東方混純録♦︎次元を超えた希望   作:秘幻

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answer(答え)

あぁ………俺は死んだのか?

 

見えたのは凌が放った弾幕の閃光だけだったよ。

 

アグニスが爆発したのも見えた。これ以上は………。

 

 

 

零侍「………ここは?」

 

 

 

零侍は正四角形の真っ白な部屋の中にいた。それ以外の特徴と言えば四つの鏡があることぐらいだ。

 

 

 

零侍(まさか天国とか言う展開!?)

 

 

 

驚いていると後ろの方から何かに見られている視線を感じ後ろを振り向く。そこには鏡に映った自分………自分?

 

 

 

零侍「………誰だ、お前。」

 

 

 

零侍は鏡に写っている『誰か』に問いかける。

鏡に写っていたのは零侍ーーーに似た人物だった。

確かに零侍の姿だが背中からは片方が白、もう片方が黒の羽が生えた人物だった。

その人物がゆっくりと顔を上げる。その顔に零侍は息を飲む。

 

 

 

その顔は零侍に瓜二つ………。

 

 

 

『お前こそ誰だ………?』

 

 

 

零侍らしき人物が零侍に問いかけてくる。

 

 

 

零侍「俺は平野 零侍だ。」

 

 

 

零侍がそう言うと鏡の零侍も喋り始める。

 

 

 

『俺も平野 零侍だ。』

 

 

 

零侍「………何だと?」

 

 

 

零侍が驚いているとさらに問いかけてくる。

 

 

 

『お前は誰だ?』

 

 

 

零侍「何を言ってる。さっき言っただろ。俺は零侍だ。」

 

 

 

『お前は零侍、俺も零侍………なら『俺ら』は何だ?』

 

 

 

零侍「どう言うことだ?」

 

 

 

零侍が問いかけるが目の前の鏡に写っているのはいつもの自分だった。

 

 

 

『俺はお前、お前は俺、表は裏、裏は表、コインはコイン、なら俺らは?』

 

 

 

後ろから声がする、振り返ると後ろの鏡に移動していた。

 

 

 

零侍「何で俺とお前が同じになる?」

 

 

 

『なぜコインはコインになる?』

 

 

 

零侍「話を聞いているのか!?」

 

 

 

『なぜ表と裏なのか?………分からない、今の自分には分からない。』

 

 

 

零侍の表情から余裕が無くなって行く。

零侍は何かを感じ取っていた。何かが自分の心に迫って来ている。何だ?何なんだ?何か冷たくて………けれど身を任せたら楽になれそうな何かが………。

 

白かった部屋が徐々に灰色となり黒色となっていく。目の前の鏡から奴はまた消え、そして右側の鏡にいつの間にか現れていた。

 

 

 

『分からない、『自分』が分かれた、別れた、破かれた………。』

 

 

 

零侍「………俺は俺じゃ無い?俺………俺は………。」

 

 

 

やがて部屋は真っ黒に染まっていく。

 

 

 

▽△▽△▽△○△▽△▽△▽

 

 

 

凌「助けてくれたのかどうなのかは知らないが創夜を離してもらおうか?」

 

 

 

凌は刀を構える。華扇と四季も夜行達に警戒する。

夜行達も武器や弾幕を構える。そして二つがぶつかり合おうとしたその次の瞬間、爆煙を出していた所からもの凄い勢いの風が吹き始める。

全員が腕を目の前に出して目を塞ぎながら風が吹いて来る方を見る。

 

 

 

華扇「………零侍?」

 

 

 

華扇のその言葉と共に爆煙が晴れ一人の妖怪が姿を現す。

その姿はまるで光と闇を中立した天使の様な姿だった。刀は両手に持ち、今だに風を辺りに起こしている。

 

 

 

凌(零侍なのか………?しかし違う、零侍とは違う何かを感じる………。)

 

 

 

全員が注目する中零侍らしき人物がゆっくりと目を見開く。

白と黒のオッドアイの瞳がその場にいる全員をゆっくりと見渡す。

その瞳に見られた全員が恐ろしい『何か』を感じた。まるで心に何か冷たい物が触れて来る様な感覚を………。

 

 

 

夜行「へぇ………おもしれぇじゃねぇか、腕試ししてやるよ!!」

 

 

 

夜行はそう言うと創夜を離し鎌を持ち直すと零侍の方に飛んで行く。

 

