そう言えば、コラボで銃なしが全裸徘徊よりも非常識って言ってましたけど、スク水で深夜徘徊するのとどっちが非常識なんですかね?
「「………………」」
どうも、天裏ララです。今、私はユメ先輩とホシノちゃんの目の前で正座をしております。……なんで?
あ、ゲマトリアの三人はもう帰ったよ。何か、骨の指輪について調べるんだー。って、ウッキウキで帰ってった。研究結果は私にも教えてくれるってさ。勿論、私の方でも調べてゲマトリアに提供するんだけどね?多分、私が持ってる指輪の方が重要っぽいし。
あ、因みにだけど黒服達もモモトーク……LINEみたいなトークアプリをやってたみたいだから交換したよ!何気にユメ先輩以外で初めての友達だよ!え?ホシノちゃん?ホシノちゃんはモモトーク自体やってないってさ。
まぁ、その研究も――
「……ララちゃん?」
「……はい、何でしょうか?ユメ先輩」
「今、違うこと考えてなかったかな?」
「考えてないです」
ユメ先輩のお怒りが鎮まらない限り出来ないんですけどね!と言うか、何で私が別のこと考えてるの分かったのかな!?一瞬ポーカーフェイス崩れかけちゃったよ。何とか一切ボロ出すことなく返せたけど、流石に冷や汗が流れたね。
と言うかさ、ホシノちゃんもだけど、何でユメ先輩怒ってるの?いやまぁ、確実に、黒服の金縛りを解かせなかったことなんだろうけど、流石の私でもあの状況で二人を助けられなかったと言うか……え?途中からノリノリでゲマトリアと話してただろって?
な、何のことでしょうか?あれは黒服に私の価値を見せ付けることで取引を優位に進める為の作戦だったんだよ(ガチ)!だから決して、ホシノちゃん達を忘れていたわけではないよ(大嘘)!
さて、先程ユメ先輩は私の思考を読んでいるっぽい発言をしたのを覚えているだろうか?そう、つまり――
「ララちゃん。また別なこと考えてるでしょ?」
「いや、考えてませんって……え?」
今何て言った?別なこととな?いやいやいや、おかしい。じゃ、じゃあ、一体ユメ先輩達は何ぞ怒っとるんどすかえ?そもそも、何で私の思考を読んでいるんじゃい?我にはちと分からんぞ!(大混乱)
「何で私たちが怒ってるのか分からないって顔してるね?」
「うす……さっぱり分かんないですね」
私がそう言うと、ユメ先輩はホシノちゃんと視線を交わしてから私に視線を向け……ひぇっ、めっちゃわろとる。なにわろとんねん。でも目が笑ってなくて怖いっす。
「ララちゃんは黒服さんとどんな約束をしたのかな?」
約束?あー、取引のことかな。それだったら、
「技術の相互提供と、私がゲマトリアの実験に強力する代わりにゲマトリアがアビドス復興の手伝いをする。ですかね?」
「他には?」
「え?」
私が取引について話すと、ホシノちゃんが他にはないかと聞いてくる。……他に何かあったっけ?…………あぁ、そう言えば一つあったね。そう、それは――
「私以外の生徒に手を出すな。だっけ?忘れてたよ」
「「…………」」
いやー、忘れてた忘れてた。余りにも私にとって当たり前のこと過ぎてさ、すっかり頭から抜け落ちてたよ。
にしても、二人して何も言わないの怖いんだけど、何か話してくれませんかね?
