俺の隣人が悪の首領達ってどういう事なんだよ 作:塩焼きそば啜郎
俺は通勤中にタクシーを見る事が時々ある。だが、これほどまでに不運なタクシーは類を見ないだろう。何故なら乗客の三分の二がヤバい見た目だからだ。社内に乗っているのは、俺、ベガさん、シグマさん。事の発端は数日前に遡る。
「ベガさん、いつか予定空いてます?」
「何故だ?」
「俺、今月にボーナス入ったんですよ。だから、どっかに旅行にでも行きません?」
「ほう!それは面白いな。だが二人で行くのもなんだ……シグマでも連れて行くか」
「でもあの人レプリロイドですよ?」
「そんなものは関係無い。行きたいと思ったら行く、ただそれだけよ!」
……今回の発端は俺の提案。まさかシグマさんを連れるとは思ってもいなかったが……俺も前に彼と祭りに行ったわ。そういやそうだったわ。射的を片腕で制覇してたわ。
「どうした?黙りこくりおって」
「あぁ、楽しみだなって」
「私も旅館は初めてだな」
「存分に楽しもうではないか!!」
そう高笑いするベガさんの前には、気まずそうな運転手の顔が。すんません。
◇ ◇ ◇ ◇
タクシーに揺られる事、数十分。俺達は駅の前で降りた。
「さて、ここからは三時間程かかりますよ」
「長いな。シャドルー製の人生ゲームでもやるか?」
「貴様の作る物は大抵ロクな物では無いだろう」
「ほう……!」
「まぁまぁ。どーにかして時間潰しましょう。早く行かないと間に合いませんよ!」
いがみ合う二人を先導する。全く、俺この中では一番年下だぞ?なんとか駅のホームまで連れていき、新幹線に乗せた。
「ふぅ……」
「もう疲れたのか」
「あんたらのせいだよッ」
俺とシグマさんが隣、ベガさんは前の席を回転させて向かい合った。俺は希望して窓際にしてもらった。徐々に新幹線は加速していき、景色はホームの壁から自然の風景へと移り変わって行く。あまり新幹線には乗らないせいか、この手の風景には飽きた事が無い。途中で眠くなって寝落ちするのは飽きるとは言わないだろう。多分。
「さてと……しばらくはゆっくり出来ますね」
「そのゆっくりとした時間が暇だな」
「フフフ……不便なものだな。私は休息モードで即座に眠る事が出来る。貴様は中々寝付けないだろう?ベガ」
「ヌゥゥゥ……」
「レプリロイドって便利ですねぇ。あっそうだ」
俺はスマホで外の風景を撮る。後で見返せるように、だ。
「シグマは放っておくとして、本当に何をするか……」
「最終的には睡眠に落ち着きますよね」
「そうだな……しばらく寝る。何かあったら起こせ」
「ん?てっきり『何かしよう』と騒ぐと思ってたのに」
「……今日まで五日連続でシャドルー本部で泊まり込みだ」
その瞬間、俺はベガさんに対する親近感がちょっぴり上がった。彼も社会人やなって。
連日投稿とかほざいてた阿呆はどこ……?ここ……?(反省)