 

 

夜行「覚醒か何かは知らねぇがここでくたばりな!!」

 

 

 

そう言うと夜行は鎌を振り下ろす。

無表情のままの零侍はそれを片方の刀で受け止める。

 

 

 

零侍「………。」

 

 

 

夜行がそこから二、三撃と鎌を振る。それを零侍は刀を振って弾く。

ひたすら振られた鎌を防いでいるだけだった零侍だがやがて夜行の鎌を勢い良く弾くと体制を低くする。

 

 

 

夜行「………ヤバッ!!」

 

 

 

夜行は慌てて体制を直し受け止める用意をしたがもの凄いスピードで斬りかかって来た零侍の破壊力に吹き飛ばされる。

 

 

 

夜行「グッ………!」

 

 

 

鎌をブレーキ替わりに使い何とか立ち直る。

零侍は生えている翼を大きく広げると刀をこちらに向ける、そして………。

 

 

 

零侍「………The super-last heart "mortal zangeki"(超最終奥義「死の斬撃」)」

 

 

 

零侍は何故か英語を使ってスペル宣言をすると刀を振る。

すると空間が裂け黒く侵食されていく。

 

 

 

四季「ま、マズイです!あの技、あのままでは全てを黒く染めてしまいます!」

 

 

 

四季がそう言いながら封印術だろうか、弾幕を鎖にした様な物を無数に出しその黒い、空間を侵食して来る何かを縛ろうとするが力の差か、鎖は弾けて消えてしまった。

 

 

 

四季「そ、そんな………!」

 

 

 

あまりの力に四季が呆然としている中、凌は零侍に声をかける。

 

 

 

凌「おい零侍!よく分からないが目ぇ覚ませ!!」

 

 

 

しかし零侍から返事は無い。ならやることは一つ。

 

 

 

凌「華扇、四季!援護頼む!」

 

 

 

四季「待ってください!あれに触れれば貴方がやられてしまいます!」

 

 

 

凌「触れなければ問題無い筈だ!!」

 

 

 

そう言うと凌は走り出す。

 

 

 

華扇「ちょっと!あぁもう!援護するわ!!」

 

 

 

そう言うと華扇と四季は弾幕を援護で放つ。そんな姿を見ながら黒アゲハは二人に問いかける。

 

 

 

アゲハ「何故見ず知らずの二人に貴方達は協力するの?」

 

 

 

四季「………そうですね、助けられたってのもありますけど私はそれよりもあの二人を放っておけなかったんですよ。」

 

 

 

四季がそう言うと華扇も答える。

 

 

 

華扇「私は彼の様な自らの『運命』に立ち向かって行く人を助けたい、その気持ちだけよ。今零侍は己の運命に飲み込まれてる。なら私が彼を助けるのもありな筈!」

 

 

 

四季「こちらは無鉄砲で息も会わないバカ親子を放っておくわけにはいかないので!」

 

 

 

二人の言葉を聞いてアゲハは呆れる。

 

 

 

アゲハ「………ただのバカじゃない。」

 

 

 

すると二人の声が重なる。

 

 

 

華扇・四季「「そう、ただのバカよ!放っておけないぐらいね!!」」

 

 

 

二人の思いと声が重なる。

自分達と共に戦っている者達に対して、この思いが届く様に………。

 

 

 

▽△▽△▽△○△▽△▽△▽

 

 

 

凌「零侍ぃぃ!!」

 

 

 

宙から斬りかかる。それを零侍は刀で受け止める。

二つの刀がぶつかり新たな風を生み出す。

 

 

 

凌「冗談じゃねぇぞ、反抗期なのは創夜だけにして欲しいんだが!!」

 

 

 

つばぜり合いでお互いの刀が火花を散らす。

すると零侍が喋る。英語だが日本語訳の様な物が頭に流れる。

 

 

 

零侍「Different I'm the back of the coin for me. They aren't two sides of the same coin like you.(俺は違う、俺はコインの裏である。お前の様な表裏一体では無い。)」

 

 

 

凌「何ゴチャゴチャ言ってんだオメぇはぁ!!」

 

 

 

凌が刀を振る。

二つの刀は火花を散らしながらぶつかり合う。

 

 

 

零侍「Your darkness also comes soon.(お前の闇もやがて来るぞ。)」

 

 

 

