!!』
沙慈は返す言葉がなく、押し黙ってしまう。
そうして沙慈が黙ってから僅かな間の後、グラハムのガンダムルシファー・シェイドが、ブライクニルブレイドIIとプロミネンスブレイドIIを収納し腰の二本の刀に手をかけた。
『どの世界にあったとしても、これが私の望む道・・・。修羅の道だ!!』
ガンダムルシファーが、主武装にしてルルーシュ自らが名付けた二本の漆黒の日本刀《ムラクモ》と《サミダレ》を鞘から抜き放った。
『・・・貴様も同じ想いか、ウォーダン』
ゼンガーは刹那とグラハムの会話を静かに聞きながらもダイゼンガーの斬艦刀を構えてウォーダンに決闘を望む理由を尋ねる。
『ゼンガー。貴様が悪を断つ剣としてその力を振るう道を選んだように、俺もまた新たな道を進もうとしている。だが、その道に進む前に超えねばならぬ男がいる。それがお前だゼンガー』
ウォーダンは感情が籠っていないながらも明らかに熱のこもった声でゼンガーに対してそう答える。
かつてウォーダンはシャドウミラーたちのいた次元のゼンガー・ゾンボルトを元にした人造人間【Wシリーズ】の
その意志は「己の手でゼンガーと互角の勝負をして倒す」という拘りに変化し、ゼンガーとの決着をつけるために時には自身やシャドウミラーが不利になるようなことだと理解してもゼンガーの手助けをしたり、アースクレイドルでの最後の死闘の果てにゼンガーに相打ちに近い敗北をした際に当時の愛機である【スレードゲルミル】をメイガスが修復・強化しようとしたのを拒絶しメイガスに取り込まれているゼンガーの恋人、ソフィア・ネードを救出しゼンガーに託した後に死亡した。
(あの時、俺の命は終わりを告げたはずだった。しかし何の因果か俺はこの次元で新たな生を得て仕えるべき主を見つけた)
そしてこの多元世界にて自身の存在を認めた上でその力を求めてくれたルルーシュ、自身を上回る力を見せつけゼンガーとはまた別の超えるべき壁であるライ、そして自分とは異なるものの力を持つ多くの騎士たちの出会いがウォーダンを変えた。その姿にゼンガーもまたウォーダンがあのアースクレイドルでの死闘の時よりも成長を見せていると肌で感じ取り、その想いに応えるようにダイゼンガーの操縦桿を強く握る。
『──キョウスケ。ここは任せた』
『承知した。隊長、必ず勝ってください』
『ああ』
ゼンガーがこの場をキョウスケに託しているのを見てアセムもまたこちらを見ているゼハートのガンダムレギルス改を睨む。
『────退く気はないんだなゼハート』
『当然だ。今私がお前に戦いを挑むのは過去の私と決別するために必要なものだからだ』
『決別だと?』
アセムはゼハートの言葉に引っかかりを覚えながら眉を顰めているが、ゼハートはそれに気付かずに言葉を続ける。
『かつての私はイゼルカント様の願いである【プロジェクト・エデン】完遂のためにありとあらゆるものを犠牲にしてまで成し遂げようとした。だが今の私は違う。かつての同士たちの想いも、愛するものも全てを捨てず陛下が目指し、そして私自身の求める新たな世界の完成のためにこの力を振るう。そのためにもアセム、私はお前を倒し先に進む必要がある』
『ゼハート・・・』
アセムはラ・グラミス攻防戦にて苦悩に悩み苦しんでいたゼハートとは異なり、今のゼハートはアセムがまだ軍人になりたてだった頃に見せていた覇気のある姿を見せていることに驚きを隠せなかった。
