俺の隣人が悪の首領達ってどういう事なんだよ   作:塩焼きそば啜郎

17 / 35
バーモントカレーは永遠に甘口派なので投稿です


夏の海水浴with総帥〜小屋での昼食編〜

二キロにも及ぶレースが終わった後、俺達は体を吹いてビーチの小屋に来ていた。ここで昼食を頂く訳だが、勿論ベガさんの奢り。

 

「ぬぅぅ……」

「拗ねないで下さいよ。勝負に乗ったのはベガさんなんですから」

「分かっとるわ!……好きなのを頼むんだな!」

「さっさとそう言えば良いものを……俺はこのメロンソーダを一つ」

「じゃ、俺はカレーで」

「こいつが言ったカレーも追加してくれ。ベガ、貴様はどうするのだ」

「……カレー」

「あ、辛さが選べるみたいですよ」

「甘口に決まっておろうッ」

「なんでキレるんだ……?」

 

しばらくして、俺達の元にカレーとメロンソーダが運ばれて来た。疲れているのか、より一層美味しそうに見える。

 

「いただきます!」

 

早速スプーンでカレーを掬い、豪快に一口。ルーの熱さと旨味が一気に口内に広がる。

 

「美味いッ」

「そんなに美味いのか、どれ……中々行けるな」

「フー、フー……熱っ、熱い……」

「猫舌めが。さっさと冷まして食え」

「貴様、私の奢りという事を忘れているようだな……熱っ」

 

隣で二人がガヤガヤしているが、俺は夢中でカレーを掻き込んでいた。疲れて冷えた体に段々と熱がこもっていくのが分かる。あっちも言い合いながら結構食べ進めてるし、ちゃんと美味しいのだろう。

 

「そんなにがっつきおって。余程美味いらしいな」

「そりゃ美味いですよ」

「メロンソーダもいいぞ」

「私は麦茶派だ」

「貴様ァッ」

「はいはい喧嘩しない。ここ一応公共の場ですよ?」

 

二人をなだめながら、カレーを食べ続ける事二十分。ようやく全員が完食した。約束通りベガさんが全額を奢り、小屋を出る。

 

「くそう、私の財布が……」

「残念だったな。もう戻らない物だ」

「フン!まぁいい……おい龍成!この後何をするか分かっているだろうな!」

「え?もう帰るんじゃ無いんですか?」

「何を言う!ここからが本番だろう!おいギース、あそこに潜るぞォ!」

「良いだろう!」

 

またもや駆けて行く二人。あの人達に付き合わなきゃ行けないのか……(絶望)

 

「あぁ~もう!分かりましたよ!付き合えば良いんでしょ付き合えば!」

「物解りが良いな龍成!ではさっさと付いてこい!」

 

どうやら海水浴はまだ終わらないらしい。

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

夕暮れのビーチ。昼間は大勢の人がいたこの砂浜も、今は波が打ち付ける音だけが響いていた。そんな静かな所に、俺とベガさんとギースさんは腰を下ろしている。

 

「……疲れたな」 

「ですね……あそこから五時間も遊び続けるとか最早狂気の沙汰ですよ」

「フハハハ!良いではないか!お陰でいい土産物が見つかったのだからな」

「……それもそうですね」

「続きは帰ってからにするぞ。俺は疲れた」

「勝手な奴だ」

「まぁ俺も疲れましたしね。帰りましょ」

 

立ち上がる俺達。ベガさんはしきりに手の中を覗いていた。

 

「下見てると転びますよ?」

「こいつから目が離せんのだ。仕方無かろう」

 

とはいっても、俺とギースさんもそこを見ている。その手には、海底で拾った淡く輝く綺麗な天然石が握られていた。夏の思い出が、また一つ増えた瞬間だった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。