ガンダムSEEDーカズイ奮闘物語ー 作:SS好きのヨーソロー
最近ToLOVEるのスロットにどっぷりハマってしまいました。モモちゃん可愛いですね。
皆さんも課金には気をつけてください。死にます。
ちなみにフリーダムハイパーは全く来ないんだけどどう言うこと?
俺がカガリちゃんとキラと共にレセップスからアークエンジェルに無事に戻ることができた後、マリュー艦長やナタル副艦長に少しの小言(いわゆる形式的なやつである)をもらって解散をした。
夕食をいただいて、俺はただ一人自室のベッドに倒れ込み、物思いに更けていた。
アンドリュー・バルトフェルド
砂漠の虎・・・俺の想像以上に読めない人で、そして想像以上に今の環境に疑問を持っているのだと思っていた。
どうすれば良いのだろうか、と考えてしまうのはあるあるなんじゃないだろうか。
ヘリオポリスの崩壊から進み始めたこの道。
原作という流れは時に正しいかどうかと疑うこともある。
自分は元民間人、なのに大量殺戮者だ。なのにそんな俺はカガリちゃんに指摘し、偉そうにも吠えた。
俺が、俺如きがそんなことを言えるはずもないのに。
「・・・なあカズイくん、少しいいか?」
コンコンと鳴るノックの後、ちょうどカガリちゃんの声が聞こえた。
「あぁ、どうぞ。入ってくれていいぞ」
そういうとドアが開き、カガリちゃんが入ってきた。
「・・・こんばんわ、こんな夜分遅くにすまないカズイくん」
「いや気にしなくて良いぞ。しかしどうしたんだカガリちゃん?」
そう聞くと、少し躊躇したカガリちゃんは深呼吸し意を決したのか勇気を持って口を開いていた。
「・・・カズイくん、自覚してないかもしれないが君は今、かなり思い詰めた顔をしているぞ」
その言葉に、つい胸を刺される感覚になる。
「・・・追い詰めた顔?」
「あぁ。・・・カズイくんのことは、他の奴らから聞いたんだ。
特にサイやフレイは高く評価して、そして心配していた。
・・・いや、みんな心配していた。キラも、ミリアリアも、トールも。そして捕虜だったラスティ・・・もとい、バーニィだって皆君を心配していた」
ヘリオポリス組+バーニィからそう思われていると言われ、俺は返答に困った。
「・・・えっと、なんて言えば良いのかな」
「カズイくん、カズイくんは・・・抱え込みすぎてはいないか?」
カガリちゃんの発言、その一言が強く自分に突き刺さった。
ぐさり、と心臓を一突きされたようなそんな感覚。
頬を流れる汗はまるで心臓からドクンドクンと溢れる血潮のように。
言葉は喉に突っ掛かり、それはまるで胃の中にある不快感を吐き出す直前のように喉奥を苦しめ、嘔吐きたくなってしまう。
あぁ、言葉が出てこない。何かを言わねばならないのに。
何かを伝えねばならない。
そんなことない、何もないと。
いつも通りにしないといけないのに・・・!!
俺はこんなところでへこたれてていい奴じゃない。
俺は臆病で卑怯で、敵前逃亡をしようとしたカズイ・バスカークという男なのだ。
それがたとえ民間人として、人間として仕方のないことだとしても。
原作の俺はキラを傷つけた。キラに対する悪意が心を苦しめた。
悪なんだ、原作を知る人間からすれば俺自身は悪そのものなんだ。
許されない、認められない存在なのだ。
ならば、ならばそんな立場に降り立ってしまったというのならば。
この身尽くして、この身ある限り。
仲間のために、この世界を愛した一人のファンとしてできる限りのことはせねばならない。
背負わねばならない罪は、背負うしかないんだ。それのただ皆に認められる俺の生き様で、俺のやるべきことで・・・!!
