ネタメモのまとめ   作:星茸

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※あまりにも追加が多すぎたので改めて再投稿です
空狙→アニメ軸クロス的な……クロスなのか……?
なおどのアニメ軸かは未定。どの世界軸が見たいかアンケにご協力いただければ幸いです。

備考
空狙世界線はゲーム主軸(4レッドサン/5ToC/6グレイガ√)に一部アニメ設定を取り込んだおいしいとこ取り時空。
なので透くんはアニメ顔だしエレキ伯爵とガウス元会長は兄弟だし旧WWWは出所後カレー屋してるししゅーねーちゃんはヒグレヤで働いてるけど、ロックマンは彩斗兄さんだし光家は一回引っ越したしきれいなリーガルとバレル大佐は生きてるしエレキ夫人はおば様だしヒノケンは教師をしている。そんな世界線。


うちうち混合
空狙クロス 1


 

 

──再起動。どうやら一瞬意識が飛んでいたらしい。

軋む身体に鞭打って起き上がり、振り返った。

電脳空間に刻まれたヒビの向こうからは確かに見知った信号が飛んできている。

 

どうやらオレは無事“あちら側”へとたどり着いたようだ。〈スコープガン〉へと換装した腕を構え、周囲へサーチ機能を交えた視線を巡らせる。

……この周囲に反応は検知できない。“標的”は既にこの場から離れてしまっているようだ。

見た限りはウラインターネットのような、それにしてはまだ空気が軽いような……そんな空間を抜けた先。

路地裏、のような場所だったのだろうそこを抜ければ、ぱっと開けた視界と途端に増えるナビの気配。その情報量で処理エラーが混じる前に慌ててセンサー感度を調整する。

……繋がった先はどこかのネットワーク内らしい。周囲のナビたちは一般的なネットナビ、オレが探している“標的”ではない。

(ナビ)通りの多さは都市部のスクエア並だ。この中に混じってしまったのなら捜索は骨が折れるかもしれない。

思ったより長くなりそうだ、と息を吐きながら、オレは武装を仕舞い雑踏へと身を滑らせた。

 

 

 

それに気がついたのは偶然だった。

どこかへと散っていった自動生成システムにより生み出される“ホロウナビ”を討伐しながら、その発生源を探している部隊が偶然見つけた空間の亀裂とそこへ侵入しようとしているホロウナビ。

その時に入り込もうとしていたものは討伐したが、既に何体かはその亀裂の中へ入っていってしまったらしい。しかもその穴はホロウナビ以外が通れないおまけ付きで、通常のナビでは追跡が不可能。

そこで白羽の矢が立てられたオレ(ホロウ)が先遣隊として穴を通り、ホロウナビの殲滅とこの先の空間の調査、という任務を与えられたのだ。

オレの単独任務に難色を示すものはいたが、それでも現状それ以外に手がないためにこうして送り出された……というのがことの始まり。

無理はするな、必ず生還せよ、と釘を刺されて向かった先でたどり着いたのは、どうやらネットワーク上のスクエアにあたる部分のようだった。

 

周囲にはナビが行き交い、データ販売のショップが並び立つ。

見覚えのないネットワーク……そもそもオレはあまり外を知らないので判別がつかないのだが、あの穴の先にこれほどのナビが存在しているとは。どこか遠くへ繋がるバックドアだったのだろうか。

賑わう(ナビ)混みに巻き込まれないよう注意しながら、どこか情報収集ができそうな場所はないかと視線を向ければ、少し離れた場所に掲示板を見つけた。

……オレの知るものとは形式が違うが、たぶん掲示板だろう。流れる大量の情報から必要なものを選び出す必要があるらしい。

手をかざせば検索ウインドウが展開される。言語は主にニホン語、ならばここはニホンのどこかなのだろうか。これだけでは場所の特定はできそうにない。

さて、なんと入力すれば有益な情報が引っかかるだろうか……と色々と検索ワードを試している時だった。

 

