王牙「………さて、どーするかな………。」
いきなりこんな所に出されてもな………、そう思って歩いていると後ろからついて来る者の気配を感じる。
王牙「………!」
振り返り見て見るがそこには怪しい者はいない、視界に入るのは道を歩く妖怪達だけである。
王牙「………気のせい………か?」
そう呟き再び前を向くとお互いの目しか見えない距離ぐらいまで近づいているフードを被った人物が目に映った。
王牙「おま………グッ!?」
フードを被った人物は俺の首を掴むとそのまま走りだし近くの家に俺を衝突させる。
王牙「………何者だ?」
家は崩れ通行人達は離れてこちらを見ている。
『貴様はここにいるべき者では無い。大人しく自分の世界へ帰れ。』
こいつ………。
王牙「………帰る………か、残念だが出来ないなそれは!!」
そう言い俺はこいつを蹴って吹き飛ばす。
飛ばされたフード男は地面に着地してこっちを向く。
『何故出来ない?貴様は邪魔だと言っているだろ。』
王牙「………いやだから出来ないんだって。」
さとり「………そうね、彼は帰れない。」
王牙・フード男「『………!?』」
二人とも同じ方向を向く、そこにはいつからいたのか地霊殿に住んでいるさとりがいた。
王牙「………えっと、いつからいたんでしょうか?」
さとり「安心して、さっきからあなたがトイレ行きたがってるのも知ってるから。」
王牙「それをここで言うのやめてくれない!?」
そう、実はさっきからトイレに行きたかったのだ。するとフード男が笑う。
『ハハハハ!そうか!恥ずかしいな貴様!仕方が無い!俺が付いてってやる。』
フード男はそう言いながら尻を抑えソワソワしている。
王牙「おめーも行きたいだけだろーが!何恥ずかしい事人に押し付けてんの!?』
『ハハハハ!我々は貴様らの様な汚い物は出さない。ただちょっと腐敗臭がする物を出すだけで………。』
王牙「それ俺よりも酷い事になってるよ!?もう下痢の領域超えてんだろ!」
『失礼な!発酵してるだけだ!』
王牙「それただ腐ってるだけだろーがぁぁ!!」
▽△▽△▽△▽△○△▽△▽△▽△▽
結局、俺らは三人(何故かさとりも同行)で厠に行き用を達する。
王牙「………ふー、スッキリした………。」
便所の中でため息をつくと隣から声が聞こえてくる。
『みっともないな、お前のケツの香がプンプン香るわ。』
王牙「うるせー、十秒前に隣からブリブリ騒音ならしてた野郎に言われたくねぇよ………つーか………。」
王牙・フード男( ( 何で俺ら隣同士で用を達してるの? ) )
さっきまで敵対心出しまくっていた二人が今は隣同士で用を達している。おかしいの域を超えている。
王牙「大体何でお前は俺を狙うんだ?別にお前の便秘なんて知らなかったぞ?」
『お前ここから出たら覚えてろよ。まぁいい、俺らから見てお前らは邪魔なのさ。』
王牙「………邪魔?」
そう聞くとフード男は話し続ける。
『一年前、とある外部勢力が来てな、それ以来お前ら部外者は邪魔者なのさ。関係も無い奴らが首を突っ込んで来るのは癪に障る。』
さとり「つまり侵略の邪魔って事ね。」
『そう言うことだ、つーかテメェは勝手に人の心見てんじゃねぇ!!いい加減にしろよ!?って何でお前は前でスタンばってんだよ!!』
そう言いながら隣からガンガンとドアが蹴られる音がする。多分外にいるさとりに対してだろう。
さとり「………何言ってるの?ここは女子便所よ?」
王牙「『聞いてねーぞそんな話!?』」
ちょっと待て!?女子便所!?ヤバイ!これ完全に誤解されるだろ!!
そう思っていると声が聞こえてくる。
お燐「………あれ?さとり様こんな所で何やってるんですか?」
王牙・フード男( ( 遅かったぁぁぁぁ!! ) )
外からはもう一人の声がする。マズイ、嘘を、嘘をつけさとり!!
さとり「私のしょうもない友達が便秘なのよ。それを付き合ってるだけ。」
さとり、良くやったがお前ここから出たら覚えてろよ!!