「まただ。またそんな顔をしている」
そんなことを言いながらカガリちゃんは俺のことをそっと抱きしめてきた。
「ッ・・・・・・!?か、カガリちゃん!君、一体何をしているんだ!?自分の立場を十分に理解して・・・」
「・・・無理をしないでくれ、カズイくん」
ふわり、と暖かな。そしてまるで安らぎを与えるかのような匂いが鼻をつつく。
太陽がよく似合う向日葵のような暖かさ。
人の体温は心地いいとは、昔どこかの文献を見たことがある。その時は与太話だと、ありえないと割り切っていたがまさしく百聞は一見にしかず、だ。
そんな安らぎに心地よさを覚えつつ、同時に自分がかなり疲れていることも理解した。
張り詰めそうな緊張感の中ずっと進み続けてきた。
無重力空間、暗闇の中
MSたちの残骸。一歩間違えれば自分がその位置に降り立つ。
灼熱の大気圏突入。
いやあれ割とマジで何で耐えれたんだろうな。デュエルとバスターを盾にしたとはいえ・・・。
「・・・・・・しっかし、疲れてたのかもねぇ。俺は」
やれやれ、と苦笑いした。
「あぁ、疲れている!カズイ君は頑張りすぎだぞ」
ふんす、とするカガリちゃんにニコリと微笑みを向けた。
あぁ、そっか・・・なら休息も取ってみようかな。
いや、しかしこういうのって休息とっていいものなのか?一応俺軍人なわけだし。
つか急に言われたらマリューさんたちだって迷惑する・・・よなぁ。
胃が痛くなってきたよ畜生。
「休息ぅ?もちろんいいわよ!」
「お、いいじゃないか。休め休め、出発は今すぐじゃないし。何なら遅らせてもいいんだぜ?なぁ、バジルール少尉」
「レセップスのバルトフェルド隊の回復を見越すと長居はしたくありませんが、気持ちはわかりますよフラガ少佐。私は賛成です」
3人ともすごい乗り気だった。
いや2人が長居も厭わないスタンスなんですが一体どういう状態なんだそれは
「えっと・・・・・・え?え??3人ともいいんですか?いや、こういうのなんかアウトじゃないですか?普通駄目じゃないですか?」
「まぁ良いか悪いかで言われたらあんまり良くないけれど。
むしろカズイ君の普段がダメよ。普段が」
まさかのダメ出し、普段がダメと言われました。
「ふ、普段・・・?」
「そうそう、おまえさんは無理しすぎなんだって。みてるこっちからしたら心配しかしねえよ」
「そうだぞ、バスカーク少尉。
君の勤勉さは助かるところがあるがみていて心配にもなる。休息を取るのも仕事だからな」
三名皆が満場一致で休息取れとのこと。いやそんなに過激にしてたか俺は?
「・・・そこまで言われるとは」
「とりあえず休んで良いわ。幸い貴方の考えがうまく作用してレジスタンスが行動を起こすこともないはずだし」
とのことで、上官三名らのお言葉もあり休息をもらえるようになったのだった。
「当然じゃない。あんた自分の状態理解してないんじゃないの」
あんた本気で戦ってないんじゃないの、みたいな目で言うフレイに思わず苦笑いした。そこまでですかそうですか
「そうだよカズイ。最近ちょっと無理しすぎだぞ」
温厚なサイですら怒ってる。いやなんか申し訳なくなるな。
「まあ、それも私たちを思ってのことなのよね」
「だよなぁ、俺たちももっとしっかりしねえととは思うぜ」
ミリアリアとトールがそういう。
「まあ、それはそうよね・・・」
「だよな。俺たちも色々と学んではいるけども」
フレイ、サイともに困った顔になって。
「ほら、当然だよカズイ。僕らはカズイに色々助けになっているんだ。もちろん僕だっていつも助けられてるし、カズイがいなかったらもっと大変だと思うし」
作業が終わったのかキラがそんなことを述べていた。
「キラ・・・まあ、そう言って貰えるのはありがたいんだけどな。けどまだまだだなーって思ってしまうし」
「カズイくんのそれはおそらく自己嫌悪だろうな。
君レベルで自信のない者もそう居ないだろう。
なぜそこまで自己を否定するのだろうな?」
挙げ句の果てにはカトウ教授までが来て。
「教授・・・別にそんなつもりはないんですが・・・」
「ふふ、君には色々驚かされているが年齢というアドバンテージには勝てないだろう。君は明確に自己を必要以上に否定している。
その理由を追求は出来ないがね。
まあとりあえず休んで良いと言われているのだろう。羽根を伸ばしても構わんはずだ。アレだったらコーヒーでも淹れようか。君が現地で調達した豆、私も気になっているのだよ」
他はどうするかね?と目配せをする教授。
一応が子供ではあるので周りは遠慮、サイが唯一お願いしていた。
せっかくなので、現地で買っていたジュースなども引っ張り出して、ヘリオポリス組でのささやかなひと時を過ごそうとした。
「あら、カガリさんって私たちとあまり変わらないのね。歳の差もあんまりないっぽいし」
「多分キラと同い年だったよな?