零侍の言葉に一瞬脳裏によぎる『ある人物』の影………。

すると凌の口元が笑む。

 

 

 

凌「………来るなら来い、この世界の不条理と正義、見せてやるよ!!」

 

 

 

そう言うと今度は零侍が白と黒の瞳を光らせて笑う。

 

 

 

零侍「The world ahead of it, how much, it's cruel?(その先の世界がどれほど残酷でもか?)」

 

 

 

凌「人には苦しみを乗り越える力がある。だから人は戦っていける、この世界の中でも歩き続けることが出来る!」

 

 

 

そう言うと凌は刀、時雨と月光を出し双剣の様にして持ち再び零侍と戦い始める。

 

 

 

凌「帰って来い零侍!お前の『答え』を聞かせろ!!」

 

 

 

▽△▽△▽△○△▽△▽△▽

 

 

 

聞こえる………ノイズが酷すぎて何を言っているか聞こえない、けど分かる。

 

 

 

 

 

『帰って来い零侍』

 

 

 

 

 

 

零侍の口元が笑む。その様子を鏡の零侍が見る。

 

 

 

『何が出来る?ここがお前の答え………分からないが答え「違うな。」………違う。』

 

 

 

だんだん黒く染まっていた部屋が今度は白に戻って行く。

 

 

 

零侍「確かに答えかもしれない、分からないまま終わっていくのが俺の答えになるのかもしれない、それでもーーー」

 

 

 

そして部屋は白色に戻る。

 

 

 

零侍「俺はまだ探し続ける。『この大嫌いな世界の答え』をな………!」

 

 

 

そう言い切ると零侍の視界がだんだん白くなっていく。

その中で鏡の零侍は笑む。

 

 

 

『それが答え………待っているぞ、ここで、ずっとーーーーー』

 

 

 

▽△▽△▽△○△▽△▽△▽

 

 

 

刀をぶつけ合っていた二人だったが零侍の動きが止まったのに何かを感じた凌は距離を取る。

その次の瞬間、零侍が刀を自分の足に向けると自分の足を躊躇い無く貫く。

 

 

 

夜行・アゲハ「「………!」」

 

 

 

華扇「なっ!?」

 

 

 

四季「………なんて無茶を………。」

 

 

 

凌「ナイスガッツだな零侍。」

 

 

 

凌が腰に手を当てて笑ながらそう言うと息を荒くしながら元の姿に戻った零侍がこちらに顔を向ける。

 

 

 

零侍「待たせたな………皆。」

 

 

 

凌「おう!待ったぞ!!」

 

 

 

凌が大きな笑顔でそう言う。

後ろにいた四季や華扇も笑みを見せる。

 

 

 

夜行「………ふん!どうやら戻った様だな!なら遠慮無く………!?」

 

 

 

そう言い再び鎌を構えた夜行だったが何かに気づくとその場から動かなくなる。そしてゆっくりと後ろを向く。

 

 

 

夜行「………テメェ………。」

 

 

 

夜行の後ろにはさっきまで気絶していた筈の創夜が刀の刃を夜行に向けていた。

 

 

 

創夜「悪いな、借りを返さなきゃなって。」

 

 

 

そう言いながらニヤリと笑う。

それを見たアゲハは創夜に向けて弾幕を放とうとするが目の前に赤と白の札が現れる。この札は………。

 

 

 

霊夢「巫女の勘であんたがやろうとすることは分かっちゃうのよ。」

 

 

 

アゲハの目の前には札を構えた霊夢が立っていた。

それだけでは無い、後ろにも………。

 

 

 

魔理沙「何だか楽しそうな事をしてるな!私も混ぜろ!」

 

 

 

アゲハ「………あなた達は………。」

 

 

 

まさに夜行達には場が悪い。夜行は舌打ちをすると空に飛ぶ、アゲハもそれに合わせ空に飛ぶ。

 

 

 

夜行「まぁいい!アグニスは破壊出来たし、ここまでにしておいてやるよ!!」

 

 

 

そう言うと二人は大量の黒揚羽蝶に囲まれるとそのまま何処かに姿を消してしまった。

戦場となっていた博麗神社の境内は再び静けさを取り戻した。





誤字、脱字は連絡を〜( ´ ▽ ` )ノ
ファイト!全ての幻想郷の戦士たち!!(((o(*゚▽゚*)o)))
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