かつてゼハートは英雄機【ガンダムAGE-1】捜索・強奪工作のため、アセム達の学園に転入しアセムに接触を図るためにMSクラブに入部し、完璧な動作プログラムをすぐに組んでしまうなど技術者としての実力も見せることですぐに打ち解けた。「ヴェイガンの悲願達成のため」と使命に燃える一方、強奪作戦でガンダムを追い詰めたにもかかわらずその場に駆け付けたロマリーの姿に戸惑ったり、作戦失敗後の潜入調査続行を命じられて安堵したりと、学園生活自体やアセムやロマリーたちと過ごす日々に楽しさを感じていた。
しかし、学園卒業後ののAGE-1との戦闘で、アセムとロマリーの目の前で機体から降りて正体を明かし、2人に大きなショックを与えその後はヴェイガンの指導者フェザール・イゼルカントにより、地球制圧軍の総司令に任命され、移動要塞ダウネスを司令部として軍を率い、時には自らMSに乗って戦場に出撃し何度もアセムと戦った。
コロニー【ノートラム】攻防戦後はコールドスリープし13年後に目覚め再び戦場に出てアセムの息子であるキオ・アスノとも何度も戦った。命令であったとは言え民間人の虐殺を行ったり、あえて敵を見逃す作戦を下すイゼルカントの方針に疑念を抱くこともあったが、ルナベース攻防戦後、イゼルカントに謁見し「プロジェクト・エデン」の全権とガンダムレギルスを与えられ、実質的なヴェイガンの最高責任者に就任した。
そして最終決戦では、プロジェクト・エデンの完遂の為には如何なる犠牲も厭わないという覚悟の下で戦いに挑み、そこにはもはやフラムが惹かれた優しい心は見られなかった。フラム、レイルという犠牲を払ってまで、ガンダムをディグマゼノン砲で消滅させようとするも失敗。追い詰められるあまり死んでいった部下達や兄が嘲笑する幻覚までも見てしまうようになり、冷静さを完全に無くし、怒りにまかせてガンダムレギルスで出撃。アセムのダークハウンドと激闘を繰り広げる。しかし、アセムの猛攻によってレギルスは大破、自身も瀕死の重傷を負う。
最期はコクピットハッチを開いて対峙するアセムに、かつてMSクラブで共に過ごした思い出を語り、アセムのように愛する人と子を作りたかったこと、彼の生き方を羨んでいたことを独白。そして爆発に巻き込むまいとダークハウンドをレギルスの左足で蹴り飛ばして離れさせ、自身はそのまま爆発に飲まれ、その生涯を終えた。
(だが私は。いや、私たちはこの世界で新たな生を得た。そして陛下と出会い私は本当に目指すべき世界を知ることができた)
愛する人とかつて自分のために戦ってくれた配下たちと共に気づけばこの多元世界にいたゼハート。そしてこの多元世界について何も知らなかったゼハートにこの世界のことをルルーシュが教え、そしてイゼルカントとは違うルルーシュが目指す世界の事を知りゼハートはその目的を果たすための剣となり、配下たちと共にその力を振るうことを決めた。
『父さん、キオ。悪いが行かせてもらう。あいつとの決着は俺がつける』
『・・・わかった。ここは私たちに任せてお前は彼の相手に集中しろアセム』
『気をつけてね父さん』
フリットとキオはアセムにゼハートのことを任せ目の前の相手に集中すると伝える。
そして刹那とグラハム、ゼンガーとウォーダン、アセムとゼハートは邪魔をされないように離れた場所へと移動してからそれぞれの搭乗機を対峙させあう。
『ダブルオーザンライザー!!』
『我が剣、ガンダムルシファー・シェイド!!』
『ダイゼンガー!!』
『シュヴェルトクリーガー!!』
『ガンダムAGE-2ダークハウンド!!』
『ガンダムレギルス改!!』
ガンダムダブルオーザンライザー《セブンソード》はGNソードIIIとGNバスターソードIIを、ガンダムルシファー・シェイドはムラクモとサミダレを、ダイゼンガーは参式斬艦刀を、シュヴェルトクリーガーは肆式斬艦刀を、ガンダムAGE-2はドッズランサーとビームサーベルを、ガンダムレギルス改はレギルスソードとビームソードをそれぞれ構える。
