東方混純録♦︎次元を超えた希望   作:秘幻

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夢は何処

王牙「助かった、ありがとな。」

 

 

 

地底への入り口、その近くで王牙は星熊に礼を言っていた。

奴も撃退出来たのは星熊のお陰でもある。

 

 

 

星熊「気にしなくて良いさ。ま、暇になったら飲みにでも来な。」

 

 

 

王牙「そうさせてもらうよ。」

 

 

 

王牙は苦笑しながらそう言う。地獄の鬼さんと飲み会とはまた滑稽な話である。

そんなほのぼのした話をしていると隣の木が爆発し吹き飛ぶ。

 

 

 

星熊・王牙「「………!!」」

 

 

 

二人は爆ぜた木から距離を取る。しかしこの爆発はその木が原因ではなくその向こう側にいる二人の仕業だった。

 

 

 

テュワナ「どうしたの?そんなんじゃすぐ血の花火になっちゃうよ?」

 

 

 

龍「………強い、いや、攻撃がメチャクチャなのか………。」

 

 

 

一人は赤髪の女性である。しかしただの女性では無かった。両手からは黒い蔓の様な物を何本も生やしている。

もう一人は絵に書いたかの様な長めの黒髪を縛っているイケメンだった。

 

 

 

王牙「………何なんだ一体?」

 

 

 

星熊「地上もまた面白くなったねぇ!」

 

 

 

王牙「いや、彼らはここの人間じゃない。」

 

 

 

星熊「へ?外来種って事?」

 

 

 

星熊が首を傾げながら聞くと王牙は少し悩んだ後に喋る。

 

 

 

王牙「恐らくだけど俺と同じ………!」

 

 

 

王牙が推測をしていると二人は再び戦い始める。

 

 

 

龍「手加減はしません!!」

 

 

 

テュワナ「やってみな、どうせ死ぬけどね!!」

 

 

 

テュワナが右手を振るとそれに連動して黒い蔓が振り下ろされる。それを龍は横に避け横から北真一刀流で斬りかかる。しかし左手から伸びてきた蔓が龍の体を掴むと宙で二三回振り回した後に投げ飛ばす。

投げ飛ばされた龍は木の二三本を折りながら吹き飛ぶが地面すれすれになると体制を立て直しスペカを使う。

 

 

 

龍「厄介な蔓ですね。宝符『陰陽宝玉』!!」

 

 

 

龍はスペカを飛ばし蔓を切断する。その後にテュワナの後ろに回り込むと片足旋回で足元をすくった後、テュワナの体が地面に着く前にテュワナの横っ腹に蹴りを一発入れる。

蹴りを入れられた体はうねった後に近くの岩にぶつかり岩を粉砕する。

 

 

 

龍「これで終わり………!?」

 

 

 

気絶したと思い安心をしたホンの一瞬を突かれた、足元が何かに掴まれたかと思うとそのまま視界が反転する。気付けば宙にブラリブラリと干し物状態になっていた。どうやら蔓を蹴られる前々から地面に潜ませていたらしい。

 

 

 

テュワナ「武術家だねぇ………けどね。」

 

 

 

岩から這い出てゆっくりと立ち上がったテュワナはニヤリと笑む。

 

 

 

テュワナ「この『戦争』にルールもクソッタレも無いんだよねぇ!!」

 

 

 

テュワナは右手を振ると右手に生えていた蔓は巨大な人の手になった後に手の平をグーにし龍を殴り飛ばす。

殴り飛ばされた龍は土煙を上げながら地面に激突する。

 

 

 

龍「ケホッ!………まだまだ!!」

 

 

 

テュワナ「いいね、いいねぇ!!もっと殺りあおう!!」

 

 

 

お互い走って行き衝突寸前の所まで行く。

しかし二人の武器はぶつかることは無かった。むしろ二人とも足を止めていた。

 

 

 

龍「………!?何を?」

 

 

 

テュワナ「へぇ………。」

 

 

 

衝突しようとしていた二人の間には手をクロスさせながらドラゴガンを二人に向けている王牙の姿があった。

 

 

 

