いよいよ終わります!
新作を早く書きたいっ!
感想や読了報告等くださると筆者の励みになります故、何卒宜しくお願いいたします。
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People 1 - 常夜燈
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岩崎琢 - シン・仮面ライダー 音楽集
その年、野宮祐は絶望した。
彼を奈落の底に落とすためだけに、社会が一丸となったのだと思うことでしか、自分を保つことができなかった。
佑は旧満洲国で型枠大工を稼業とする家に産まれた。
元々は彼の祖父にあたる人物が、同潤会が鉄筋コンクリートを使った建築物の作成に乗り出したことに触発されて型枠大工となり、彼の父もそれを生業にすることに決めたという経緯がある。
そして徐々に業績を上げて規模を拡大、満州まで進出したというわけだ。
進出当初こそ、満州では煉瓦造りの建築物が主流だったため、型枠大工の仕事は殆ど無かったが、徐々に鉄筋コンクリートが普及したことによって、それなりに繁盛した。
その後、大日本産業報国会と労務報国会に順に加盟し、国が求める野戦病院や疎開先の住宅を造作していくことで、社号と地位を守っていった。
だが終戦に際して、今までの地位は帳消しになった。
所属していた国営の委員会は解散となり、満洲国は消滅した。
加えて敗戦間際から行われていた引き揚げは、国の要人や軍の関係者が優先されたため、民間人の殆どは南満州鉄道や引き揚げ船を使って数ヶ月、下手をすれば数年かけて本国に戻ることが常だった。
一介の民間人であった祐達家族も例外ではなく、迂回する形で半年近くかけてなんとか日本に帰って来た。
産まれて間もない佑が初めて見たのは、瓦礫の山と化した両親の祖国だった。
建物は原型を留めておらず、あちこちから漂うのは何かが焦げて腐る匂いだけ。木造の小さな仮設住宅に住む人々は、大規模な違法の市場に行って食料を調達し、それでも手に入らない場合は汽車に乗って遠くに向かう。
これが両親が若い頃に過ごした場所とは到底思えず、祐は打ち拉がれる思いで眺めて通り過ぎて行った。
そんな世界を息子の理想通りに戻すのが、野宮家の仕事になった。
徐々に復興の一途を辿っていた都市で、アパートやデパートなどの造作に携わることが増え、家業は徐々に元の起動に戻り始めた。
また、朝鮮戦争に伴う特需景気も追い風として野宮家に吹いた。
初めは武器や飛行機を製作する工場を中心に発展し、そこから好景気が徐々に広がりを見せた。
その恩恵によって、少しずつ野宮家は再建していき、満州にいた頃より更に勢いを増すこととなった。
歳を重ねて高校を卒業した祐は、家業を継ぐことにした。そしてすぐに現場に赴いて、他の従業員と共に汗水を垂らした。
両親の希望としては、大学に行って欲しかったらしい。
祐と同年代の若者達は「金の卵」として、中学卒業後すぐに就職をし始めていたのだが、両親は息子もそうなることを望んでいなかった。
確かに工場はこれから勃興していくに違いない。今の好景気だけに留まらず、その先も何十年かはそうだろう。
だが戦時中、学徒動員によって勉学がままならなかった若者の姿を見ていた両親は、可能な限り知識をつけることを優先すべきだと考えていた。
戦争は終わった。しかしいつまた始まるか分からない。だから今は学問を修めることを優先して欲しい。
しかし祐は、それほど学問に興味が無かった。
勉強のことはなんとなくしか分からない。自分はただ建物を作り、街の形成に役立てられればそれで良い。
嘗て両親が見たという東京の街を、自分の手で再現したかった。
20歳になった佑は、相変わらず型枠大工としての仕事に精を出していた。
東京オリンピックを間近に控え、高速道路や新幹線の線路、その他の建物の造作に携わる機会が爆発的に増え、仕事量は例年のそれを遥かに超えていた。