『『『いざ尋常に──────』』』
『『『勝負っ!!』』』
そしてガンダムダブルオーザンライザー《セブンソード》とガンダムルシファー・シェイド、ダイゼンガーとシュヴェルトクリーガー、ガンダムAGE-2ダークハウンドとガンダムレギルス改は勢いよく突撃し、互いの剣を激しくぶつけ合った。
刹那とグラハムたちの決闘が始まったのとほぼ同じ頃、第一・第二機獣師団とアルゼナルのパラメイル部隊はミスルギ軍とディガルド軍と戦闘を繰り広げていた。第一・第二機獣師団と神聖ミスルギ皇国の艦船同士の戦いはほかの戦場と同じ代わり映えのしない砲撃戦を繰り返しているが、第一・第二機獣師団のゾイド、ガンメン、スーパーロボット、そしてアルゼナルのパラメイル部隊は艦船同士の戦いに比べ激しい乱戦を繰り広げていた。
ディガルド武国側は人間の魂を体から抜き取り機械兵に取り込ませた機械兵士【ナンバー】たちが操るバイオゾイドたちは痛みや恐怖などという感情を感じることなく無慈悲な殺戮兵器として攻撃を仕掛けてくるが、それだけで勝てるほど第一・第二機獣師団のゾイドたちは甘くなく互いに正面からぶつかり合いながら倒し倒されを繰り返し大地にはバイオゾイドやゾイド、ガンメンたちの残骸が広がっていく。なおミスルギ側もガンタンクやドム、バクゥなどの地上用モビルスーツを出撃させていたがディガルド軍のバイオゾイドに比べてお粗末な操縦技術であったために為す術もなく次々と蹂躙されていた、
地上の方はまだ大物同士での激突が発生してないためまだ落ち着いているが、上空の方ではもう間もなく激闘が始まろうと両軍の強者たちがぶつかり合いそうになっていた。
ソニックバードやスナイプテラ、ストームソーダー、レドラーなどの空中戦ゾイドやカトラ・リーダー、カトラ・ゲイ、モウキーンなどの空中戦ガンメンたちを引き連れながらアンジュたちアルゼナルのパラメイル部隊は神聖ミスルギ皇国の軍団と戦闘を開始していた。
ミスルギ側の空中戦での主な戦力はシュナイゼルから譲り受けたビルゴIIIやアヘッド、バイアラン、シグー、ギラ・ドーガなどのモビルドールや自国の兵器であるピスクロイドや他国から購入したサザーランド・エアやエアリーズなどの旧式のナイトメアやモビルスーツ、エンブリヲから貸し与えられたパーフェクトザク、ジークフリートII、ヴァルシオン改を始めとした
『アンジュリーゼ・・・れノーマどもぉぉ・・・!!』
『おやっ?アナタさまたちは・・・ノーマ!!』
『なんたる僥倖!奇跡!感謝感激雨霰!?』
『お前たちだあ・・・!おお、お、おお前たちが、ば、ば、ば化け物だとわかってから・・・』
『ルルーシュが、皇帝と即位してから・・・こ・・・こ・・・この国はっ、滅茶苦茶だぁぁぁ・・・!!』
『お前たちさえ・・・!お前たちさえいなければばばばばば!!』
『そうだそうだそうだ…・・・悪いのは全て全て全てぇ・・・ノ・・・ノーマどもだ・・・』
『俺俺俺僕僕僕たちは、正義だ・・・!!ノーマノーマノーマは全て、殺す殺す殺す殺してやるぅぅぅ!!』
『ワタシ、ワタシ、ワタシたちは、神聖ミスルギ皇国の、敵をぉぉ・・・』
『ミスルギの、邪魔する者は、消去せよおおおおお!!』
『ノーノノノノノママママ・・・ワタシたちの素晴らしき雪辱姑息孤立小癪うううううう!!!』
『なぜならばぁ・・・ジュリオ陛下あ、ミスルギ皇国う、万歳いいいいい!!!』