王牙「よく分からないがここは手を引いて貰えないか?他の人を巻き込みかねない。」

 

 

 

龍「なるほど、俺はいいがこの人が………!!」

 

 

 

王牙「………!?」

 

 

 

そう言いかけていた所に二人に向かって蔓が振り下ろされる。二人はバックステップでそれを避ける。

 

 

 

テュワナ「やだなぁ、僕はもっと遊びたいのに〜。」

 

 

 

龍「………どうやら和解だの何だの言ってる必要は無い様ですが?」

 

 

 

龍は隣にいる王牙に横目で見ながらそう言う。

 

 

 

王牙「らしいね、なら………。」

 

 

 

そう言うと二人は並び龍は刀を、王牙はドラゴガンをテュワナに向ける。

 

 

 

龍・王牙「「全力でお前(あなた)を倒す!!」」

 

 

 

テュワナ「アハハハハハハハハ!!いいよ!やってみなよぉ!!」

 

 

 

テュワナは両手を不規則に動かす。すると蔓も不規則に動き出す。

 

 

 

龍「合わせられますか?」

 

 

 

王牙「セリフが合ったんだ。行動なんてさらに合うさ、いや、合わせればいい!!」

 

 

 

そう言うと二人は走り始める。

今まで二本だった蔓は細かく何十本にも裂けると二人に襲いかかる。

 

 

 

龍・王牙「「おおおお!!」」

 

 

 

最初の三本を龍が切り落とす。その隙を狙い横から伸びてきた蔓を王牙が走りながら援護射撃をし撃ち落とす。

走って行き龍の隣まで来た王牙は足元を狙って来た蔓を空中側転で避けながら撃つ。そして王牙の足が真上を向いた瞬間を狙い龍は走りジャンプをすると王牙の足裏を踏み台にしてさらに高く飛ぶ。その時王牙はアシストで足裏を踏み台にした時に高度が落ちない様に&自分が地面に叩きつけられない様にドラゴガンを二丁とも地面に向け龍のジャンプと同時に銃を撃った時の反動で耐える。

 

 

 

テュワナ「なっ!?」

 

 

 

高く飛んだ龍はそのままテュワナに向かって一直線に斬りかかる。しかしテュワナの反応は早く斬りかかってくる間に自分の前に蔓を何重にもして壁を作る。

龍の振り下ろした刀は蔓の壁にぶつかると蔓の壁を破壊するが使用者には届かなかった。

 

 

 

テュワナ「ざーんねん!届かなかったね………!?」

 

 

 

龍に対して皮肉を言っていると龍の口元が笑っているのに気がつく。

龍が壁を壊し地面につこうとしている後ろから王牙が現れドラゴガン二丁をこちらに向け発砲する。壁を壊されていたテュワナはその二発を腹に食らう。

 

 

 

テュワナ「グッ!アアア!!」

 

 

 

腹に二発食らいよろけたテュワナだったが何とか倒れずに踏み止まると右手を大きく振る。すると横からドラゴンの頭の形をした蔓が飛んで来て王牙を喰らう。

 

 

 

王牙「がっ!?」

 

 

 

龍「!?夢戦『幻想之月』!!」

 

 

 

王牙を飲み込んだドラゴンに弾幕を叩き込み王牙が外に出たのを確認すると再びテュワナに向かって走り始める。

 

 

 

テュワナ「くふ、クハハ!!僕も使ってみよう!!毒蔓『無限舞蔓』!」

 

 

 

そう言いながら片手を地面に突っ込む。すると龍の足元から無数の蔓が飛び出てくる。

 

 

 

龍「なっ!?」

 

 

 

飛び出て来た蔓に手足を掴まれる。

動けない所をテュワナは空いている方の手をこちらに向け蔓をさっきのドラゴンの頭型にする。するとそのドラゴンは口を開けると口の中で紫色の弾幕を生成し出す。

 

 

 

テュワナ「じゃあね。」

 

 

 

王牙「させるかぁぁ!!」

 

 

 

龍・テュワナ「「!!?」」

 

 

 