寝食を忘れて励んだ末に現実味を帯びてくる、理想の東京の街。そのことが祐にとって誇らしかった。
「もはや戦後ではない」
数年前に『経済白書』に載っていたこの言葉すら忘れてしまう程の豊かさを手に入れ始めた街の片隅に、祐の行きつけの定食屋があった。
連れて行くのは決まって、2歳下の後輩の
だが仕事に対する勤勉さと実直さは評価に値するものだったため、皆末っ子の秋本を可愛がっていたし、祐もタメ口で話して良いと言って親しくしていた。
高い給料に不釣り合いな一番安い定食を頼んで、ビールで流し込みながら、二人はよく自分の将来について話していた。
秋本は金を貯めたら大学に行くと言っていた。高校を卒業した後、特にやりたいことも無かったため今の事務職に就いたが、自分の同級生の大半が進学していることに対する羨望が、日に日に増していくことに耐えられなかったという。
「馬鹿だよな。最初から大学行っておけば良かったのに」
自虐的な笑みを見せる秋本に祐も頬を緩めるが、経済的な理由で行けなかった彼の事情を考えると、心の底から同調することはできなかった。
祐の気持ちを汲み取ってか否か、お前はどうなんだよ、と秋本はいつも話を振ってくれる。
「今は建築ができればそれで良いよ」
それに「またまたぁ」と秋本が野次るのがいつしか常套句となっていて、その後は二人で笑い飛ばすだけだ。
だが、安い定食を取り込む代わりに出す言葉の中に、冗談は一つも混じっていなかった。
そんな時、両親から縁談を持ち掛けられた。相手は1歳下、両親の取引先の娘らしい。
正直、結婚などというものにさして興味は無かった。自分の作った枠の中に鉄筋ができて、そこにコンクリートが流し込まれて建造物が完成する。その過程を楽しむことで一日を満たしたい彼にとって、伴侶というのは邪魔でしかない。
断るのは先方に申し訳ないから、と両親に説得されてなんとか赴くことにしたが、煩わしいことに変わり無かった。
だが初めて相手──
目立たない部類の人間ではあるが、肩の上で整えられ長く前に垂れる髪の黒色が艶やかで、そして前髪の奥にある目は仕事場で目にするトルマリンのように美しかった。
もし自分が型枠を作る建築物が完成した時、どうすればこの人のような美しさを持つことができるだろう。およそ破綻した考えを持ち込むくらいに、彼女の所作も笑顔も何もかもが魅力的だった。
建築を最優先に生きてきた祐にとって、他人を順位の頂点に置くことは初めてだった。
少し話した後、祐の方から交際を申し込んだ。客観的に見れば、あまりにも熱烈で気色の悪い模様だっただろうが、宏美はただ笑って肯定してくれた。
この一回の縁談でほぼ答えは決まったようなものだが、一応その後も何回か二人で会った。
宏美といると祐は、建築に関する全てを忘れて過ごすことができる。自分の全てを投げ打ったものを頭の中から無くすことに躊躇わない程、彼にとって宏美と過ごす時間は代え難いもにになっていた。
またそれは宏美も同じだったようで、いつも佑に微笑みを見せてくれた。それは彼に対して狂信的に惚れているとかいうわけではなく、心の底から安心して彼と一緒にいられるということへの安心からきたものだった。
そして二人は結婚した。
それから暫くして、二人の間には子供ができた。名前は宏美が当時好きだった俳優の名前から、「小五郎」になった。
産まれたばかりの小五郎を抱えた二人は、秋本の住むアパートを訪れていた。徐々に枯れた木々に葉がつき始め、梢の方が萌えようとしていた。
秋本は、オリンピック等による好景気によって給料が飛躍したことで、それらを貯金してなんとか進学する道を拓いた。
その日は、秋本の大学進学と小五郎の誕生を祝うための晩酌を行うのだった。
小五郎を可愛がって寝つかせながら、アパートの外で夜の中に佇む茶色い木々を肴にしながら、三人は酒を煽って静かに話をした。