殺意と狂気も含めたあらゆる負の感情で錯乱、暴走しているのか、呂律が回ってない上に言葉がほとんど成り立っていなく、会話が成立するかどうか怪しいものだった。
だが、この声と単語からして、アンジュたちはこのグリーズシュヴァリエとファントムリッパーに乗せられているのは誰なのか見当はついたようだった。
『どこまでも救いようのない連中ね。元お兄様たちの言いなりになって甘い汁を吸い続けた挙句に、こんな兵器もどきの化け物に作り替えられるとは。国民とは名ばかりの豚にお似合いの末路だわ』
アンジュが吐き捨てるようにそう言った後、ヴィルキスが槍を構えながら迫ってきたグリーズシュヴァリエをラツィーエルで一刀両断にする。ペルフェクティレギオンは、生体ユニットとして直結されていたミスルギの国民と思しき中年男の断末魔と共に爆散した。
『・・・どうやら、こいつらを止める方法はひとつだけのようだな』
『ええ。それが、彼らにとっての最初で最後の救いというものね・・・』
背中合わせにレイジアとクレオパトラを立たせながら、ジルとサリアはビームライフルで周囲から迫ってくる2機のファントムリッパーを、同じく生体ユニットとして直結されたミスルギ国民と思しき若い男女たちもろとも粉砕する。タスクやヒルダたち他のパラメイル部隊の面々も、フジの溶岩も含めた炎で赤く染まった空に流星を描いては忙しない機動を続け、集中砲火を浴びせてくるグリーズシュヴァリエとファントムリッパーを始めとした機動兵器たち、回転飛行しながらの体当たりをかけてくるピスクロイドたち無人機を次々と撃ち落としていく。
さらにホエールカイザーやハンマーカイザーたちとミスルギの艦船に搭載された砲台による対空砲火、もしくは対艦砲火があちこちで火球を炸裂させている。そんな中、ヴィルキス、テオドーラ、クレオパトラ、レイジア、エイレーネ、ビクトリア、焔龍號、蒼龍號、碧龍號に至っては、その激しい対空砲火を掻い潜ってはミスルギの戦艦を1隻、また1隻と破壊し、撃沈させていった。
その両軍の戦闘を遥か上空から見下ろしているのは蒼き重力の魔神【グランゾン】とそのパイロットであるシュウ・シラカワであった。
『エンブリヲなる自称神を名乗る存在はまだ姿を現しませんか・・・』
シュウはそう呟きながらグランゾンのワームスマッシャーで自爆特攻を仕掛けているバイオラプター・グイやアンジュたちに奇襲を仕掛けようとしたパーフェクトザクたちを撃墜していく。
『それにしても陛下たちの力をああも罵っておきながら同盟相手には何も言わないとは随分と調子の良いものですね・・・』
シュウはつい先日、ナナリーや黒の騎士団がルルーシュの持つギアスの力を悪魔の力だと言い捨てたことを思い出しながら眼下で粉砕するたびにジュリオの名前を、ノーマへの怨嗟を叫びながら爆死していくミスルギの国民たちを見下す。
非人道的だという理由でギアスを否定しておきながら人のことをなんとも思わず人体改造を行い機体を動かすためだけの生体部品にしていることに何も言っていないことにシュウは彼らのあまりの都合の良い考え方に蔑みの笑みを浮かべる。
そしてシュウが次の獲物を狙おうとグランゾンを動かそうとしたその時、エンペラージュリオ1世の僚艦であるミネルヴァのデッキから3機の人型機動兵器が発進したのが見えた。
『どうやらエンブリヲの新しい兵がお出ましのようですね』
シュウはエンブリヲの
『あれは・・・ラグナメイル!?』
『嘘だろ、まだあんなに残っていたのかよ!?』
