俺の隣人が悪の首領達ってどういう事なんだよ 作:塩焼きそば啜郎
「俺こんな車に乗るなんて初めてですよ」
「俺が隣人で良かったな。貴様には一生縁の無い物だぞ」
「フン、相変わらず偉そうにしおって……」
俺は今、ギースさんの部下が運転するリムジンに乗っている。隣にはギースさんとベガさんが。何故こんな事になったのかと言うと、ベガさんが海に行きたいとゴネてギースさんと言い合いになった所を俺が仲介した。勿論俺自身が海に行きたいと言う欲もある。普段から散々振り回されているし、このくらいはいいだろう。
「おい龍成、ちゃんと水着は持って来ただろうな?」
「この年で水着を忘れるとか洒落になりませんよ、ベガさん」
「なんだベガ、忘れたのか?」
「ちゃんと持って来たわこの日本かぶれが!」
「なんでこの人達罵倒しかしないんだ……?」
◇ ◇ ◇ ◇
「到着いたしました」
「おおっ、久々に見たけどやっぱ綺麗ですね」
「このベガの華麗なる泳……」
「あっ、見てくださいギースさん、水上アスレチックですよ!」
「話を聞けいッ」
なんやかんやで着替え終わり、小屋から出る。俺の後に続いて、二人も出て来た。
「……」
「何か言いたそうな顔だな」
「ベガよ、貴様自分の見た目分かっているのか?」
ベガさんは海パンオンリー。うん、それは良い。それは良いんだが……
「ほぼ坊主……」
「坊主で悪かったな!!」
「おぉ、キレたキレた」
いや怪しすぎるだろ。ムッキムキの海パン坊主とかもう満点を上げたいくらい不審者だ。てかギースさんも相当目立ってるからな。
「フハハハ!なんだ龍成その体は!ヒョロッヒョロじゃないか!」
「話を逸らさないで下さい。あなたと違って鍛えてる訳じゃ無いんですから。それよりここでじっとしててもしょうが無いですし、アスレチックにでも行きません?」
「賛成だ。最下位が後でジュースを奢れよ!」
「なんだとギース貴様!」
二人はアスレチックに向かって猛進していく。……俺ヤバくね?(超速理解)急いで後を追うが、どんどん差を付けられていく。前方の二人は人々の間を強引にこじ開けてアスレチックに飛び乗った。
「うおおッ!?」
「何ッ」
「あーあ……」
だがそのまま滑って落下していく。当たり前だよね。あんな大男二人が勢い良く飛び乗ったら柔らかい地面は凹んで海に落ちるのがオチだ。もがく二人を尻目に、アスレチックへと突入する。
「近くで見ると結構デカいな……お二人共、まだまだ分かりませんよ!」
「舐めた口を聞きおって!」
「ワープは無しですからね!」
「貴様……」
ベガさんが図星を突かれたかのような顔になる。いやするつもりだったのかよ。こうして、ジュースの奢りを賭けたアスレチックレースが始まった……。
「うぐおあぁぁぁ!!(落下)」
ちゃんとしたレースになるとは言っていない。