そう思うとさとりが再び話す。
さとり「私の友達が「お燐、テメェ後で覚えてろよ!!」と思ってるわ。」
お燐「え!?私なんにもやってない!!」
王牙「おめーは適当こいてんじゃねー!!」
そう言いながらドアをガンガンと二回程蹴る。
お燐「にゃ!?今男の声?」
しまったぁぁぁ!!完全にドジ踏んだぞ!?
そう焦っていると隣から女性の声が聞こえる。
『ごめんなさい、もう少ししたら出て行くので………。』
王牙「(お前、声を変えられるのか!?)」
『(ふん!俺の力を舐めるな、お前ごときには真似などでk)ああああああ!!?』
何かかっこいい事言おうとしていたフード男が悲鳴を上げる。
王牙「(おい!?どうし………)ああああああ!!?」
俺も悲鳴を上げる、何故ならドアの上から死体(骸骨)がかけられたからだ。
お燐「ごめんよ、けどこれ濡れちゃったから今干そうと思ってここに来たのさ。少しだけ我慢してね♪」
王牙「(じ、冗談じゃねーぞ?こんな奴と見つめ合ってろってか?つーか目がねぇし!!)」
『(ふざけんな、まともなの来たと思ったらまともじゃねーもん掛けたぞ!?つーか何だよ干すって?何で便所で干すの?)』
まさに角度からして見つめ合う状態である。
王牙・フード男( ( よ………余計に出れなくなったぁぁぁぁ!! ) )
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龍「………。」
椛を保護した俺はとりあえず妖怪の山まで彼女を警護することにした。
獲物を逃がした獣はそれを追いかける。いつその獣が現れるか分からない。つまり今の椛は獲物、それを獣側が追っている………。
それに十人はいた天狗をあれ程にする敵………侮れない。
そう思っていると歩いている俺らの所に一匹の犬が寄ってくる。
龍「………犬?」
その犬は椛の足元に行くと可愛げな顔でスリスリと椛の足にくっつく、それを椛は頬を赤くしながらしゃがみ頭を撫でる。
丁度良い、これで恐怖も少しは和らぐだろう。そう思い俺は辺りを警戒する。
しかしそれが間違いであった。
椛の悲鳴が聞こえたので急いで後ろを振り向くとさっきまで可愛げな顔で寄っていた犬の顔は無く代わりに鉄の物が出て来ていた。
椛「あ………あ………。」
龍「椛!!」
急いで近寄ろうとすると犬が光りその光は徐々に人型になると光は消え家一軒分の巨大な機械巨人が現れる。
B29『見つけたぞ、生き残り!』
しまった!こいつが獣か!そう思っていると事態はさらに悪化する。
椛「お前が………殺して………やる!!」
そう言うと青い顔をしていた椛の表情が変わる。
完全に感情だけで動いている、あれは危険だ!そう思い俺は巨人に向かい走り出すがその頃には巨人も走り出していて椛も追っている所だった。
巨人は手を銃に変え椛に………は撃たないでこっちに撃ってくる。
飛んできた弾は俺の方には向かずその手前の地面に当たると同時に地面が爆ぜる。
完全にはめられた、奴は俺から彼女を引き剥がそうとしてここに銃弾を撃ち込んだ。お陰で椛達と俺との間にはかなりの距離が出来てしまった。
龍「落ち着け椛!!それは罠だ!!」
慌てて後を追う。しかし相手はあろうにも天狗だ、早い。
しかしそのスピードにも負けずに走ってるあいつは一体………?
B29『貴様の様な者がいるから部下は死ぬ、哀れな話だ。』
椛「き………貴様ぁぁぁ!!」
あいつ、精神的にも攻撃をする気か!?
俺は一気にスピードを上げ椛との距離を残り2mまでにする。
龍「もう………少し………!」
ギリギリまでスピードを出し椛の足を掴もうとする。しかし………。
BX『l’m kill you!!』
龍「ガッ!?」
追っていたルートの横の木々から現れたもう一体の巨人の狙撃を食らう。
まともに食らった俺の体は派手に吹き飛び地面を二三回跳ねた後見事な地層が見える土の壁に衝突する。
龍「………プッ!ゲホ、ゲホ!!」
口に入った土を吐き立ち上がる。
すると遠くで発砲音と同時に俺の横の土がえぐられる。
龍「遠距離狙撃!?何処から………!」
飛んでくる弾を避けながら辺りを見回す。すると位置が特定出来た。
龍「あそこからか!どうやって………!」
マズイ、椛の姿が見えない………何処へ?