つか同い年のやつがレジスタンスに参加してたとか何気にやばいよな」
「うぐ・・・・・・耳の痛い話だな」
「でも、社会見学か。確かにそういうのって社会を一度見ておいた方がいいもんね」
「あぁ。・・・お父様が理想をよく語っていたんだ。
それと同時に理想と現実の違いも語っていた。
だからその景色を見てみたかったんだ」
そう言いながら懐かしむカガリちゃん。その表情には昔を思い出し嬉しそうに、そして同時に少し寂しそうにもしていた。
「何が正しいのか、私には分かりそうにもない」
そう言う彼女に対して、俺も思いを吐露した。
「別に正しい正しくないはないよ。
連合からすれば連合が正しくて。ザフトからすればザフトが正しくて。
ナチュラルとコーディネーター、そのどちらかに間違いがあるわけでもないんだ。
・・・難しいよな、戦争って。カガリちゃんやウズミ首相みたいな真っ直ぐな人たちが多ければ良かったのにね」
オーブの獅子は理想がすぎる。
それは甘い戯言に近いものもあるが、どこか共感してしまうところもあった。
それはきっと、日本という国を知っているから。
この世界を作品として知っているからのことなのだろうか。
「そうだな。私も思い知らされたよ、世界の現実を。
ただまっすぐであればいいというわけでもなくて。時にはうまくいかないこともあって。
難しい・・・・・・な。戦争って」
「ま、本来は俺たちには無縁な話であるべきだろうしな。
関係ない話であるべきなのさ。
むしろヘリオポリス組の今のこの環境の時点で本来は良くないことなのだろうさ」
そう、本来俺たちはここにいるべきではなかった。
本来ならば中立国でなにも知らずに、何もせずに生きるべきだったのだ。
「そうね・・・けど、私はこの環境に立って悪いことばかりではなかったわ。
前までなら一方的に恨んで、虐げていたはずだもの。
特にカズイと関わって色々と教わっちゃったわね」
そう言いながら微笑むフレイ・アルスター。
確かに原作から比べると彼女は変わった。
確かに俺が関わって色々と変わっていく様を見てきた。
「・・・俺はきっかけにすぎないよ。
フレイ自身が経験して変わったのならそれは君が成長した、って言うことなんだろうし胸を張ってもいいんじゃないか?」
「ふふ、相変わらず貴方は大人びている。
ありがとう、そう言ってもらえると自信がつくわ」
「ほんと、カズイには頭が上がらないよいつも」
「何いう、サイがいることによって彼女だって精神的に落ち着いていられる。
前も言っただろう?大切な人がいる人間は強い。
俺だって今こうあれているのは皆が無事だってのが一重にあるしな」
「あはは・・・・・・やっぱりカズイはカズイだね」
「ま、それが俺らしいしな」
なんて笑いながら、コーヒーを一口。
苦味が舌で踊りつつ、この甘い光景に程よく落ち着きと安らぎを与えてくれて。
嗚呼、たまには。
こんな休息だって、良いのではないだろうか。