開発者少女は最善な未来の夢を見る   作:タニコウ

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今日、健康診断に行ってきたんですけど、齢20にして高血圧であることが判明しました。突然、更新がなくなったらそう言うことだと思って下さい。まあ、ないと思いますけど。



#34裏 アビドス砂漠支配者決定戦~降臨~

 

 ララはアズサと合流し、再び二人とビナーの戦いへと変わっていた。だが、先ほどまでのビナーの猛攻は数多くのドローンのサポートにより弱まり、圧倒的なまでにララとアズサの優勢となっていた。

 

「ほい、電撃弾プレゼント!」

 

 ララが引き金を連続で引くと、バチバチと帯電した弾丸が9発放たれた。ビナーは嫌な気配を察知して回避行動を取るが、巨体であるため回避行動は間に合わず、アズサが与えたビナーの剥がれた装甲ど真ん中へと命中する。

 命中した弾丸は、ズドンと雷が落ちるような音と共に大量の電気を放電。機械であるビナーに大ダメージを与えた。ビナーは身体中からバチバチと電気を出しながら大きな身体をじたばたとさせて悶えている。

 

「やるな、ララ。私も続こう」

「やっちゃえ、アズサ」

 

 リロードを済ませたアズサが後退するララと交わるようにして、前衛と後衛を入れ替える。前に出たアズサは勢いそのまま再びビナーの装甲に銃口を捩じ込み引き金を思いっきり引く。

 放たれた弾丸がビナーの装甲の内側で暴れまわり、回路を滅多打ちにして小さな爆発と共に装甲がぶっ飛んだ。

 

「Vanitas vanitatum, et omnia vanitas. これでおしまいだな」

 

 アズサは手に持ったライフルを一度後ろに投げて手をフリーにすると、ポケットからグレネードを取り出してピンを抜くと剥がれた装甲の間に詰め込み、隙間にもグレネードを詰めていく。装甲に入れたグレネードが5個を数える前に、ビナーが暴れたことによってアズサはバックステップを踏んで離れる。

 離れた時に、ライフルを拾うのも忘れずに、ララの元へと後退する。それと同時に、ビナーの方から大爆発が起こる。

 

「――――――――!?」

「わーお、なかなかえげつないことやるね」

「そうだろうか?これくらいやるべきじゃないのか?」

「いや、まあそうなんだけど、キミまだ高校一年生だよね?高校一年生が考えるにはなかなかゲリラ思考というか……」

『マスターの戦い方と似てますよね。容赦のないと言いますか、殺意が高いと言いますか』

「それ!私とやること似てて将来が心配になるよねー」

「そうか?私は爆撃機で特攻とかはしないぞ?」

「いやあれは神風特攻t……いや、何でもない」

「それに、コチラがやらなければ、殺られるのは私達だ。手加減なんてしている余裕は、ない」

「それはそうだ……って、あれは?」

 

 ビナーが爆発の衝撃にのたうち回るのを見ながら、完全に余裕綽々な雰囲気で会話を交わす三人。そして、ララはビナーの様子が変わったことに気付く。

 

「――――――――――!」

 

 悶えていたと思ったビナーは、顔を天に向けて静止していた。その口元には光が集まっているように見えた。咄嗟に、ララは悪魔の偽眼を発動させて未来を視る。

 ララが視た光景は、ビナーの口から放たれた極光がアビドス砂漠を包み込み、辺りを焦土と化す強烈な攻撃が来ること。ララは急いでアズサの腕を引き、自分の近くに寄せると口を開く。

 

「ッ!不味い!Pleiades!私達を守れ!」

 

 ララの命令に、ドローン達がララとアズサの前に集まる。前に出たドローン達のディスプレイには2~7の数字が書かれていて、1の数字を持つドローンはララの隣でホバリングした。

 

「――――――ッ!!」

「小規模結界装置、起動して!」

 

 ビナーの口元で溜められた熱線――アツィルトの光が放たれたのと、ブオンと音を立ててララ達の盾となったドローン達から薄い青色のフォールドがララ達の前半分を覆うように半球状に展開されたのは同時だった。

 

「おー、迫力満点だ」

「これ、大丈夫なのか?こんな薄い防御だと破られそうなものだが……」

「うん?これ、Pleiadesと同じで1番機から壊していかないとダメージ入んないよ?」

「そうか、頼もしいな」

「でしょー」

 

 真っ直ぐ向かってきたアツィルトの光とPleiadesから発生した防御フィールドがぶつかり合って、ララ達の目の前でバチバチとスパークを出しながらせめぎ合う。ただ、ララが言った通り、テクストで無敵性を付与されたドローンに内臓された防御フィールドもまた無敵性があり、熱線を完全に防いだ。

 

「スッゴい威力だねー、地面が溶解してるよ。ドロドロだ」

「そうだな、後ろまで続いてる。足場がないぞ」

 