それより今は奴を!!
龍「霊符『夢想封印』!!」
BX『………!?目が、目がぁぁぁ!!』
夢想封印をまともに食らい巨人がのたうち回る。
その間に一気に巨人の所へ行き刀を構える。
BX『………ガキがぁぁ!!』
持っていたライフルを振り下ろしてくるのを鞘がついたままの刀で防ぎ横にスライドする様に動き刀を抜くとそのまま寝た状態の巨人を真っ二つにする。
BX『があぁぁぁ………。』
かすかな悲鳴を上げ巨人は沈黙する。
鞘を潰されたので鞘はもう使えないな………。
龍「………じゃない!椛!!」
俺は目的を思い出し再び椛が行った方向に向かう。
▽△▽△▽△○△▽△▽△▽
椛「はあああああ!!」
巨人と椛は龍が狙撃された後、龍から距離を取った地点で戦っていた。椛は刀と弾幕を使い分けながら戦いそれに対し巨人は片手をマグナム、片手を剣にして応戦していた。
B29『ちょこまかと!!』
巨人が振り下ろした剣を避け巨人の真下にスライディングをすると滑りながら弾幕を撃ちすり抜ける。
下を攻撃された巨人は少し体制を崩すもすぐに立て直しスライディングの後、距離を取った椛が撃ってきた巨大な弾幕を跳び前転で横に避けた後立ち上がりマグナムを撃つ。
椛はそれを避け一気に近寄り剣を振るが巨人はそれを片手の剣で受け止める。
B29『地球人は滅びる!ここはその始まりにしかすぎん!!』
そう言うと椛を力任せに弾く、弾かれた椛は木の幹に足をつくが前(この場合地面に対して平行になっているので上を向く)を向くと巨人が走ってきて拳を構えている所だった。
椛「ガッ………!!」
巨人の拳は木も巻き込み椛を吹き飛ばす。
殴られた椛は地面を二三回跳ねた後コロコロと転がって地面にうつ伏せになる。
椛「う………ぐ………。」
起き上がろうとするが巨人の蹴りが入り仰向けに倒れる。
椛の視界にはマグナムをこちらに向けこっちを見る巨人の姿が映った。
B29『手間かけさせやがって………死ね。』
椛「ぐ………!」
起き上がろうにも力が入らない。
巨人が引き金を引こうとすると巨人の背中が爆ぜる。
B29『ガァ!?』
狙いが狂ったマグナムの弾は椛の上を通り過ぎ椛から離れた所に生えている木を吹き飛ばす。
龍「彼女から離れろぉぉ!」
B29『小癪なぁぁ!!』
後ろから飛んでくる龍を斬ろうと巨人が剣を横に振るが龍はそのまま高度を一気に下げスライディングしながら椛を回収するとそのまま離れた木の下に運び笑顔で言う。
龍「待っててくれ、すぐに終わらせるから。」
椛「………あ。」
何か言おうとした椛を置いて龍は飛ぶ。
そして走ってきていた巨人に急接近すると刀を構え巨人の首元を斬る。
しかし当たり方が悪かったらしく斬れなかったがラリアットされた様に巨人が倒れる。
B29『調子に乗るなよクソ野郎!』
そう言いながら立ち上がる巨人に対し龍は刀を構える。
龍「負ける訳にはいきません。俺の守るべき物の為に!」
そう言った龍は走り出す。
B29は走ってきている龍に向かい二三発撃つが龍はそれがこっちに来る前にジャンプし上から斬りかかる。
金属音が鳴り響き二つの剣が交わる。
龍「やっぱり一発では無理………か!」
そう言うと龍は地面に着地と同時にB29の足を払う。
体制を崩したB29であったが負けずとマグナムを撃つ。それを避けB29の顔面に刀を入れる。
龍「勝負ありです!!」
B29『貴様ぁぁぁぁ!!』
その声と共にB29は顔を半分にされ機能停止する。
龍の完全勝利であった。
龍「こいつらは一体………やはりあの男が言っていた通り………か?」
そう言うと龍は椛の元へと向かった。
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