「あ、サーチマンです」

 

「サーチマンっぴゅ」

 

唐突に足元から声をかけられ思わず肩が跳ねる。

慌ててそちらを向けば、小柄な2体のナビがこちらを見上げていた。

防寒服のようなもこもこのフードを被ったナビと、水で満たされた球体のような頭部を持つナビ。

 

「ニホンのネットシティで見るなんて珍しいです。何かあったんですか?」

 

「じけんっぴゅか?」

 

「あ、ぁ……その……すまな、い。失礼、する」

 

こてり、と首を傾げる彼らにどう答えたものかと思考を回す。

彼らは誰なのかとか、何故サーチマン(オリジナル)のことを知っているのかとか、ネットシティとは何なのかとか、色々とノイズが多くて思考が上手くまとまらない。

とにかく一度離れた方がいいだろうと、断りを入れ足早にその場から離れることにした。

 

人混みを突っ切って、彼らの視界から外れた辺りで路地へと入る。

……まさか、こんなところでサーチマン(オリジナル)を知るものに遭遇するとは、完全に想定外だ。シャーロ軍のナビかとも一瞬考えたが、軍用ナビと言うにはあまりにもらしく無さすぎると即座に否定する。それにさっきはっきりと「ニホン」と言っていたし、やはりここはニホンのネットワークなのだろう。

ただオリジナルの姿が知られている以上、あまり表立って動くのはやめた方がいいかもしれない……などと考えながら、オレは今後の方針を修正するのだった。

 

 

 

 

 

「……なんだったんですかね……?」

 

「ぴゅ……?」

 

足早に去っていったサーチマン(?)を見送りながら、顔を見合わせるアイスマンとアクアマン。

 

「あれ、おーい、アイスマン、アクアマン!」

 

かけられた声に振り返れば、そこにはこちらへ近付きながら手を振る見慣れた青いナビ……ロックマンの姿。

顔を綻ばせて手を振り返した彼らは、その後ろについて来ているナビの姿を見てまた首を傾げるのだった。

 

「ロックマン!と……あれ?」

 

「サーチマン、いつのまにまわりこんだっぴゅ?」

 

「? 何のことだ?」

 

突然そんなことを言われる意味が分からず疑問符を浮かべるサーチマン。

ロックマンもまた、彼らの言葉に膝を折って聞き返した。

 

「サーチマンは科学省からここに来るまでずっと僕と一緒にいたけど……」

 

「でも、さっきそこの掲示板でなにか調べてたのを見たですよ!声をかけたらすぐにどこかへ行っちゃったですけど……」

 

その言葉にロックマンとサーチマンは一瞬視線を交わす。

そのまま掲示板へ向かうサーチマンを背に、ロックマンはふたりにこっそりと耳打ちをするように顔を近付けた。

 

「……これはまだ公表されてないんだけど、最近また偽物のナビが現れたっていう通報がネット警察に入っていてね……」

 

「えぇっ!?」

 

「しーっ!声が大きいよ!」

 

「ご、ごめんなさいです……でも、またですか……?」

 

「こわいっぴゅ……」

 

「うん、ただ、ファントムナビとも様子が違うみたいなんだ。目撃情報や被害にあったナビはみんな“カスタムされた強いナビ”ばかりで、ノーマルナビやポリスナビの偽物や被害はほとんど出てないって……ついこの前も、ブルースが遭遇したらしいし」

 

ひええ、と震え上がったふたりを落ち着かせていると、掲示板の検索ログを確認してきたサーチマンが戻ってきた。

 

「……どうやら、奴も偽物の情報を探していたらしいな」

 

そう言って表示したログに映る検索ワードは“コピー”“偽物”“ドッペルゲンガー”……と言ったワードばかり。

それを見ていたロックマンがふとひとつのワードに目を留める。

 

「“ホロウナビ”……?なんだろう、これ……」

 