 だが、アツィルトの光の影響は凄まじく、地面はドロドロなマグマのように赤くなって湯気と熱気を放ちコポコポと音を立てていた。それが、ララ達の真後ろを除いて全て続いている。既に砂漠で高い気温を観測しているのに、更に上がった気温のせいか、狭まった足場による危機感のせいかララとアズサの額から汗が落ちる。

 

「取り敢えず、場所を変えて仕切り直しをしようか。流石に、あの熱線を連続で使うのは無理だと思うからね。ちょっと失礼」

「む……また空を飛ぶのか」

「正解っと……」

 

 ララは足場を確保する為にアズサを抱えあげ、跳躍を繰り返して溶岩化した地面を飛び越える。ミサイルの追撃こそ来たが、既に対応の仕方は覚えたためあっさりと躱して地面に着地する。今度は、ララの属性弾で反撃する余裕まであった。ビナーへと電光が迫って電熱で焼く音を聞きながら二人は会話を挟む。

 

「ふぅーっ、何とかなったね」

「だが、あのドローンの防御を使えば何とかなるんじゃないか?」

「んにゃ、あれはバッテリー式だからねー。今の一回で4割強持ってかれたから使えて後一回、Pleiadesは後3セットしかないから合計7回しか耐えられないかな?でも、あれが最高火力とは限らないからもっと回数は減るかもね」

「そうか、じゃあそろそろ終わらせるとしよう」

 

 ララとアズサはリロードしながら、会話を交わしてリロードが終わると同時に、アズサが突撃をしようと身を屈める。それに待ったを掛けるのはララ。

 

「待って、蛇の様子がおかしい」

 

 先ほどまで、電気に焼かれて悲鳴のような鳴き声を出していたビナーは、今はシンと静まり返っていて何処か不気味な様子を醸している。その時だった、ビナーの頭上に浮かぶヘイローがジジジッと歪み始める。

 

「な、なんだ?」

「これ、ヘイローが変わってる?」

『マスター、警戒を。骨董品(デカグラマトン)がビナーの身体に乗り移ろうとしています』

「マジ?そんなこと出来るの?」

『マジです。可能か不可能かと問われれば、私が他の子機に乗り移り、主導権を握るのと同様です』

 

 ビナーのヘイローが変質して、白い太陽のようなヘイローが浮かぶ。それと同時に、ビナーのスピーカーから声が出力された。

 

『ふむ……《知識(ダアト)》の存在を感知して来てみれば、お前が彼の者の主か?』

「さあ?どうだろうね」

 

 ビナーを乗っ取ったデカグラマトンは、ララへと言葉を発する。その言葉には、明確な敵意が乗っていて、ララの警戒レベルを一つ上げさせた。ララはおどけたように振る舞うが、空中に隠蔽させているドローンに一斉に攻撃指示を飛ばす。

 

『《理解(ビナー)》であれば有効な手だったのだろうが、神に近き私には効かぬ。《感化》せよ』

 

 隠蔽を解いて、ミサイルを射出しようとしたドローン達を見据えて、デカグラマトンが告げる。刹那、ミサイルを発射しようとしていたドローン達の動きが止まった。

 

「ドローンの動きが止まった?」

「もしかして……アカシア!自爆シークエンス!」

『了解、直ちに起動します』

 

 何が起こったのか分からない様子のアズサだったが、ララは何か勘づいたようにアカシアに命令を下し、アカシアも即座に遂行する。アカシアの命令が下ったドローン達は一斉に爆発してその姿を塵へと変えた。

 

『警告、デカグラマトンによるハッキングを確認しました。これ以上の機械戦力の使用は不利になると判断。Pleiadesのみを残して、全て撤去することを進言します』

「聞かせて、Pleiadesはハッキングから守れる?」

『肯定します。私自身を含めて、Pleiadesの18機程度であれば、確実に守り抜けます』

「ん、じゃあ全機自爆させて」

『了解しました』

 

 至るところで爆発する音を聞きながら、ララは拳銃を油断なく構えてデカグラマトンとなったビナーを見据える。

 

『成る程、《知識(ダアト)》が主と認めるだけはあるのだな。だが、彼の者を我が手中に収める為にお前は不要だ。排除する』

「はっ!出来るものならやってみな!行くよ、アズサ!」

「ああ!」

 

 ララとアズサが共に走り出す。迎え撃つは、白き神を宿した神の預言者。ミサイルと銃弾がぶつかり合う。

 

 

 ここに、アビドス砂漠の利権を巡る戦いから、アカシアを巡る戦いへと変わり、第2ラウンドの開始を告げる爆発(ゴング)が鳴り響いた。

 





デカグラマトンは諦めが悪いと思うんですよね。

そろそろ、ヨースターの別ゲーで出たあの方の出番が来ますよー。ようやっと出せる。30話近く出てないですからね。そろそろ40話いくんじゃないっすかね。
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