ようこそヤンデレ達の教室へ 作:ヤンデレの素晴らしさをまとめろ
◇ようこそ、ヤンデレだらけの、夢のような学校生活へ
「ん……あれ、ここは」
「雄二君。寝惚けてるんですか?」
気付いたらバスの中だった。横から透き通る様な声が聞こえ、思わず振り向くと、ラノベのイラストのみでしか見た事がなかった坂柳有栖がクスクスと笑いながらこちらを見つめていた。
「あ、あぁ。そうみたいだ坂柳……今って俺達学校に向かってるんだよな?」
何て呼んで良いか分からなくて、つい苗字で呼んでしまった。一応ガチャの結果では有栖は俺の幼馴染という設定なのだから名前で呼んだ方が良かったのだろうか?
「雄二君」
有栖が再び俺の名前を呼ぶ。少しだけ顔を俯かせて考えていた為、顔を上げると俺を見つめる有栖の目が黒く濁っていた。
「な、なんだ?」
その光景に少しだけビビってしまい、俺の座っている席は窓側なので逃げる道はないのだが、なるべく窓側に寄り有栖の視線から逃れようとする。
「何故逃げるんですか雄二君?それに、何故私の事をいつもの様に有栖と呼んでくれないんですか?」
あ、忘れてた。そういえば俺ガチャでヤンデレヒロインを引き当てたんだった。もしや、もう既に有栖は何らかの出来事でヤンデレ化してるってのか。
ん?ちょっと待ってよ、今目の前には俺が大好きなヤンデレヒロインがいる……前の世界では到底出会う事が出来なかった超絶美少女幼馴染ヤンデレヒロイン。これってめちゃくちゃ最高じゃないか!?
「有栖…ごめん」
とりあえず謝る。何か悪い事をした場合は、まず謝る事が大切だからね。良い子の皆はしっかり覚えておくんだぞ!⭐︎
「……まぁ今回は許してあげますが、次また私の事を名前以外で呼んだら許しませんからね」
何とか有栖の機嫌を直せた様だが、それでもまだ少し怒っているのか、頬を膨らませ、プイッと別の方向を向いてしまった。
「本当にごめんね……お詫びと言っては何だけど、有栖の言う事何でも一つ聞くからさ」
ん?何々……ヤンデレヒロインに何でも言う事聞くは言ってはいけないNGワードだって?ふふふ、俺の事を誰だと思っているのかね!この世で一番ヤンデレを愛し、そしてヤンデレに愛される者だ!よって問題なし。
「何でも……ふふふ、雄二君。後から無かった事になんてのは許されませんからね、さて何を命令しましょうかねぇ♪」
原作では全く見れない坂柳有栖の一面。これを他の原作ファンが見たら発狂するだろうなぁ……だが!これを堪能出来るのは俺のみだ!ふはは、お前らは画面越しで悔し涙でも流してるがよい!……なんて。それにしても高度育成高等学校だったっけな?改めて見ても60万平米を超える敷地内はまるで小さな街という表現は大袈裟ではないという事が分かるな。
まぁ今はそんな学校の事なんかよりも、隣に座っている幼馴染の方が重要なのだが。ちなみに少しバスの車内を見渡してみたのだが、名前がある原作キャラは1人も見かけられなかった(ちょっと残念)
「やっぱり有栖には笑顔が似合うな」
そう言いつつ有栖の頭を撫でる。
「な、なんですか急に……まぁ雄二君に頭を撫でられるのは好きなので、暫く私の頭を撫でる事を許可します」
顔を真っ赤に染めながら、そんな事を言う有栖を眺めていた俺は、ふと思い付く。
あれ、そういや俺ガチャで観察眼なるものをゲットしていたという事を…確かあれは相手の自身への好感度を見る事が出来た筈。そうと来たら確認するしかねぇ!っと言ったものは良いものの、どうやって見る事が出来るんだろうか?
適当に頭の中で念じたりしたら使えないかな…なんて思いながら頭の中で念じてみる。
《観察眼》
○坂柳有栖
・誕生日【3月12日(魚座)】
・身長【150cm】
・スリーサイズ【B70(A)/W54/H77】
・学力【A(93)】
・身体能力【D-(25)】
・機転思考力【B+(80)】
・社会貢献性【B-(65)】
・総合【B(66)】
□好感度【1000+】
(少女は容姿に恵まれた、故に異性からは好意が絶えず、同性からは嫉妬という感情を向けられた。同性からの虐めにも屈しなかった彼女だが、そんな時にある男の子に助けられる。それをきっかけとして、その男の子と関わっていた少女の不信感は次第に恋に、そして愛情へと変わっていく。)
おぉ、これは中々に凄いな。好感度1000+とはどのぐらい凄いのだろうか……適当に前の席に座っていた女の子の好感度を確認してみると、3という答えが返ってきた。
やはりこの結果は異常なのだろう…だがそれはヤンデレ故のもの!!にしても有栖、虐められてたのか。それを俺が助けた事がきっかけでって感じでヤンデレと化してしまったと……まぁ少しありがちな設定だが、まぁ一目惚れとかいう明らかな手抜き設定よりは良いだろう。
「雄二君。撫でてくれるのは嬉しいのですが、もう着いたのでそろそろ…」
おっと、考え事をしている内にどうやら目的地に着いたようだ。周りの乗車している学生達からの視線が突き刺さる感覚を覚えながら、俺は有栖の頭から手を離し席を立つ。
「さて、有栖……行こうか!」
有栖に手を差し出すと、それを見た有栖が嬉しそうに頬を綻ばせ俺の手をしっかりと握ってくる。
「えぇ、行きましょうか」
こんなの坂柳有栖じゃないって思った方はブラウザバックを推奨します。これでも良いって方は引き続き宜しくお願いします。