ミネルヴァから出撃した人型機動兵器がアンジュやサリアたちのヴィルキスやクレオパトラ達と同じラグナメイルであることに気づき、タスクとヒルダは戸惑った声で叫んでしまう。そんな中、アンジュは通信をサラマンディーネに繋げた。
『サラ子、確かこの機体は・・・!』
『はい。エンブリヲの親衛隊専用、つまりエンブリヲに気に入られた者に与えられる機体のはずですから、そう簡単に動かせる人間が見つかるはずが・・・』
『じゃあどこの誰なの!?それに、ラグナメイルが他にあと3機もいたなんて私たちは・・・』
サリアが回線越しに戸惑った声を出した、その時だった。
『────よくここまで生き延びて来られたじゃない、アンジュリーゼ・・・様』
夜空をその声が、貫いた。エイレーネとビクトリア────のものではない、新たな3機のラグナメイルのうち1機の外部スピーカーを通して響き渡った、嘲りの声。女性。それも、アンジュやヒルダたちと同年代の少女のものだった。
『えっ・・・』
『その声、あんたたちは・・・!?』
クリス、アンジュが耳を疑ったような驚きの声を発する。
そしてアンジュにとっては、皇国軍義勇兵という名目で人間兵器に作り替えられたミスルギの市民たちと同じように、本来ならばこの場にはいないはずの存在であり、ましてやラグナメイルに乗っていることなどますますあり得ない存在のものだった。
『ノーマァ、やっぱりあんたたちは平和を乱す化け物として消される運命だったみたいだねえ〜』
『そして私たちに会ったのが運の尽きってやつだよ。わ・た・し・た・ち・にぃぃぃ・・・!』
血に飢えた吸血鬼と化した少女たちの、その声。
それらの声の主は、アンジュがかつて所属していたエアリア部のチームメイトたちで、ノーマという理由で自分をこれでもかとばかりに罵倒、迫害してきたことから、ジュリオやシルヴィア、エンブリヲと並んで忘れもしない存在となった裏切り者たち。
アキホ、マキ、トモミが、ダイヤモンドローズ騎士団のパイロットスーツを纏って、エンブリヲによって封印されていた所を新たに覚醒させられた3機のラグナメイル────ポーラーナイトのラインマーキングの《ザウディトゥ》、マゼンタのラインマーキングの《ベレニケ》、マリーゴールドのラインマーキングの《タウセルト》にそれぞれ搭乗していた。
──────それぞれの戦場にて因縁深きものたちが集い始めたことによりこのフジの戦いも中盤戦にまで来ていた。宿命、信念、忠義、怒り、憎悪、絶望etc・・・。様々な感情が蠢く中で勝者となり己が想いを掴み取るのかは定かではないがそれもまた一興・・・。
あとがき
最近【俺は星間国家の悪徳領主】の漫画を久しぶりにアプリで読んでいたら魅力的なキャラや良さそうな機体が色々とあったのでこの小説にも出したいなと思う今日この頃・・・。特にクリスティアナやマリーたちのような狂信者をルルーシュの配下につかせて扇たち裏切り者たちを嬉々として殺させたりしたい。・・・やろうかな・・・よしまずはこの作品に合ったキャラ設定から・・・。そろそろフレイア攻略になりますがこの作品ではスザクがルルーシュ陣営にいないことから原作とは異なる突破方法・・・下手したらフレイアリミネーターなしの攻略という名のゴリ押しをしてしまうかもしれないことに気づいてしまいました。まぁ何とかなるか!の精神で続きは書いていきますがね!このフジの決戦以降の展開はちょっと悩んでいますが、フジの決戦の終わらせ方は決まっているのでそれを書けるようにするつもりです。今回オリジナルナイトメアやモビルスーツなどが複数登場しておりますが最後の三機のラグナメイルはユーザー様からのアイデアとなります。機体・キャラ設定などは何時か出します。