2対1という構図もあってか、話は秋本の進学に関することが多かった。
秋本としては祐と宏美のことを聞きたかったのだが、人数さと先輩であるという壁を乗り越えることはできず、ただただ二人から褒めちぎられるだけだった。
秋本の喜びを肴にしながら酒を浴びる三人だったが、一抹の不安が拭えない。
数年前から、政治不信等の様々なことに起因して、全国で学生運動が多発していた。
政治不信と、大学と生徒の戦いが一体化した結果、大学生達が行動を開始。校舎の占拠頭によって、授業がままならない大学が増えていた。
秋山が進学する大学では、幸いまだそのような活動は行われていなかった。
生徒達は強い関心を持っていたようだが、直接的な行動には至っていないことが幸いだった。
とはいえ、この先がどうなるのかは未知で、誰も確たる保証をすることはできない。
思い描くような学生生活が送れる確率は、寧ろ低い。
それは心配する祐と宏美よりも、当事者である秋本が一番分かっていた。
とりあえず呑みましょうよ、と秋本が変わらぬ笑顔で酌を勧める。
便乗するように祐も自身の器を持ち、そこに宏美が酒が注いでいく。
先に待ち受けることなど忘れるため、この日はただただアルコールで頭の中身を飛ばした。
その様子を母親の腕の中で、いつの間にか起きていた小五郎は不思議そうに眺め、そして不意に泣き声を上げた。
あの夜に見た梢に花が咲いて、散ってそして再び芽吹き始めているのだろうか。
進学した秋本と疎遠になってしまった祐は、用も無く確認する必要は無いのだろうと思って、想像の中に景色を留めることにした。
小五郎が産まれたからといって、仕事には何の支障も出なかった。
仕事の領を減らすことも無く、好きな建築の仕事に没入することができた。それどころか、徐々に売り上げは落ちていったものの、高い水準をキープしたままだった。
全ては宏美が小五郎の面倒をしてくれているおかげ。今ではオールド・ファッションだろうが、夫婦でそのやり方に納得していたし、祐も宏美に感謝していた。
全てが順調にいき申し分無い日々を過ごしていた祐が帰宅したある日、秋本が待っていた。横には数人の男女がいて、宏美の出す茶を静かに飲んでいた。
彼等が秋本と一緒に神妙な面持ちをしているのを見て、祐はなんと声を掛ければ良いのか分からず、一先ず居間で話を聞くことにした。
秋本と一緒にいたのは、同じ大学の学生だという。
今、彼等が在籍している大学でも、遂に
机や椅子等をバリケードにして立て籠もり、学校や警察と日々抗争に明け暮れているらしい。
しかし本質的な問題は、抗争が起こっていることではなく、内部で起きていることにあった。
身体障碍を持った者は戦力外として悪辣に扱われ、女性は性欲の捌け口として性的暴行を受けていた。閉鎖された空間の中では鬱憤が溜まり、それが抵抗のできない者達に吐き出される。その弱い者達が声を上げられないことを利点としたその行為が常習的であるために、結果としてあたかも常識で慣習かのようになっている。
外の世界を火炎瓶で地獄に変え、自分達の陣地を不当な暴力によって地獄に変えている。
自分達の思想が織りなすユートピアを作るために、この世を崩壊に向かわせようとしているその姿勢に、祐は苛立ちを覚えた。
勉学に興味の無かった自分の代わりの誰かは、世界に何かをもたらすわけでもなく、ただ主張を押し付けているだけに過ぎない。最初は現状を変えるために勇敢に戦っただけだろうが、今はその姿は歪んでしまったようにしか思えなかった。
だから祐は、秋本の提案に乗った。
秋本が臨んだのは、被害を受けた弱い立場の学生達を、どの勢力にも見つからないような場所に逃すことだった。
選別をした結果、東京からあまり離れておらず、近くに人も住んでいないことから村八分になる恐れも無い、とある山の中を拠点にすることとした。
山中の木々を少しずつ切り落としながら木材にし、徐々に建物を作りながら生活をした。
