ツンデレオペ子さんと行くAC6日誌   作:白黒い庭鳥

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初AC記念。
ACVDのプレイ動画を見て、続編は買おうと決めて9年、長かった。


Chapter1 1-1 エントリーナンバー

 

 女性が読み終えた資料を投げ捨てる。

 

 奥のモニターに映し出されているのは、切除されたブースターが捉えた大気圏突入直前の621を乗せたロケットの映像。

 

 惑星ルビコンを包囲する監視衛星の砲撃がロケットに擦り、体勢を崩しながら無理やり降下していく姿だった。

 

「やっぱうちの爺共はクソだわ」

 

 オペレーター

 アリス・ファインビーク

 

 それは心からの悪態だった。

 

 ◇

 

『第四世代 強化人間 621号』

 

 人型兵器アーマードコアの元パイロット

 

 彼が所属していた基地はある時、他企業のAC(アーマードコア)の襲撃によって壊滅した。

 たまたま施設外縁に出ていた彼は、ACに乗り込む事も叶わず、致命的な倒壊からは難を逃れたものの全身に重度の火傷を負ってしまった。

 

 再起不能と診断された彼を企業は容赦無く切り捨て。その身柄はヒューマンショップに売り払われた。

 

 その後、彼は強化人間技術の権威 ドク・ファインビーク博士に買われる。

 

 最新を超えた臨床試験レベルの強化手術の被験体となった彼は、手術にこそ成功したものの、

 

 それはそもそも肉体の治癒を目的とした手術ではなかったため、文明的な生活は不可能のままだった。

 

 生物として最低限の生存能力すら持たない彼は、科学の礎(マッドサイエンティストのオモチャ)として身体が限界に達するまで弄ばれるはずだった。

 

 けれど、博士の旧友ハンドラー・ウォルターが私設AC部隊の全滅により、ドク博士から人員補充のために彼を購入。

 

 幸か不幸か彼はACという自由に動く身体を再び与えられた。

 

 しかし、それは悪魔との取引であり、

 彼は新エネルギー『コーラル』の再発見により第二のゴールドラッシュに沸く開発惑星ルビコンへ単身送り込まれる事になる。

 

 燃え尽きる輸送ロケットの残骸を背に、彼を乗せたACは、今、惑星ルビコンの荒涼とした大地へと降り立った。

 

 ◇

 

 開発惑星ルビコン

 

 621が降下したのはどこかの工場跡地だった。

 

 空から降り立った単眼の黒鉄の巨人がゆっくりと立ち上がる。

 

 巨人の視界に僅かにノイズが走る。

 ノイズはすぐにウィンドウとなって視界の左下に小さく収まった。

 

「あ、あー、聞こえる? そう、繋がったみたいねね」

 女性の声がコックピットの中に響いた。

 

「アタシはオペレーターのアリス・ファインビークよ。よろしく。

 一応、アンタの専属オペレーターってことになってるんだけど、指揮はハンドラー・ウォルターさんが直にやるらしいから、アタシはただの連絡係って事になるわね」

 

「そうとも限らない」

 ただでさえ小さいウィンドウが更に分割され、ウィンドウの右半分に初老の男の姿が映った。

 

「は? あ、コホン、ウォルターさん、それはどういう意味ですか?」

 

「ACの運用には多くの人間が必要だ。そして組織の運営には実に多くの時間が必要となる。621、私はお前にばかりかまけている訳にはいかないのだ」

 ハンドラー・ウォルターは一組織の代表として色々とやる事があるらしい。

 

「(そう言う割に頻繁に様子を見に来てるわよね。サッカーチームのスポンサー気取り? 競走馬の馬主の方が近いかしら)」

 

「活動の指針、これから行うであろうミッションの大まかな剪定は私が行う。だが実際にどう活動するかは、お前たちの裁量に任せる」

 

「了解しました」

 

「アリス、621の座標はどこだ?」

 

「グリッド135です」

 

「誤差はあるが許容範囲だな。建物内を進み、カタパルトを使え。そうすれば帳尻が合うはずだ」

 

「聞こえた? そのまま直進よ。ただ、不規則に動く熱源反応があるわ。敵に注意しなさい」

 

 621は道なりに進み、現れたガードロボをマシンガンでいなしていく。

 

「……ウォルターさん、お戻りにならないのですか?」

 

「時間は空けておいた。気にするな」

 

「(気にするわよ! 早く帰りなさいよ!)」

 

 ガードロボを掃討した621が進むと、

 建物の壁が無くなり、外が見えた。

 

 外は雪が降り積もり、針葉樹がまばらに生えた寒冷地。

 そこに屋根を張るように木のように上の方が平らに広がった巨大な建造物がいくつも屹立していた。

 

「見えるか? お前にはあの汚染市街へ降下してもらう」

 

「カタパルトはもう少し先よ」

 

 621がカタパルトを発見し、接触すると驚くほどすんなりとカタパルトは起動した。

 

「なんでこんな所に動くカタパルトなんてあるの?」

 

「コーラルが活性化した事によって微弱ながら無差別にあらゆる機械に電力を供給している。

 戦場になったならまだしも、ただ放棄した場所を破壊するほどここの連中も無駄遣いが好きな訳ではなかったのだろう」

 

「それにしても、放棄された後に電源入れただけで動くなんて丈夫なのね」

 

 2人が話している間に、621がカタパルトの上に乗る。

 

 ACの両足をカタパルトのリニアレールに乗せた。

 

「カタパルト始動。行くぞ621」

 

 強力なGと共に、カタパルトから621のACが射出された。

 再度621は今度こそルビコンの大地へと飛び込んでいった。

 

 ──────

 ────

 ──

 

「この惑星でコーラルを手にすれば、

 お前のような、脳を焼かれた独立傭兵でも人生を買い戻すだけの大金を得られるはずだ」

 

「(その人生を買った人間の言う台詞じゃないわよねソレ)」

 

「……」

 

三者三様の思惑と共に、ACは飛ぶ。

 




こんなもの書いてて何ですが、まだAC6やってません。
KOnozamAァ!
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