※若干のいじめ描写を含みます。苦手な方はご注意ください。
壊紬 1
……あれから、どれくらい泣いていたんだろう。
逃げるように家に駆け込んで、そのまままっすぐ自分の部屋に入って、鍵をかけて閉じ籠って……
開けっ放しのカーテンの向こうは、もう太陽も沈んで真っ暗で。
電気もつけていない部屋で唯一の光源は床に置かれたPETだけだった。
その画面に映っているのは、パーティクル化が進み、輪郭を失っていく
──あの人たちにとっては、いつもの“弄り”の一環だったんだろう。
わたしを羽交い締めにしてPETを奪い取り、その中に大量のウイルスを送り込むかれら。
そうして強要されたのは、PET内のデータを守りながらのウイルスバスティング。
オペレーターは物理的に押さえられていてオペレートを受けることは出来ず、当然バトルチップなんて使うこともできない。
デフォルトの装備だけ、しかも次々と後続が送り込まれる終わりの無い地獄の果てに、わたしのナビは力尽き、デリートされた。
……どうせかれらは皆、口を揃えて「
実際、教員たちはそれを鵜呑みにして、わたしへの厳重注意だけでこの件はおしまいとなった。
そうしてかれらは、一体のナビを
……わたしだけを、ここに置き去りにして。
暗い部屋の中に、別の光源が灯る。
顔を上げれば、それは机の上に置かれたパソコンの画面からのものだった。
……わたしは、この部屋に入ってここから動いていない。当然、パソコンを立ち上げてもいない。
突然、勝手に起動したパソコンに驚いていると、その画面にうっすらと何かの……人型をした、誰かの影が映っていた。
『……弱さ故に、貴女は何かを失った。ならば、力を得ればいいのです。貴女の敵を、全て壊すための力を』
画面に映ったそれが、手を掲げ、わたしを……いや、わたしの前にあるPETを指し示す。
『貴女に、力を与えましょう。……それをどう使うかは、貴女次第です』
それに導かれるように視線を下ろした先、PET画面の中、ナビの残骸が解けて、再構築されて……別の姿へと変わっていく。
人型の白いボディは橙色の分厚いアーマーで覆われ、両腕には人を模したハンドパーツの代わりに大型のドリルが鈍く輝いている。
アーマーと同色のヘルメットからは白いバイザーが伸び、その下から覗く緑の瞳がまっすぐに私を捉えた。
『──オレはクラッシュマン』
まだ声変わりの済んでいない、少年のような声が響く。
『アンタが望むなら、アンタの嫌なモン全て……オレがブッ壊してやるよ』
……涙は、もう、止まっていた。
あんまり描写を詳細にすると中の人がンィ----------ッ(頭を掻きむしるきのこ)になるのでふわっと……ふわっと……雰囲気でゆるして……
ちなみに同じアニメエグゼ軸ですが牧師ハッカーとは別世界です。転生者の存在しない次元。