最初は数人での作業だったため、かなり骨が折れたのだが、人が集まり始めるとスピードは格段に上がり、時間は短縮されていった。
家ができ、布が織られ、畑が作られる。
自らの手で衣食住の根幹が形成されていく姿を、祐は嘗て東京の復興に動いた自分の姿と重ねた。何も無かった場所に人々の熱意が重なって、街が形成されていく。都心で起こる惨劇を忘れて没頭する様子に、祐は胸が熱くなった。
だが同時に、怖くもなった。
構築と復興を遂げた後、都市では思想のぶつかり合いが起こった。豊かになった分、何かに対して怒りをぶつけ、辺りを壊していく余裕が生まれたというわけだ。
ならばもしこの集落が完成し、人々が更に豊かになったとしたら、折角作られた木製の住宅は燃え、山は更地と化してしまうのだろうか。
一抹の不安が常に頭をよぎって、そして断続的ではなく永続的に流れることになった。
「なぁ、秋本」
「どうしました?」
ある日の午後、集落の様子を視察しに来た祐は、小屋の一つの中で秋本に話しかけた。
この集落を楽観していた秋本は笑顔で応じたが、祐の神妙な面持ちを見て顔を引き締める。
「僕は怖いよ。この村が都会と同じように暴動に巻き込まれるんじゃないかって」
「大丈夫でしょう。……多分」
「……だから、君に頼みがあるんだ」
秋本の視界は祐の目の奥に集中する。
暗闇の中で炉の炎だけが室内を照らしているためか、見えない底に引き摺り込まれそうな黒をしていた。
決して目を離せない自分に危うさを感じながらも、何故かそれを嫌とは思わなかった。
「僕と宗教を始めないかい?」
「……はい?」
炎の中で火の粉がパチンと弾けて、静寂を埋めた。
「これが、ゲルダム団が発足した背景だよ」
今まで誰にも教えられなかった、自分達が戦うべき相手の過去。
その全てを一気に咀嚼することはできず、優司と颯太は未だに思考を巡らせている。
やっと優司が肺の中の空気を出しながら、ゆっくりと文を作っていく。
「じゃあ、人間の思考をゲルダム団というものに集中させることで、思想の単一化を狙った、ってことですか……?」
「うーん。半分正解、半分不正解、かな」
野宮は軽く首を捻る。
縦でも横でもない、斜めの方へ行ってすぐ戻ってきた。
「最初はそのつもりだったんだけど、ちょっとやりたいことが変わってきてさ。だから本物のラシャは逃げたんだろうね、きっと」
「お前がやりたいことって何だ?」
捻っていた首を元に戻し、目線を話を聞く三人に向ける。
見つめ合う人の数の差であれば納谷は不利に違いなかったが、彼の瞳から放たれる何かしらの力というのは凄まじく、三人がかりでも軽くいなされるしまうような感覚を覚える。
「皆に、
徐々に近付いた筈の答えから、再度離される。
離れていく度に納谷の姿は遠ざかって、影が伸びて姿が見えなくなっていく。
「ずっと考えていたんだけどね、当主のラシャを中心に思想を一辺倒なものにしたって、その目的が無きゃ続かないと思ったんだよ。それで思いついたんだけど、僕は今年で81歳になるわけだけど、もう少し生きてみたくなってね。健康な誰かの肉体に意識を移して永遠に生き続けたいと思ったんだよ。その実験としてライドボットを息子に作らせてみたんだけど、やっぱり生身の体の方が、機能面では劣るかもしれないけれどやっぱり良いよね。
でもどこからか誰かを連れ去って来ても、確かに行方不明者の数は年間1万人を超えているけど、昔と違ってSNSとかあるからすぐバレるなって。そこでまずはこの国にいる全員に『自分の体を捧げるのは正常である』って思考を植え付けてみようかなと思ってね」
刹那、一気に納谷を隠していた影が消えた。
日光が彼を照らして姿をくっきりと映している現実に気付き、颯太は正気に戻る。
「まさか、H-WATCHを流布させようとしたのは……」
「そう。常に付けてもらったら、こっちから変な電波を送らなくても良いから楽でしょ?