「ああ……このワードに引っかかる情報はなかったが、おそらく一番初めに検索されたものだろうと思う。……やはり、そいつは何かを知っているのだろうか」

 

「うん。一度みんなに報告に行こう……ねえ、ふたりとも。そのサーチマンがどっちの方に行ったかとかはわかる?」

 

「確か、あっちの方です。でもすぐ人混みに紛れちゃって……」

 

「さすがにそれだけでは難しいか……他に、なにか特徴はなかったか?」

 

「特徴……うーんと……〈スコープガン〉は仕舞ったままでした。あと……そう、頭です!」

 

「「頭?」」

 

「そうっぴゅ!かみのけをむすんでたっぴゅ!」

 

こんな感じで、と頭の後ろへ手を回し髪を結う仕草をするアイスマンとうんうんと頷くアクアマン。

 

「その髪留めがなんだか……そう、かわいかったです」

 

「アクアマン、しってるっぴゅ。あれは“シュシュ”っぴゅ。しゅーねーちゃんがハギレでつくってたのをみたことあるっぴゅ」

 

「かわいいシュシュで髪を結んだサーチマン……」

 

「………こちらを見るな」

 

 

 

 

 

……路地裏の奥から、地下階層へ入る道を駆ける。

開発途上区画、と思われる場所を走り抜けながら、オレは背後から迫る熱源へと〈サーチグレネード〉を後ろ手に投げつけた。

設定した威力よりも強い炸裂音と爆風に背を押され、僅かに崩れる体勢を立て直して振り返る。

 

爆煙の中から姿を現したのは、両腕と頭部に砲身を携えた細身のナビ……データ照合、ナパームマン。そのホロウナビだ。

自身を囮に人気のない場所へ誘い出し、周囲への被害を最低限に。

ここまでは上手くいったが、果たしてオレに倒せるのだろうか。

僅かに震える銃身を抑えながら、オレは〈スコープガン〉を構え直した。

 

 

 

床パネルから生えた機銃の銃座(〈バルカンアーム〉)から乱射される弾丸を避けながら、チャージした〈スコープガン〉のトリガーを引く。

相手の機銃ほどの物量では無いが、連続して放たれたこちらの銃弾には追尾能力が備わっている。

いくつかは弾幕に打ち消されたものの数発は確実に着弾し、少なくないダメージを与えていった。

このまま押し切れればいいのだが、そうは問屋が卸さないらしい。

ホロウナパームマンが砲身を向け、めちゃくちゃにボムをばらまいてくる。狙いすら付けず放たれたそれは、砲手を巻き込みながら俺の周囲に降り注いだ。

 

「ぅ、ぐぅ……ッ!」

 

直撃しかねないものは何とか空中で撃ち落とすが、全ての処理は間に合わない。

近くに着弾したボムの爆風と熱に焼かれ、思わず声が漏れた。

 

周囲が爆煙に包まれ視界が塞がれるが、オレに備わったサーチ能力はこの煙の中でもある程度は見通してくれる。

〈スコープガン〉の照準越しに、こちらを見失ったらしいホロウナパームマンの姿を捉えた。

……僅かにぶれる視界は、オレの精神プログラムの影響だ。それをねじ伏せるように目を細めて、オレは引き金を引く。

 

誤たず弾丸はその胸の中心へと吸い込まれ、ホロウナパームマンはデリートされた。

崩れていくデータが吸い込まれるように流れ込んでくるのをぼんやりと見下ろしながら、オレは構えていた〈スコープガン〉を下ろし大きく息を吐いた……その時だった。

 

「ッ──あ、ぎっ……!!!」

 

風切り音に反射的に盾にした〈スコープガン〉を、深々とエネルギーサーベルが貫いた。腕にまで届いたその一撃を、歯を食いしばり耐えながら振り払う。

軽々と着地した相手を見据え、データを照合する。……ホロウナビ・カーネル。

大きく破損した〈スコープガン〉が消える。だらり、と力の入らない右腕には大きく傷が入り、そこから流出するデータが少しずつホロウカーネルへと流れていく。

 