「ララ、本気なの?」
「本気って?私はいつでも本気のつもりだけど」
ホシノちゃんの疑問に疑問で返した私。それにホシノちゃんがそうじゃなくて!などと憤っていると、ユメ先輩がホシノちゃんの代わりに口を開く。
「ララちゃんは怖くないの?何されるか分からないのよ?危ないこととか、痛いこととかされちゃうんじゃないの?」
心底心配そうに言ってくれるユメ先輩。でも、私は何てこともないように、口を開いてこう答える。
「私が傷つくだけで、
そう、本当にどうってことないんだよ。あの日、砂漠のど真ん中で二人に拾われなかったら今の私はいなかった。恐らく、ゲマトリアに拾われていた筈だ。そして、文字通り襤褸切れになるまで実験台にされて捨てられていたことだろう。
私は今日ゲマトリアに私の知識に対して価値を示した。示すことが出来た。だからこそ、今の私には利用価値がある。それを、『崇高』なる超常存在に手を伸ばす彼らが見逃す筈がない。だから私は生き残れる。
言うなれば、私はあの日、ユメ先輩とホシノちゃんには一生を賭けてでも返さないといけない恩を受けたのだ。せっかく助けて貰った命を捨てて二人を悲しませるなどと言うのは言語道断だ。だからこそ、命を捨てない範囲で出来ることを全てやる。これの何処におかしいところがあるだろうか?いや、ないだろう。
だから、ただ受けた恩を返す。私が大好きな二人が守りたいと思ってるアビドスを守る。それだけだよ」
そこまでで一旦思考を切って二人の方を見ると、二人は揃ってポカンとした顔を……何で?ちょっと記憶を遡って…………あ、またお漏らししちゃってた。まぁ、最後の一言だけだし、問題ないっしょ。
なんて、考えてたらホシノちゃんの顔が赤くなって、ユメ先輩が心配と嬉しさと不満と不安がごちゃ混ぜになったような顔をした。何で?
「ララちゃん。私たちのことを想ってくれるのは嬉しいけど、無理はしないで?それに、私たちのことを頼って欲しいの」
頼る?既に頼っているのに?私が傭兵の仕事を出来ているのは、私がいない間、ホシノちゃんがアビドスを守ってくれてるからだし、衣食住に困ることなく徹夜で研究出来るのもユメ先輩が必死に動いてくれたからだ。他にも上げようと思えば幾らでも上げられる。その事を私は噛み砕いて二人に伝えた。すると、
「ララちゃん。最後に寝たのいつ?」
どうしてそうなる?いや、確かに徹夜して研究したとは言ったよ?でもさ、こうして元気に動いている訳だし、
「いやいや、なに言ってるんですか、ついさっきまでユメ先輩と休憩してたじゃないですかー」
「いつ?」
「いや、だか「いつ?」……5日前です」
ふと感じた黒い気配。大分お怒りですねー、くぉれは。何て遠い目をしつつ考えていたら、
――グゥウウ
私の腹の虫が唸りを上げたのだ。あ、ユメ先輩とホシノちゃんが何か察した顔をしてらっしゃる。…………正にその通りだよ。私は抵抗を諦めた。
「ララ、最後にご飯食べたのいつ?」
「昨日のお昼から何も食べてないです……」
その後、我ながら酷すぎる生活習慣を根掘り葉掘り聞き出され、ユメ先輩は少し考えたふりをしてこう言った。
「そうね、じゃあ、こうしましょう!みんなで学校に暮らすの!」
「「は?」」
そんなユメ先輩の提案に私だけじゃなくてホシノちゃんも驚いている。流石に無理がある。二人にはそれぞれ自分の生活と言うものがあるのだ。それを私が壊してしまうのは偲びない。と、ユメ先輩に伝えたら、
「うーん、じゃあ、二日に一回お泊まり会しましょう」
「ですから、それだとホシノちゃんとか――」
「ホシノちゃんは無理して参加しなくてもいいのよ」
「じゃあ、私も――」
「ララちゃんは元々学校で暮らしてるじゃない」
「そっすね……」
もう何も言うまい。私の負けだ。煮るなり焼くなり好きにしてクレメンス。
そうして、私に対する監視体制が整えられ、後々まで続くアビドスお泊まり会が始動するのだった。
そして、時はどんどん流れていき――
「今日から私たちと活動していく十六夜ノノミちゃんです!」
「十六夜ノノミです!よろしくお願いしますね☆」
「デッッッカ」
「ララ?」
私とホシノちゃんは二年生となり、新入生を一人迎えて生徒会は変わりなく活動を続け――
「君たちには、我々が作る鉄道敷設の護衛を依頼したい」
「なに、あれ……機械の、ヘビ……?」
私達の関係を大きく変える事件が起こるのだった。
次回から水族館の閑話を2話くらい挟んだら次の章に行きます。黒服さん達は2章の1話目から1話ずつと言う形になります。ここから選択肢ミスったら即バッドエンドのルートが急増します。お気をつけ下さい。
次回は木曜日。ではでは。
今回はアンケなしです。