ただ問題になるのは、そのためには膨大なエネルギーが必要だし、それを制御する道具が必要だったってこと。だから息子に軍事兵器の名目でライドガジェットを作らせて、問題点2つを丸ごと消したってわけ。
途中でデータが盗まれて佐藤由姫の背中に埋め込まれていたのには驚いたけど、もう回収しちゃったから、後は君達が持っているものだけなんだよね、足りないの」
納谷の足が動き始めた。
一歩ずつ前進をする度に優司と颯太は連動しているかのように後退り、ドライバーを構える。
その気になれば、いつでも腹部に装着するつもりだ。
「だから、君達が持っている残りのガジェットをくれないかな?」
想定通りの展開になった。あまりにも想定通りに事が運ばれているため、却って二人は混乱しそうになるくらいだ。
しかしそんな暇は無いと、すぐさま手の中のドライバーを振り下ろす。
だがドライバーと腹部が接着されるよりも先に、何故か納谷は二人の前に立っていた。
一切の対応ができていないままで固まる。
その間に、納谷は自分の両手でドライバーに触れて押し込むように軽く触れる。すると帯が伸びて巻きつき、相手によって準備が成される形となった。
『「只今より、意識を転送します』』
────────────
陽が照りつける外の中にいた二人が次に見たのは、僅かな光だけで照らされる広い空間の模様だった。
所々にある白い照明が光っているが、照らせる範囲は限られているらしく、どれだけ数があろうともその暗さが目立ってしまう。
視界に闇が広がっている中で唯一目をひくのは、中央にある巨大な塔だ。金属製のそれは何処までも高く聳え立っていて、底の方ではコンピューターの類が忙しなく動いている。
ここは何処だろうか。
「洗脳のための電波を流す、電波塔みたいなところかな」
まるで自分の心を読んでいるように答えた彼は今、驚く自分達を嘲笑っているのだろうか。
だが声が聞こえるだけで、姿は何処にも見えない。
今まで真っ先に姿を現していた納谷らしく無い行為だとは思うが、そんなことを気にしている場合ではない。
いつでも戦闘に入れるよう、優司と颯太はドライバーを出現させて待機する。
「残りのガジェットを渡してくれるかな?」
「誰がそんなことするかよ」と颯太。
「そうか……。それは残念だね。じゃあ、強硬手段といこうか」
声が終わる寸前、目の前から重たいものが降ってきて、鈍い音を立てながら煙を起こした。
重量に耐えきれず崩れたコンクリート製の床には大きなひびが入り、降ってきたそれが一歩だけ歩こうとするとミシミシと鳴る。
現れた人型の物質は、よく磨かれた金属のように美しいのだろうが、体表の銅色は照明によって直接は上手く照らされない。
代わりに目元の横長のガラスが光を反射させて、艶やかに光らせている。
曲線を滑らかに描いているフォルムに見惚れそうになる反面、腹部から胸部にかけてある鷲のマークが邪魔で仕方がない。
今まで見てきたユーザーとはまるで違う、全く未知のもの。
またも自分達の思考をかき乱して止めるものが現れたことに、驚きながらも辟易としてしまいそうだった。
「ユーザーの姿で相手をするのも良いとは思うんだけど、君達が力を失う前にこの姿を一度見せておこうと思ってね。なかなかイカすでしょ」
得体の知れない物体から納谷の声がする。
いつも薄気味悪く思えていた納谷だが、最早知っている人間の体を成していない姿は、一番悪い印象を与えてならない。
「かつてユーザーの前身として作られた僕の分身、僕のお気に入り、そして僕にとって一番の戦力」
ゆっくりと足を進める。
その度にカシャンカシャンと、アニメの中でロボットが出すような常套の音が流れる。
しかし緊張が途切れることは無く、寧ろこれまで以上の感触に胸が締め付けられて耐えられそうになかった。
「その名も、ビッグマシン」
【裏話・余談】
しつこいようですが、新作のお気に入り登録もよろしくお願いします!
https://syosetu.org/novel/349077/
【参考】
仮面ライダー the second一文字隼人
(ISBN978-4-253-17220-2, 秋田書店, 石ノ森章太郎 著, 2013年)
ネット右翼になった父
(ISBN978-4-06-530889-9, 講談社, 鈴木大介 著, 2023年)
「建設業は平和であってこそ〜戦時中の建設業界の実態から」
(https://www.zenkensoren.org/zenkensoren_cms/wp-content/uploads/2022/06/5257d7f16c4a56b164634a135918096f.pdf)
1960年代にほんの学園闘争 1968-69年 東京大学でなにが起きたか - Goethe-institut 日本
(https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/eui/zei/21294114.html)
日本の学生運動 - Wikipedia
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e5%ad%a6%e7%94%9f%e9%81%8b%e5%8b%95)
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