「ぅ……さ、せるかッ」

 

僅かであってもデータの吸収をさせる訳にはいかない。咄嗟に蹴りつけたグレネードの爆風により、あちらへ流れようとしたデータを吹き飛ばす。

……連戦、しかもこちらは奇襲により主武装と片腕を失った状態での戦闘。

圧倒的に不利なこの状況、しかし撤退の隙は与えられないらしい。

 

迫る刃をギリギリで躱す。完全には躱しきれず僅かな傷が増えていく。

……後退った先、背に壁がぶつかる感触に自分が追い詰められていたことに今更気付いた。

振り上げられる腕。回避は間に合わない。

 

 

 

ギィン、と刃が受け止められる音に目を開く。

いつの間にか割り入ってきた赤が、〈ソード〉で刃を受け止めていた。

 

「〈ロックバスター〉!」「〈スコープガン〉!」

 

動きの止まった相手へとさらに複数の弾丸が撃ち込まれる。

それをマントで受け止めながら飛び上がり、一度距離を取るホロウカーネル。

さらにその隙間へ割り込むように、青と緑の影が飛び込んで来た。

 

「カーネル!?……いや、彼がここにいるわけ……じゃあこれが、例の偽物?」

 

「ああ、俺たちが先日遭遇したものと同じだ。ファントムナビのようにチップを使ってくることは無いが、多少の損傷などでは止まる様子がない。最後まで油断するな!」

 

身構えたままの赤……ブルースが檄を飛ばす。

それに応じるように構えるロックマンとサーチマンの姿に、オレの思考は混乱の極みへ落とされていた。

どうやってここに来たとか、何故ニホンにいないはずのサーチマンがいるのかとか、分からない事ばかりがぐるぐると脳内を回る。

そんなオレを置いて、彼らはホロウカーネルと戦い始めた。

 

……いくら元が強力なナビであっても所詮は偽物。三対一、しかもオペレーター付きのネットナビには敵わない。そしてホロウナビは、たとえ不利であっても逃走するという考えを持つことすらない。

大きな損害を出すこともなく、すぐにホロウカーネルはデリートされていった。

 

 

 

データの霧散を確認して、3体の視線がこちらへと向く。

見知った顔、だが、その視線は知らない……いや、一度だけ、最初に向けられたことがある。

オレが彼らに受け入れられる前、互いを知らない時に向けられた、警戒と不信の目。

 

ブルースとサーチマンが一歩踏み出し、〈ソード〉と〈スコープガン〉をこちらへ向ける。

思わず肩が跳ね、オレの身体が僅かに後退った。

 

「動くな。キサマをこの事件の重要参考人として連行する」

 

「このまま我々についてきてもらおう。抵抗するようなら……」

 

「うわーっ!二人とも、相手は負傷者だよ!?さすがに脅すのはダメだよ!」

 

まるで初対面の時に戻ったような反応。

ふたりを窘めるロックマンも、こちらへ向ける視線は見知らぬナビへ向けるものと同じそれ。

本当にオレのことを知らないのか、何かの間違い(バグ)じゃないのか、わざとならやめてくれ、と叫び出したいのに、オレの音声プログラムは震えるばかりでまともな音を吐き出してはくれない。

 

「……ぅ、」

 

ぐるぐると視界が回る。頭を襲う鈍痛に身体が傾ぎ、膝をついて頭を抑えた。

おそらくは、データの流出量が危険域に達したのだろう。

内部を構成するバグの均衡が崩れ、無数のエラー表示がぼやける視界に乱立している。

 

──〈バグストッパー〉起動。構築プログラム調整のため全機能を一時停止。再起動まであと……

 

そんなシステムログを最後に、オレの意識はぷつりと途切れた。




そういえばなんでホロウ側は“穴の先が異世界”だって判別できたんだ……?という謎が浮上したため本文を修正しています。これだから勢いで書くのは本当によくない。
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