弾幕を撃とうとしていたテュワナに向かいいつの間にか空高くに飛んでいた王牙は翔翼『シュトラールウィング』を放つ。

王牙の背中から生えていた光る羽から無数のレーザーが地上に飛んで行く。

飛んで行ったレーザーは地上に降り注ぎ龍以外の敵反応を狙い黒焦げにして行く。

 

 

 

龍「あ、危ない!?」

 

 

 

とっさに砲撃目標地から離れた龍は爆煙が上がる場所を見る。王牙も龍の隣に降りてくると炎上している爆心地を見る。

 

 

 

王牙「いっちょ上がり?」

 

 

 

龍「いや………まだです。」

 

 

 

爆煙が風に流され晴れて行くとそこにはテュワナがボロボロだがにやけながら立っていた。

 

 

 

テュワナ「いいねぇ………そうだ!」

 

 

 

にやけながらそう言うとテュワナは手から出していた蔓を体の中に引っ込めると立ち去ろうとする。

 

 

 

王牙「!何処へ行く気だ?」

 

 

 

王牙がそう聞くとテュワナは立ち止まりこちらを横目で見ながら言う。

 

 

 

テュワナ「紅魔館に行きな、また僕の前に現れたら遊んであげる。」

 

 

 

そう言うと歩き去る。

しばらくテュワナが去って行った方向を見ていた二人だったが龍が頭を押さえて苦しみ出した所で静寂が破られる。

 

 

 

王牙「おい!?大丈夫か?」

 

 

 

頭を押さえながら片膝をついた龍に近付き顔色を伺う。

 

 

 

龍「大丈夫です………。」

 

 

 

王牙「そうか………(全然大丈夫じゃ無さそうだが………。)とにかく紅魔館に行こう。」

 

 

 

龍「………はい。」

 

 

 

そう言うと立ち上がった龍だったが足取りがおぼつかない。

そんな龍を心配そうに見ていた王牙だったが星熊の声を聞き警戒をする。

 

 

 

星熊「………なんだい、変なのが沢山出てきた?」

 

 

 

王牙「………!」

 

 

 

いつからいたのか、周りには人が何人もいた。しかし彼らは人間では無かった。人の身長だが全員骨しかない、しかもその骨は鉄で出来ている。

 

 

 

王牙「くそっ!こいつらあいつの仲間か!」

 

 

 

この機械達が地底で戦った奴の仲間だと判断した王牙はドラゴガンを構える。星熊も王牙の敵だと判断し王牙の隣に行くと戦闘体制を取る。

龍は謎の頭痛の為戦える状態では無さそうだ。

構えているといきなり機械達が宙に舞う。

 

 

 

王牙・星熊「「………!?」」

 

 

 

宙に舞った理由を知るのにしばらく時間がかかったがそれが地面から伸びている幾つもの黒いものによって機械達が串刺しにされているのだと理解する。

一体誰がやったのかと考えていると声をかけられる。

 

 

 

スキアー「立派な剣山だろ?クカカカ!!」

 

 

 

龍「………!お前は………!」

 

 

 

木影からスキアーが姿を現す。龍は彼の登場に警戒しようと体を動かすが頭痛でよろける。王牙がよろける龍の体を支えながらスキアーに聞く。

 

 

 

王牙「お前は何者だ?」

 

 

 

そう聞くと周りの黒いものが消え機械達がドサドサと地面に無造作に置かれる。

 

 

 

スキアー「俺か?俺はスキアーさ。」

 

 

 

星熊「………良い奴じゃ無いなあんた。」

 

 

 

スキアー「クカカカ!ご名答。俺はお前らの敵さ。」

 

 

 

そう言うと王牙がドラゴガンをスキアーに向ける。しかしスキアーは「おっと」と言いながら手でストップサインを出す。

 

 

 

スキアー「確かに敵だ、だが今は違う。」

 

 

 

王牙「………今は?」

 

 

 

スキアー「クカカカ、それはその内分かるさ。」

 

 

 

そう言いながらスキアーは空を仰ぐ。

 

 

 

スキアー「今は紅魔館に行くのが先だろ?」

 

 

 

王牙・龍「「………。」」

 

 

 

四人の間を怪しげな風が通り過ぎて行くのだった。

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